タンバ対サクモの戦いは最終局面に至った。俺は風遁のチャクラを体の細胞の一つ一つにまでいきわたらせることにより空遁・風神モードが完成した。この風神モードでは風遁の扱いや威力が上がるほか自然に流れる風をも操ることが可能で、さらにその風を吸収することでチャクラに変換が可能になる。さらに風読みで感知できている範囲に転移が可能という「瞬空の術」が使用可能になる。
この瞬空の術を使いサクモの攻撃を避けながら空遁や体術を使い攻撃をしていると徐々に攻撃が当たり始めた。だが、サクモもついに忍術を使い始めた。
「さすがに5歳児には負けるわけにはいかないんでな。これで決めさせてもらう」
そう言うとサクモの足から稲光が発生した。その直後火影様が叫んだ。
「な⁉︎サクモそれはやり過ぎだ⁉︎」
「雷鳴蹴!」
そう叫ぶとサクモは雷遁を纏った足で俺に向かって来た。その速度の速さに俺は風読みで感知しているのにかかわらず「瞬空の術」が間に合わずサクモの攻撃が俺に当たると思われた。しかしさすがに当てる気は無かったのか当たる直前でサクモが止めた。
「これで試験は終了だ」
バタン
その言葉の後、俺は気絶した。
*****
目がさめると俺は自分の家のベッドの上だった。
「俺どうしたんだっけ?確かサクモさんと忍び組手をしていて・・そうか忍び組手が終わった直後に倒れちゃったのか」
俺が起きてから少しすると扉が開いてサクモが入ってきた。
「起きたようだね。ごめんね大人気ない事をしてしまって」
「気にしないでください。続けて欲しいと言ったのは俺だしそれに倒れたのも俺が空遁:風神モードを使いすぎたからなんで」
そう。俺が倒れたのは別にサクモの攻撃が当たったのではなく風神モードがまだ体に慣れていないからなのか数分もすれば限界がきてしまうんだ。その事を説明すると納得してくれたようだ。
「そういう事か。僕も当てた記憶がなかったから納得だ」
俺は今後のことについて聞いてみた。
「それで俺はどうなるんですか?」
「君は十分に実力を示した。というか実力だけならヘタな上忍よりも上だ。だがさすがに戦争だからといってすぐに上忍にというわけにはいかない。なのでまずは下忍になってもらう。配属先は僕の部隊になっている」
へえ、俺はサクモの部隊か。まあそりゃそうか。俺の事を少しでも知っている人の部隊じゃないと問題も起きるかもしれないからな。
「よろしくお願いします隊長」
「ああ。僕も期待の新人に入ってもらって嬉しいよ」
そう言ってサクモは部屋を出て行った。その後しばらくはもらった額当てを眺めていたのだが母親に見せるために下に降りた。
「お母さん!額当てもらった!下忍になったよ!」
「ほんとすごいわね。お母さんも誇りに思うわ。お父さんにも早く見せたいわね」
「お父さんはまだ帰ってこないの?」
「長期の任務になるって言ってたからいつになるんでしょうね」
お母さんと話をした後フガクに自慢をする為に外に出た。
いつもの場所に行くとフガクが待っていた。
「タンバ⁉︎もう大丈夫なのか?」
「ああ。何ともないよ。それよりも見てくれよこの額当て!俺下忍になったんだ!」
「ああ、知ってるよ。先生から聞いたから」
「なんだそうなのか。せっかく驚かそうと思ったのに」
「でもこれで、タンバともしばらくは会えなくなるのかな?」
フガクが落ち込んだ様子でそう言った。
「まあ、今の頻度で会うことはできなくなるだろうな」
「そうだよな」
なんだかますます落ち込んでしまった。こいつこんなキャラだったっけ?
「俺は待ってるからな!早く忍びになれよフガク!」
「ああ!待ってろよ!いつか絶対にお前を超えてやるからな!」
というわけでその日は一日中フガクと遊んだ。
*****
翌日
早速俺に召集がかかった。待ち合わせの場所に行くと既に何名かが待っていた。その中にはサクモもいた。カカシとは違うらしい。
「隊長おはようございます」
「ああ。おはようタンバ。みんなが集まってからタンバには自己紹介をしてもらう予定だからそのつもりでね」
「はい」
俺がきた途端既に居た人達は俺に注目しているようだった。そりゃそうだろうな。なんせこの場に子供がいるんだから。何も言わないところから既にサクモから言われてたんだろう。
俺がきてから数分でほかの忍びもやってきた。そして全員が揃ったようでサクモが話すと最後に俺に話を振ってきた。
「ついこの間下忍になったばかりの伊賀崎タンバです。まだ何もわからないことだらけですがよろしくお願いします」
そう言って俺は頭を下げた。そして俺が顔を上げるとやはり何人かが懐疑的な顔をしていた。
「隊長!こんなガキが役に立つんですか?」
明らかに見下した感じでそう言ってきた。まあ、俺は5歳児だから見下して当然なんだけど。
「ああ当然だ。タンバの実力は俺だけではなく火影様も認めるところだ」
「火影様が⁉︎」
サクモがおじさんの名前を出すと先程の忍びは黙り出した。まあ、何人かはまだ懐疑的ではあるが。
こんな調子で俺の初任務は始まった。