雄英高校1年A組銀八先生   作:icy tail

2 / 56
第2話

チラシを拾ったあと、すぐに移動を開始した。

チラシに載っていた地図を見ながら歩くこと30分。

 

「えーっと、雄英高校はっと……は?」

 

目の前にあったのは、銀時がいた時代では考えられないような規模の建物だった。

自分の価値観を見直す必要があることに今さらながら気づいた銀時であった。

 

「…はぁ。とにかく行くか」

 

そうして門をくぐろうとすると、誰かに話しかけられる。

 

「おい。止まれ」

 

「ん?俺?」

 

目を向けると銀時と同じくらいの年の小汚ない格好をした男が立っていた。

 

(こいつはホームレスだな。長谷川さんと一緒だ。いわゆるマダオ)

 

銀時が失礼なことを考えていると、男が続けて話しかけた。

 

「ああ。あんただ。ここで何してる」

 

「お前に説明する必要があんのか?」

 

「だから聞いてるんだ」

 

「はぁ?あんたホームレスだろ?俺は忙しいから早く公園のベンチにでも帰んな。しっしっ」

 

「…。俺は…」

 

追い払おうと思い、鬱陶しそうに手でジェスチャーをすると、銀時の手に握られているチラシを見た男がポケットから何かを取り出して見せてきた。

 

「こういう者だ」

 

「あん?雄英高校講師相澤消太だぁ?」

 

それはこの男が雄英高校の教師であることを証明する名刺だった。

銀時は男の顔と名刺に何度か視線を往復させると…

 

「…。すんませんしたァ!!!」

 

とりあえず土下座した。

ただの土下座じゃない。ジャンピング土下座だ。

 

「…はぁ。もういい。あんたここの教員試験受けに来たんだろ」

 

「はい!そうでございます!」

 

素早く立ちあがり敬礼しながら答える。

 

「こっちだ」

 

「はい!どこまでもお供させていただきます!」

 

(マジで入る前にゲームオーバーになるとこだったァ!)

 

 

 

 

 

 

 

門の前での一件が終わり、校内を歩いている。

 

「あのー…」

 

「なんだ」

 

「どこに向かってるんでしょうか?」

 

「校長室だ」

 

「ああ~!校長室ね!…って!はいぃー!?」

 

「着いたぞ」

 

「おい!ちょっと…」

 

相澤は銀時の話を聞かずに校長室をノックする。

 

「教員試験を受けたいと言う者を1名連れてきました。」

 

『入りたまえ』

 

「失礼します。…なにしてんだ、早く入れ」

 

「嘘だろ…。はぁ、失礼します」

 

どうしようもないので部屋に入ると、中にはスーツを着たちっちゃい動物がいた。動物が、いた。

大事なことだから2回言った。

 

「相澤さん、相澤さん」

 

銀時は小声で相澤に話しかける。

 

「なんだ」

 

「明らかに校長不在じゃん!校長のペットしかいないよ!」

 

「何言ってんだ。あの方が校長先生だ」

 

「…」

 

(こ、校長かよォォォォォ!!)

 

「Yes!ネズミなのか犬なのか熊なのか、かくしてその正体は…校長さ!」

 

(しかも聞こえてたァァァ!!)

 

「わ、私は坂田銀時であります!」

 

綺麗な敬礼で自己紹介をする銀時。

 

「いつも通りで構わないよ!緊張してちゃ君の本質が分からないからさ!」

 

「あっ、ハイ!分かりました!工場長!」

 

「校長さ!じゃあ早速面接を始めるのさ!」

 

こんなぐだぐだな感じだが、面接は始まった。

 

「じゃあまずは君のことについて教えてくれるかな」

 

「えー、坂田銀時です。無職で無一文で家無しです」

 

「そうかそうか。じゃあ次は…」

 

(嘘ついても仕方ないと思って正直に言ったが…普通に信じたな)

 

「個性を教えてくれるかな」

 

「個性はないです。あっ、でも木刀から醤油は出せます」

 

「ふむふむ。…実技試験にしようか相澤くん」

 

「はい。その方が良いかと」

 

「じゃあ早速移動だよ!」

 

(これ大丈夫なのん?)

 

 

 

 

 

 

 

 

連れてこられたのは広い体育館のような場所。

 

「それじゃ気を取り直して実技試験を始めるよ!」

 

「何をすればいいんですか?工場長」

 

「校長さ!とりあえず相澤くんと戦ってみて!」

 

「は…?戦うの?」

 

「さっさと始めるぞ」

 

「えぇ…」

 

なんやかんや言いながら開始位置に着く。

相澤は準備ができているようで開始待ちのようだ。

 

(これは多分負けたらダメなやつだよな…)

 

「では、始め!」

 

校長の合図で試合形式の試験が始まった。

 

「行くぞ」

 

そう言って蹴りを放ってくるのをかろうじて避ける。

 

「うおっ!っぶねェ!」

 

「雄英の教師になりたいんだったら本気で来い」

 

「言われなくても…分かってらァ!」

 

銀時は木刀を抜いて応戦する。

 

「くっ…。この力は…」

 

どうやら相澤はなにかしらの個性を発動したようだがなにも起きない。

銀時は続けざまに木刀を横薙ぎに振るう。

 

「オラッ!」

 

「ぐっ!増強系の個性じゃないのか!?」

 

「さっきの話聞いてなかったのか?」

 

「本当に無個性なのか…」

 

「とにかく…次行くぞ」

 

そこからは一方的だった。

相澤が攻撃しようが当たらない、さらには捕縛もできない。なにか野生の勘のようなもので避けられる始末だ。

 

「背中がァがら空きだぜっ!」

 

「ぐはっ…」

 

「ふぅ。これで…終わりだな」

 

銀時は倒れた相澤に木刀を突きつける。

 

「…ああ。降参だ」

 

 

 

 

 

 

 

相澤との実技試験が終わり校長のところに戻って講評の時間。

 

「いやー強いね坂田くん!」

 

「まあ、それほどでも」

 

「謙遜しなくていいよ!ね、相澤くん?」

 

「はい。正直に敵いませんでした。それにまだ本気じゃなかったと思います」

 

(は?そんなとこまで分かるの?)

 

「いやっ、そんなことは…」

 

「嘘をつくなよ。あの木刀が真剣だったら、俺は一合目で斬られて終わりだった」

 

「確かにそうだけどよォ…」

 

「まあなんにせよ…合格さ!明日からよろしくね!」

 

「えっ?マジ?合格?……よっしゃァァァァ!!!」

 

校長の口から合格が告げられ大はしゃぎするおっさん。

よほど嬉しいようである。

まあ仕事に就けないとどう考えても野垂れ死ぬ以外の未来はなかったと考えると妥当ではある。

大はしゃぎしている銀時をよそに校長と相澤は小声で密会をしていた。

 

「相澤くん。実際のところどうなの?」

 

「私の考えになってしまいますがよろしいですか」

 

「構わないとも」

 

「正直、木刀じゃなく真剣で本気の坂田なら、全盛期は無理でしょうが今のオールマイトさんとはやりあえると思います」

 

「それほどか…」

 

「はい」

 

「分かったよ!これは良い拾い物をしたね!相澤くんグッジョブさ!」

 

こうして物語は動き始める。

 

 

 

 




イレイザーとマイクと銀さんって絶対に気が合うと思うんですよね!
まあ3人の絡みは後々ですが、銀さんをどれくらい強くしようか迷いましたが…思いきりました!
できるだけ毎日あげていこうと思うのでよろしくお願いします!
感想などもお待ちしてます!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。