とあるカセキ女の逆境。   作:SUN'S

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第16話(マシュ・キリエライト)

今日は先輩と雪山を散歩しようと約束していたのですが、いつものように自室にはいないようです。しかし、この貴重そうな手帳はなんでしょうか?

 

成る程、これは日記というヤツですね。

 

人の日記を読むのはイケない行為だと分かっているのですが、どうしても気になってしまいます。お母さん、先輩、我慢の出来ない私を許してください。

 

 

○月○日

 

最近、所長が腹痛を起こす事件が多発している。

 

昨日のケチャップへ混入したマヨネーズに対する拒絶反応を起こしているようだ。もっとマヨネーズの濃度を薄めて内側からケチャップを拒絶するように作り替えないとダメだ。

 

なぜかロマンの話を聞いていると所長が怒り出すことが増えてきた。やっぱり、カロリー摂取の少ないケチャップを食べているせいだ。

 

もっとマヨネーズを飲ませてあげよう。

 

夕飯の時にマシュのサラダへマヨネーズを掛けようとしたら胡麻ドレッシングを掛けていた。あとでマシュにもマヨネーズをプレゼントしよう。

 

 

「な、なんですか、このページは!?」

 

次の日の日記を読むためにページを捲り、何度も同じような内容だったことに恐怖を感じながらページを捲る手を止めて、お母さんの名前が書いてあったページを見る。

 

 

○月△日

 

今日こそ桐子さんの隠したマヨネーズを見つけ出す。それにしても最近はマヨネーズの妖精がカルデアの通路を飛んでいることが多くなってきたな。

 

きっとマヨネーズを愛している俺のことを見守るためにマヨネーズの王様が妖精を送ってくれたんだ。あとでマシュの飲んでる栄養剤へマヨネーズを入れておこう。

 

マシュだって俺と同じようにマヨネーズを愛してくれるはずだ。もしもダメだったときはマヨネーズの王様のところへ連れていけば……。

 

 

いったい、マヨネーズの王様のところで何をする気なんですか!?と叫びたくなった自分の心を落ち着かせ、文章の続きを見るためにページを捲る前に深呼吸を行う。

 

「お母さん、マシュに勇気をください!」

 

私は意を決してページを捲りながら文章を余すところなく読むために顔を日記へと近付ける。

 

 

○月□日

 

最近、お腹を壊すことが増えた。

 

昨日のマヨネーズが傷んでいたのかと考えているとマシュにケチャップの浅ましい誇りを語っている所長を見掛けた。どうやら俺のマヨネーズに"なにか"を入れたそうだ。

 

なんて卑劣な真似を…。

 

もしもマシュへプレゼントしよう思って取っていたマヨネーズだったらどうするんだ。あと、レフ教授の授業を受けていると所長が羨ましそうに見てくる。

 

たぶん、レフ教授はマヨネーズ側の人間だと信じることが出来ていないんだな。まったく、所長は寂しがり屋すぎじゃないですか?

 

明日はマシュと一緒に雪山へ散歩に行くし、今日はいつもより早く寝よう。

 

 

「とりあえず、私のところへマヨネーズが贈られてくることは確定のようですね」

 

しかし、二人の腹痛の原因は両者の細工とは限らない。まあ、所長の腹痛の原因は先輩ということは確定事項なのですが、どのように説明すれば良いのでしょうか?

 

先ずは先輩と所長の誤解を解くために探すとしましょう。たぶん、私は二人の口論若しくは喧嘩に巻き込まれることになるのでしょうが、二人の和解は不可能という訳ではないです。

 

「不肖、マシュ・キリエライトは二人の戦いを終わらせるために速やかに行動を開始します!」

 

 

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