騎馬戦が終わりインターバルをはさむ。
『なかなか白熱してたぜ騎馬戦!!なぁイレイザー!ギン!』
『ああ、そうだな』
『あれ?ギンは?』
『さっき出ていったぞ』
その頃…
「厠はどこだ?」
銀時は厠を探していた。
「おっ!あったあった!…ん?」
見つけて行こうとしたところで微かに話し声が聞こえて立ち止まる。
少し聞き耳をたててみると、どうやら轟と緑谷が話しているようだ。
「…ちっ。嫌なこと聞ィちまったな」
銀時は頭をかきながら一人言のように呟いた。
そして、厠に向いていた足を返して歩き始める。
嫌そうな態度を見せている銀時だが、足取りには迷いがない。
会場を歩き回ること5分。
「やっと見つけたぜ。ナンバー2さんよォ」
「…なんだお前は」
「保護者面談にきた副担任ってとこだ」
「お前か、焦凍のクラスの副担任とやらは。…それでなんのようだ」
「なかなか過激な子育てをしてるようだからよォ。ちょっとご教授いただこうかってな」
銀時は飄々とした態度で言った。
「…お前に話すことなどない」
エンデヴァーはそそくさと去ろうとするが、銀時はそれを許さない。
自分の生徒の人生がこの男に脅かされているのだ。
例え親だとしてもそんなことは許せない。
「おい。待てよ」
「っ!」
銀時は低い声で言いながら木刀を顔に突きつける。
エンデヴァーは自分が反応すらできなかったことに驚愕しているようだ。
「あんたが自分の息子にどんな教育しようがそりゃあ自由だろうな。でも…俺の生徒になんかしようってんなら
俺ァ黙ってねェぞ」
護ると決めたものは相手がどんなに強大でも護る。
例え、国が相手でも宇宙最強の種族が相手でも。
例え、それが親であっても。
それが坂田銀時なのである。
「ふん。お前には分かるまい。焦凍にはオールマイトを越える義務がある!そのために俺が造った子だ!」
「…そォかい。なら勝手にやんな」
エンデヴァーには口で言っても分からないと、早々に切り上げることにした銀時。
(このままいけばいずれ争うときがくんだろ)
そうして背を向けて歩き出した。
「…はぁ。めんどくせェな。教師ってのはよォ」
・
実況席に戻った銀時。
今は全員参加のレクリエーションが行われている。
『ギンも戻ってきたことだし!気を取り直して行くぜぇ!借り物競争だあ!』
『紙に書いてあるものを持ってゴールしないとゴールとは認められないからな』
『紙に書いてあるのは物だけじゃないらしいからな。頑張れよー』
そうして実況をしていると。
急に扉が開いた。
「坂田先生!一緒に来て!」
「あん?なんだよ芦戸か」
「いいから!」
「ちょっ!おい!」
そうして銀時の手を引いて走り出す芦戸。
そしてゴールした。
「ふぅ!やった!一位だ!」
「ははーん!分かったぞ!あれだな!好きな人だろ?」
銀時はなにかを悟ったかのようにいった。
「それでは紙に書いてあるものを読み上げてください」
「私のお題は…」
「銀さん困っちゃうよ?一応先生だし?まぁ…」
「残念な大人です!」
「…はぁ!?」
「残念な大人。はい認めます」
「いぇーい!」
「いや、ちょっと待てェ!!誰が残念な大人だァ!ってかセメントス!なんでお前も認めてんだよ!」
「いや、銀さんにはぴったりかと思って」
銀時がそんなことを話していると、
「それじゃ!坂田先生ありがとねー!」
芦戸が走って行ってしまった。
「ちょっ!待っ…」
それから同じようなお題で連れていかれることが何回か起こった。
『なにが残念な大人だァ!なにがケチそうな人だァ!なにが金に汚そうだァ!俺がなにしたってんだチクショー!』
『まぁまぁ落ち着けってギン!俺はそうは思わないぜ?な?』
『日頃の行いだろ。…ぷっ。くくっ』
『なに笑ってんだこらァ!』
銀時は荒れに荒れていた。
マイクがフォローしようとするがダメみたいだ。
イレイザーが珍しく笑ってるし…
そしてそろそろ借り物競争が終わるという頃にまた一人実況席にやったきた。
「坂田先生!」
「八百万か!も、もォ俺は行かねェぞ!」
「教師だろ。早く行ってこい」
「テメっ!楽しんでんだろ!オイ!」
結局行くことになった銀時。
そして、
「それではお題を教えてください」
「もォ聞きたくねェ!やめろ!やめてくれェ!」
「お題は…尊敬する人ですわ!………あら?」
「やめっ…へ?尊敬する人?」
銀時の顔に光が指す。
「ち、違いました…。尊敬する人から最も遠い人でした…」
紙の隅っこに小さな文字で書いてあったみたいだ。
「…」
銀時は無表情になりその場をさって行く。
「あっ!先生!違うんですの!先生…!あぁ、行っちゃいました…」
八百万は銀時を呼び止めようとしたが少し遅かったようだ。
「尊敬する人だと思っていましたのに…。私が見落としていたばっかりに…」
色々と事情はあったようである。
まぁ銀時は勘違いしたままだけどね。
実況席に戻った銀時。
「ギ、ギン!気にすることはないぜ!子供の戯言だからよ!」
「ああ。気にするなよ。…ぷふっ」
「…」
二人を無視して実況席に座り、自分のマイクをオンにした。
そして…
『ハイ。てなわけで決勝戦はじめまーす』
無理やり開き直ることにしたようである。
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