TANBA   作:ドラナリ

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第14話 炎遁夫婦

sideタンバ(時間はサクモたちが戦闘始めた時まで遡る)

 

サクモ先生の戦闘が始まった。いくらサクモ先生でも歴代最強の風影が相手じゃちょっと心配になる。あともう一つ心配となればフガクだ。フガクが戦闘に巻き込まれないか心配だがそんなことを気にしている余裕はないようだ。

 

キンキンキンキン!

 

「やっぱり弾くか。一応俺のクナイには風遁のチャクラを纏わせていたからそう簡単には弾けないはずなんだが、さすがは風の妖精か」

 

クナイは目の前にいる砂の夫婦が投げたものだというのは風読みで分かっていた。そして二本のクナイだけ明らかに何かを纏っているというのも分かっていたので俺はクナイに風を纏わせ弾いた。

 

「あなた!子供だからって油断したら駄目よ!相手は幾人もの同胞を葬ってきた忍び!殺すべき敵として認識すべきよ!私たちには帰りを待つ息子がいるんだもの!」

 

「ああ、わかっているよ」

 

そう言うと二人は忍術を繰り出してきた。

 

「「炎遁・鳳仙花の術!」」

 

女の人から複数の火の球が飛び出しそれと同時に男の人から風の球が飛び出し火の玉と合わさることで規模が普通の豪火球の術のように大きくなった。

 

「風遁・窮風斬!」

 

俺は腕に風のチャクラを纏い相手を切り裂く「風遁・窮風斬」で複数の火の球に向けて鎌鼬を放った。

 

すると、火の球はそれぞれ真っ二つに割れた。

 

「やっぱりこの程度じゃ無意味ね。じゃあもっと強力なのを行くわよアナタ!」

 

「ああ了解だ!」

 

火遁・鳳仙花の術にしては火の球が大きすぎたけどそれでも普通の豪火球程度の大きさなら俺の風遁で何とでもなる。だが、本来は風遁は火遁相手には不利に働く。いずれは俺の風遁でも対処できないレベルの炎遁が来ることを想定して先に風神モードになることにした。

 

「空遁・風神モード!」

 

今の俺なら風神モードには一瞬でなることができる。なのですぐに風神モードになった。

 

すると、二人はさらに表情を引き締めた。

 

俺は早速、空遁・瞬空の術で2人の後ろに飛んだ。

 

しかしそれを読んでいた男性のほうが俺が空遁・瞬空の術で後ろに回る前に風遁忍術を繰り出した。

 

「風遁・砂嵐の術!」

 

俺が空遁・瞬空の術で後ろに回り込むと夫婦を中心に砂嵐が巻き上がった。

 

「チッ!」

 

俺は砂嵐に邪魔されて攻撃が出来なかったので空遁・風神モードで砂嵐の風を消し砂が落ちてから攻撃しようとしていた。

 

「「炎遁・火龍炎弾!」」

 

人を軽く呑み込めるほどの超巨大な火の龍が俺に向かってきた。

 

俺は風読みで印を組んでいるのを確認しているのですぐに空遁・瞬空の術で避難したが、巨大な火の龍は俺を逃さないとばかりに俺を追いかけてきた。

 

「どうしようかな?」

 

これほどの巨大な火の龍でも今の俺なら空遁で消し去ることもできるけど俺は別の行動をとった。

 

その別の行動というのが火の龍をできるだけ引き付けてから空遁・瞬空の術で夫婦の後ろに回り込み攻撃するという事だった。

 

俺は早速いつまでも追いかけてくる火の龍を空を飛びながら引き付け頃合いを見計らって夫婦の後ろに空遁・瞬空の術で飛んだ。

 

ズバ!

 

「ぐあッ!?」

 

「タンバ!?」

 

攻撃を受けたのはタンバのほうだった。この戦争で空遁・瞬空の術を見せすぎたタンバは飛んだあとに敵の背後に回る傾向が高いという自身でも無意識の癖を見抜かれてしまい、その情報を知っていた砂の炎遁夫婦の風遁使いの夫・アガマはタンバが空遁・瞬空の術で飛んだと同時に後ろにクナイを横に振りぬいた。

 

結果タンバは自身の腹にクナイの一撃を喰らってしまった。

 

「浅かったか!」

 

タンバにダメージを負わせる事ができたが致命傷にはならなかった。すると、続けざまにアガマの妻である砂の炎遁夫婦の火遁使い・ナメラが同じくクナイで攻撃したがタンバは空遁・瞬空の術で遠ざかった。

 

どんな忍術であろうと完璧な忍術などあるわけもなく空遁・瞬空の術に対しても弱点はある。

 

第一の弱点:空遁・瞬空の術は風読みで読んだところに行くことができるので風読みでも読めないような土の中など空気がない場所や単純な範囲外には飛ぶことができない。

 

第二の弱点:風読みは空気のあるところなら真後ろや離れた場所でも誰が何をしているかが分かるだけだし、空遁・瞬空の術は風読みで感知している範囲から選んで飛ぼうとしないと飛べないので、純粋に相手が速すぎる場合や飛んだところに既に攻撃が待っている場合など「飛ぼう」と思う前に攻撃を喰らえば逃げることはできない。

 

今回の場合は砂の炎遁夫婦がその情報を知りタンバを罠にハメ、タンバはその罠にはハマった形になる。

 

「タンバ!?大丈夫か!?」

 

ノエミはタンバが心配になりそう声をかけ近寄ろうとした。

 

「ああ・・・ハアハア・・・そこまでの傷じゃないから・・・そこにいてくれ」

 

タンバにそう言われたノエミは悔し気にしながら踏みとどまった。しかしタンバの傷は致命傷ではなかったが行動不能にするには十分だった。

 

「アナタ!」

 

「ああ!」

 

片膝をつき腹を抑えているタンバに向かい砂の炎遁夫婦は止めを刺しに来た。

 

「「炎遁・鳳仙花の術!」」

 

アガマの風遁とナメラの火遁が合わさり火遁・豪火球並みの大きさの火の球が複数、怪我を負ったタンバ目掛けて放たれた。さらにそれだけでは終わらなかった。

 

「「炎遁・火龍炎弾!」」

 

続けざまに追尾する火の龍が現れた。

 

複数の大きい火の球とそれよりも大きい火の龍が傷を負ったばかりで動けないタンバに迫った。

 

だがタンバはここで新術を繰り出すことにした。

 

タンバは迫りくる火の球を上空に瞬空の術で逃げた。しかし尚も追ってくる火の龍に向かい右手を銃の形にした。

 

「空遁・空指銃!」

 

銃の形をした右手の人差し指から圧縮された風のチャクラがレーザーのように放たれ火の龍を貫きその奥にいたナメラの頭を貫いた。

 

ドサ

 

「ナメラ!?」

 

それに動揺したアガマをタンバはもう一度、空指銃でアガマの頭を撃ち抜き殺した。

 

「ハア・・ハア・・何とか・・なった・・か・・」

 

ドサ

 

そう言ってタンバは倒れた。

 

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