とあるカセキ女の逆境。   作:SUN'S

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第10話

&月÷日

 

レフの愛用していたステッキは杭のような武器を振るう英霊の攻撃によって折られ、絶望したような表情を浮かべながらステッキを拾っている。

 

私達は戦闘へ移行しようと構えているのだが、ずっとレフは瓦礫の中へ散らばったステッキの欠片や破片を集めているのだ。

 

ゆっくりとステッキとの思い出を語り始めたレフを無視しようとしているのだが、あのステッキはレフの初めて論文を発表した時の記念品とのことだ。

 

たぶん、それは私の子供の頃の話だ。

 

レフはステッキを抱き締めたかと思えば「今だ!」という叫び声をあげ、マシュの振るう十字型大盾が英霊の脳天を叩き潰していた。

 

私はマシュの躊躇の無さに驚きながらもレフの考えていた騙し討ちのことを僅かな時間で察知したことを褒めておいた。

 

ただ、さっきみたいにレフの考えを読み解こうとするのはやめなさい。レフの頭の中なんて気色悪い論理や気色悪い術式しか詰まってない。

 

そんなことを考えながら二代目はレフの作戦を褒め称えていた。レフは少しばかり苦笑いを浮かべているが、満更でもなさそうだ。

 

&月↑日

 

私はマシュの使役者である藤丸立香と契約を結ぼうと近付いてきた魔術師の英霊を見上げる。どうにも背丈の高い相手を見るのは苦手だ。

 

しかし、冬木の魔術師は聖杯の獲得より聖杯戦争の終戦を優先しているそうだ。

 

私は聖杯戦争に参戦するつもりはない。それに、これだけ熱気の酷い場所へ来たことはない。あまり長くは居たくないんだが…。

 

なんとか聖杯だけ回収することは出来ないだろうか?等と考えながら瓦礫を登っていると螺旋状の剣が飛んできた。

 

おい、弓兵の英霊が残っているとは聞いてないぞ。

 

そんなことを冬木の魔術師へ問えば「あの野郎、今まで潜んでやがったな…」と苛立ちを抑え切れていない声を発していた。

 

私は冬木の魔術師と弓兵の討伐へ向かう。

 

マシュは藤丸と二代目の護衛を継続、レフは死んでも二代目のことを守ってくれ。

 

ヒステリックな二代目を宥めることが出来るのはレフだけしかいない。それに、ロマニだって友人を亡くすのは嫌だろうからな。

 

&月Κ日

 

私を含めて特異点「F」へ飛ばされていたカルデア職員は生還している。ただ、レイシフトを行うはずだったクリプターが消息不明となっているそうだ。

 

カルデア観測区画へ藤丸を案内するロマニの後ろを着いていこうとするリス猫を持ち上げ、マシュや疲労困憊の二代目を癒やすために手渡す。

 

どこかで小動物の嫌いな女の子はいないと聞いたことがある。まあ、私は動物よりロボットやアニメの方が好きなんだけどな。

 

そんなことを思いながら観測区画の中心部に到着したことを確認するとロマニやレフの隣へ立ち、藤丸立香に人理修復を手伝ってほしいと頼む。

 

こんなことは子供へ丸投げするモノではないと分かっているんだが、二代目の勧誘活動は予想より酷かったせいで適性者は君を除いて一人もいないんだ。

 

あまり追求するのは止めてあげてほしい。

 

 

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