とりあえず格闘家で戦いたいと思います。 作:アズライルン
とある掲示板ではNWOの第一回イベントに関するスレが乱立してちょっとした
その中で一つのスレをご紹介しよう。
【NWO】狂暴なムサシ丸【考察】
1名前:名無しの大剣使い
メイプルちゃんのスレで語ろうと思ったがなんか違うと思って別のスレ立てた。
実際にムサシ丸と戦ってみたけどあれは素で人外レベルの奴だ
2名前:名無しの弓使い
>1俺もそう思った。あれはもう化物なんよ
3名前:名無しの魔法使い
観客席で観ていたけどアクロバティックな動きで凄いと思ったが実際に戦ったお前らが言うと相当だな。俺でも攻撃を当てられるか分からん
4名前:名無しの槍使い
ムサシ丸の戦績をまとめてみると
撃破数:2028
被ダメージ:0
死亡回数:0
第一回イベント 3位
・化物染みたプレイヤースキル
・周辺のプレイヤーの動きを的確に捉える視野の広さ
・三体の動物の幻影を召喚したと思ったらすぐさまムサシ丸に吸収されて特徴のある高火力の攻撃スキル
ゴリラ・象(どちらかというとマンモス)・鮫→STR強化でカウンターに近い形で攻める
蜂・チーター・隼→AGI強化の連続攻撃
虎・熊(色合い的に北極熊)・蠍→状態異常攻撃
観客席で観た側で纏めてみたが漏れがあったらよろしく
5名前:名無しの大楯使い
こうして見るとムサシ丸はPSに特化したプレイヤーだな。アクティブスキルは極力使わずに戦ってここぞと言う場面で使用する感じだ
6名前:名無しの短刀使い
しかも打撃技かと思ったらそれを囮に大外刈りやパワーボムと言ったVRMMOでは予想困難な事をしてくるから対処に困る。しかも、フィールドの障害物を利用して技をかけてくるので読み難さに拍車をかけている
7名前:名無しの大剣使い
>6マジそれな
俺なんて攻撃が当たるか当たらないかのギリギリのタイミングで大剣の側面を踏み台にしてシャイニングウィザードを叩き込まれた
8名前:名無しの弓使い
>7俺も避けられると思った軌道とタイミングを合わせられて火球の餌食になった。あいつが見ている景色は俺では理解できない
9名前:名無しの大楯使い
少なくともあの動きは総合格闘技をベースにしていると思っている
10:名無しの槍使い
前のメイプルちゃんスレで言っていたな。
そこから攻撃パターンを編み出しているみたいだから間違いではないだろう
11:名無しの大剣使い
それでも十分化物なのだが…あの笑み含めて
12:名無しの魔法使い
分かる。あれは獲物を狩る捕食者のそれだ
他にも色々なコメントがこのスレに書かれていた。
一方で運営サイドは頭を抱えていた。今回のイベントを会議室のモニターで観ていると三首の毒の竜で敵プレイヤーを殲滅するメイプルと凶悪な笑みで走り回り、敵を叩きのめしているムサシ丸の姿が映し出されていた。
「改めて映像を見たけど…メイプルとムサシ丸が暴れすぎだろ」
運営の一人が意気消沈した様子で呟いた。それに続く形で他のメンバーもため息をついたり、顔を手で隠して仰いだりと様々な反応をする。
「
SNSで軽く調べてもペインやドレッドの話題よりもメイプルやムサシ丸の話題が多かった。
「どっちを観ても滅茶苦茶なんだよな…」
「唯一の救いは一回イベントで同率三位だって所か」
「メイプルの行動が読めれば良いんだけどな」
「無理言うなよ。けど、ムサシ丸に関しては可笑しいと思えるくらいの反射神経と高い戦闘IQを除けばまだ真っ当なプレイヤーだよな」
「有り得ないだろって思うけど、後でよくよく見返すと障害物を上手く利用して技をかける場面が多々存在しているから行動自体は割と普通だな」
「はぁ…頭が痛い」
これから待ち受ける事になるだろう仕事の量に戦々恐々とする運営サイドであった。
第一回イベントが終了から二日目。ムサシ丸―――否、
「久々に心ゆくまで戦ったな」
事故に遭って総合格闘技から引退してから一年以上経っているため久しぶりの戦いで胸躍ったなと嬉しい気持ちになっていると不意に左腕に痺れが襲ってきた。
「やっぱこれは慣れねぇな」
痺れは数秒で収まったが昨日の高揚感が失せてしまった。
「お~い、
「おお~本条と白峯か」
げんなりしていると後ろから
「第一回イベントお疲れ様」
「そっちもお疲れ様。一位目指して戦っていたがまだまだだな。次に同じ内容だったら今度こそ一位を狙う」
「あははは…」
第一回イベントの結果を思い出して闘争心を剥きだしになっている雄介に呆れて笑うしかない楓。
「何?何?何の話?」
「その話は休み時間にな」
白峯が何の話か訊きに来たがそろそろ予鈴が鳴る時間なので休み時間に話そうと約束を取り付けて教室へ向かう。
一限目の授業が終わると理沙に問われると雄介は自分がNWOをプレイしている事、第一回イベントで
「武蔵がゲームって意外。外で走り回るイメージがあったから」
「私も最初見たときはびっくりしたよ」
「ゲーム自体はゲーセンで軽くやる程度だからな。そう思われてもしゃーない。んで、気まぐれで応募したら当たって試しにやってみたら予想以上にハマっていった」
「ゲームとは無縁なアンタがそこまでハマるなんて…私もやってみようかな」
普段からゲームをしない彼がハマると言うのだから理沙はプレイしてみようと思ったが雄介はある事を思い出した。
「けどよ、白峯はこの前『親からゲーム禁止令出された』って叫んでなかったか?」
そう、理沙がゲームのし過ぎでテストの成績が悪くなって親からゲームを休み時間に嘆いていたのを見ていた。
半ば呆れた様子の雄介に対して理沙は不敵に笑う。
「フフフッ…その心配はご無用。実は親からゲームをして良い許可が降りました!」
「それは良かったな」
どうやら今回のテストで高得点を取れた事により禁止令が解禁されたのだ。
因みに雄介はプライベートと学業にはメリハリを付けて行っているので成績は学年全体で上位である。
「そう言えば武蔵のキャラの方針はどんな感じ?後、レベルは?」
「俺はレベル29のSTR重視の格闘家。VITとAGIはそれなりにあるから一人でも複数人いても戦えるようにしてある」
「へぇ~考えてプレイしているんだ」
「いや、それが普通だから。ネットで不遇装備と言われているけど、武蔵なら上位に食い込むのは可能だよね」
楓の天然な発言に理沙がツッコミを入れると同時に彼が総合格闘技をしていた事を知っているのでネットで有名な不遇装備でもあれほどの活躍が出来た事に納得する。
「楓と一緒にプレイするから武蔵もやる?」
「一緒にプレイしたいが生憎と予定があってな。知り合いの生産職の人が手を貸してくれってな」
「それってイズさん?」
「イズ?」
「俺と本条がフレンド登録している生産職のプレイヤーだよ。その人から素材採取のための用心棒を任されたんだ」
イベントが終わった翌日にイズから素材採取の護衛の約束を頼まれたのだ。その日はクロムと言ったイズの知り合いのプレイヤーはゲーム内外問わず断られたため急遽、雄介に白羽の矢が立ったのだ。
「でも、フレンド登録はしたいから噴水広場で合流するくらいの時間はある」
「分かった。また後でね」
約束を取り付けたと同時にチャイム音が鳴って楓と理沙と別れた。その日の休み時間はクラスでかなりの人気を誇る二人に何故あんなにも親しげだったのか問い詰められたが雄介はとあるゲームの話である事を話したが余りにもしつこい輩には筆頭の一人にアイアンクロ―で黙らせたのは余談である。
ムサシ丸のテイムモンスターは
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メカっぽいオルトロス
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悪魔チックなTレックス
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空飛ぶ鯨
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その他