とりあえず格闘家で戦いたいと思います。   作:アズライルン

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第二十四話

 火山地帯に到着したムサシ丸はミィ達と出会い、シンと戦って勝利にしたが徘徊するボスモンスター、レッドワイバーンと出くわしてしまってミィ達と臨時でパーティーを組んで見事討伐できた。

 

「ここのモンスターはメルヴィルのいい経験値になるな。あのワイバーン以外だけどな」

 

 彼女達と別れた現在はテイムしたモンスターのメルヴィルのレベル上げをしつつメダルを集めている。火山地帯と言うだけあって炎を纏うトカゲ型モンスターや体が赤熱したゴーレム型のモンスターが跋扈しているのだ。水系のスキルを扱うメルヴィルと相性が良かったのかほぼ一撃で倒せる事が出来た。

 メルヴィルのレベリングをキリの良い所で終了させて適当な場所で休憩し、四日目の朝を迎えた。

 

「しっかし、中々メダルは集まらないな」

 

 あれからあっちこっち探索してみたが銀のメダルは集まらない。

 

「今七枚。ペースは良いんだろうがほとんど探されて無い状態になっているな。こりゃ他のプレイヤーを狩る奴がいても可笑しくないな。…っと、メルヴィル『水弾』」

 

 そうムカデモンスターの胴体を掴んで空に投げ飛ばしてメルヴィルに攻撃させる。モンスターが倒された事によってアナウンスが鳴った。

 

「ん?レベルが上がってスキルを手に入れたのか。えっと新たに取得したスキルは……『大水弾』。水弾の強化版か?」

 

 メルヴィルが覚えたスキルは初期に覚えていた水弾の強化したスキルのようだ。

 

「試しにメルヴィル、『大水弾』」

 

 試し打ちとして大岩を的にして発動させると前の二倍以上の大きさの水弾が発射されて大岩を粉々にしてみせたのだ。

 

「目に見えるくらい強化されているな……尤もMPの消費も増えたが」

 

 威力は上がったがそれに比例して消費するMPが増えている。何発も撃てる訳ではないがこればかり仕方がないと割り切る。

 

「火山地帯でメダルが見つかれば良いのだがな…」

 

 独り言を漏らしてメルヴィルのレベル上げをしつつ火山地帯を隅々までメダル集めに勤しんだのだが見つからず五日目を迎える事となった。

 

 

 

 

 五日目の朝。

 目覚めたムサシ丸はその場に座り込んで考える。目標の十枚に到達するためには今日中にメダルを見つけないと厳しいと感じている。

 

「これは……PKしないと駄目だな」

 

 今回のイベントはPVP要素が含まれているので特に問題はないがムサシ丸個人としてはあまり好まない手であり精々降りかかる火の粉を払う程度だ。

 

「襲ってきたプレイヤーが偶々銀のメダル持ちだから今の現状なんだよな。そろそろ終盤に差し掛かっている。それに伴ってPKが横行しているから襲ってきたプレイヤーがメダル持ちである事に賭けるとするか」

 

 今の方針を決めたムサシ丸は火山地帯を後にしたのであった。

 

 

 

 

 ムサシ丸はとある山に到着すると周囲の状況を確認する。

 

「微かにだけど戦闘をしている音が聞こえるな。この山は当たりのようだ」

 

 ムサシ丸が暫し山を探索していると大剣を使うプレイヤーと斧を使うプレイヤーが出現した。

 

「お出ましか、『暴獣拳・迅の型』」

 

 雀蜂・チーター・隼の幻影が出現するとムサシ丸に吸収された。大剣を装備したプレイヤーに電撃を纏った針を飛ばし、連続蹴りを浴びせた。

 

「げぇ、ムサシま……ギャァァァァァァァ!」

 

 一人のプレイヤーがムサシ丸に気付いたが時すでに遅し、断末魔と共に光の粒子となった。

 

「メダルはなし。この調子でプレイヤー達を倒して行くか」

 

 そう呟いてムサシ丸は次々と襲ってくるプレイヤーを倒していく。迫りくる刃を避けてパワーボムを叩き込み、背後から来るプレイヤーに対しては回し蹴りを放つ。更には魔法攻撃をマジックリフレクターで反射して倒す。

 敵を倒していくうちにムサシ丸の口角は次第に上がっていき、その姿はまさしく凶暴な獣であった。襲ってくるプレイヤーが少なくなってきていると感じたムサシ丸はメダルの取り合いが頻繁に行っている地点を襲い掛かったのだ。

 

「これだけ戦って一枚か。もう一日あるし何とかなるな……そこに隠れている奴もいるからな」

 

 先ほどから見られている感じがしていたのでそちらの方向に目を向けるが気配が遠ざかっていく。どうやら彼がこちらの気配に気付かれたのを理解して逃げたようだ。ムサシ丸もムサシ丸で追ってもいいが何があるか分からないため追うのを辞めて別の場所へ向かった。

 

 

 

 

 そのプレイヤーはムサシ丸が自分に気付いたと勘づき、その場から離れた。

 

「(危ねぇ、危ねぇ。ありゃ直接やり合ったらダメな部類だ。あっちが追うのを諦めてくれて良かったぜ)」

 

 レベルだけなら自分の方が上だが彼にはそれ以上の何かを感じて戦うのを辞めて仲間のいる合流地点に戻ると白を基調に青いラインの入った鎧姿の金髪碧眼の男性プレイヤーに大斧を装備した大柄の男性プレイヤー、魔法少女のような衣装を身に着けた金髪赤眼の女性プレイヤーがいた。

 

「偵察お疲れ様、ドレッド(・・・・)。どうだった?」

 

「予想通り、この山のあっちこっちで頻発している。その中でもヤバいプレイヤーを見つけた」

 

「ヤバいプレイヤー?」

 

「ムサシ丸だよ、ムサシ丸。噂は聞いていたが噂以上の化物だよ」

 

 逆立った黒髪に緑色のバンダナと深緑のマントを身に着けたプレイヤー―――ドレッドの話を聞いた。

 

「あいつは対人戦が異様に強い。打撃と思ったら直前で投げや関節技をしてくるから読みづらいし魔法攻撃を蹴り飛ばしてくる」

 

「魔法攻撃を……マジックリフレクターを所持していると見て間違いないね」

 

「うわぁ……私としては天敵だね」

 

「そうなると彼と戦う事になった場合、なるべく近づかれないように適度に距離を保つ必要があるね」

 

「打撃以外も警戒しないとな。万が一、投げ飛ばされたら色々と面倒なことになる」

 

 ドレッドの話からムサシ丸と戦う事になった場合のシミュレーションを行う。

 

「唯一の弱点は遠距離攻撃がない事だな。マジックリフレクターはこっちが魔法攻撃しなきゃいいわけだし」

 

「プレイヤースキルに左右されやすい格闘家でトップクラスのプレイヤーにまでのし上がる実力者か……」

 

 金髪碧眼のプレイヤーは不敵な笑みを浮かべる。まるでムサシ丸との戦いが楽しみであるかのように。

 

「おいおい、いつもの癖が出ているぞペイン(・・・)

 

 ペイン。

 このNWO内で最強のプレイヤーである。

 

 

 

 

 日が沈んで夜になった頃、ムサシ丸はキリの良い所で終わらせて休憩できる場所を探している。

 

「今日の戦果は三枚、漸く目標枚数になったか。後はこれらを守る事か」

 

 そうなると木の上や一本道の洞窟では逆に危ないと感じてしまう。そうなるとなるべく複雑な場所が好ましい。

 

「そんな都合のいい場所があるかだな」

 

 そう言ってムサシ丸は闇討ちしてくるプレイヤーを倒しながら休憩地点を探している。山の中を右往左往していると一つの洞窟を見つけた。

 

「此処は……ダンジョンか?」

 

 危険の有無を調べると誰かに攻略されたのか強いモンスターが出てこなかった。出るとしても30分事にアリ型のモンスターが出る場所があるくらいだ。

 

「迷路っぽいしある程度は安全だな」

 

 洞窟内で複雑でモンスターの出ない場所を選んでムサシ丸は仮眠を取ったのであった。

 

ムサシ丸のテイムモンスターは

  • メカっぽいオルトロス
  • 悪魔チックなTレックス
  • 空飛ぶ鯨
  • その他
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