とりあえず格闘家で戦いたいと思います。 作:アズライルン
第十三話
第二層へ行くためのダンジョンをクリアした翌日、ムサシ丸はいつも通りの学校生活を送り、ログインすると意気消沈しているメイプルと愛想笑いしているサリーを見つけた。
「何があった?」
「あっ、ムサシ丸。実は…」
サリーに話はこうだ。
第二回イベント前にメンテナンスが来て、終わっていざログインしてみたら一部スキルの効果や取得条件の修正、フィールドモンスターのAI強化、防御力貫通攻撃スキルの実装とそれに伴う痛みの軽減。
メンテナンスの内容にメイプルは愕然としてしまった。
「スキルの修正か。ちょっと確認する……俺も二つ程スキル修正されているな」
ステータス画面を開いて確認すると『破壊者の流儀』と『マジックリフレクター』にスキル修正が入っていた。
まずは『破壊者の流儀』。これは自分のSTRが相手のVITを上回っていた時に相手の耐性・無効スキルを無効できるスキルだが修正後は自分のSTRが相手のVITを10以上上回っていた時になった。
次に『マジックリフレクター』だが5秒間のクールタイムが設けられた。
「(ボス戦のあれが原因か。威力半減とはいえ、流石にホイホイできたらダメか)」
「どんな感じ?」
「クールタイムが設けられたのと発動条件が少し厳しくなった感じだな。だからこれといって問題はないな」
『破壊者の流儀』はパッシブスキルなので変な運用はできないし『マジックリフレクター』は魔法以外の遠距離攻撃に対応していない上に昨日のボス戦での使用は味方に魔法使いがいたから出来た。
故にスキル修正されても大きな問題ないのだ。
「そのスキル修正でメイプルが弱体化しちゃって…」
「成程。まぁ、チートスキルなんてもんを運営が用意するわけ無いか」
「それにAI強化や貫通攻撃スキル実装はメイプル対策だと思う」
「絶対防御だっけか?強いスキルをそう易々と取らせる訳にはイカンよな。俺もそれに近いかもな」
「そうなの?」
「……他言無用で頼む。俺が取得したスキルの中に一定の条件で耐性や無効スキルを無効にできるスキルの取得した際に100以上のモンスターに襲われたな。ギリギリだけど全員倒した」
「それ、トレインって言うマナー違反。ムサシ丸の場合はマナー違反の対策に巻き込まれた感じ」
「そうなのか?あんまりゲームをしないから分からなかった」
「今まで総合格闘技に熱中していたから仕方がないか」
ムサシ丸の背景を知っているサリーからしてみれば疎くても仕方がないと理解してしまったのだ。
「うぅ~これじゃあ無敵のパーティーになれないよ…」
「仕方がない。それにダメージを受けた方が逆に無敵感が出来るから」
鬱屈していたメイプルはサリーにフォローされて漸く気持ちを切り替える事が出来た。
「となるとHPに関連のスキルを取得するべきだろうな。その手のスキルってショップで買えるからな」
「後はMP強化とプレイヤースキルを磨く事だね」
「プレイヤースキルか…ムサシ丸君は第一回イベントではノーダメージだったんだよね」
「俺は後の先の戦いが馴染んでいるからな」
ムサシ丸の戦い方は相手の思考と動きを読んでそれに合わせて攻撃している。しかも、打撃だけでなく投げ技も関節技もしてくるから相手からしたらたまったもんではない。
「うわぁ~私からしたら掴まれた瞬間終わりそう」
ムサシ丸のプレイスタイルを聞いてサリーはムサシ丸とは戦いたくないと思った。回避盾を目指すサリーにとって待ちの姿勢を取るムサシ丸の動きはこれまでプレイしてきたゲームでも無い動きであり、相手が総合格闘技で戦うムサシ丸のため対処するのは相性が悪い。
「ムサシ丸は第二回イベントは特定のフィールドを徘徊する物だけど私達とパーティー組まない?」
「いや、俺はソロでやるつもりだ」
メイプル達と周ってみるのも面白いかもしれないが専用スキルがあるかもしれないと思い、断った。
「鉢合わせしても戦闘行為しないでくれよ。お前らと戦うのは面倒だからな」
「それはこっちも一緒。競合しそうになったらじゃんけんで決めよう」
「分かった。それなら平和的に解決できるな」
次のイベントに対して競合しそうになったら平和的に解決するために約束を取り付けた。
「とりあえず俺は貫通攻撃スキルを所得して感覚を掴もうかなと考えている」
「そっか。私達もスキル集めに専念したいから」
そう言ってムサシ丸はサリーとメイプルから離れた。
ムサシ丸のテイムモンスターは
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メカっぽいオルトロス
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悪魔チックなTレックス
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空飛ぶ鯨
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その他