それぞれのレイバーは自動車部によってキャリアに運ばれてハンガーの中へと入りそれに続いて指揮車も入る。全員降車しハンガーから出て整列する
全員が整列終わると蝶野がやってきてそれに続いて生徒会の連中もやって来る。全員が並ぶのを確認すると蝶野が口を開く
「みんなグッジョブベリーナイス!初めてでレイバーをここまで動かせる…いやグロッキーにならずに動かせるだけでも充分凄いわ!特にAチーム、初心者とは思えない動きだったわ!みんなも毎日走行訓練と射撃訓練を怠らずにやれば直ぐに上達出来るから頑張ってね!分からないことが有ればメールで何時でも聞いて頂戴!それじゃ今日はお終い!」
初めての特車道の授業が終わりそれぞれが帰路につくなか沙織が汗だくになったから温泉に入らないかと誘ってきた。いきなりの誘いに一同は驚いたが汗の不快感が彼女らを温泉へと誘った
温泉内
「なんか告白された時より興奮した〜」
「沙織さん告白された経験、ありましたっけ?」
「…お父さんからはあるもん」
みほは微笑ましいがお父さんを告白にカウントして良いのかと思ったが黙っておくことにした
「みんな今日はどうだった?私は久しぶりだったけど皆んなは初めてでしょ?」
「とても充実して楽しったです!」
「自分が大好きなレイバーを動かせるだけでも幸せであります〜」
「車長はみほと優花里で正解だったよね〜」
「え!?西住殿は分かりますけど自分でありますか!?」
「だって優花里レイバーに詳しいしさ初心者の私よりなんて言ったらいいかな〜威厳があるのよね」
「威厳…ですかぁ」
「私も優花里さんが、ラーダー車長なのは賛成かな。最後パイソンを撃ったのは優花里さんの判断でしょ?とっさの判断ができる人って中々居ないですから判断が素早い優花里さんは正に適任だと思うよ」
「西住殿に褒められるなんて〜自分は幸せ者であります〜!」
そう言うと優花里は自分の頭を両手でワシャワシャかき回した
「じゃあ改めてみほ、優花里。宜しくお願いします!」
「宜しくお願い致します」
みほは心が燃えるのを感じた、車長になると言うことは当然様々なプレッシャーが重荷になる。だが不思議と今のみほはそのこれから襲いかかるプレッシャーが怖くなかった、それどころか乗り越える覚悟を決めていた。そして大きな声で「はい」と答えた
…この時勢い余って湯船から上半身を出しそれに気づき勢いよく潜ったのは内緒である
「さてと、車長は決まったとして他の役割はどうする?」
「沙織さんは今日の様にラーダーの通信手はどうかな、沙織さん声がハキハキしてるし話すのが得意だしね。」
「あの〜私ラーダーの火器を担当して宜しいでしょうか?実は試合の最中銃の音と振動で目が覚めて、それがとても心地よく忘れられないんです」
「え?でもそうしたら優花里の役割はどうなるの?」
「あぁ、本来ラーダーは3人で役割を分担するんですよ、今回は人数の関係上私が火器と車長と操縦手を兼任しましたが本来は『車長」『火器、操縦手』『通信手』と分かれるんですよ」
「じゃあ華さんは火器、操縦手と言うことで」
「それじゃあエコノミーの操縦手はどうするの?」
「そこは麻子さんで…って麻子さん帰ろうとしてる!」
みほが麻子の方に目をやると既に風呂場から出ようとしてた
「麻子!あんた遅刻のせいで単位足りてないんでしょ!」
すると麻子が振り返り
「…既に書道を取ってるんだが」と言った
「特車道入ると単位3倍だよ!3倍!」
「3倍…!」
3倍と言う数字には麻子も無視はできなかった様で渋々やると答えた
「沙織、勘違いするな。私は単位に連れられたのではない。西住さんに借りがあるから取るんだ」
「はいはいそう言うことにしておきますよ〜」
これで役者はそろった、このメンバーならばいけるみほはそう思った
「さて、それじゃあお風呂上がって皆んなで買い物しようか!」
と沙織が提案する。一同は意図が分からないまま温泉から出てショッピングモールへと向かった
ショッピングモール内
「…私てっきりレイバーに関するお店かと思ってました」
困惑する優花里に対して沙織以外肯く、沙織が連れてった場所は雑貨屋である。曰くレイバーの振動がお尻にキツイとのこと、それに鉄臭い匂いもキツイらしい
「だからクッション買いたいんだけど…ダメかな?」
「ダメじゃないけど今までレイバーにクッション敷く人見たことがないなぁ、それに前の学校じゃ私物なんて持ち込もうものならグラウンド5周やらされたよ」
「まぁダメならダメで後で外せばいいんですし、取り敢えず買いましょう」
まさか華が沙織の意見に賛同するとは思わずみほは驚く
「あとさ、スリッパ履かない?」と沙織はスリッパを購入しようとするがそこで麻子が突っ込む
「沙織、スリッパ履いてるとペダルとか押しづらいぞ、それにレイバーは車なんだ、スリッパで車運転するやつがいるか?」
そう言うと沙織は膨れっ面になりスリッパを元に戻す
この日はクッションと芳香剤、ドリンクホルダー、ゴミ箱というレイバーに必要ないものばかりを買いここでお開きとなった
帰り道に一人になったみほは今日のことを思い出した。久しぶりのレイバー戦、指示。そしてクッション…みほにとって特車道は「恐怖の存在」でしか無かった、がその恐怖の存在を面白い可笑しくしてくれる人がいる。硬いはずの特車道が急に少し柔らかいものを感じた、いい意味で沙織達はみほの調子を乱してくれたのである。みほは思わず微笑み家へ着く。今日は割り勘したとは言えお金を使いすぎたので肉なし青椒肉絲にでもしよう…そう思い鍵を開けた
翌日 ハンガー内
ハンガー内では凄まじい光景が広がっていた。ドーファンのシールドにどでかく「バレー部募集」書かれており指揮車にも同様の文が書かれている。サムソンは緑色から真っ赤に変わり指揮車には旗が立てられていた、パイソンはモニター以外全部ピンク色で塗られラーダーは黄色で塗られていた。アトラスはと言うとバルカン砲の部分だけを金で塗り後は手付かずであった
「会長の威厳を表すために金で塗ろうとしたのですが…」
「かーしま、そんなみっともないこと出来るわけないじゃない、百式じゃないんだよ?」
「桃ちゃん諦めなよ、というか会長百式ってなんですか…」
さて、これらの光景を目の当たりにしてみほも驚いたがそれ以上に驚いたのは優花里である
「ドーファンが!サムソンが!パイソンが!ラーダーがなんか別のものになってます!ド派手なカラーリングなんかして民間用レイバーじゃないんですよ!あんまりじゃないですか!」
そう言うと沙織がうちらもあんな風に塗れば良かったといい優花里に説教された。
「西住殿〜どうにかしてくださいよ〜…西住殿?何故笑ってらっしゃるんですか?」
そう、みほはこの個性的なレイバーを見て腹を抱えて笑っていたのである
「だって、レイバーをあんな風にするなんて想像できないんだもの!ピンクって…旗って…もう可笑しくて可笑しくて!」
するとそこへ杏がやって来た
「大笑いのとこ申し訳ないんだけど西住ちゃん、練習の指示頼める?」
「私ですか!?」
「西住ちゃん経験者だしさ、昨日の模擬戦での動きも見事だったしさ。というわけで宜しく頼むわ」
そう言うと返事する時間も与えず帰ってしまう。またしても生徒会によってみほは振り回されるのであった
さて今回は何時もより短くですが如何でしょうか、次回の更新は出来る限り早めに出来るよう粉骨砕身の精神で頑張ります。ここまでのご視聴ありがとうございました!