艦娘(男)になったんでハーレム計画立ててみた (プロット紛失済)   作:n番煎じの戦闘員

4 / 4
批判するときは霞か満潮か曙か叢雲か涼風か摩耶か天龍か木曽か大井か北上か阿武隈か熊野か最上か日向か伊勢か(この期延々と連想ゲームが続く)


その2(裏)

 ジリリリリ! ジリリリリ! 

 

「…………はっ!」

 

 

 海を駆けて行った彼を見送ってから、暫く呆然としていたが、開けっぱなしの家から響いてきた電話のベルで我に返った。

 

 慌てて家に戻り、電話に出る。

 

「は、はい! 久里田です!」

「遅い」

「ち、父上! も、申し訳……」

「プライベートだ」

「あ、はい。父さん。ごめん遅くなって」

 

 

 プライベートと言っているが……父親が話したいのは、恐らくあの件だろう。

 

 

「その後、何があった」

「えっとね……」

 

 

 プライベートと言ったのは、周りを誤魔化すためか、俺の素直な考えを聞きたいのか……。分からないが、僕もなるべく親子で話しているような口調で話す必要がある。内容も勘づかれないように注意するか。

 

 

「……てなったんだけど」

「嘘みたいな……真か」

 

 

 普段はハッキリと話す父親から、少し困惑したような雰囲気が感じられ、父親は父親で悩んでるのだと思うと、少しだけ気が楽になった。

 

 

「うん……まぁ信じられないけど。見たら信じるしかなかった」

「『かんむす』と名乗る人物が複数名現れた」

「……っ!? それはっ……」

 

 

 恐らく、彼が探していた者と同じであろう。大きすぎる情報に、身の毛がよだつのを感じた。

 

 

「あぁ。全員海上を走って現れたようだ」

「いったい……一体何が起きているんだ……」

「本人たちは『助けられた』と言っていたらしい、誰にかは分からないそうだ」

 

 

 答えの出そうもない質問を口にするが、父親は答えず、無慈悲に話を進める。

 

 

「そして、彼女らが現れたのは、全てお前が言う男が海へ出て以降だ」

「……っ!! それって……」

「彼女たちは本部の貴賓室に通してある。久里田少将、お前が行け」

「…………はい」

 

 

 プライベートは終わり。階級を告げられたのは総司令官からの命令という意味。つまり、報告ではない、僕の主観交じりの話を聞いた上での総司令官の判断という事だ。もちろん僕に逆らえる筈もない。

 

 今、世界全体で何が起こっているのか……外を見ると、既に日は暮れて夜になっていた。暗く先の見えない不安が僕にのし掛かる。

 

 

 

 

 

「追加だ」

 

 

 

 

 

 そして、最後に付け加えられた父親の命令は、

 

 

 

 

「各地で黒い化物の目撃情報と被害が増えている、調査しろ」

 

 

 

 

 

 …………僕をますます不安にさせるものだった。

 

 

 

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 

 

 

 

「はじめまして、吹雪です! よろしくお願いいたします!」

 

「五月雨っていいます! よろしくお願いします。護衛任務はお任せください!」

 

「電です。どうか、よろしくお願いいたします」

 

「綾波型駆逐艦漣です、ご主人さま。『氵』に『連』で(こう書いて)さざなみとよみます」

 

「あんたが司令官ね。ま、せいぜい頑張りなさい」

 

 

 僕を出迎えてくれたのは、想像以上に若い5人の女性、いや少女だった。5人とも中学生にさえ見える容姿をしており、何人かは髪の色や瞳が日本人離れ……いやどの人種にも当てはまらないでいた。服装は学生服……だろうか? 少し違うかも知れない。

 敬礼で挨拶され、僕も答礼する。

 

 

「ぼ……私は久里田正提だ。まだ君らの上官では無いが、暫く面倒を見ることになった。君たちは……軍人、なのかい?」

 

「そう思ってくれていいわ。私たちは軍艦そのもの。強いて言うなら海軍ね」

 

「そうか、私も海軍だ。君は……」

 

「叢雲よ」

 

「叢雲か。よろしく頼む。それで……君たちはどうして此処に?」

 

 

 既に聞かれているだろうが、改めて聞いてみる。すると、何故か全員が答えに窮したように黙ってしまった。

 

 

「どうしたんだい?」

 

「えっと……あんま良く覚えて無いんだけど……」

 

「漣、だね。それでも良い。教えてくれないか」

 

「はいご主人様(仮)。えーと……暗い海の底から温かい手で引っ張られた気がして……気づいたら海の上ってワケです」

 

「……それだけ?」

 

「それだけですね」

 

「えっと、電も似たようなものなのです」

 

 

 他の艦娘にも聞いてみるが……似たような曖昧模糊な回答しか得られなかった。

 すごいざっくりとしているが、彼女らは海の底にいた……それに加えて大戦で沈んだ軍艦と同じ名……それらから推察するに、彼女たちは軍艦の魂が具現化……というより擬人化した姿なのだろうか? 

 

 

 ならば、と次に自分の中では半ば確信している質問を問うことにした。

 

 

「引っ張った手というのは……彼のことかい?」

「彼?」

「誰なのです?」

「あぁ、すまない。彼というのは……」

 

 

 自分の知っている彼について説明する。しかし、僕が想像していたより目ぼしい反応は得られなかった。

 

 

「んんと……そうかも知れないわね……」

 

「キタコレ! 艦娘を知っていて海に出たなら間違いないっしょ」

 

「同じ艦娘……なのです?」

 

「さぁ……でも男なのは間違いないと思うよ。ベッドに運んだ時に体つきはある程度分かったし」

 

「でしたら艦娘……とは少し違うんですかね?」

 

 

 

 彼の正体は彼女達も知らないらしい。それぞれが彼について考えを巡らせていると、一つ気になったことがあった。

 

 

 

「そう言えば……彼は何かしらの機械を使って海を駆けて行ったようなんだが……君たちも持っているのかい?」

 

「機械っていうと……この艤装のことかしら?」

 

 

 言うと同時に、叢雲から軽く光が出て……収まると、彼とは形状が違うが、似たような機械……艤装を背負っていた。

 

 

「あ、あぁ。それのことだ。それは、いつでも出し入れできるのかい?」

「まぁね。出しているとちょっとお腹が空くけど」

「お腹?」

 

 

 そう言うと、叢雲の艤装は綺麗さっぱりと消えてしまった。まるで魔法のようだな……。

 

 

「漣の艤装も見とく? ご主人様(仮)」

 

「い、電も持っているのです」

 

「そ、そうか。見せてもらってもいいか?」

 

 

 次に艤装を見せてくれたのは電と漣。光が止むと叢雲とはまた違った艤装を背負うように装備しており、漣の手には2本の筒がついた金属物を持っていた。

 

 

「その手にあるのは……」

 

「コレ? コレは12.7cm連装砲ですよ。叢雲ちゃんと電ちゃんの背中にも付いてますよ♪」

 

「本当だ……」

 

 電の背中にも、同じ砲が確認できた。12.7cm連装砲といえば、大戦時代初期の日本の駆逐艦に載せている標準装備だった筈……。

 艤装は、大戦時代の装備を反映しているのだろうか。だとしたら横の3つの筒は魚雷……たしか61cm三連装魚雷か? 

 

「あ、あの……そんなに見られると恥ずかしい、なのです……」

 

「こ、これはジロジロと失礼した。すまない」

 

「セクハラはブッ飛ばしますよ♪ ご主人様(仮)♪」

 

「……すまなかった」

 

 

 ……なるほど、軍艦が擬人化すると恥じらいを持つのか……いや何がなるほどだ。全く分からん。

 うーむ……接する時は1人の少女が相手だと思った方が良いのかも知れないな……。

 

 

「2人ともありがとう」

 

「今度は私達の出番ですね!」

 

「はい! 準備万端です! 司令官!」

 

「あ、あぁ。五月雨に吹雪、よろしく頼む」

 

 

 積極性も持つのか……艦娘に対する謎は深まるばかりだな……。

 

 

 

 

 ☆☆☆

 

 

 

 

 そして、吹雪と五月雨にも艤装を見せて貰った後、それらの情報を父親に情報を伝えると…………僕たちはディナーを食べることになった。いやまぁ、僕も彼女ら(普通の食事で大丈夫らしい)も食事をとってなかったからだが……詳細は、五月雨の名誉のためにも黙っておこう。

 

 父親に頼んで料理を運んでもらう事になり、その待ち時間の間に、僕は彼の艤装を話題に出した。

 

 

「そう言えば彼の艤装を見た時は、主砲らしき物は積まれていなかったな……」

 

「空母かしら。空母なら、主砲ではなく飛行甲板と艦載機を持っているはずよ」

 

「うーん……それらしき物も持っては居なかった気がするなぁ……」

 

 

 改めて思い返してみると、彼の艤装は質素だった。機関部の大きさで言えば彼女ら以上かもしれないが、主砲も魚雷もなく、思い返してみると彼女たちにもあった機銃と思わしき物以外に、見た限りでは装備と言える艤装はなかった。

 

 

「そうなると、補助艦艇……でしょうか?」

 

「明石さんとか!?」

 

「明石……というと工作艦か?」

 

「キタコレ……って思ったけど工作艦ならクレーンがあるはず、どうですご主人様(仮)?」

 

「クレーンは無かったかなぁ……」

 

「違いましたか……」

 

 

 その後も憶測が飛び交うが、あくまで憶測の域は出ないまま、結論は不明で終わった。

 

 

「彼の正体では無いけれど……思い出したことがあるわ」

 

「何? ぜひ教えて欲しい」

 

「手を引かれる前、砲撃音が聞こえた気がするの。それと男の声が聞こえて来て、『深海棲艦……』と呟いていたわ」

 

「砲撃音に……しんかいせいかん? もしかして……」

 

 

 彼が海に出た理由。もし叢雲の言う男がその彼なら……もし、その「しんかいせいかん」とやらが海の黒い化物の正体だとしたら……彼女らが現れた理由は……

 

 

「少し、席を外す。もし料理が来たら先に食べておいてくれ」

 

「はい、分かりました……。司令官は、どちらに?」

 

「父親……海軍総司令官と話をしてくる」

 

 

 もし予想が正しければ、急がなければならない。日本のために、そして……彼のためにも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ………僕の話を聞いた父さんは、探しても見つからない答えを求めるように、僕に問いかけてきた。

 

 

 

 

「……お前の予想が正しいとする。ならば、お前は何がしたい」

 

「彼と彼女達のための基地。軍艦が泊まる場所、『鎮守府』を作って下さい」

 

 




ちかれた。連続投稿しゅうーりょー。反響次第続きかくます
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(必須:5文字~500文字)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。