当面はお気に入り数を30、 なんとかバーに色を付けられるよう頑張ります。
ではどうぞ!
ふるべ村の乙吉老人はその日も大好きな畑仕事に精を出していた。
その老人を横目に空から火球が降り、村の裏山に落下した。だが老人は衝撃音には驚かず、落下の衝撃に驚いていた。
S.O.N.Gは巨大隕石の調査のため、響、マリア、エルフナインの3人をふるべ村に向かわせた。
移動の会話の内容はやはりこれから調査に行く巨大隕石についてであった。
「いや~落ちたのが村はずれの裏山でよかったですね!」
「そうね、近くに民家もなかったようだし。」
「はい! 幸運でした!」
和気あいあいに話す三人だったがヘリが村の上空に差し掛かると事態は一変する。
「あ! 大変です!あ、あれを見てください!」
エルフナインが指さす方向には村人たちがそこら中で倒れている様子だった。
すぐさま予定を変更しヘリは村内に着陸する。
「おばあちゃん! しっかり!おばあちゃん!」
「う、う~ん、 おはよう~」
「・・ふぇっ?」
「しっかりしてください!目を覚ましてください!」
「・・うわぁ!」
「ひゃっ!」
「駐在さん!? ちょ、ちょっと駐在さん!しっかりしてください!」
「ん~? うわぁあぁあ!」
「キャっ! ちょっと! 驚かさないでよ!」
「ま、マリア・カデンツァヴナ・イヴさん!!」
「は、はいそうです。 国連のエージェントととして隕石の調査に来ました。 それより一体どうしたのですか?」
「ええっ! 覚えてない! みんな気絶してたんですよ! それなのになんで誰も気絶していたのか覚えてないんですか?」
「はぁなんともはや。」
「裏山に隕石が落っこったところまでは覚えているんだがなぁ。」
「んだんだ。こりゃめずらしいてんで、是非ともみんなで見に行んべとでかけてなぁ。」
「本官も調査せねばならぬと自転車に飛び乗りまして・・・・」
「で、そのまま気絶をしていたと。」
「ほ、ほら気絶する直前に何か見たとか、聞いたとか、 なにかありませんでした?」
「そういえば、なんか妙な音が、」
「おーそうじゃ!音がしてたな!なぁ!」
「あ、あのどんな音だったかしら?」
「確か遠くで、ラッパの音がしたような・・」
「いや!あれはホラ貝の音じゃった!」
「いやいや!あれは大砲の音だべさ!」
「ラッパ、ホラ貝、大砲?」
「マリアさんちょっとこちらへ。」
そうやって少し村人から離れてエルフナインはこっそり推察をマリアに話す。
「ひょっとしたら村人の皆さん、全員何か悪いモノでも食べたんじゃないでしょうか?」
「・・いくら何でもそれは無いと思うわよ。」
「マリア・カデンツァヴナ・イ~ヴさ~ん!」
マリアを呼ぶ声に対して振り向くと、この村の若者(それでもマリアより一回り年上)が走ってくるのが見えた。
「見たって人がおります。向こうにいる乙吉爺さんが見たっとゆうちょります。」
「いったい何を見たんですか?」
「かいじゅうっ!」
「ワシが一仕事終えてここに立っとりますとな、 向こうの山の向こうに怪獣が歩いちょるのが見えましてな。 いや~たまげましたわぁ。」
「おそらく、あの隕石と一緒に来たのね。」
「その怪獣は何かしませんでしたか? こうなんとか妙な音をだしたとか?」
エルフナインがおじいさんに事情を詳しく聞こうとする。 しかし・・
「はいお陰様で82になりました。 こんなお人形さんみたいに可愛いらしい子に応援されるとまだまだ長生きできそうですわい。」
「え、えっと、あの、そうじゃなくて・・」
「失礼、本官にお任せあれ!」
駐在さんは乙吉じいさんに近づき、普通の人なら鼓膜が破れてしまうほどの大声で耳元に直接しゃべり掛ける。
「と~く~しゅ~な! お~とを! 出さなんだかな~!」
「ワシが?」
ズッコケて、苦笑する若者3人。 駐在さんは慣れた感じで息を整え再度大声でしゃべり掛ける。
「か~い~じゅ~う!」
「いんや!ただ大きなアクビを、 ほらあの通り。」
そう乙吉老人が指をさす方向に全員が目を向けると、山の向こうに怪獣が何時の間にか立っていた。
響、マリアがとっさにギアペンダントを握り、ギアを纏おうとしようとするその時、怪獣は「バオ~ン」と大きなアクビをした。
すると不思議なことに、その場にいた全員が立つことも出来ず地面に倒れたと思ったらそのまま寝てしまった。
「ど、どうされました みなさん?!」
乙吉老人以外は・・・
「何ッ!眠らせ怪獣!?ば、バオーンだとォ?!」
「はい。私もエルフナインも、監視のため村に残してきた立花響も身をもって経験しました。 バオーンの声を聞くと皆、一発で寝てしまうんです。」
一人残された響は村の山にある神社から監視しつつ、眠そうで、いつまたアクビをするか分からないバオーンが鳴かないように必死で「しーッ!」と宥めようとしていた。
「じゃあ、村人たちが聞いたラッパやホラ貝のような音はバオーンの鳴き声だったんだ。」
「ええそうよ。 バオーンはまだ落下の衝撃でぼんやりしてるらしく、今のところはおとなしくしてるみたいです。」
「う~む、ひょっとするとそいつは史上最強の怪獣かもしれんな!」
「叔父様、それはなぜですか?」
「それはだな、眠ってしまえば誰も攻撃できないからだ!」
「は、はぁ、」
「まずはバオーンを鳴かせないようにすることだが、」
「ところでエルフナインは先から何を作ってるんデスか?」
「よくぞ聞いてくださいました! 新発明です! 自動音声変換調整器、名付けて! [こえがわりん] です!! 僕の錬金術のすべてを結集して作りました!!」
「こ、こえがわりん?」
見た目はゴツいイヤーマフにしか見えないその新発明のどこに錬金術の要素があるのか皆が首を傾げながらマリアが答える。
「はい!対バオーン用の装備です!使えば分かります!」
そう言ってエルフナインはわざわざ踏み台を持ってきて、高身長のマリアにこえがわりんを耳に掛ける。
ちょうどそこへ緒川慎次がバオーンに関する調査データを持って指令室に入ってくる。
「このデータを見る限りですと、バオーンに凶暴せいはな「アハハハハハハっ! ちょっ!ちょっと止めなさいよ緒川! いきなり変な声でしゃべらないで!アハハハハハっ!」 ど、どうしたんですかマリアさん?僕、何も可笑しなことしてませんよ?」
突如笑うマリアに困惑する緒川と皆。 エルフナインだけは作った装備がしっかりと効力を発揮したことを確認できたため満足そうな笑顔を浮かべマリアからこえがわりんを外した。
「はぁ~しんど! えっ、エルフナイン、これは何かしら?」
ひとしきり笑ったマリアは苦しそうに、そして少し恥ずかしそうに息を整えて製作者に問う。
「つまりですね、これを付けますと、」
そう言ってこえがわりんをスピーカーに接続しマイク替わりに話しかける。
「周波数が変換されて違う声に聞こえるわけです!」
スピーカーから発せられるエルフナインの声が思いもよらぬへんてこりんな声に変換され指令室は笑いに包まれる。
「とまあこれさえあればバオーンの声を聞いても眠る心配はありません!」
「おーー!!」
「スバラシイ!」
エルフナインが自信満々に断言する様に感心の声があがる指令室に突如片言な日本語が響渡る。
声の出どころを探ると司令室の入り口には日本の外務事務官である斯波田賢仁(通称ソバの人)と謎の外国人男性が居た。
「紹介しよう。こちら、国際シンポジウムのため来日中のムスタファ・アリ博士だ。」
「ムスタファ・アリってあの有名な?」
「天才動物学者のアリ博士ですか?」
「ミナサン、ヨロシクオネガイタシマス。」
「動物学者としての彼の研究が、怪獣対策に大きく貢献していることはみんなも知っているとおり。そこで、彼のたって希望もあり、今回の君たちの作戦行動に同行することになった。」
突如の決定に全員が驚く
「ちょっと待って下さい事務次官!そんな勝手に!」
「シレイカンサン。ワタクシイマ、カイジュウ ノ コミュニケーションヲ ケンキュウシテイマス。 カイジュウニモ ニンゲントオナジ スキナイロ ヤ オンガクガ アリマス。 バオーンハ アバレテナイ。 バオーンハ ヤサシイ。 デモワタシハ バオーントノココロヲ ツウジアワセタインデス。 デモ ムラデノケンキュウハ トテモ メイワク、 トテモ キケンデス。」
「当たり前だ!」
「まあまあ、雪音。とりあえず話は最後まで聞いてみようではないか。」
「デスカラ、 ワタシハ バオーンヲ アラスカニハコビタイデス。 ソコデ トモダチニナリマス。 ケンキュウシマス。」
さも良い指摘だと言うように、クリスに対し不敵な笑みを返し、更に素晴らしいアイディアであるかのように計画を披露するアリ博士。
困った弦十郎は事務次官に目を向けるが当の本人は面倒ごとが無くなったとどこか晴れ晴れとした表情で弦十郎のことを無視した。
結局、 S.O.N.G始まって以来の怪獣捕獲作戦が開始されることになったのだ。
翌日、ふるべ村に怪獣捕獲用の装備が次々と運び込まれた。
まずは怪獣の好みを色を探るため、3色の色の旗をバオーンが見える位置からはためかせ反応を伺うことになった。
「キイロ プリーズ!」
「分かったわ」
アリ博士の指示に従い、マリアが黄色の旗を振る、がバオーンは反応しない。
「ダメネ、 アオプリーズ!」
今度は青色の旗を振るが同じく反応なし。
「アオモダメネ。 ツギ! アカプリーズ。」
三度目の正直。 マリアが赤色の旗を振るとバオーンは眠そうな半開きの眼を全開にし、反応を示した!
「アカデス! ン~マッ! アカイロニハンノウシマシタ! ヒャッハー!」
「ジェットワイヤー作戦開始! 赤色!」
「ラジャー! 先輩! 出番だ! 赤色だ!」
「承知した!」
各自無線でリレー式に連絡をとりあうと、翼は用意していた3つ紐のうち先端が赤色で塗られたものをバイクに括り付け、最後に響に連絡を飛ばす。
「立花、こちらの準備は完了だ。 赤色の風船に窒素を入れろ!」
「了解です!」
田舎道にバイクを走らせる翼、その後ろには赤い巨大なアドバルーンが紐で引っ張られ、座り込んでいたバオーンの前を通りすぎるとそれに反応したバオーンは立ち上がり、風船の後を追い始める。
「よし!バオーンの足が見えたわ!」
双眼鏡を使い様子を見ていたマリアが感嘆符をあげる。 が、巨大生物に追いかけられている方は翼はたまったものではない。
「雪音~ぇッ! まだか! 早くしてくれ!」
「急かすなよ! ・・いまだ!」
ふるべ村に持ち込まれた巨大な砲台から怪獣の足にも付けられる手錠みたいなものがワイヤー付きで発射され、見事怪獣の自由を奪うことに成功する。
足かせが付いた拍子にバオーンは転び、その反動で追いかけていたバルーンの紐は強力な引っ張りにより切れてしまい、バオーンの悲しそうな顔で空に飛んで行ってしまったバルーンを眺めていた。
ちなみに翼のほうは一瞬後輪だけが宙に浮いたが紐が切れたことにより宙に投げ飛ばされることはなく、持ち前の身体能力でバイクを制御し、そのまま離脱した。
赤いバルーンを捕まえ損ねたバオーンは悲しそうな顔をし、嗚咽を漏らしそうになっていた。
「な、鳴かないで! お願いだから!」
万が一の際にサポートにまわるために自転車で後を追いかけていた響が必死にバオーンを宥める。
「次はジャイアントマスク作戦!」
作戦の第1段階が完了したことを認め、マリアは次の作戦の開始を合図する。
2機のヘリがバオーンの顔の形に合わせた巨大なマスクを玉掛けしながら飛んできた。
「アレハナンデスカ?」
「マスクです! 鳴き声を封じるとともに、直接睡眠ガスが噴射されます。」
「オウ、ナルホド!」
巨大なマスクがゆっくりと近づき、もうすぐで取り付けられると思った次の瞬間!
「「あッ!」」
なんとバオーンはマスクをバリボリと食べてしまった。
すぐに吐き出し飲み込むことは無かったがやはり突然の出来事に驚いたのか大きな声で鳴き、その声は村に木霊してしまった。
「あ、鳴いちゃった・・・」
こえがわりんを付けたS.O.N.Gのメンバーは目論見通り寝ることは無かったが村人は全員寝てしまった。
そこには穏やかな時間がゆっくりと流れていた。
「どうも皆さん、ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。」
「いやいや! ワシらが好きにやっているだけですから、遠慮なく召し上がってくださいな。」
その夜、村の広場には村人たちがあつまり、まるでお祭りの様な活気が生まれ、田舎ならではの食材を生かした御馳走が装者たちに振舞われていた。
「マスクは食べられてしまったが、ガスはお腹の中で聞いたみたいだな。」
「そうね、明日の昼まではぐっすりだと思うわ。」
「おいしいデス! これなんデスか?!」
「村に生えている初茸でな~。」
「本当においしい。 後で作り方教えてください!」
「あいよ~。 ささ、もっと食べて頂戴!」
テント内を覘くクリス。テント内にはアリ博士が寝ていた。
「ったく!だからこえがわりんを外すなって言ったのによ。」
「アリ博士か。バオーンの声の直撃を食らってしまったらしいな。 雪音もどうだ?この鮎は絶品だぞ。」
「クリスちゃん!クリスちゃん!! このおにぎり食べた!? これ凄い美味しいよ!」
「うるさいなぁ。 一つずつ食べろよ。 ボロボロこぼすな!」
そう言って翼から受け取った魚にかぶりつくクリス。
魚はボロボロ地面にこぼしながら食べられてしまう。
「駐在さん。念のため今晩だけ村の人たちを公民館へ避難させてもらえませんか? 明日の朝には、バオーンの輸送を始めますので。」
「了解いたしました。」
「マリアさ~ん!」
「あら?エルフナインどうしたのその荷物は?」
「輸送の際の万一に備えて、見てください! たくさん作りました!」
そう朗らかな顔で箱の中を見せると中には村人たちの分のこえがわりんが入っていた。
「すごいわね。 早速皆さんに配りましょう!」
「本官もお手伝いいたします。」
村人たちにこえがわりんが配られる。
こえがわりんによって変換された可笑しな声にみんなで笑いあい、にぎやかな時間が過ぎる。
「まったく、困ったものね。」
「ワシら、何も困っちょりませんよ。」
マリアがにぎやかな雰囲気の原因となった怪獣を見ながら独り言を言うと、それを聞いていた村の老婆が語り掛けて来た。
「村の時間はゆっくりですけんの~。いつ昼寝しても、誰も文句言いませんよ。」
「そうですか、良い村ですね。」
翌朝、まだ陽も登り始めたばかりの時間にエルフナインが装者たちが寝泊りしているテントに駆け込んできた。
「大変です! 皆さん起きてください! バオーンが! とにかく急いで!」
直ぐに村を見渡すことのできる山の上の神社の境内にあつまる装者たち。
そこで目にしたのは昼まで寝てると思われたバオーンが予想よりも早く目覚め、ワイヤを力づくで切り、興奮した面持ちでまっしぐらに町の方へ歩いている姿だった。
目線の先には町のデパートの赤いアドバルーンが浮かんでいた。
「あれは!?ちょっとまずいんじゃあないですか!?」
「また遊んでくれると思ってるのかもしれん。」
「バオーン! 町に行っちゃだめ!」
「デスデス!!」
「ここからじゃあとても間に合わないわね。 クリス、貴女のギアであのバルーンを狙い打てないかしら?」
「よっしゃ!やってやる!」
クリスはペンダントを握りしめ聖なるメロディーを奏でる。
「Killter Ichaival tron」
クリスは変身と共にアームドギアをスナイパーライフルに変形させ、 ギアの出力を上げるため、朝早くから綺麗な声と高い歌唱力を持って歌を歌い始める。
一小節分を歌い上げた頃にはギアの出力は最大限に達し、バルーンを狙撃! バルーンを見事破裂させることに成功する。
バルーンを見失ったバオーンは悲しそうな顔をし、進路を変更、町への進行はストップした。
見事、作戦は成功! したのだが・・・
「見たかッ!あたし様の超ファインプレー! って、なんでお前ら地面に転がったりうずくまったりしているんだ?」
自慢げに振り返るとそこには全員が口と腹を抑えながら、懸命に笑いを堪えようとしていた装者たちとエルフナインがいた。
実はこえがわりんのせいでせっかくの綺麗な歌声が、 むしろその高い歌唱力と相まって過去最高に変な声で聞こえてしまったのだ。
ある程度変な声に慣れてきてしまったところに突如最大の爆弾が、 それでも狙撃の邪魔をするまいと必死に耐えていたのも作用してか、 せき止められていたダムは遂には決壊し、みんな笑出だしてしまう。
「あはははははははは! 痛いッ! おなか痛いよぉッ! クリスちゃん あはははぁは!」
転げ廻る響、
「く、苦しいデスッ! 過呼吸デス! 息が出来ねーデス!」
仰向けになり、息を吸おうと足をジタバタさせ藻掻く切歌、
「プッ。 雪音、 くッ! よく・・ やったぞ! フフフッ」
肩を震わせながら、決してクリスの方へと顔を向けない翼、
「「「・・・・・・・・・・・・・」」」
ぷるぷる震えながら笑うまいと必死に涙目で耐えているマリアと、同じく必死に耐えるためにマリアに抱き着き顔を埋める調とエルフナインがそこにいた。
「お~ま~え~ら~な~!!!! 笑ってねーで真面目に仕事しやがれっ!」
恥ずかしさと怒りのあまり顔まで
「そ、そうネ! さ、サあ! まズはみんなでバオーンを何とかするわヨ。 ほら調、そろそろ離れて!」
「って! 今気づいた! おまえらの声が普通に聞こえる! なんだよこれ! あたしのこえがわりんが無くなってるじゃねーか!」
「し、しまった! ついうっかりして こえがわりんをギア装着後も使えるようにするの忘れてた!」
「このがっかり錬金術師め! なんとかしろ!」
「ご、ご、ごめんないさい! 調整するためには一回ギアペンダントを解体しないと無理です! い、一応ギアのイヤホンの上から耳を塞げば理論上は大丈夫なはずです!」
「いまはそんな余裕は無いな。 このままでいくしかあるまい!」
「っておい? なんでみんなそんなに離れてるんだ?」
全員の手にはペンダントが握られいつでも変身するつもりなのだが何故か全員距離を保とうとしていた。
「え、え~と。デスね。」
「ほ、ほらやっぱり聞かれるはちょっと恥ずかしいしかな~、ってクリスちゃんやめて! 銃を向けないでったら! い、今はそんなことしてる場合じゃあないよぉ!」
「チッ! 後で覚えてろよ!」
気を取り直して、全員無事にギアを纏うことに成功し、機動力の高い調と切歌のペアが先行し、 クリスはエルフナインから預かった麻酔弾を持ってミサイルの上に立ち上空で待機していた。
「マリアさん大変です!バオーンがこのまま進むと高速道路が!もうすぐラッシュアワーです。もしも高速道路近くでバオーンが鳴いたら大変なことに!」
「切歌、調? それぞれの攻撃でバオーンを村の方へ後退させて。 クリス、あなたはバオーンに麻酔弾を撃ち込んで!」
「了解デス!」
「バオーン!いい子だから下がって!」
地面に向かってけん制攻撃をし、進路をふさぐ二人。
バオーンを何とか村の方向へと追い立て廻す。
「麻酔弾発射!」
麻酔弾が見事バオーンに命中する。
バオーンは眠っ、 たとおもったらすぐに覚醒してしまう。
「ええッ?効いてない!?」
「昨日の睡眠ガスのせいで慣れちまいやがったのか?」
突如バオーンは反転。村の方向へ猛ダッシュで戻った。
経過はどうであれ、誰もが喜んだそのとき、アリ博士がまだテントにいることに気が付いた。
「ま、まずい!」
仕方が無いとクリスがロケットを操りバオーンの前に立ちふさがる。
すると、バオーンはいきなりおとなしくなった。
「うん? いきなりどうし、 ってうわぁあぁあ!」
と思ったら今度はクリスを捕まえようとし始める。
「そうか、雪音のギアは赤色だったな。」
「きっと遊んでもらってるつもりなのね。」
「解説は良いから早くあのバカ博士を救出してあたしも助けてくれ!」
クリスの尊いぎせ、ではなく、懸命な囮役を無駄にしないためにも急いで博士の救出が為された。
テントの中を覗くとこの騒動にも関わらず寝ていられるアリ博士に怒りが湧く元FISの面々。
思わず 「なんで博士ってやつには碌な奴が居ないのか。」 と愚痴る3人に何も言えない響と翼だった。
そのころクリスは走って逃げていた。
上空へ逃げようとしたがバオーンにミサイルから叩き落され、仕方がなく走っていたのだ。
かれこれ数分逃げ回ることバオーンは追いかけるのを止め、悲しそうな声で鳴いてしまう、がクリスは何とか耳を塞ぐことで眠ることを防止することに成功した。
息も絶え絶えでもういい加減にして欲しいと怒りでいっぱいになったクリスは今がチャンスとばかりにギアをエクスドライブモードに自力で変化を遂げる!
「そんなに遊んでほしいなら遊んでやるよ! ほらこれでも喰らいやがれっ!!」
だがクリスは攻撃をしなかった。
クリスはギアの力で巨大な赤いエネルギーボールを作り出す空に放り投げる。
するとバオーンはその巨体に似合わず高く跳躍し、その隙にクリスはフック付きの巨大ミサイルを放つ。
フックは見事怪獣に引っ掛かりバオーンごと宇宙の彼方へ飛ばしたのであった。
こうして、バオーンは宇宙へ帰って行ったのであった。
「おーいまたこいよ!」
「また来いよ!」
バオーンが宇宙に帰るのを見送っていた村人たちは口々にまた来いよと空に向かって叫ぶ。
「また来い? 正気デスか!?」
「いいのよ、切歌。 この村は何でも受け入れる。 私たちや怪獣も。バオーンを宇宙に返してやったのも、この村にその優しさがあったからよ。」
「おーい!」
「あ、クリスちゃんだ! 無事だったんだね!」
「いや~ひどい目に合っちまったぜ! さて、この博士に仕返ししてやるか! おーい! バオーンを帰っちまったぞッ!」
「え、僕のバオーンどこですか?どこですか?どこですか?」
アリ博士がやっと目覚め、懸命にバオーンを探そうとし、みんながそれを見て笑った。
「さて、もうこのこえがわりんはもういらないわね。 ずっと耳に着けているから結構痛かったのよ。」
マリアの言葉に同意したみんなはこえがわりんを外すと空からバオーンの声が響き渡った。
数日後、 珍しくクリスが祝勝会としてカラオケに行こうと提案したためS.O.N.Gメンバー全員が集まった。 しかし・・・、
「く、クリスちゃん? そ、その手にあるのはまさか「こえがわりん」じゃあないですよね?」
「大正解だ。 褒美として一番最初に歌う権利をあげよう。 マイクはこの「こえがわりん」だ。」
「あ、あの、 もしかして、あのとき笑ったこと 怒ってらっしゃいます?」
「い~んや? 怒ってねーぞ。 ただあたしだけってのはフェアじゃねーと思ってな? 聞かせてくれるよな? え? みんな♪」
ちゃんちゃん!
次回予告
坂根村に衰弱した怪獣、ホオリンガが出現しました!
村の人たちは敵意の無いホオリンガを村おこしの目玉にする!
なんて騒いでますけど。
とにかく!弱っている怪獣を放っては置けません!
ホオリンガ治療作戦の開始です!
次回! 戦姫絶唱シンフォギア! 怪獣は動かない。
お楽しみ!
リクエスト第2弾 で良いのだろうか? 一応 あるアルミン様のリクエストにお答えするつもりで書きました。(元々書く予定ではありましたが。)
ウルトラマンダイナ 第8話より出典。
尊敬する太田愛先生の脚本は何故か文章にしやすい気がします。
予想通りかと思いますがクリスちゃんが大変な目にあいました。
バオーン可愛いし面白いんですけどね。 再登場は難しそうですね。
こえがわりん の件は考えて楽しかったデス。 皆さんはどうでしたでしょうか?
次は初のニュージェネからの出典です。 でわ
追記:あああああああああああああ。 はずかしい。 修正したけどバオーンがバルーンになってた!
そろそろ、平行世界での話を検討中。 どれを先に読みたいですか?
-
奏の世界 vs モズイ
-
セレナの世界 vs ザランガ