雄英高校1年A組銀八先生   作:icy tail

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やっとモチベーションが上がってきた!
今まで1日1話上げていた自分を誉めてやりたくなりました!
ってことで、本編どーぞ!


第50話

ギリギリのところでナイトアイを助けた銀時。

銀時は傷口をおさえながら見上げるナイトアイに続けて言う。

 

「俺ァ…アンタのいない未来も、手のかかるガキ共がいない未来もごめん被るぜ」

 

「だ、だがっ…ちょっとした予知とは違う…!私が視た物はもっと…」

 

「いいから見てろ。アンタが視た予知なんて曖昧なモンじゃねェ…俺がその目に見せてやるよ。アンタが…いや、俺らが望む明るい未来ってやつを」

 

「銀時…」

 

ナイトアイは、銀時の言葉に期待や困惑、嬉しさをはらんだなんとも言えない顔でゆっくりうなずいて見せた。

それを見て満足したのか、銀時は治崎の方に歩み寄る。

治崎は割って入った銀時を忌々しげに睨みながら言った。

 

「やはりお前か、白夜叉。お前がいる限り俺は前に進めないらしい」

 

「はッ。はなっから前に進んでねーだろォが」

 

「そうだとしても、俺がこの腐った社会を正せば…俺が向かう方向が自然と前になる。結果は変わらないさ。お前達は全員死んで終わりだ」

 

「あっそ。まァ、お前の思う通りにゃならねェさ。俺がさせねェしな。ってことだからよォ…精々、足掻いてみるこった」

 

この言葉を最後に銀時はエリを抱えたまま治崎に向かって走り出した。

治崎も銀時を消すべく迎え撃つ。

手を着いた所から銀時目掛けてすごい勢いで棘が伸びる。

 

「…ふッ!」

 

銀時は一刀で全てを両断し、勢いそのままに治崎に迫る。

 

「ちっ…まだだ」

 

「甘ェよ…うおっ!?」

 

治崎の目の前で刀を構えて踏み込もうとした銀時だったが、急に足場が崩れ体制を崩す。

足元を確認するために一瞬下に視線を向けてから前を見ると治崎の手が目前に迫っていた。

銀時は慌てて座り込むことで避ける。

頭の上すれすれを治崎の手が通過した。

 

「っぶねェ…なッ!」

 

銀時は座った体制のまま、エリを体に寄っ掛からせ、空いた左手で素早く腰に差してある鞘を取り出し治崎の顎を撃ち上げる。

 

「っ!?…がっ!?」

 

顎を打ち上げられた治崎は、強制的に上を向かせられ銀時が視界から外れる。

嫌な予感がした治崎は、2本の腕で地面を押すようにして後ろに飛び距離を取ろうと動く。

治崎のその行動と同時に、銀時は右手に握られている刀を逆手に持ち変えて腹を目掛けて真横に振るった。

 

「ちっ…流石に強いな」

 

ギリギリの所でかわした治崎は悪態をつく。

地の利があるにも関わらず、ことごとく上をいかれてしまう。

 

「ふー。大丈夫かよ?結構揺れんだろ?」

 

「ううん、平気」

 

そんな治崎とは違って銀時は余裕そうにエリの安否確認を行っている。

やはりその光景は治崎からすると癇に触るようで低い声で言葉を発した。

 

「壊理、これが最後だ…こっちに来い。お前の力は使い方の分からないそいつらからしたら毒にしかならない。お前のせいでまた人が死ぬことになるぞ」

 

「…っ。わ…たし、は…」

 

「エリ。心配いらねェよ」

 

治崎の言葉に今までの光景を思い出してしまったエリは涙を流しながら体を震わせる。

銀時はそんなエリの頭を優しく撫でながら安心させるように言う。

 

「俺ァよ、お前が今までどんな事をされてきたのかなんて分からねェ。けどよ、どんな事をされても、その痛みに…苦しみに1人で耐えてきたのは分かる。お前は壊れてなんかいねェよ。…よく、頑張ったな」

 

「…っ!」

 

「だから、今はおとなしく護られとけ。俺達、ヒーローに任せとけ」

 

銀時の言葉を受けたエリは涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら大きく何度も頷いた。

銀時はエリのその様子を見て、優しげに笑ったあと治崎に視線をやり口を開く。

 

「残念。おめェはお呼びじゃねーらしいぜ?」

 

「…なぜ分からな…」

 

悔しげにうつむく治崎が1歩を踏み出そうとしたところで天井が嫌な音をたてて大きくしなった。

 

「あん?」

 

「っ!?」

 

弾けるように顔を上げた次の瞬間…

 

「ドンピシャ!!」

 

地上で戦っていたリューキュウ達が、敵と一緒に天井を破って落ちてきた。

 

「随分と派手にやってんなァ」

 

こんな慌ただしく動く戦場で銀時は驚きもせずに呑気なことを考えていた。

ってか口に出していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リューキュウ達が落ちてきたことによって、さらに場が乱れる。

幸いにも誰も押し潰されることはなかったが、僅かに隙ができてしまう。

全員の視線が落ちてきたリューキュウ達に向けられた一瞬の隙をついて、治崎が個性を発動する。

さらに、治崎が狙ったのはエリを抱える銀時ではなく、負傷して倒れているナイトアイだった。

 

「ちっ!緑谷ァ!エリを頼む!」

 

「えっ!?は、はいっ!」

 

空中に投げ出されたナイトアイを確認して、迷うことなく銀時はリューキュウ達が落ちてきたと同時に動き出していた緑谷にエリを預けて走り出そうとする。

だが、エリが銀時の腕から緑谷の腕に移る一瞬の隙を治崎につかれてしまう。

 

「くははっ!どうやら、俺の運はまだ尽きていなかったらしい!……返してもらうぞ」

 

治崎の声が聞こえてきたかと思うと、2人の間を縫うように岩の柱が地面から勢いよく伸びてきた。

それにより、空中に投げ出されるエリ。

 

「い、いやっ…!」

 

「なっ!…治崎!!」

 

「ふざけやがって…!」

 

よく見ると、少し離れたところに地上に向かって伸びる柱がある。

そこに治崎が立っていて、次期にエリが治崎の手に渡ってしまうだろう。

銀時は頭をフル回転させて最適な行動を始めた。

 

「緑谷!俺が木刀でおめェを投げ飛ばす!エリをアイツから奪い返してこい!」

 

「分かりましたっ!!」

 

銀時は野球のバッターのようなフォームに構えて緑谷の足を押し出すように思い切り振り切る。

 

「っぅおらァッ!!」

 

緑谷をエリの元へ向かわせた銀時はすぐに視線を切り、ナイトアイの方へ走り出した。

ナイトアイは空中に投げ出され今にも落下しそうになっている。

先ほどの負傷で意識はあるものの体が動かないらしい。

 

「はっ、はっ、はっ…今日はこんなんばっかだな!チクショー!」

 

走りながら悪態をつく銀時。

ギリギリ間に合うかどうかと言ったところ…銀時は飛び込んだ。

いわゆるダイビングキャッチ。

 

「っし!ナイスキャーーーッぐえっ!?」

 

結局、ナイスキャッチとはいかずに背中で受け止めることになった。

 

「…す、すまないな、銀時」

 

「ってて…ま、気にすんな」

 

無事を確認し、肩を貸してナイトアイを立たせたところで、緑谷が向かった先…地上の方で大きな衝撃波が起こる。

 

「うおっ!?…んだよ!次から次へと!」

 

「あれは…」

 

2人が見上げた先にいたのは、空中で戸惑った顔でエリを抱える緑谷の姿だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し時間は遡り、銀時によってエリの救出に向かう緑谷。

 

「エリちゃん!!」

 

エリは未だに空中で彷徨っていて、治崎の手には渡っていないが次期に治崎が手を伸ばせば届くところまで行ってしまう。

 

「…しつこいな」

 

「お前の思い通りにはさせないぞ!治崎ッ!」

 

必死に手を伸ばす緑谷。

だが、ほんの少しだけ治崎の方が有利な状況だった。

 

「残念だったな。エリ、お前の未来はこっちにこそある」

 

そう言ってエリに手を伸ばす治崎。

その顔には狂気的な笑みが浮かんでいた。

 

「……めて」

 

「さァ、こっちだエリ」

 

その手をエリは…

 

「やめてっ…!」

 

「…は?」

 

自分の意思で振り払った。

それは初めての拒否、抵抗。

 

「わ、私はっ!あなたに壊されることより…救けられることを選ぶ…!」

 

その大きな決意がエリを覚醒させた。

体の内側から大きな力の波が溢れてくる。

銀時、緑谷、ミリオ、ナイトアイが身を削って与えた安心感が、希望が…1人の少女の心を揺らしたのだ。

その小さな希望が火種となり大きく燃え上がった。

エリは暗闇に引きずらんと伸びる手を振り払い、まばゆい光に手を伸ばした。

 

「おにいちゃん!」

 

「エリちゃん!もう…離さないよ!」

 

こちらに手を伸ばすエリをしっかりと受け止める緑谷。

その光景を見た瞬間…今まで呆けていた治崎の意識が覚醒して手を伸ばす。

 

「返せ!!」

 

手を伸ばすのと同時に個性による攻撃が向かってきた。

 

「もう!あんな顔はさせない!君を決して離さない!…っああああ!!」

 

空中で思うように動けない状況で、緑谷は左足をフルパワーで振り抜く。

その瞬間、緑谷は瞬間移動のごとく治崎の視界から消える。

 

「……!?」

 

治崎は意味が分からないと虚空を見つめるが、緑谷が消えた数瞬後、体を押し潰すような大きな衝撃波が襲い掛かり、地面に勢いよく叩きつけられた。

 

「があぁっ!!!」

 

緑谷自身も状況を飲み込めていないらしく、治崎が落ちた方を凝視している。

 

「え…」

 

蹴りによる勢いがおさまり、落下を始めた頃にやっと状況を飲み込み、自分が無意識下で100%をぶっぱなしたのだと理解した。

 

「な、んで…足が…う、腕も治って…」

 

にも関わらず、自分に返ってくるダメージがない。

さらには負傷していた右腕までも治っている。

緑谷は未だに答えが分からないまま…だか、確実に自分の仕事を完遂させたのであった。

ここから、1人の少女を護るための最後の戦いが始まる。

 

 

 




やっとここまできた!
ってか戦闘描写とエリの描写がマジ難しいです…
上手く書けている自信が…ないよっ!
もし、変なところがあったら遠慮なく指摘してください!



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