とりあえず格闘家で戦いたいと思います。   作:アズライルン

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第二話

 目を開けると活気溢れる街の中心にある噴水の前に立っていた。

 

「へぇ~VRMMOってこんな感じなのか」

 

 ゲームをしてこなかった俺にとって見るもの全てが新鮮に感じられた。その場で手や足を軽く動かすとリアルでたまに生じる()()はない。これならあの時と同じように動けそうだ。

 ふと周囲の視線が俺に向いているのに気づく。まぁ、不遇装備を選んだ物好きとして見ているのかもしれない。

 

「さてと、ステータスと装備は…」

 

ムサシ丸

 Lv1

 

 HP 540/540

 

 MP 12/12

 

 【STR 40 <+10>】

 

 【VIT 15 <+5>】

 

 【AGI 15】

 

 【DEX 5】

 

 【INT 0】

 

 装備

  頭 【空欄】

 

  体 【空欄】

 

  右手 【初心者の手甲】

 

  左手 【初心者の手甲】

 

  足 【空欄】

 

  靴 【空欄】

 

  装飾品

  【空欄】

  【空欄】

  【空欄】

 

 

 どうやらステータスポイントをHPとMPに1振れば20追加されるようだ。今はSTRを最優先に上げていき、その次はHP、さらにその次はVITとAGI、DEX、MP、INTの順に強化しよう。尤も、MPが必要になるスキルを会得した場合はVITとAGIと同じ優先度にして上げる予定だ。

 次に装備。初心者の手甲と呼ばれる革製の手甲はSTRを+10、VITを+5にする装備のようだ。まぁ初期装備だし、そんな感じだろう。

 

「じっとしていても始まらないし街の外へ行ってみるか」

 

 まずは初心者用の狩場を探さないとな。いきなり大量にモンスターが出ると俺みたいなゲーム初心者には厳しいから周囲プレイヤーに訊いてみる事にした。

 暫く周囲を見渡していると頭にゴーグルをつけた水色の髪をした女性を発見した。

 恰好を見ると生産職の人か?そう言えば、このゲームって戦闘職以外にも生産職もあったな。

 

「すみません、少しいいですか?」

 

「あら?私に何か用かしら?」

 

「今日このゲームを始めたばかりでモンスターと戦いたいのですがどっちに向かえばいいのですか?」

 

「初心者さんね…モンスターなら西へ行くと森があって何もしてないもあっちから勝手に来るから最初のレベル上げには丁度いいわ」

 

「ありがとうございます!」

 

「これくらいお安い御用よ。後、私は見ての通り生産職で鍛冶を専門にしたお店を開いているの。新しい武器が必要になったら来てね」

 

 因みに場所はここよ。と言ってマップを出して自分の店を教えてくれた。

 やっぱり生産職の人だった。新しい手甲が必要になったら行ってみようと思い、俺はレベル上げのために西の森へ向かった。

 

 

 

 

 森に入ると人がまばらにいた。よく見ると皆、杖や大剣を装備していた。

 

「それなりにいるんだな……」

 

 ここで戦ってもいいがあまり見られたくないのでもう少し奥まで行ってみる。

 体感的に30分くらい歩くと人がいない場所までやってきた。

 

「此処ならいいかな」

 

 何もせずに立っていると角を生やした兎が出てきて俺に向かって突進してきた。

 

「分かりやすいな」

 

 攻撃手段が突進だけだから簡単に見切れる。攻撃が当たる前に無防備な腹部を殴った。すると兎は光の粒子になって消えた。

 

『レベルが2に上がりました』

 

 アナウンスと共にウィンドウが表示され、ステータスポイントが+5になっていた。

 

「こうやってステータスを上げるのか……貰えるポイントが少ないから全てSTRに追加っと」

 

 ステータスポイントの全てをSTRに振ってまたモンスターを見つけるため森の奥へと進んでいく。

 

 

 

 それからというもの、大百足や蜘蛛が現れては殴ったり、蹴ったり、首の部分を締めて倒していく。

 そのおかげで現在のレベルは10になっており、『剛拳(ごうけん)』と『体術の心得』と言うスキルを入手し、Ⅱまで開放されている。

 

「随分と素材とゴールドが入ったな。武器もそろそろ限界っぽいしこの辺で切り上げ――――」

 

 敵意を感じて振り向きざまに回し蹴りを放つと今にも消えようとしている巨大蜂がいた。

 危なかった。もう少し反応が遅れたら攻撃を食らっていたところだ。

 

『レベルが13に上がりました』

 

『スキル「気配察知Ⅰ」を入手しました』

 

 レベルが上がって「気配察知」と言うスキルを入手した。

 しかし、この「気配察知」、使えるのか使えないのか微妙なスキルだ。背後からの奇襲なんて簡単に気づきそうなものだが……まぁ、いいか。

 

「所持金も増えたし早速装備を新しくしよう」

 

 久方ぶりに感じた達成感に心が軽くなったので俺はスキップしながら街へと戻る。

 無論、途中で襲い掛かってきたモンスターは全て撲殺した。

 

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