シンフォギア VS ウルトラ怪獣   作:Mak

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長らくお待たせしました。

皆さんどうお過ごしでしょうか? どうやら気象コントロールマシーンが暴走しているようです。

高山我夢がTwitterで言ってたので間違いないでしょう。

どうか熱中症にはお気をつけください。

ではどうぞ。


歌え!怪獣ビッグマッチ 歌好き怪獣オルフィ登場

「なんだこの大量の絵は? これみんなおっさんが書いたのか?」

 

「下手っぴな絵デス!」

 

「こらこら。 これは善良な秩父住民が書いた絵だ。 悪口は認めんぞ」

 

「おっと、これは失敬しましたデス!」

 

 

ある日、S.O.N.G本部にに大量の怪獣の絵が市民から届けられ、司令はS.O.N.Gの機関誌に掲載すべく絵の選定をしていた。

 

 

「秩父ですか? じゃあ、ボッチ谷に何百年も前から住んでいるという怪獣オルフィの絵ですね?」

 

「そうだ。 目撃者が資料としてS.O.N.Gに送って来てくれたんだ。 なんでも最近怪獣が頻発して現れているからな。 間違って退治しないよう嘆願も込めての情報提供だそうだ」

 

「でも良いの? 怪獣を放置して」

 

「いやいや、月読君。 この怪獣はな、とても大人しい怪獣だ。 記録によれば一度も暴れたことも無いし、昔からその村に親しまれている。 いわゆるアイドル的存在だ」

 

「へえ~、でも人によってずいぶんと違うもんですね」

 

「でも皆一様に優しそうな顔をしてるわ。 結構可愛い顔してるわね」

 

「うん、これは草食動物の顔だな。 馬にしても象にしても、草食動物はみんな優しい目をしてるんだ」

 

「それどころかオルフィは歌を歌うと聞いたぞ。 それもなかなかの歌手だと聞いた」

 

「そう、これがそうだ! ボッチ谷の地元の中学生が、粘りに粘ってオルフィの歌を録音した音源だそうだ」

 

「じゃあ早速かけてみます!」

 

 

エルフナインが弦十郎より音源データを貰い、指令室のスピーカーにはテノール音域で歌を唄うオルフィの歌声が流れた。

 

想像していたよりもしっかりと歌われるその歌声に一同は聞き惚れる。

 

 

「我々の使命は怪獣の根絶ではない。 はた迷惑なことをしない限り、怪獣はちゃんと生かしてあげなければならない」

 

「大人しい怪獣が時々姿を現して歌を唄う。 ロマンチックですね!」

 

「それにしても聞いたことが無い歌だな。 何を歌ってるんだろう。」

 

「調べたら出ました! 今から70年ほど前に流行した歌のようですね。」

 

『古い!』

 

 

 

 

 

ところ変わってこちらはボッチ谷、 長閑なこの村にオルフィが出現する。

 

 

「お~い! オルフィが出たぞ! みんな集まれ~!」

 

 

村人たちは喜んで集まってくる。

 

普通ではありえない光景が広げられていた。

 

村人たちが集まったのを頃合いを見計らったかのように、オルフィが歌い始める。 

 

歌い始めるがどうも納得がいかないのか、機嫌悪く体を揺らし、村のつり橋を蹴飛ばし壊して山へ消える。

 

だが村人たちはそのことに怯えることも怒ることもなく歌の品評を始める。

 

 

「おい。 今年のオルフィの声は去年より少し低くなかったか?」

 

「うんだ。 確かに低かったな!」

 

「てことは、 今年はコメの出来が良いてことじゃな!」

 

「そんだ! のう! 間違いなしじゃ! ほなけぇるべ!」

 

 

その土地の農家さんたちはオルフィの声でその年の農業を占っていたのだ。

 

長い歳月の間に、オルフィはこの地方のアイドルとして受け入れられていたのだ。

 

 

 

 

 

 

数日後、S.O.N.G主導のもと、近隣住民の理解を得るため怪獣オルフィの存在と善良な存在であり無害であることが説明するニュースが流され、ここリディアンでも一時その話で持ち切りになった。

 

 

「怪獣がみんな、オルフィみたいに大人しいと良いんだけどな~」

 

「ほんとだね。 ・・あれ? ねえ響? あれはなにかしら?」

 

「え? ・・・えええええッ~!?」

 

 

学校からの帰り道、響と未来が商店街を歩いていると、とある看板が目に入ってきたのだ。

 

 

【ボッチ谷のオリフィを捕まえる会。 出発準備始まる! いよいよその神秘の谷暴かれる!!】

 

 

 

 

「司令! S.O.N.Gに対する暴言を正式に抗議してください!」

 

「一体あの連中は我々を何だと思ってるでしょうね?」

 

「新聞もひどい書きっぷりです。 S.O.N.Gが怠けてるから民間でオルフィを捕まえるですって!」

 

「言いがかりも甚だしい! 大人しい怪獣は人間と平和共存する権利があるはずだ!」

 

「司令! 抗議してください!」

 

「司令!」

 

「よし! 分かった!みんなの言う通りだ。 S.O.N.Gとして正式に抗議し、オルフィ探検を止めてもらおう!」

 

 

翌日、弦十郎は【怪獣オルフィを捕まえる会】その探検事務所へと正装で抗議しに行った。

 

 

「S.O.N.G司令の風鳴弦十郎です。 貴方が団長のサカモトさんですね? S.O.N.Gとして正式に申し入れに来ました」

 

「探検団派遣中止の要請ですな?」

 

「そうです。 何の害もしない怪獣を捕まえるとは、あまりにも興味本位過ぎます」

 

「そんなことはありませんよ。 オルフィはね、年に1度や2度しか現れない。 見ることが出来たのはごく少数な地元民だけです。 我々はね、それを日本中の人が見たいときに見られるようにしてあげようとしてるんですよ? まあ、これを御覧なさい」

 

 

そう言って団長は巻物を取り出し、書かれた内容を見せつける。

 

そこにはオルフィの捕獲に賛同の意を示す分野問わず、大物たちの署名がなされていた。

 

 

「元大臣、現役衆議院議員、大学総長、有名代議士、大手企業の社長。 みんなね、我々の会の趣旨に賛同してくれているんです。 ということはね、我々の探検は半ば国の公認に近いというわけ。 それをまた、たかがS.O.N.Gの要請に応じる訳にはいきませんわね~」

 

 

探検団団長はせせら笑いながらそう告げてくる。

 

 

「・・・分かりました。 ではどうぞ。 その代わり! 万が一何があってもS.O.N.Gは出動しません!」

 

「いやいや、出動を要請するつもりなんて毛頭ありませんよ」

 

 

S.O.N.Gは国連所属の下部組織である。 

 

たとえ、元が日本の組織であり、司令をはじめ多くの構成員が日本人で構成されていたとしても、平時の場合での日本国内での活動には日本政府の許可が必要なため表立って活動することが出来ないのである。 

 

だが、喧嘩別れしたものの、S.O.N.Gは万が一のことを考え探検団を保護しなければならない。 

 

そこで弦十郎は緒川慎次と藤尭朔也の両名に休暇の体裁で尾行命令与えていた。

 

 

 

 

 

 

ボッチ谷の麓、微かに雪が残る山に登山客を装った慎次と朔也が双眼鏡で探検団のキャンプ地を偵察していた。

 

 

「どうやらあの団長が持っているのが麻酔銃らしいですね。」

 

「う~んなるほど、アフリカの猛獣狩りと同じ方法を使うつもりか。・・そうだ! あの銃から麻酔弾を抜き取ったらどうなりますかね?」

 

「それは面白いですね!」

 

 

ただ偵察するだけでは面白くないと、二人は作戦を決行するためキャンプ地に近づいていく。

 

 

「やあ!」

 

「こんにちは! オルフィ探検団の方たちですね?」

 

「君たちね! 変にこの辺りをウロウロされちゃあ困るんだ! オルフィ出て来なくなる!」

 

「ははは、おたくが団長さんですか! 僕たちね、ついこの前オルフィが出てきたのを見たんですよ! いや~圧巻だったなあれは!」

 

「何! 君が見たのか!?」

 

「ええもうバッチリと!」

 

「い、いったいどのへんで出た?」

 

「団長さん~。 こんなところにキャンプしても何にもなりませんよ?」

 

「よければオルフィ出現の場所に案内しますよ。 ちょっと遠いのでキャンプ地の移動の準備をしといたほうが良いかもしれませんよ?」

 

「おお、それはかたじけない!」

 

「あ、僕はちょっと疲れちゃったからここで休ませて貰いますね。 ついでに、あっ~たかいものも出してくれるとうれしいなぁ~なんて!」

 

「・・・おい、そこの団員。 全員にキャンプ移動の準備を伝えろ。 そしてこの人に熱々のお茶を出してやれ」

 

 

しょうがないとばかりに団員に命令し、待たずに先に行ってしまった慎次を追いかけるため、団長は麻酔銃をキャンプ地に置いて後を追っていく。

 

 

団員はキャンプ地の移動とお茶を沸かすために全員が作業に取り掛かる。

 

その隙をついて、朔也は麻酔弾を拝借し始める。

 

 

「つかれちゃったわ~。本当につかれちゃったわ~。 これが予備弾の入ったケースか~。 さいなら~」

 

 

独り言を言いながら銃から麻酔弾を抜き取り、ついでとばかりに予備弾の入ったケースを持ち出す朔也。

 

その後、テキトーな場所に案内し、これまたテキトーな場所がオルフィのねぐらだと団長に伝えた慎次と合流する。

 

 

「俺様の腕にかかればざっとこんなものさ! 予備の弾まで持ってきてやったぜ!」

 

「そうですか。 これで当分オルフィは大丈夫ですね!」

 

「へへッ! あの野郎ザマァみろってんだ!」

 

そう言って調子に乗った朔也は足元にあった石を蹴った。 

 

しかし思っていたよりも地面深くまで埋まっていたらしく、朔也は足をケガしてしまう。

 

 

 

 

 

 

「いててて、あ~~痛って! 俺ってホント~にドジだな。 泥棒したからこんな目に合うのか?」

 

「藤尭さん、ここで休みましょう!」

 

 

二人は川辺と着き、慎次は朔也のケガを診始める。 

 

 

「これは結構酷いケガですね。 手持ちの薬はありませんし、 そうだ! 良い案があります!」

 

「え? なに? なんです?」

 

「盗んだ麻酔弾の麻酔薬を塗ればなんとかなるかもしれません」

 

「も、もうそれでいいから早くやってください。もう凄く痛くて」

 

 

麻酔弾を解体していく慎次。

 

中のアンプルを取り出し朔也の足のキズに塗る。

 

 

「とりあえずこれで応急処置しておきましょう」

 

「あ、いてててて・・・あれ? 痛みがなくなってきたぞ!」

 

「そうですか! それはよかった!」

 

「もう全然痛くないや! ・・・むしろなんか・・気が立ってきたな!!」

 

「へ~。どんな感じにですか?」

 

「こんな風に! ・・ダハァッ!!」

 

 

突如殴り掛かってくる朔也。

 

突然の出来事、それも予想だにしなかった仲間からの拳に流石の慎次も対応が遅れ、一発頬に食らってしまう。

 

 

「な、何するんですか!? 落ち着いてくださいよ!」

 

 

なおも襲い掛かる朔也。

 

あの薬が怪しいと察した慎次は本部に連絡をする。

 

 

 

 

『麻酔薬を塗ってから、(ヤー!)突然!(ヤ゛ー) 暴れだしたのは!(きぃええええーッ!)』

 

「つまり探検団の狙いはオルフィお捕まえることではなく、暴れさせることにある! そう言うことだな慎次!?」

 

『(あ゛ーーーー)は、はい! (ごの゛やろう!) と、とにかく! は、早く! 応援を!(ミ゛ゃー)』

 

「よし分かった! 友里は慎次の下へ急行してくれ!」

 

「はい!」

 

「装者たちを招集してくれ! 事態に備えて待機だ!」

 

 

 

 

「お、落ち着いてください! あ、あなたもS.O.N.Gの一員じゃあないですか!?」

 

「でりゃーー! アタ! ホワッチャ!」

 

「落ち着いて! 抑えて!!」

 

それでも殴りかかってくる

 

「やむを得なませんね!」

 

 

一瞬のスキで懐に入り掌底を鳩尾に食らわせ、怯んだすきに背後にまわり首を絞め朔也の意識を強制的に落とす。

 

 

「久しぶりに殴られました。 油断してたとはいえ、僕でも避けるのが精一杯の攻撃を可能にする薬なんて。 あの団長、一体何者なんだ?」

 

 

 

 

しばらくして、 友里は二人に合流。

 

本部から持参した治療薬で朔也を治療し、試験役で盗んだ麻酔薬を調べたところ、やはり麻酔薬ではなく、強力な神経を興奮させる薬だと判明した。

 

慎次はすぐさま通信機で諜報部の部下へ団長の背後を徹底的に洗うよう命じた。

 

 

 

 

 

 

「あいつらだ! あいつらが盗んだ! ということはあいつらはS.O.N.Gだ! くそぅ甘く見やがって! だが俺の頭はそれほど粗末じゃあない! オルフィを暴れさせる手段はいくらでもあるんだ!」

 

 

探検団キャンプ内で麻酔弾の事を知った団長の目が赤く怪しく光る。

 

 

 

 

 

 

「音楽作戦開始!」

 

団長の命令で一斉に音楽が谷に響き渡る。

 

団員全員が正装をし、どうやって持ってきたのかは謎だが、かさ張るのは間違いないであろう種類多様な楽器を演奏し始める。

 

演奏する音楽はヨハン・シュトラウス2世が作曲した喜歌劇(オペレッタ)【こうもり】、その序曲の一部が演奏される。

 

 

団長はパソコン端末をスピーカーに接続し、団員が演奏する音楽に合わせて録音されたテノール歌手の歌声が流される。

 

 

すると、音楽に釣られオルフィが姿を現わし、一緒に歌いだす。

 

オルフィは気が乗ってきたのか近くに生えていた枯れ木を引っこ抜き、まるで花束の様に両手で持ったり、振り回していた。

 

 

すると、何を思ったか団長は団員に合図をし、同時にパソコンを操作して一斉にテンポを極端に遅くさせる。 

 

すると先ほどまで流れていた綺麗な旋律は突拍子もない音となって流れ、上機嫌で歌っていたオルフィは突然の不愉快な転調に思わずズッコケてしまう。

 

 

怒ったオルフィ! 

 

持っていた枯れ木の枝を全て千切り捨て、まるで指揮棒の様にすると、近くになった丁度よい高さの崖の石を掃い落す。

 

そして出ベソから【こうもり】の楽譜を取り出し、先ほどの崖へ立てかける。

 

指揮棒を手に2,3度叩くと高く上げ、団員たちを指揮し始める。

 

 

思わずそれに従う団員たち。 

 

こうして怪獣オルフィ指揮によるコンサートが開始された。

 

オルフィによる見事な指揮のもと、素晴らしい伴奏が流れる。 

 

 

オルフィもノリノリだ!

 

だが、そこへ水を差すのは団長。

 

今度は音楽を早回しにし、リズムを狂わせる。

 

気持ちよく浸っていたオルフィは激怒し、持っていた指揮棒代わりの木を団員へ投げ捨てる。

 

だが、決してその木は団員には当たらず、彼らの遥か手前に落ちる。

 

これほど激怒しても決して人には危害を与えないなんと優しいやつなのだ。

 

 

だが団長はそんな優しいオルフィを狂わせるために、早回しと遅回しを乱暴に何度も繰り返しリズムを狂わせ続ける。

 

オルフィは堪らず、我を失ったかのように村の方へと走り出す。

 

 

「「オルフィ!! しっかりしろ」」

 

「オルフィ! 大丈夫!?」

 

「お願いだ! オルフィ目を覚ましてくれ!」

 

 

村人たちはオルフィの様子がおかしいと一か所にあつまり声をかける。 

 

オルフィがどんどん近づき、村人たちを踏み潰しそうになるその瞬間!

 

オルフィはなんとか目を覚まし、踏みとどまる。 

 

そのまま後ずさりし、石に躓き倒れてしまう。

 

村人たちは自分たちが踏み潰されそうになったにも関わらずオルフィを心配し、一斉にオルフィのもとへと走り出すのだった。

 

 

「見て! あんな乱心状態になっても村を潰さなかったわ!」

 

「あんなに村人たちに大事にされている怪獣になんてことを! どんなことしても保護してあげなくては!」

 

決意を固める慎次とあおい。 

 

特に翼というアイドルをプロデュースする慎次にとってアイドルを操りそのファンに危害を与えようとする探検団に静かな怒りを燃やしていた。

 

 

 

 

オルフィは疲れ果てたのかボッチ谷の奥へと進み、地面を掘ってその中へと埋まってしまう。

 

 

「くそぅ! こうなったら最終手段だ!」

 

 

作戦に失敗した団長は団員を引き連れ、オルフィが眠る穴へ迫る。

 

そしてそれを追う慎次、朔也、あおい。

 

 

「なにかしら、あれ?」

 

 

治療が功を成し、無事復帰した朔也が双眼鏡で団員たちが作業しているのを見て言う。

 

 

「あれは、ダイナマイト! そうか分かったぞ! ダイナマイトでオルフィの出入口を塞ごうとしているんだ!」

 

「きっと麻酔弾を盗まれて焦っているのかもしれませんね」

 

「一体あの人たち何者なのかしら?」

 

 

 

 

その頃S.O.N.G本部では諜報部からの調査結果が司令に届けられていた。

 

 

「サカモト団長の身元は一切不明か。 臭うな」

 

「叔父様。 諜報部は、緒川さんの部下の方々は優秀です。 そんな方たちの網を掻い潜ることは可能なのでしょうか?」

 

「余程強い後ろ盾がいるのか・・、それとも存在しない人間だからか・・・」

 

「もしかしたら宇宙人デスかね?」

 

「もう、切ちゃん! 真面目な話をしてる時にだめだよ・・」

 

「いや、もしそうなら麻酔薬の代わりに興奮剤を使った意図も分かる・・。 きっとオルフィを暴れさせたいに違いない」

 

「師匠ッ! それは何のためにですか!?」

 

「もちろんS.O.N.Gの壊滅だ。 我々はあのオルフィを倒すことは出来ん」

 

「まてよおっさん。 あくまで推論だろ? 証拠はあるのかよ?」

 

「まだ無い。 だが、恐らくもうすぐ・・・」

 

「大変です! 風鳴司令!」

 

「あら、エルフナイン? どうしたのそんなに慌てて」

 

「友里さんから送られた興奮剤の成分を解析してました。 そしたら地球上には無い成分が検出されました!」

 

「やはりそうか! 慎次へ繋いでくれ!!」

 

 

すぐさま緒川との通信回線が開かれる。

 

 

『はい、緒川です」

 

「慎次! 団長のサカモトは宇宙人らしい! もう遠慮することは無い! 奴に怪しい動きがあったらS.O.N.Gとして全力で妨害するんだ! こちらも直ぐ装者をそちらに送る! 頼むぞ!」

 

『はい! 了解しました』

 

「聞いていたな! S.O.N.G出動!」

 

 

 

 

 

 

「ダイナマイトの設置が完了しました!」

 

「ご苦労。 全員退避しろ!」

 

 

ダイナマイトが設置完了し、団員が全員退避したことを確認した団長は起爆装置へと近づく。

 

すると、銃声が鳴り響き起爆装置が破壊された。

 

 

「そこまでです!」

 

 

銃声と共に S.O.N.Gの制服に着替えた慎次、朔也、あおいの三人が現れ、作業の停止を命令する。

 

 

「国連所属、S.O.N.Gからの命令です! サカモト団長。 あなたは、宇宙人ですね!」

 

 

ゆっくりと距離を取り、笑いながら団長は人間の姿から宇宙人、カーン星人の姿へと戻る。

 

 

「はははは、もう遅いわ! S.O.N.Gよ! オルフィと戦って全滅せよ!」

 

 

するとカーン星人はノーモーションで手から光線を3人に当てようとする!

 

 

「あぶない!」

 

 

慎次は朔也、あおいを突き飛ばし、自信は反対側へと倒れこむように光線を躱す。

 

その隙にカーン星人はダイナマイトを設置したところに同様の光線を放って起爆させる。

 

起爆により崖から大量の土砂と石がオルフィの出入口に降り注ぐ。

 

そして、カーン星人は崖の上からその出入口の近くまで一気に降り立った。

 

 

「なんてこった! 団長が宇宙人だったなんて!」

 

「これで分かりましたか? あなた達は騙されていたんです。 さあっ! ここは危ないですから避難してください!」

 

 

戦闘は避けられないと悟った朔也とあおいには出来ることは少ない。 

 

オルフィとの戦闘にならないよう心の奥底から願いながら、装者たちの障害にならないよう探検団の避難誘導に専念する。

 

 

「オルフィよ! 暴れろ! 暴れろ!」

 

カーン星人はそういうと穴から顔のぞかせるオルフィの顔に光線を浴びせる。

 

怒ったオルフィは穴から這い出しカーン星人を踏み潰そうとするが、カーン星人はなんとオルフィの出ベソの中に入り込む!

 

 

するとオルフィは人が変わった、いや、怪獣が変わったかのように、優しそうな目は鋭く、穏やかな顔は牙むき出しの凶暴そうな顔に変貌してしまい、暴れ始めたのだ。

 

落ちていた大きな岩を持ち上げ、近くにあった村一帯の電気を供給する変電所に向かって投げつけ破壊したのだ!

 

 

そこへ装者たちを乗せた大型汎用ヘリ 【S.O.N.G アダージオ】が到着する。

 

 

「オ、オルフィが暴れてるデスよ!」

 

「どうするのマリア?」

 

「くっ! でもこのまま放っておくいずれ村が・・!」

 

 

村の方を見ると保護対象の村人たちがヘリに向かって口々に「オルフィを攻撃しないでくれ」、「オルフィを助けてやってくれ」と懇願する声がヘリの収音マイクから拾われ、装者たちに届けられていた。

 

判断に悩む装者たち。

 

そこへ翼の通信機に慎次からの連絡が入る。

 

 

『翼さん! 聞こえますか翼さん!』

 

「はいッ! 聞こえます緒川さん!」

 

『団長はやはり宇宙人でした! オルフィは宇宙人に操られているだけなんです! 攻撃しないでください!』

 

「しかしこのままでは!」

 

『分かっています! 方法が一つだけあります! 皆さんも聞いてください! なんとかオルフィを仰向けに固定し、オルフィのおへその中に入り込んだ宇宙人を引きずり出してください! そうすればオルフィは元の優しい性格に戻るはずです! オルフィの拘束は僕と翼さんで行いますから後をお願いします!』

 

「みんな、力を貸してくれ! 同じく歌を愛するオルフィを私はなんとしても助けたい!」

 

「水臭いぜ先輩ッ! あたし達みんな、想いは同じだ!」

 

「そうです! 絶対にオルフィを助けましょう!」

 

「ありがとう! では行くぞ!」

 

 

装者たちは一斉にヘリから飛び降りる。

 

各々の戦うための歌を、 いや! オルフィを救うための歌を唄う!

 

 

【Imyuteus amenohabakiri tron】

 

 

 

 

「まずはあたしだ! 当たっちまうからこれ以上前に進むなよ!」

 

 

クリスはアームドギアを駆使し、オルフィの足元に銃弾の嵐をばら撒き後ずさりさせる。

 

 

「次は私ね! 行くわよ調!」

 

「うん! マリア! せ~のッ!」

 

 

マリアの短剣が蛇腹剣へと変形する。

 

それを調のギアに接続し、調は【非常Σ式・禁月輪】の状態で引っ張ることにより即席の転倒トラップを形成する。

 

オルフィは意識外のトラップに掛かりバランスを崩し仰向けに倒れる。

 

 

「今です翼さん!」

 

「はいッ!」

 

 

倒れたオルフィの影に向かって、緒川は拳銃の弾と苦無を大量にばら撒き【本家・乱れ影縫い】を、翼は【天ノ逆鱗】で使用される巨大なアームドギアを普段の【影縫い】の要領で放つ【大影縫い】でオルフィを拘束することに成功する。

 

 

「最後はあたしデス! 出てくるデスよ! 極悪宇宙人ッ!」

 

 

出ベソの上に立った切歌はアームドギアである鎌をもう一振り出現させ重ね合わせると、高枝ばさみのようにそのまま相手を挟み切る【双斬・死nデRぇラ】へと変化させる。

 

オルフィにケガをさせないよう、あえて刃がついてない状態にしヘソの中へと差し込む。

 

手ごたえを感じアームドギアを引くとカーン星人が首を挟まれた状態でオルフィのヘソから出てきた。

 

 

「響さん! 最後はお願いするっ・・デ~スッ!!」

 

 

切歌はカーン星人を挟んだままアームドギアごと空中へ力いっぱい放り投げる。

 

 

「任せて! それッ!! 飛んでけッ!!!」

 

 

空中に放り投げられ、身動きが取れないカーン星人に響の力いっぱいの拳が炸裂する!

 

カーン星人は昔のアニメのように空の彼方へと飛んで行き、星となって消えたのだ。

 

こうしてカーン星人の恐るべき野望は潰えたのである。

 

 

 

 

 

 

しばらくして、怪獣オルフィは目を覚まし、S.O.N.G、村人、そしてオルフィを捕まえに来たはずの探検団の前でお礼の怪獣によるミニライブが行われた。

 

 

曲は村の青年が粘って録音に成功し、送ってきたテープに入っていたものと同じ曲、1973年の名曲「わたしの青い鳥」だった。

 

 

人間の言葉ではなくても、重厚なボイスで歌唱し、しかも振り付けまで完璧というその素晴らしさパフォーマンスに、見慣れた村人は元より、現役のアイドルである翼とマリア、日頃学院で音楽の勉強をしている装者たちは勿論、探検団団員達をも感動させるほど素晴らしいものだった。

 

 

惜しみない讃辞と鳴りやまない拍手をバックに、歌い終わったオルフィは満足した顔で穴を掘り、また地面の中へと戻っていた。

 

 

 

 

「素晴らしいライブだったわね! こんな素晴らしい体験は滅多に出来るものじゃあないわ!」

 

「うむ。 だが少し悔しいな。 いつか、私たちの歌も唄って貰いたいものだ。 それまで頑張らなくてはな!」

 

「大丈夫ですよ。 翼さんの歌と思いは必ずオルフィにも伝わりますよ!」

 

「さあ、帰りましょ? 録画もしたし、帰ったら司令にもエルフナインちゃんにも見せてあげなきゃ!」

 

「昔の歌とは言え侮れないよな。 俺すっかり覚えちゃったよ! ようこそここへ~ クック クック わたしのあおいと『カ~ン!』っておい!」

 

「おい待てよ? だれが鐘を鳴らしたんだ?」

 

「あ、クリスちゃん! みんな! 後ろ!」

 

「「あッ(デス)!?」」

 

 

みんなが後ろを見ると穴に潜ったはずのオルフィが顔を出し、「カ~ン」と鳴き、笑いながらまた地面に潜っていた。

 

「ちっくしょう! オルフィめ、辛口審判にもなれるな!」

 

朔也が敵わないなと笑いながらぼやくと皆大笑い。

 

 

『ようこそここへ~ クック クック わたしの青い鳥~ 恋をしった 心に~ とまりま~す~』

 

そして、総勢9人による合唱をしながらヘリのランデブーポイントまで歩いて行ったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回予告

 

 

伝説の兵士、 ツクヨの守り神モズイ

奏の親友 アヤノは

遺跡に隠されたモズイの秘密を発見するが・・・

次回! 戦姫絶唱シンフォギア ツクヨの兵士

お楽しみに!




リクエスト第3弾は 不始御楓 様からのリクエストとで、ウルトラマンタロウ第49話よりオルフィでした。
ちょっとリクエストされた内容とは少し違うかもしれませんが、ご容赦を。。

そして、個人的テーマは楽曲申請機能を使うこと。

ハーメルンを作った人のつぶやきを見たのですが、使用楽曲申請のランキングを出されてまして、トップ9まで全部シンフォギア楽曲なんだそうです。

ちなみに10位はいきなり仮面ライダービルドのopでした。

恐らくですが、 桜田敦子さんの「わたしの青い鳥」を申請したのは多分私が初でしょうね(笑)。

シンフォギア作品書いといて最初に申請したのがこれってw。

さて、次回はお待ちかねの奏回です。

じつはオルフィより先に出来上がっているので明日投稿しようと思います。

でわでは。
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