ゼロの使い魔 黒騎士物語。   作:刀龍

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初めてですが漆黒の騎士が好きすぎて書きました、更新は遅いですが温かい目で見てください。


第一話、召還

あぁ…最後に師の息子と戦うことが出来て良かった…

 

 

これで逝くことが出来る…ぁあ疲れた…

 

 

独りか…まぁ悪くない…前から独りだったのだ変わらんな…

 

 

 

さて…そろそろか…あぁ…暗くなってきたな…

 

 

 

 

くくっ…しかし…今更になって独りが怖いとはな…皮肉なものだ…

 

 

セフィラン…

 

 

漆黒の騎士、ゼルギウスは深き闇に落ちて行った…

 

多くの返り血で漆黒に染まったその鎧のような深き深き闇に。

 

 

________________________

 

 

 

 

 

ドゴォォォォォォン!!

 

 

激しい爆発音が澄み渡るような青い空に鳴り響く。

 

 

ここはハルゲニア、聖トリステイン学院。

 

貴族のメイジと言われる、魔法使いの子供たちが魔法を始めする、立派な貴族になるための魔法学園だ。

 

そして今二学年に進級するための召還試験がおこなわれているのだが…

 

 

『まーた失敗した、何回目だよルイズ!!』

 

『流石…ゼロのルイズ、召還なんて無理だよ…』

 

と非難の声を浴びている一人の美少女がいた、名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールと言う、とても長い名前なのでルイズと呼ばれてる。

 

さて、なぜこの少女がこんな非難の声を浴びているかと言うと、この少女魔法が全く持って使えないのだ二学年になるというのに、いや全くではなく、魔法が全て爆発に変わってしまうのだ、先ほど鳴り響いた大きな爆発音は、この少女が引き起こしたのだった。

 

『皆さんそんな酷いことは言ってはいけません!!、ミス・ヴァリエール大丈夫ですか?』

 

『はい、なんとか…大丈夫です、ミスタ・コルベール』

 

彼女を心配してくれている、男性は名をコルベールと言いこのトリステイン学院の教師である、頭は少し残念ではあるが、魔法に長けていて生徒思いの優しい先生で、この召還試験の担当教師であった。

 

『そうですか、それは大変よかったです、しかし、ミス・ヴァリエール、彼等と同じ事を言うわけではありませんがこれ以上の召還はあなたに危険があるので止めておいた方がいいとおもうのですが…』

 

『そのままでは、私は進級出来ないではありませんか!!お願いですミスタ・コルベール後もう一度、もう一度だけやらせてください!!』

 

 

うーん、とコルベールは悩んでいるようだ、ルイズが引き起こす爆発はそれなりなので、まだけが人は出ていないもののいつ出てもおかしくないからだ、しかし、一教師として、この必死に頑張る少女を進級させてあげたい、と言う思いが勝ったのか、『後一度だけですよ』とチャンスをくれたのだった。

 

はい!!と覚悟を決めたルイズは力強く杖をあげた。

 

〔お願いっ!もう何でもいいから、出てきて!!〕

 

そして彼女の運命の歯車を動かす言葉を唱える。

 

『 宇宙のどこかにいる、我が僕よ!

神聖で、美しく、強力な使い魔よ! 私は心より求め、訴えるわ。我が導きに応えなさいっ! 』

 

 

すると、風が止み草や木は静まり返り、全ての音がまるで無くなったかのように周りは静かになった。

 

『なんだ、結局何も起きないじゃないか、やっぱりゼロのルイズだな!』

 

〔はぁ…私はやっぱりゼロのルイズなんだ、このまま進級出来なくて一生魔法もつかえない、落ちこぼれなんだ、母様と父様になんて言えばいいのかしら…〕

 

顔に絶望の色が浮かび上がるルイズをよそにまた生徒達は騒ぎ始めた。

 

しかし…次の瞬間に生徒達はまた静まり返ることになる。

 

『おいっ!まてまて、あの地面に出てる模様はなんだ?』

 

 

そう、地面に大きな魔法陣が浮かび上がったからだ。

 

そして、その魔法陣からゆっくりと一人の騎士が現れた。

 

まず、目に付くのはその大きく屈強な、まるで深く全てを飲み込む深遠の様な漆黒の鎧、兜まで付けているため顔は伺えないが、恐らく男であることが予測できる、そして次にそのすぐ近くに突き刺さっている、太陽の光を浴びどこか神々しい輝きを放つ一振りの剣と共にその騎士は佇む。

 

『なんだ…あれは…』

 

漆黒の鎧を纏っている騎士は剣を支えにしながら、片膝をついている、兜で顔を伺えないがどうやら気絶してしまっているようだ。

 

コルベールはルイズの前に出て、召還された騎士をじっと見ていた、恐らくどこかの国の高名な騎士であろう、と推測できるのだが、なぜルイズが召還できたのか?、そしてあの鎧はコルベールは見たことがなかった、コルベールはこの学校の教師であるし、一人前のメイジだ、そんな彼ともなればこの世界各国の有名な騎士や各国の特徴の有る鎧ならば大概は覚えているはずてある、しかし、そこにたたずんでいる彼の鎧は一度も見たことがなかった。

 

しかし、何よりも驚きを隠せなかったのはその彼が身に纏い、恐らく彼の物であろう剣と鎧に何か強大な力を感じたからだ、そして彼自身からもとてつもない力を感じた。

 

いきなり現れて強い力を感じるこの騎士に生徒を近づける訳にもいかないし、なによりこの使い魔の召還儀式は伝統有るもの、彼にルイズの使い魔になってもらえるよう説得しなければならない、コルベールは意を決して、彼に近づくことにした。

 

『ミス・ヴァリエール、私が話しかけてみますので下がっていてください』

 

ルイズが頷き下がるのを確認すると、コルベールゆっくりと彼に近づき始めた。

 

 

____________________________________________

 

 

〔ん………ここはどこだ………〕

 

周りを見渡すと沢山の歳は青年と言った、少年少女たちがローブを身に纏い私を見ていた。その目は好奇の者もいれば私の力を感じるのか、恐怖の者もいた、周りは石の頑丈な城壁に囲まれているものの彼等を見たところ、どこかの学校なのかと推測が出来た、身なりもしっかりしているのでどこか貴族の学校であろう。

 

〔しかし…私は死んだはずではなかったのか…何故こんな所にいるのだ?〕

 

近くには我が愛剣エタルドも有る、我が身は無事だ、だから余計に何が起こったのか、召還された彼、漆黒の騎士ゼルギウスにはまだ理解が出来なかった。

 

すると一人の男が近付いてきた、子供たちとは違い成人していて頭部が禿げて来てしまっている、恐らくだかこの学校の教師か何かであろう事が推測できた、しかしそれはあくまでも推測なのでいつでも剣を引き抜けるよう、剣をもつ右手に力を込めておく。

 

『失礼、騎士殿お怪我はございませんかな?』

 

出来るだけコルベールは彼に敵意を感じさせない言い方で近づく、しかし彼もまた何があってもいいように、杖を握る力を弱めない、すると目の前の騎士がゆっくりと立ち上がった。

 

『失礼、私は大丈夫だ、いきなりで申し訳ないのだがここは一体どこなのだ?、何故私がここにいる?』

 

と騎士立ち上がり訪ねてきたのだが、コルベールはその立ち姿に目を奪われた、全く持って隙がないからだ、その物言いといい立ち姿といい、絶対的な強さを感じる、まるでこの状況を恐れない、王者の風格、圧倒的強者の特権、答え次第では殺されてしまうのではないかと錯覚するぐらいの、威圧感を感じた、ゆえに一瞬言葉に詰まってしまった。

 

『あっ、はい!ここはハルゲニアの聖トリステイン学院と言うところです、私の名前はこちらの教師であるコルベールと申します、失礼ながら騎士殿のお名前はなんと?』

 

どうやらこのコルベールと言う人物は本当に敵意がないのだと感じた、ゼルギウスの読み通りやはり学校だったようだ、しかしハルゲニアと言う地名など聞いたこともなければ見たこともない、どうやら見知らぬ遠い所に来てしまったのだと結論をつけた、それに漆黒の鎧をみて漆黒の騎士と分からないと言うことは、相当遠いところと言うことだ、ならば我が名を言っても心配する事はないので彼の質問に答えることにした、しかし何から何まで本当に答える訳にはいかない、慎重に彼の質問に対して答える。

 

『私の名はゼルギウスと言う、まぁ…私は騎士などではないのだ、一介の傭兵に過ぎにない、元は騎士だったのだがな、ところで何故私がこんな所にいるのか、分からないのだが?』

 

すると、周りから『なんだよ、傭兵かよ、ルイズ受かりたいからって金で雇うのはなしだろ!』などという声が聞こえてきた、そのルイズと呼ばれる彼女に目を向けると彼女はそんな声など気にしないかのようにこちらを真っ直ぐ見ていた、ゼルギウスは本当に心のそこから綺麗な目をしていると、それと同時に何故だか自分と同じ物を感じた、そう…彼女の表情には微かな孤独感が漂っていたからだ。

 

『そうですか、傭兵殿でしたか、ミスタ・ゼルギウスいきなりで大変申し訳ないのだが、そこの彼女、ミス・ヴァリエールの使い魔になっていただけないでしょうか?彼女があなたを召還したのです、あなたが彼女の使い魔になっていただけないと、彼女は退学になってしまいます、お願い出来ないでしょうか?』

 

『ミスタ・コルベール!!人間の使い魔なんて聴いたことありません!!それに傭兵なんて危ないです!もう一度やらせてください!』

 

『ミス・ヴァリエール、これは伝統有る儀式です、やり直すことは出来ません、それにこれが最後と言ったではありませんかそれとも退学がよろしいのですか?』

 

すると、ルイズと呼ばれる彼女は『うぅ…わかりましたわ…ミスタ』と落胆の表情をありありと顔に表していた。

 

ゼルギウスはこの時なにか、運命を感じていた、あの時私は確かに死んだ、しかし何らかの力によってここに召還された、きっとそれは彼女が私を必要としたのだろう、そして死んだ身の私は彼女の使い魔になるためにここに来たのであろう、それはもしかしたら女神の最後の慈悲だったのかもしれないと、何故だか分からないが強く感じた。

 

それに彼女には私と同じ孤独を感じた、これもやはり運命なのであろう、私は彼女を守りたいと何故だか感じていた。

 

『ルイズ…と言うのかな、私は君の使い魔になることに関しては一向に構わんよ、やることもない一介の傭兵なのだから、それに退学などはしたくはないのであろう?』

 

と、目の前の私が召還した騎士…否、傭兵がしゃべりかけて来た、その物言いに腹は立つけど確かにここで退学するわけにもいかないし、なにより召還出来たことが嬉しかった、だから私はしぶしぶ彼を使い魔にすることにした。

 

『なによ、その言い方!私の使い魔にしてあげるんだからね!ただの傭兵如きを!ありがたく思いなさいよ!』

 

『わかったわかった、それで契約方法みたいなものはあるのだろうか?召還者よ?』

 

『今から契約するから、その兜を取って次いでにデカいんだから膝をついて私の前に来て!』

 

『わかった』と、ゼルギウスが兜を外した、ルイズは兜を取ったゼルギウスの姿に思わず見惚れてしまった、体が大きく傭兵というからどんな化物が出て来るのかとおもったら、端麗で整った顔立ち、短く切り揃えられたら髪、そして力強い瞳がルイズを見つめていた、思わず本当に傭兵なのかと疑ってしまうくらい、その姿は美しかった。

 

『あっあたしの、はっ初めてをあんたにあげるんだから光栄に思いさいよ!!、早く目を閉じなさい!』

 

その動揺を隠すかの用に乱暴に言ったのだが、瞳閉じたゼルギウスは余計カッコ良くみえた、ルイズは本当はどこかの王子なのではないかと思うくらいだ、そして真っ赤にしながら顔を近づける、キスというありふれた契約、彼女はそっと唇を合わせた。

 

すると、ゼルギウスの右手に激痛が走った、まるで焼かれているような痛みが走ったかと思うとすぐに消えた、何かと思って籠手を外すとルーン文字がそこに刻まれていた。

 

『無事契約はできたようですね、お?珍しいルーンですね、すみませんがスケッチをしてもよろしいですか?…っと、さて、皆さんこれにて召還試験は終了です、後は各部屋に戻り自分の使い魔と今日は触れ合っていてくださいね』

 

 

とコルベールが、言うと生徒達はバラバラに帰って行く皆一様に魔法を唱え、空を飛んで行った、『ゼロのルイズは飛べないからな、その重そうな傭兵とのんびり歩いてこいよ!』ハハハッっと笑い声を残して消えていった、ゼルギウスはそんな暴言を吐かれても尚も力強い瞳で睨み付けている、本当に心が強い子なのだと感心をした、飛べなくてもなんでも強くなる方法などいくらでもあるし、そんなことよりも大切なのはあきらめない事だとゼルギウスは思う、その点に関しては彼女はこの生徒達の中で誰よりも長けている気がした。

 

『さて…あたし達も帰るわよ、えーと名前はなんて言うんだっけ?』

 

『ゼルギウスだ、まぁ、好きなように呼んでくれて構わない』

 

『んじゃ、ゼルギウスじゃ長いから…ゼルって呼ぶことにするわ、良いかしら?』

 

そう言うとゼルギウスはふっ、と顔を緩めたここに来て初めて見る笑顔にルイズは思わず見惚れてしまった、さっきの顔つきとはあまりに違う優しい顔していた。

 

『あぁ、構わない、宜しく頼む我が主ルイズよ』

 

するとゼルギウスは剣をルイズの前に掲げ高らかに言い放った。

 

『我、ゼルギウスはルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールの剣となり敵を切り裂き盾となりその身を守ろう』

 

驚いたような表情を浮かべたルイズだったが、すぐに笑顔にもどり

 

 

『宜しくね、ゼル』

 

女神のような微笑を浮かべたのだった。

 

こうしてのちに、漆黒の神剣と虚無の女神と呼ばれる二人の物語がゆっくりと始まった。

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