TANBA   作:ドラナリ

7 / 22
第7話 帰還

第二次忍界大戦が始まってから半年が過ぎた。

 

俺はサクモ隊長の忠告通り風神モードを完成させるべく出陣の前に風神モードになっておくことで体に慣れさせることにした。

 

もちろん戦場で気を失うほど使い続けるわけにもいかないので危ないと感じたところで風神モードを解いている。

 

その結果、以前よりも風神モードの持続時間が増え風神モードへなる為の時間が短くなった。

 

そして風帝と呼ばれている伊賀崎ガンドの息子というのがバレたのか「風の妖精」と呼ばれるようになり、サクモ隊長もついに「木の葉の白い牙」と呼ばれるようになった。

 

そして肝心の戦争の状態はサクモ隊長の活躍もあり拮抗が保たれており、活躍が認められたのか俺は下忍になって半年だが中忍に昇格した。

 

「え?帰還?」

 

サクモ隊長が俺たちに帰還の指示を出した。

 

「ああ。俺たちは先にやって来ていたからな。その分先に帰還することになっているんだ」

 

それはそうだよな。さすがに戦争が終わるまでずっと居続ける訳ないからな。

 

という訳で俺たちは木の葉に帰ることになった。

 

*****

木の葉隠れの里の「あ」と「うん」と書かれている門を潜るとそこで解散となった。

 

「もう父さん帰ってるかな?中忍昇格の報告がしたいんだけどな?」

 

そう思いながら俺は足早に家に帰った。すると、家の周辺に暗部がいた。

 

「暗部?なんで暗部がこんな所に?」

 

向こうもこちらに気づくと1人の暗部がこちらにやってきた。

 

「伊賀崎タンバ君だね?」

 

「はいそうですけど、なんで暗部の皆さんが家の周辺にいるんですか?」

 

俺がそう聞くと暗部の人は悲しそうな顔をして俺を家へと誘導した。

 

俺は嫌な予感がしながらも暗部の人の後ろをついていった。

 

そして家の扉を暗部の人が開けた。

 

「火影様、伊賀崎タンバ君が帰ってきました」

 

家の扉を開けると暗部の人はそう言った。

 

「え?」

 

火影様っておじさんがいるってこと?

 

俺は暗部の人の横から顔を出して確認をすると確かにおじさんがいた。でも、それ以上に気になることがあった。

 

「お母さんどうしたの?なんで泣いてるの?」

 

そう、俺がおじさんを確認したと同時に目に入ってきたのはお母さんが泣いている姿だった。その姿に驚き俺はお母さんに近づいた。

 

すると、お母さんは泣きながら俺を抱きしめた。俺はお母さんがなぜ泣いてるのかを知っているであろう人物に聞いてみた。

 

「おじさん、なんでお母さんは泣いてるの?」

 

俺は嫌な予感が強くなるのを感じながらおじさんにそう聞いた。

 

「・・・タンバ、よく生きて帰って来てくれた。()()まで死んでしまってはサユリさんは生きていけなかっただろう」

 

おじさんがそう言った瞬間俺はい嫌な予感の正体を理解した。

 

「・・・やめてよおじさん・・・なんだよその言い方・・・そんな言い方をしたらまるで・・・」

 

俺はそれ以上言えなかった。現実を理解したくなかったから。その言葉を言えば理解しなくちゃいけなくなるから。

 

「やはり賢いな。・・・そう、タンバの考えている通りお前の父伊賀崎ガンドは任務中に死亡した」

 

そうおじさんは淡々と言った。

 

俺はその言葉を聞き泣き叫びたかった。

 

「そんなわけない!!風帝のガンドが死ぬわけがない!!」

 

そう叫びたかったが俺は今も俺に抱き着きながら泣き止まないお母さんをお父さんに変わり守らないといけない、という思いで泣きながらも冷静になれた。精神が大人の転生者というのも関係しているだろうが。

 

「・・・その任務内容を教えてください・・・」

 

俺がそう言うとおじさんは驚いた顔をした。

 

「タンバお前はいったい・・・わかった。本当は教えるつもりはなかったが今のお前なら教えてもいいだろう。ガンドの任務は火の国の中に角都という忍びが現れたという報告が来たのでその暗殺だった」

 

角都!?角都ってあの角都か!?原作にも出てきた暁の!?

 

「角都というのは元は滝隠れの忍びとして初代火影千手柱間様に暗殺を仕掛けてきた忍びなんだが、今は滝隠れの抜け忍となっているんだ。そんな奴が火の国に現れたという事でガンドを筆頭とした少数精鋭で暗殺の任務を出した」

 

お父さんの任務は角都の暗殺だったのか。

 

「ガンドを筆頭としたあのメンバーなら問題ないと思い送り出したのだが結果は1人を除き全滅。その1人も任務失敗を告げると死んでしまった」

 

おそらくおじさんの想定外は角都が地怨虞を習得している事だろうな。

 

「・・・教えてくれてありがとう・・・おじさん」

 

俺は涙を拭いおじさんにお礼を言った。

 

「・・・タンバはしばらく任務は休みだ。ゆっくり休むといい」

 

「ありがとうおじさん」

 

おじさんは心配そうな顔をしながらも帰っていった。

 

*****

数日後にはお父さんの葬式が開かれた。葬式は戦争中ということもあり大々的には出来なかったがいろいろな人が来てくれた。その中にはサクモ隊長もいて俺を心配してくれた。

 

そこからさらに数日経つとお母さんも元気になった。どうやらお母さんもお母さんで俺を守らないといけないという気持ちが働いたらしい。

 

俺は休みの間にさらに風神モードを鍛えることにした。

 

「全ては無理でも助けれる人を助ける」

 

それが戦争を経験しお父さんの死を経験して作り上げられた俺の忍道となった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。