恋愛小説集   作:小春春斗

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どうも!
さて今回は、樹と沙月が文化祭を回ります!
では、どうぞ!


2

「さてと、どの屋台から回るんだ?」

 

と誘われたことを思い返した後、横にいる沙月に訊いてみた。

 

「どーしよーかなー・・・・あ、あそこのたこ焼き食べたい!」

「お、いいぞ?俺が買ってくるから。そうだな……あの木の近くのベンチで待っててくれ。」

 

と言って買いに行こうとすると、

 

「え、私も行く!てか、いつも自分の分は自分で買いに行けって言ってるじゃん!」

 

と言ってくる。

 

「そ、そうだけど…今日ぐらいはいいんだ!」

「そ、そうなの?」

「そうだ!だから、さっき言った場所で待ってろ!迷うなよ!」

「は~い」

 

そして一旦別れた。

 

 

 たこ焼きを買って戻ると、

 

「あ、おかえり!はやくたこ焼き食べよ!…って1パックしか買って来なかったの?」

「あぁ。朝からたこ焼き食う気になんねぇんだよ。ほら、食べたかったんだろ?」

 

と言うと沙月が、

 

「それじゃ、遠慮なく!……ん~~、おいしい!」

「よかったな、沙月。……やっぱ1個くれ、沙月」

「言うと思った(笑)。それじゃ、あ~ん」

「あ、あ~ん。……おぉ、確かにおいしいな」

「でしょ?もういらないなら、残りは私が食べ……」

 

と急に沙月の言葉が止まったので見てみると、沙月がつまようじをジーッと見ていた。

 

「どうしたんだ?つまようじを見たりして」

「う、ううん、何でもないよ!?私、他の屋台のも食べたいから、残りあげるね!」

「いや、残りあげるって、お前、2個ぐらいしか食ってねぇだろ?!」

 

と言うと、沙月が少し顔を赤くし、慌てた様子でたこ焼きが残っているパックを押しつけながら、

 

「も、もういいの!ほら、早く食べないと、先行っちゃうよ!」

 

と、言ってきた。

 

「それはやめろ!お前すぐどこにいるか分からなくなるから!食べ終わるまで待てっろ!」

 

そう言ってたこ焼きを受け取ってハフハフしながら食べ終えると、立ち上がり、

 

「さてと、次はどこ行く気なんだ?」

「ん~とね、とりあえず屋台はいいから……そうだ、お化け屋敷行こ!」

「屋台じゃなくていいのか?…まぁ、沙月がいいならいいか。それじゃ、さっそ『お、樹じゃねぇか!』お、伊月(いつき)か!この間、カラオケ行ったぶりか?にしても、なんで今日来てんだ?」

 

移動し始めようと言うところに中学からの友人である伊月が声をかけてきた。

 

「駅でチラシ見てな。暇だったし、樹の学校でも見てやろうかとな。……それで、その横にいる可愛い子誰?」

「あぁ、“友達”の沙月だ。沙月、こいつは中学からのダチで伊月だ。…って、おい、沙月!?」

 

俺が伊月を紹介すると、沙月なぜかむすっとした顔でこちらを見ていたと思えばがお化け屋敷の方へ向かっていこうとしていた。慌てて声をかけると、

 

「久しぶりに会ったんだから、ゆっくり話せば?私先にお化け屋敷行ってるから」

 

と不機嫌そうに言うとそそくさと行ってしまった。

 

「お、おい!待てって、沙月!そっちは逆!って、あーもー!すまん、伊月、また今度ゆっくり話そうぜ!」

「了ー解!ちゃんと仲直りして来いよー!」

「あぁ!」

 

俺はそう言うと、沙月を追いかけた。

 

 

 少しすると、沙月が壁によりかかって座り込んでいるのを見つけた。

 

「ハァ、ハァ…。やっと見つけたぞ、沙月。ほら、お化け屋敷行くぞ?」

「ねぇ」

「ん?何だ?」

「ねぇ、樹にとって私は何人もいる友達の1人なの?なら『そのことだけど、っと』え?……キャッ!」

 

沙月の言葉を遮るように沙月の手を引っ張り立たせると、

 

「沙月は俺にとってかけがえのない友達なんだ。多分特別、なんだと思う」

「え、え?そ、そうなんだ///」

「そうだよ。ほら、行くぞ」

「うん!」

 

と可愛い笑顔で言ってくるので、とっさに顔を逸らして沙月の手を引っ張ると、

 

「さ、行くぞ!」

「うん!」

 

俺たちはお化け屋敷に向かうのであった。

 

 

 そのあと、俺たちはお化け屋敷や占い(?)の館に行ったり、その他の展示や屋台を冷やかして回ったりした。怖いのが嫌いな沙月が文化祭なら大丈夫だろうと思って入ったお化け屋敷では、思ったより手が込んでいたからなのか、沙月が俺の腕にずっとしがみついていた。沙月のほどよい弾力を持つ2つの膨らみが押しつけられていて(本人は無自覚だろうが)恥ずかしいやら嬉しいやらで終始顔が赤くなってしまった。沙月はお化け屋敷から出て俺に話しかけようとしてこちらを向いた時にやっと気付いたらしく、頬を赤く染めてパッと離れてしまったからちょっと寂しいと思ってしまったのはこの先もずっと秘密だ。

 

 次に行った占い(?)の館で、2人の相性とか運勢とかを占って貰って「相性バッチリ!!」と言われたものだからお互い恥ずかしくなって逃げるようにその場を去って行った。

 

 俺は沙月が迷子にならないようにクラスや部活の展示や屋台を冷やかして回る間ずっと手を繋いでいたのだが、周りからの視線が刺さって痛かった。まぁ、それでも手は離すことはなかったが。




はい、今回はここまでです!なんだかいい雰囲気ですね!羨ましいな、こんちくしょー!

さて、このお話も、次回が最終回……になるかもしれませんがお楽しみに!

では!
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