とりあえず格闘家で戦いたいと思います。   作:アズライルン

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オリキャラが登場します


第二十一話

 精霊の遊び場を攻略したムサシ丸は藍色の卵を懐に入れて温めながら歩いている。

 

「中々産まれないな」

 

 アイテムは一定時間過ぎると消えてしまう可能性があるので定期にアイテムウィンドウを弄っている。

 すると、二体のゴブリンがムサシ丸を挟む形で襲ってきたが一体には回し蹴りを叩き込むともう一体にはかかと落としを決める。

 

「邪魔すんな」

 

 時折ゴブリン等が襲ってくるのだがムサシ丸が持ち前の格闘技で難無く倒すため特に問題はなかった。

 暫し歩いていると、モンスターの卵にヒビが入った。もうすぐ産まれると感じたムサシ丸は卵を地面に置いた。ヒビの入った卵は大型犬くらいの大きさの鯨のモンスターが出てきた。

 

「く、鯨だ…しかも浮いている」

 

 鯨は本来なら空に浮かばないし卵生ではないのだがゲーム内と言う事で納得することにした。懐いてくるクジラのモンスターを撫でていると割れた卵の殻が光り出すと藍色の指輪になった。

 

『絆の架け橋:装備している間、一部モンスターとの共闘可能。共闘可能モンスターは指輪一つにつき一体。モンスターは死亡時に指輪内での睡眠状態となり一日間呼び出す事ができない。』

 

「へぇ、仲間にできるのか」

 

 絆の架け橋を装備してクジラのモンスターのステータスを確認する。

 

 ノーネーム

 

 

 Lv1

 

 

 

 HP 200/200

 

 

 

 MP 150/150

 

 

 

 【STR 40】

 

 

 

 【VIT 25】

 

 

 

 【AGI 60】

 

 

 

 【DEX 10】

 

 

 

 【INT 120】

 

 

 このモンスターはINTとMPが高い事から魔法による遠距離攻撃が得意なモンスターのようだ。

 

「覚えているスキルは『空中遊泳』と『水弾』だけか。浮いているのはこの空中遊泳って言うスキルだと分かったが攻撃は水弾だけか。にしても名前か……鯨と言うと小説の白鯨を思い出すがこいつは白くないしな。モビーディックはちょっと長いし………よし、今日からお前は『メルヴィル』だ」

 

 それは白鯨の著者から引用して名付けたのだが大変気に入ったのか喜色を含んだ鳴き声を上げた。

 

「そうか、そうか。しかし直接戦わせるにしてもVITが心もとないし。やられたら一日は出てこれないからどうすべきかね」

 

 相手の動きを封じ込めればよいのだが生憎とムサシ丸は敵を麻痺させる状態異常攻撃スキルを持っていないのだ。

 どうしようかと考えていると猪型モンスターが自分に向かって突進してきた。

 

「(此処はカウンターで一発…待てよ?)そらよっと!」

 

 突進してくる猪型モンスターを受け流し、その勢いを利用して天高く放り投げた。

 

「メルヴィル、あいつに『水弾』!」

 

 ムサシ丸の指示通りメルヴィルは猪型モンスターに水弾を放ち、猪型モンスターを撃ち抜いて倒した。

 

「中々の威力だな」

 

 レベルが上がった時のアラーム音が鳴らない辺りをみるにプレイヤーとモンスターではレベル上げに必要な経験値が違うようだ。

 

「麻痺なくてもこれなら問題はないな」

 

 ムサシ丸が考えたメルヴィルのレベル上げ方法。それは襲ってきたモンスターを空中に投げて相手の動きを封じてからメルヴィルに攻撃させると言う物だ。ゴブリン程度の大きさなら頭を掴み上げれば簡単に投げ飛ばせるし多少大きくても自分のSTRなら問題ない。

 

「今日はお前のレベリングと行こうか」

 

 こうしてムサシ丸は移動しつつ襲ってくるモンスターを次々と投げ飛ばしてはメルヴィルに攻撃させる光景をとある大剣使いが目撃したのは別のお話。

 

 

 

 

 メルヴィルのレベル上げをしながら移動しているとムサシ丸は火山地帯に予定よりも早く到着してしまった。

 

「多少の予定は狂ったけど仕方がないか。にしても、メルヴィルもスキルが結構増えたな…」

 

 すり寄って来るメルヴィルを撫でながらスキルの確認をしていると『休眠』と『覚醒』の他にも『渦潮』や『津波』、『鉄砲水』と言った水系の攻撃スキルが手に入った。そして今のメルヴィルは『休眠』で絆の架け橋で眠っている。

 

「(威力は低いが貫通攻撃である『鉄砲水』を『マジックリフレクター』で反射すれば敵の防衛ラインを切り崩せそう……っ!)」

 

 スキルを確認してメルヴィルと自分の連携を考えていると唐突に感じた殺気に反応して手刀でそれを破壊すると自分を襲ってきたのは矢であった。

 

「誰だ?」

 

「おやおや、姿が見えないように攻撃したはずなんだけど」

 

 声のする方角を見ると初心者用の衣装を着た弩を装備した女性プレイヤーが現した。

 

「貴女は何者だ?」

 

「私はアジタート、通りすがりの弓使いさ。アンタのようなメタルのような凶悪さ(・・・・・・・・・・)を持ったプレイヤーは早々に潰さないと危ないからね」

 

 メタルのような凶悪さと聞いてムサシ丸はとある人物を思い出している。まさかと思いとある質問をしてみた。

 

「アジタートさんってアウトドア用品の会社に入社した?」

 

「えっ?何で知っているの?社内の誰にも話していないのに…」

 

 明らかに動揺しているアジタートを見てムサシ丸は既に確信へと変わっていた。

 

「やっぱり。アンタだったのか櫻姉(さくねぇ)

 

「まさか……(ゆう)ちゃんなの!?」

 

 アジタートが自分の事を雄ちゃん呼ばわりしている所は変わらないと思うムサシ丸であった。

 櫻姉こと、アジタートは父の姉の娘。つまり、雄介(ムサシ丸)とは従姉弟関係なのだ。

 

「まさかNWOで身内に会うとはね…」

 

「俺だって驚いているよ」

 

 

.




大まかなオリキャラ紹介

プレイヤー名:アジタート

装備:弓使い

備考:黒髪に深緑のメッシュの入ったショートヘアー。164cmでやや細身だが胸は結構大きい。動きやすさを考慮してパンツスタイルを好んでいる。武蔵雄介(ムサシ丸)の従姉で彼からは『櫻姉』と呼ばれている。インドアよりアウトドアを好むが自由に使える時間欲しさにNWOに手を伸ばした。


メルヴィルが取得したスキル

『渦潮』:自分の周囲を守るように攻防一体の渦を発生させる

『津波』:ノックバック効果のある攻撃

『鉄砲水』:貫通攻撃スキル

ムサシ丸のテイムモンスターは

  • メカっぽいオルトロス
  • 悪魔チックなTレックス
  • 空飛ぶ鯨
  • その他
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