目指せ事故率5%   作:図1のようになります

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たーん1 罠だらけの入試試験

「行け!フレイムウィングマン!スカイスクレーパーシュート!!」

 

「マンマミーア!ワタシがこんなドロップアウトボーイに負けるなん〜て!」

 

下からそんな声が聞こえ、周りの人たちも騒ぎ始める。

その騒がしさに、今まで眠りこけていた少年が気だるそうに眼を開けた。

 

「ふあ…んん、なんか周りが騒がしいな…てか今何番辺りだ?」

 

そう言って次呼ばれる受験番号を確認しようとするが、

 

「はぁ、それではこれにて実技試験を終了しますーノ」

 

「うぇぇい!?ちょっと待って〜!!!」

 

そう叫びながら慌てて階段を降りる。

 

「受験番号87番!自分の試験がまだ行われていません!!」

 

「なんです〜ト?87番は確かに呼んだはずです〜ノ」

 

「すみません。(寝ていたから)聞こえてませんでした。今から試験を受けさせては貰えないでしょうか?」

 

さすがに「寝てました」と堂々と言うことは出来ず、必死になってお願いする。

 

「(ムムム…今ここで目の前のシニョールに勝てば、さっきドロップアウトボーイに負けたのはマグレだということを証明できる〜ノ)いいでショウ。アナタの試験はこのクロノスが担当するノーネ」

 

「あ、ありがとうございます!(よし、寝過ごしてたのはばれてない!)」

 

お互いに頭では別の事を考えながら、デュエルディスクを構える。

 

「「デュエル!!」

 

「先行は受験生からなノーネ」

 

「分かりした。僕のターン、ドロー!」

 

そのまま手札を確認するが…

 

(しまったぁぁぁ!!寝ぼけてネタデッキの方を持って来ちゃった…まあでも、これなら十分戦えるや)

「カードを5枚セットし、ターンエンド」

 

ターンエンドを告げると、周りから「あいつモンスター来てないのかよ」「どうせブラフだろ」「終わったな」なんて呆れたような声が聞こえて来る。まあ、普通見てたらそう思うよな。でも実際デュエルしてると、ガン伏せってかなりこわいんだよ?なにされるか分かんないから。

 

「たしかー二、それだけ伏せカードがあるとこちらからは動きにくくなりますが、発動出来なければ意味はなイーノ。魔法カード『大嵐』を発動!」

 

「さすがにそれは通しません!大嵐の発動にチェーンして、『大革命返し』を発動!このカードはフィールド上のカードを2枚以上破壊する魔法、罠、モンスター効果が発動した時、その発動を無効にし、そのカードを除外します。よって、先生の発動した大嵐の効果は無効となります!」

 

大嵐の発動と共にフィールド上に嵐が巻き起こったかと思えば、突如兵士の格好をした人が大勢現れ、嵐に向かって突進して行った。先頭の人達が吹き飛ばされても、兵士達は荒れ狂う風に立ち向かっていく。半分程の人が吹き飛ばされながらも、ついに人の波が嵐を掻き消した。兵士達が大声で勝利の雄叫びを上げると、そのまま消えていった。

 

え、なにこのドラマ。何かすごい感動があるんですけど。あ、クロノス先生もちょっと感動してるっぽい。

 

「ゴホンッ、中々やるノーネ。ならば『古代の機械兵士(アンティークギアソルジャー)』を召喚するノーネ!」

 

「それもさせません!リバースカードオープン!『サンダーブレイク』!手札を1枚捨て、フィールド上のカードを1枚破壊する。対象はもちろんアンティークギアソルジャー!」

 

今度はフィールド上にアンティークギアソルジャーが出ると、突然その頭上に雷が落ちてきて、アンティークギアソルジャーを一瞬で黒焦げにしてしまった。

 

「ムムム、流石に5枚も伏せてあると中々動けないーノ。ワタシはカードを1枚伏せてターンを終了するノーネ」

 

「エンドフェイズ時、罠カードを発動します。『死霊ゾーマ』、このカードは発動後に守備表示でフィールドに特殊召喚されます」

 

フィールドに不気味な幽霊みたいのが現れると、クロノス先生をじっと見つめながら、ふよふよと浮いている。…まさか、あれが防御体制なの?

 

「僕のターン、ドロー。準備は出来た、ここで終わらせていただきます!リバースカードオープン!『カース・オブ・スタチュー』!このカードも、発動後にモンスターカードとしてフィールドに特殊召喚されます。そして、2体の攻撃力は1800です。ゾーマを攻撃表示にしてバトル!カース・オブ・スタチューで先生にダイレクトアタック!」

 

「トラップモンスターには驚かされましたが、まだまだ甘いのーネ、罠カード『聖なるバリア-ミラーフォース-』を発動!こちらの伏せカードにも気を付けるべきだったのーネ」

 

「もちろん、警戒していましたよ。チェーンして最後のリバースカードオープン、『宮廷のしきたり』を発動。このカードがフィールド上にある限り、このカード以外の永続罠は破壊されません。よって、聖なるバリア-ミラーフォース-の効果は不発、攻撃は続行されます。行け!カース・オブ・スタチュー!」

 

クロノスLP 4000→2200

 

「ムググググ…ですが、2体のモンスターの攻撃力は合計3600、まだ終わりではないのーネ!」

 

「言ったはずです、終わらせていただくと!死霊ゾーマでダイレクトアタック!さらにダメージステップに墓地から罠カード『スキルサクセサー』を発動!」

 

「「「「墓地から罠カード(ですート)!!??」」」」

 

おお、会場の方からも驚きの声が。皆さんノリがいいですね。そういうノリ、嫌いじゃないよ。

 

「スキルサクセサーは墓地に存在する時、除外することによって自分のモンスター1体の攻撃力を800上げます。ちなみにこの効果は自分のターンにしか使えず、また、墓地に送られたターンにも使えません」

 

「い、いつのまにそんなカードを…ま、まさかあのサンダーブレイクの時に…」

 

そう、最初のターンに伏せていなかった最後の1枚がこのスキルサクセサーだ。というか、ネタで入れただけのこのカードがこんな活躍するなんて…

 

「ご名答。これで死霊ゾーマの攻撃力は2600。先生の残りのライフを削り切れる。やれ、死霊ゾーマ!『デス・ナイトメア』!」

 

クロノスLP 2200→-400

 

「ペペロンチーノ!ま、まさかワタシが2回も連続で負けるなんーテ…」

 

な、なんかすごい落ち込んじゃったな…って、そういえば先生さっきもドロップアウトボーイとか呼ばれてる人に負けてたっけ、2連続で負ければ、そらショックだわな…

 

「あ、あの、ありがとうございました。それでは僕はこれで」

 

なんか周りから、「嘘だろ、あのクロノス教諭にこんなにもアッサリと…」「試験官にワンショットキルするやつなんて始めてじゃないか?」「ていうかあいつさっきまでそこで寝てたやつじゃないか?」とか聞こえ始めたのでサッサと退散することにした。特に最後の、やっぱ寝てたのばれてら。

 

「試験結果、どうなるかな…」

 

一抹の不安を抱えながら、決闘場を後にしようとしたら、後ろから肩叩かれた。

 

「ああすまない。87番君だね?ちょっと聞きたい事があるんだが」

 

「うん、いいよ。あと、僕の名前は天城連夜(あまぎれんや)っていうんだ。これからは名前でよろしく」

 

「む、それはすまなかった。俺は三沢大地だ。それで隣にいるのが…」

 

「なあなあ、あんたさっきクロノス先生に勝ったやつだろ?俺とデュエルしようぜ!」

 

「アニキ、自己紹介くらいしたらどうッスか?あ、僕は丸藤翔ッス」

 

「わりいわりい、俺は遊城十代。なあ、そんなことよりもデュエルしようぜ!」

 

「あ〜、悪いんだけど、このデッキでやるのはパス。そういえば三沢くん、僕に聞きたい事って何?」

 

「いや、さっきの君のデュエルを見ていたらトラップカードしか出ていなかったからな。いったいどんなデッキ構成なのかを聞きたかったんだ」

 

「ああ、そりゃあんだけトラップばっかだったら、手札事故か、もともとトラップが多いかのどちらかしか考えられないもんね。ちなみに僕のは後者の方ね」

 

「ほう、参考までにどれだけ入ってるか聞いても?」

 

「40枚」

 

「「「はあ?」」」

 

「だから、あのデッキは40枚全部罠カードでできてんの」

 

「「「何ィィィ!!??」」」

 

ほんと、いい反応ですね、皆さん。

 

「いや、待ってくれ。そんなデッキでいったいどうやって勝つと…ああ、それであのトラップモンスター達か」

 

「うん。基本的には罠カードで防ぎながら、トラップモンスターで殴るのが戦い方だからね」

 

「すげぇな、よくそんなデッキ思い付くな」

 

「そうっすね。あれ、でもなんでアニキとのデュエルは断ったんスか?」

 

「ああうん、分かるとは思うけど、実はこのデッキネタで作ったデッキなんだ。そんなデッキで相手するのはちょっとねぇ…」

 

「クロノス先生はそのネタデッキにワンショットキルされたんスね…」

 

「あれはたまたまだよ。このデッキ、事故率そこそこ高いし、何よりも弱点が明確すぎる」

 

「え?弱点って?」

 

「サイコショッカーや王宮のお触れなんかだな。発動された時点でカウンタートラップで無効に出来なければその時点で負けが確定する。なんせ罠カードしかないんだからな。どうしようもない」

 

「そういうこと。だからこのデッキはネタ止まりなんだ」

 

「ふーん、じゃあ、連夜の本当のデッキってどんなデッキなんだ?」

 

「うーん、僕は色んなデッキ使ってるから、どれが本当の、とかはないんだよね。もちろん、とっておきのデッキもあるけど、それはまたの機会に、ということで」

 

「じゃあ、今度そのデッキでデュエルしようぜ!」

 

「その時はぜひ俺も呼んでくれ。君がどんなデッキを使うのか、非常に興味深い」

 

「あ、じゃあ僕も!連夜君の使うデッキ、気になるッス!」

 

「あはは、じゃあその時が来るためには、みんな合格しないとね」

 

自分で言ってて思う。お前が言うなと。

 

「ふ、ここにいる面子なら心配ないだろう」

 

「そうだぜ、なんとかなるって!」

 

「うう、僕はちょっと心配ッス〜」

 

翔の自信無さげなセリフに2人とも苦笑いしていた。

 

そうやって話をして、笑いあってるうちに、僕の抱えていた不安もいつの間にか消えていた。

 




初めまして。図1のようになります。です。とりあえず1話だけ書いてみましたが、次がいつになるかは分かりません。(実はまだプロローグを書いていないという怠慢さ)ある程度まとめて投稿しようと思います。

※デッキレシピは希望があれば出します。これはすぐ出せるし。

※死霊ゾーマについていろいろと訂正しました。

※マジックディフレクターも大革命返しに変更しました。

※タグの変更をしました。
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