目指せ事故率5%   作:図1のようになります

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今回ちょっと長くなります。


たーん2 バトル・ザ・ヒーロー

いろいろと不安の残る試験だったが、結論から言うと、僕は合格できた。…オシリスレッドとして。ああ、やっぱり受験番号呼ばれてたのに、それを無視してたのは大きいよね。むしろよく合格できたと思う。やっぱりあの時クロノス先生に勝ったのがいいパフォーマンスになったんだろう。ありがとうございました、クロノス先生。

 

「それにしても不思議ッスね。筆記試験も87位で実技でもクロノス先生をワンショットキルした天城くんがオシリスレッドだなんて」

 

翔君が訝しげにこちらを見ながら、そんな事を口にする。

 

「あははは、実は受験番号呼ばれた時寝てたんだよね。本当なら不合格になっててもおかしくなかったんだよ。でも、クロノス先生に勝ったから、救済措置としてレッド生になったってことだろうね」

 

「し、試験中に寝るなんて…やっぱり余裕だったんスね」

 

「いや、ただ徹夜でデッキ組んでたせいで寝不足だっただけ。その時試験用のデッキのついでにあのネタデッキも組んでたみたんだけど、まさかそのネタの方で試験に臨むとは思ってなかったよ」

 

僕の試験の裏事情みたいなのを話しているうちに、レッド寮が見えてきた。

 

「なんか、漫画とかで出てきそうなボロアパートって感じだね」

 

「こ、これがレッド寮なんスか?」

 

「なんだ、結構いいところじゃんか」

 

さすが十代、豪胆だなあ…

 

「ま、住めば都とも言うし、そのうち慣れるよ」

 

「アニキも天城くんも適応力高すぎッスよ…」

 

レッド寮の感想を言いつつ、各自の部屋へ向かう。翔君と十代は同じ部屋、僕はその隣の部屋だった。

 

「失礼しまーす…って、誰もいないし…ベッドも一つしかない、一人部屋なんだ。あれ、でも十代と翔君は一緒の部屋だったのに、なんでここは一人部屋なんだ?」

 

そんな疑問をブツブツと呟いていると、隣の部屋から「「デ、デスコアラ〜!?」」という声が聞こえてきた。デスコアラのぬいぐるみでもあったのかな?だとしたらちょっと見てみたいな。

 

荷物の整理をしていると、今日支給されたPDAが鳴った。内容は、「早速デュエルしようぜ!」という十代からのお誘いのメールだった。短くOK、とだけ返し、先程片付けた荷物の中から、デッキの入った箱を引っ張り出す。

 

「何のデッキでがいいかな?そういえば十代って試験の時フレイムウィングマン使ってたな、ならこれがいいか」

 

選んだデッキとデュエルディスクを手に部屋を出る。

 

外に出ると、既に十代はデュエルディスクを構えていた。

 

「お待たせ。じゃ、やろうか!」

 

「おう、待ちくたびれたぜ!って、連夜のデュエルディスク、学校支給のじゃないんだな?」

 

「ああこれ?海馬コーポレーションが開発した、最新型のデュエルディスクなんだ。僕はこれのテストプレイヤーだからね」

 

「なんだよそれ!いいなー」

 

「あはは、実はウチの両親がこれの開発に携わっていてね、その関係でテストプレイヤーになることになったんだ」

 

実はこれ、さっき荷解きした荷物の中にあったものだ。見覚えのない段ボールに入ってたから、なんだろ?と思って開けると、中に手紙と一緒に入っていた。ちなみに手紙は両親からのもので、「入学祝い。ついでにテストプレイヤーとして定期的にレポートよろしく!」とあった。レポートは面倒だけど、最新型のデュエルディスクを貰えたのは正直嬉しかった。

 

「へぇー、なんか羨ましいな、そういうの。まあいいや、早くデュエルしようぜ!」

 

「そうだね、それじゃ」

 

「「デュエル!」」

 

「先行は俺だな。ドロー!『E・HEROスパークマン』を攻撃表示で召喚!さらにカードを1枚伏せてターンエンド」

 

「僕のターン、ドロー。『E・HEROフォレストマン』を守備表示で召喚!」

 

「E・HERO!?連夜もHEROデッキを使うのか!?」

 

「ふふ、僕のデッキの一つだよ。続けるよ、僕はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

「俺のヒーロー達も負けてないぜ!俺のターン、ドロー!手札から『強欲な壺』を発動、2枚ドロー!さらに手札の『E・HEROバーストレディ』と『E・HEROフェザーマン』を融合!現れろ!マイフェイバリットカード、『E・HEROフレイムウィングマン』!」

 

「なるほど、それが十代の切り札ってわけか」

 

「そうだ、これが俺のフェイバリットHERO、フレイムウィングマンだ!いくぜ、バトル!フレイムウィングマンで…」

 

「おっと、させないよ!リバースカードオープン、『威嚇する咆哮』。このカードを発動したターン、相手は攻撃宣言ができなくなるよ」

 

「えー、じゃあ俺はこのターン攻撃できないのかよ。ちぇっ、このままターンエンドだ」

 

「僕のターン、ドロー。スタンバイフェイズ時、フォレストマンの効果を発動。デッキまたは墓地から『融合』のカードを手札に加える。さらに速攻魔法『サイクロン』を発動、十代の伏せカードを破壊する」

 

「くっ、俺のヒーローシグナルが…」

 

「さらに手札から『E・HEROエアーマン』を召喚!このカードは召喚、特殊召喚した時にこのカード以外のHEROの数だけ魔法、罠を破壊する効果と、デッキからHEROをサーチする効果の2つある。僕はサーチの方を発動。デッキから『E・HEROオーシャン』を手札に。そして手札のオーシャンと場のエアーマンを融合!見せてあげるよ。これがこのデッキの最強のHEROだ!現れろ!『E・HEROアブソルートZero』!」

 

Zeroが出現した途端、フィールドが冷気に包まれた。ちょっと肌寒い。

 

「かっけえ!それがお前の最強のHEROか!」

 

「そ。どう強いかはそのうち分かるとおもうよ。取り敢えずはバトル!アブソルートZeroでフレイムウィングマンを攻撃〈氷結する世界(フリージング・ワールド)〉!」

 

アブソルートZeroがフレイムウィングマンに手をかざすと、凄まじい勢いの吹雪がフレイムウィングマンを包み、一瞬で凍りつかせた。

 

「く、フレイムウィングマンが…」

 

「僕はカードを1枚伏せてターンエンド」

 

「俺のターン、ドロー!く、本当はなるべく使いたくなかったけど仕方ない。俺は手札からフィールド魔法『摩天楼スカイスクレーパー』を発動!せっかくのヒーロー対決だ。それにふさわしい舞台じゃないとな!」

 

「いいねえ、そのノリ。嫌いじゃないよ!」

 

「だろ?いくぜ、バトル!スパークマンでアブソルートZeroを攻撃!スカイスクレーパーの効果により、ヒーローが攻撃をする時、攻撃力を1000ポイントアップさせるぜ!」

 

ビルの間を潜り抜けて急接近して来たスパークマンの掌から放出された電気がZeroに向かう。しかし、突然フィールドに謎の装置が現れ、Zeroの姿が一瞬で消える。

 

「罠カード『亜空間物質転送装置』。自分のモンスターをエンドフェイズまで除外するよ」

 

「く、防がれたか。守備表示のフォレストマンにはスカイスクレーパーの効果は効かないから攻撃が出来ない…」

 

「それだけじゃないよ。Zeroがフィールドから離れる時、相手フィールド上のモンスターを全て破壊する!『崩落する氷山(クランブル・アイスバーグ)』!」

 

突如十代のフィールドが氷に覆われ、スパークマンもその氷に呑み込まれる。

 

「くっ、スパークマン…。なるほど、それが最強のヒーローの理由か?」

 

「そういうこと。擬似サンダーボルトだよ。中々頼もしいでしょ?」

 

「へへ、確かにな。だけどまだ負けた訳じゃないぜ!俺はカードを1枚伏せてターンエンドだ」

 

「エンドフェイズ時にZeroは帰還する。僕のターン、ドロー。スタンバイフェイズ時にデッキから融合を手札に。メインフェイズ、手札から『大嵐』を発動するよ」

 

「させるか!リバースカードオープン!『クリボーを呼ぶ笛』!俺はデッキから『ハネクリボー』を守備表示で特殊召喚するぜ!」

 

「ハネクリボーを召喚されたか、やるねえ。僕は手札から『E・HEROザ・ヒート』

を召喚。さらに『ミラクルフュージョン』を発動。場のザ・ヒートと墓地のエアーマンを除外し、融合召喚!現れよ、『E・HEROノヴァマスター』!」

 

「おお!また新しいヒーローか!そいつもカッコいいな!」

 

「ありがと、じゃあバトル!ノヴァマスターでハネクリボーを攻撃!えーっと…す、『紅蓮の新星(スカーレット・ノヴァ)』!」

 

ごめんなさい。いつか出るかもしれないレモンの最終進化形態さん。

 

「ノヴァマスターの効果、相手モンスターを破壊した時1枚ドローできる。でもハネクリボーが破壊されたターン、これ以上はダメージを与えられない。僕はこのままターンエンド」

 

 

「俺のターン、ドロー!『E・HERO バブルマン』を召喚!このカードが召喚された時、フィールドに他のカードが無ければデッキから2枚ドローできる。ドロー!さらに手札から『バブルシャッフル』を発動!バブルマンとノヴァマスターを守備表示にし、その後バブルマンを生け贄に手札から『E・HEROエッジマン』を特殊召喚!」

 

「え、嘘、ちょっ(こっちのバブルマンってこんな効果ゆるいの!?)」

 

「まだまだぁ!魔法カード『ホープ・オブ・フィフス』を発動!墓地のスパークマン、フェザーマン、バーストレディ、フレイムウィングマン、バブルマンをデッキに戻し、2枚ドロー!手札から融合を発動!手札の『E・HEROワイルドマン』と場のエッジマンを融合!現れろ!『E・HEROワイルドジャギーマン』!いくぜ、バトル!ワイルドジャギーマンは敵のモンスター全てに攻撃出来る、フォレストマン、ノヴァマスター、アブソルートZeroの順に攻撃!『インフィニティ・エッジ・スライサー』!」

 

連夜LP 4000→3900

 

僕のフィールドのモンスターが一瞬で切り倒される。Zeroは最後にワイルドジャギーマンを道連れにしていたが、あっという間にフィールドが焼け野原に…

 

(だ、大丈夫!十代の手札は1枚、こっちは次のドローで3枚になる。まだこっちの方が「さらに!」

 

「まだ何かあんの!?」

 

「おう!手札がこのカード1枚の時、バブルマンは特殊召喚出来る!バブルマンを特殊召喚!効果で2枚ドロー!」

 

「またバブルマン!?」

 

くそう、そんなんだから強欲なバブルマンとか呼ばれるんだ!

 

「よし!手札から『悪夢の蜃気楼』を発動!カードを1枚伏せてターンエンド」

 

…そりゃカードがいろいろ変わってるんだから、禁止、制限も変わってるよね。ちゃんと確かめときゃよかった…

 

「ぼ、僕のターン、ドロー」

 

「スタンバイフェイズ時、悪夢の蜃気楼の効果で4枚ドロー!」

 

「ああもう!なんか一気に手札枚数逆転されてるし!魔法カード『ヒーローアライブ』を発動!自分フィールド上にモンスターがいない時、ライフを半分払ってデッキからE・HEROを特殊召喚する!『E・HEROボルテック』を攻撃表示で特殊召喚!さらに手札から『E・HEROレディ・オブ・ファイア』を召喚!バトル!レディ・オブ・ファイアでバブルマンを攻撃!ボルテックでダイレクトアタック!」

 

十代LP 4000→3000

連夜LP 3900→1950

 

「さらにボルテックが相手に戦闘ダメージを与えた時、除外されたヒーローを特殊召喚出来る!舞い戻れ!エアーマン!効果で『E・HEROキャプテンゴールド』を手札に。エアーマンで追撃だ!」

 

十代LP 3000→1200

 

「メインフェイズ2、僕はレディ・オブ・ファイアとボルテックを融合!現れろ!『E・HERO THE シャイニング』!」

 

「また新しいヒーロー!本当にワクワクするなあ!」

 

「こっちは君のドロー運に驚いてるけどね…シャイニングは除外されているヒーローの数×300ポイント攻撃力が上がる。今除外されてるヒーローはザ・ヒートのみ。よって攻撃力が300アップする」

 

ザ・シャイニング攻撃力 2600→2900

 

「これでターンエンド」

 

「エンドフェイズ時、魔法カード『非常食』を発動するぜ。悪夢の蜃気楼を墓地に送ってライフを1000回復だ」

 

十代LP 1200→2200

 

「なんかライフも逆転されてるし…」

 

あ、なんか嫌な予感。

 

「俺のターン、ドロー!手札の『E・HEROネクロダークマン』とワイルドマンを融合!『E・HEROネクロイドシャーマン』を融合召喚!」

 

「え、ま、まさか!」

 

「そのまさかだ!ネクロイドシャーマンの効果発動!このカードが特殊召喚された時、相手のモンスターを1体破壊する!その後相手の墓地からモンスターを1体蘇生させる!ザ・シャイニングを破壊!さらに連夜の墓地からボルテックを攻撃表示で特殊召喚!」

 

あ、やばい。これ。

 

「シャイニングの効果発動。フィールド上から墓地に送られた時、除外されてるヒーローを2体まで手札に加える。ザ・ヒートを手札に加えるよ」

 

「だけどこれで準備は整った!ネクロダークマンが墓地にいる時、一度だけレベル5以上のE・HEROを生け贄無しで召喚出来る!エッジマンを召喚!」

 

…えー…なにこのチート。まさか最後の手札、あれじゃないよねぇ?あれ、これってもしかしてフラグ?

 

「バトル!ネクロイドシャーマンでボルテックに、エッジマンでエアーマンに攻撃だ!」

 

連夜LP 1950→1050→250

 

あのカードがありませんように…

 

「さらに速攻魔法『融合解除』発動!」

 

「やっぱりあったよ、こんちくしょう!ああもう!来い!十代!」

 

「ああ、行くぜ!融合解除の効果により、ネクロイドシャーマンを融合デッキに戻して墓地からワイルドマンとネクロダークマンを特殊召喚!そのままダイレクトアタック!」

 

連夜LP 250→-2850

 

「ガッチャ!楽しいデュエルだったぜ!」

 

「僕もここまで一気に逆転されたのは初めてだよ。まったく、凄まじいドロー運だね」

 

「ふ、2人とも凄かったッス!さすがあのクロノス教諭に勝った2人ッスね!」

 

「ああ、十代のドロー運もさる事ながら、天城のプレイングにも光るものがあった。2人共素晴らしいデュエルだったな」

 

「「「あ、三沢(くん)いたんだ」」」

 

「いたよ!デュエル始まってからずっといたよ!というか天城!お前が呼んだんじゃないか!」

 

「あ、そういえばそうだった!」

 

試験の日に、デュエルする時は呼んでくれって言われてたからPDAでよびだしたんだった。

 

「まあいい。それで?天城のデッキは十代と同じでHEROなのか?」

 

「あ、さっき翔くんと十代にも言ったんだけど、これはあくまでも僕のデッキの一つなんだ。あと、確かにデッキはHEROだけど、E・HEROだけじゃなくて他のHEROも入ってるんだ」

 

そう言って自分の融合デッキからV・HEROやM・HEROを見せる。

 

「すげえ!こんなHEROもいるのか!」

 

「うん。こんな感じで、色んなヒーローを使い回すのがこのデッキなんだ。あ、そうだ。十代、良かったらこれ、使ってくれないかな?」

 

融合デッキからアブソルートZeroを抜くと、十代へと渡す。

 

「え、いいのか?これお前の最強ヒーローなんだろ?」

 

「うん。僕はまだ持ってるし、なんだかこのカードが君に使って欲しそうな感じがしたから」

 

「そういうことなら、ありがたく使わせてもらうぜ。サンキュー、連夜」

 

「どういたしまして。大切に使ってやってくれ」

 

「あー!アニキだけずるいッスよ〜」

 

「あはは、翔くんはまた今度ね」

 

「本当ッスか!約束ッスよ!」

 

「しかし本当にいいのか?見たところ、相当なレアカードなんじゃないか?」

 

はしゃいでる翔くんの傍で三沢くんが心配そうな、というよりも僕の意思を確かめたいのだろう。そんなことを聞いてくる。

 

「さっきも言ったけど、同じカードはまだ持ってるし、僕の場合デッキも複数使い分けるからね。使われないより、使ってくれる人がいた方がカードにとってもいいんじゃないかな」

 

「なるほどな。変わった考え方をするんだな、君は普通ならそんなレアカードを手放したりはしないだろうに」

 

「人は人、僕は僕ってね」

 

「ふ、そういうものか。次はぜひ俺と手合わせ願うよ」

 

「OK。約束だよ」

 

そう言って笑い合いながら三沢くんと握手した。

 

これからの学園生活、不安もあるけど楽しいものになりそうな予感がした。




どうも、図1のようになります。です。今回さりげなく入れた主人公のデュエルディスクですが、見た目としては初代遊戯王のあのKC製の量産型デュエルディスクですが、オートシャッフル機能など、最新の機能が搭載されてる優れものです。実際あったら欲しいなあ。あ、今回使ったデッキは漫画版HEROです。ハイランダー構成なので、事故率がハンパないです。キャプテンゴールド?数合わせだよ!タイトルの目指せ事故率5%は、あくまでも作者の願望なんです。
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