TANBA   作:ドラナリ

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第8話 猿飛ノエミ

休みの間は風神モードを鍛えるといったけどずっと一人でやっていると気が滅入ってしまう。

 

「あそこ行ってみようかな?」

 

というわけで下忍になるまではいつもフガクと遊んでいたあの場所に行ってみた。

 

「ん?誰だあれ?」

 

いつもの公園に行ってみるとフガクがいたのだがもう1人フガクと忍び組手をしている女の子がいた。

 

「だあ~!また負けた~!」

 

「そんなんじゃタンバに勝つなんて夢のまた夢だな」

 

「くっそ~!」

 

俺の名前が出てきたので隠れ蓑の術と風遁を合わせた隠風の術でフガクに近づいて耳元でささやいた。

 

「ようフガク」

 

すると、フガクは飛び跳ねて驚いていた。

 

「うわあ~!?」

 

俺は声をかけると同時に隠風の術を解くことで姿を現した。

 

「た、タンバ!?お前どうしてここに!?」

 

「いや~、フガクがいるかな~と思ってきてみたんだけど、まさか女の子をいじめるフガクを目撃してしまうとは思わなかったよ」

 

俺がそう言うとフガクは怒りながら言い返してきた。

 

「誰がいじめてるだ!今のは普通の忍び組手だよ!」

 

俺はフガクの返事を聞きながら、いまだに尻もちをついて俺を見ている女の子のところに行った。

 

「大丈夫?」

 

そうやって手を差し出すと女の子は呆然としながら呟いた。

 

「伊賀崎・・・タンバ・・・」

 

「ん?なんで俺の事しってんの?」

 

俺はそう聞きながら手を差し出してこない女の子の腕をつかみ立たせてあげた。

 

すると、俺の質問に答えたのはフガクだった。

 

「当たり前だろ。お前は5歳で忍者になったんだぞ?噂にならないわけないだろう?」

 

そりゃそうか。普通は12歳からだもんな、忍者になれるの。

 

「それにアカデミーのころから実技で他を圧倒してたんだからアカデミーで話題にならないわけないだろ」

 

考えてみれば思い当たる節が何個もあるな。

 

俺とフガクがそう話していると女の子が突然大声を出した。

 

「い、伊賀崎タンバ!あ、あたしと勝負だ!」

 

その言葉に俺とフガクは呆然とした。

 

「急に何言ってんだノエミ?言っただろ?俺に勝てないのにタンバに勝てるわけないって」

 

「やってみなくちゃわからないだろ!」

 

いや、さすがに5歳児に負けるほど弱くないつもりなんだけど。

 

「それにタンバはいろいろあって休まなくちゃいけないんだぞ。わかるだろ?」

 

フガクがそう言うとノエミと呼ばれた女の子はフガクの言った意味を理解したのか申し訳なさそうな顔をした。

 

「ごめんなさい。あたし自分の気持ちばかりで」

 

そう言ってノエミは謝ってきた。

 

おそらく2人が言ってるのはお父さんの事だろうな。

 

「別に大丈夫だよ。俺ももう木の葉の忍びだから、いつまでも落ち込んでいられないんだよ。それにお父さんがいない今、お母さんは俺が守らないといけないからね」

 

俺がそう言うとノエミは俺の顔を見つめてきた。

 

「・・かっこいい~・・」

 

「え?」

 

そのまさかの言葉に思わず聞き返してしまった。

 

「はっ!?な、なんでもないです!気にしないでください!」

 

ノエミはさっきの言葉が恥ずかしかったのか慌ててそう言ってきた。

 

すると、横からフガクが余計なことを言った。

 

「こいつお前のファンなんだよ」

 

フガクがそう言った瞬間ノエミの渾身のパンチがフガクの腹に入った。

 

「ぐはぁ!?」

 

「余計なことを言うな!」

 

そういった様々なやり取りの後、俺たちは一旦落ち着いた。その際やはり俺と忍び組手がやりたいノエミに再度(今度はケンカ腰ではなく)普通に頼まれた。

 

結果はもちろんの事俺が勝ったのだが、5歳児にしてはなかなか強かった。いろいろ聞いているとどうやらフガクとここで頻繁に忍び組手をしているらしい。

 

フガクの実力は俺と毎日のように遊んでいたせいか既に下忍レベルの実力はあると思うしそんなフガク相手に忍び組手を頻繁にしていたらそりゃ強くもなるだろう。

 

そして最終的にはたまにここに顔を出すことになった。さすがに俺も風神モードの練習がしたいから毎日は無理だが定期的に顔を出すぐらいだったら今回みたいに気分転換がてらいいだろう。

 

*****

3年後(タンバ8歳)

 

父さんが死んだ後しばらくの休暇をもらった。その間は自身の鍛錬はもちろんのことフガクとノエミへの鍛錬も定期的に実施した。

 

その甲斐もあってかフガクは火遁の性質変化が出来るようになったし、さらに俺がボコボコにしすぎたせいか写輪眼に開眼した。

 

ノエミこと猿飛ノエミはもともと体術の才能はあったようで写輪眼を使わないフガクとなら互角に戦えるようになり、さらにノエミは雷遁の性質変化が出来るようになった。

 

なので当然2人はアカデミーでは無双状態になっていてお互いしか相手ができない状態になっている。

 

その結果、砂隠れとの戦争中で少しでも戦力が欲しい木の葉はフガクとノエミの2人も下忍にすることにした。

 

そして俺はフガクとノエミの2人とスリーマンセルを組むことになり、今日は担当上忍との顔合わせの日ということで演習場に向かった。

 

演習場に着くとすでにフガクとノエミはいた。

 

「おはようフガク、ノエミ」

 

俺が挨拶をすると2人もこちらに気づいた。

 

「ああ、タンバおはよう」

 

「おはようタンバ」

 

俺に気づいた2人は挨拶を返してくれた。

 

「タンバなら担当上忍が誰か知ってるんじゃないか?」

 

「残念ながら俺は何も知らないよ」

 

「いったい誰なんでしょうね?」

 

数分演習場で待っているとこちらに誰かが近づいてくるのを「風読み」で確認した。

 

「ごめんごめん。待たせたかな?」

 

現れた人物はなんとサクモだった。

 

「「はたけサクモ様⁉︎」」

 

フガクとノエミはサクモの登場に驚いた声を出した。

 

「サクモが俺たちの担当上忍になるのか?そんな事して砂隠れとの戦争は大丈夫なのか?」

 

「問題ないよ。三代目火影様が戦争に参加したからね。だからそのうちに俺が期待の若手を鍛えようという事」

 

そうか、おじさんが戦争に参加したのか。それじゃあ確かに安心だな。今のおじさんはまだまだ現役だからな。

 

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