さて、ついに二人がした約束が明かされます!
私と海音は昔家が隣同士ということもあって兄妹のように遊んでいた。学校の行き帰りも一緒で、祭りがあるといつも一緒に行ってはぐれないように手を繋いで見て回っていた。季節は何度も巡って私達は高3になった。その頃でも行き帰りは一緒になったりしたが、周りからしょっちゅうからかわれてお互いに恥ずかしくなったし、友達も多くなってきてから祭りへは一緒に行くことが無くなっていた。でも、大学からは進路が別々になってしまうかもと思った私が海音を祭りに誘ってみたらOKしてくれた。そして、祭り当日私と海音は昔みたいに祭りを回った。
最後の花火がもうそろそろ始まるという時間になると海音が、
「なぁ、ちょっと一緒に来て欲しいところあるんだけど、一緒に来てくんねぇか?」
「別にいいけど…。もうそろそろ花火始まっちゃうよ?」
「あぁ、それなら大丈夫だ。そこの方が見やすいんだよ」
「そっか〜。それじゃ、いいよ」
そう言って私は海音に付いて行った。しばらく歩くと、人気のない浜辺に着いた。
「ねぇ海音、ここがそうなの?」
「あぁ。一昨年ぐらいかな、偶然見つけたんだよ。今日千夏に教えるまでずっと隠してたんだ」
「え、なんで?」
「最初は一番大切な人に教えたかったからだよ」
「へぇ〜。——って、え?一番大切な人って、え?」
「お前だよ、千夏。俺にとって千夏が一番大切なんだよ」
「そっか〜、そうだったんだ〜」
「な、なんだよ」
「ううん、な〜んも。私もね、海音が一番大切で大好きだよ!」
と照れ笑いしながら言った瞬間、海音が私を抱き締めてきた。
「キャッ」
「俺も、俺も千夏が大好きだ。」
「わかってなかったけど、実は両想いだったんだね」
「あぁ。……でも、今は…というか、これからか。受験もあるし、お互いに自分の事で大変になるだろうから、付き合えない」
と言うと私の肩に手を置いて体を離すと、
「だから、約束しようぜ」
「……約、束?」
「そうだ。いつか——」
「いつか、また2人でこの祭りに来て、この場所で花火を見ようって。そのとき、お互いの気持ちが変わって無かったから付き合おうっていう約束、だろ?」
「うん、そうだよ」
私は花火を見ながらそう言った。
「私の想いはあの頃から全く変わってないよ。海音が大好き」
「俺も」
と言って海音は私を抱き締めると、私の耳元で、
「俺も変わってねぇよ。千夏の事が大好きだ」
そしてあの時と同じように体を離して向き合うと、
「俺と付き合ってくれるか?」
と、あのときからずっと私が望んでいた言葉を言ってくれた。私は嬉しくて涙を目の端に滲ませながら、
「はい。こんな私ですけど、よろしくお願いします」
と答えた。そして、花火が輝く夜空の下で私達はどちらからとも無く顔を寄せて、キスをした。
この先、キスをする度に私はこの時のことを思い出すんだろうな……。だってすごく嬉しかったから。
ということで、「夏の終わりの祭り」は完結です!
また近いうちに新しいのあげようと思います!
では!