恋愛小説集   作:小春春斗

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どうも、小春春斗です!
さて、今回から新シリーズの「Secret Connect Love」が始まります!これはヒロインである女子高校生の鷹月香澄と新米先生の鈴風玲音の物語です。

では、どうぞ!


Secret Connect Love
1


 初めまして、ボクは鷹月香澄(たかつきかすみ)です!今、ボクは鈴風玲音(すずかぜれおん)先生——皆からは名字を逆から読んで風鈴先生と呼ばれている数学の先生——に教室で2人きりで数学を教えて貰ってます。授業は玲音先生じゃないんだけど、何かわからないことがあると、いつも玲音先生に質問しに行ってます。なんで、担当して貰ってる先生に質問しに行かないかって?それは、玲音先生のことが好き(もちろん、異性として)で、少しでも会える時間を増やしたいからです!

 

「……さん、……すみさん、香澄さん!」

「ひゃ、ひゃい!」

「ボーッとしていましたが、どこかわからないところがありましたか?」

「え、えっと……、こ、この問題ってどう解くのかなって……」

 

とっさに、今解いている途中の応用問題を指差していかにも難しくて悩んでましたかのように誤魔化しました。

 

「……何か別のことを考えていたように見えましたが……まぁ、いいでしょう。この応用問題ですね。この問題なら、ここに載っている公式を使って解いてみてください」

 

誤魔化せてませんでしたけど、スルーして解き方を教えてくれました。

 

「ありがとうございます、玲音先生!」

 

 

 それからしばらくの間、時々質問しながらも、わからなかったところを解きます。そして、

 

「ふぅー、終わったー!」

「お疲れ様です、香澄さん」

 

今日の分を解き終えてすぐに、片付けを始めました。すると、

 

「あの、気になっていて、聞きそびれていたことがあったのですが、今聞いてもいいですか?」

「……?はい、いいですけど……」

 

普段は話しかけてこないのに急に玲音先生が話しかけてきたので、不思議に思いながら返事をした。

 

「以前から気になっていたのですが、どうして、香澄さんは僕を皆のようにあだ名で呼ばないんですか?」

「んー、なんとなくですかね。ボクには風鈴先生よりも玲音先生の方がしっくりくるんですよ。それに、そんなこと言ったら、玲音先生だって同じじゃないですか。ボクだけ他の生徒みたいに名字じゃなくて名前で呼んでますし?」

「言われてみればそうですが、なんででしょう?」

「ボ、ボクに聞かないでくださいよ!///……ボクはさっきも言ったと思うんですけど、しっくり来るからですが、玲音先生はどうなんですか?」

「そうですね……無意識、だったんだと思います。現に、こうして言われるまで気にしていなかったんですから。もしかしたら、特別だったのかもしれませんね、香澄さんのことが」

「……へ?」

「だってそうじゃないですか。他の生徒のことは名字にさん付けで呼んでいるのに、香澄さんだけは違います。これは特別ってことじゃないのでしょうか?」

「……///」

「先生として、1人の生徒を特別扱いはあまりよろしくは……って、香澄さん、どうかしましたか?顔が赤くなっていますが、もしかして、体調を崩しているのでは——」

「ち、違います!好きな人から特別扱いされて流ってわかって嬉しくて——あ!」

 

言い終わってからハッとして恐る恐る玲音先生を見ると、

 

「えっと、か、香澄さん?」

 

なんて、戸惑ってるように見えます。

 

「えっと、その……」

「先ほどのはどういう——」

 

しかも、こうやって、深入りしてきました。これは、覚悟を決めるしかないのかな……。ボクは深呼吸をして玲音先生をまっすぐ見ると、

 

「さっき、つい言っちゃいましたけど、ボクは玲音先生のことが好きです!先生としてではなく1人の男性としてです!もちろん、生徒が先生にこんな気持ちを持ってしまうのはいけないことなんだってわかってます!でも、特別だなんて言われたら我慢できませんよ!玲音先生、ボ、ボクは、先生だけの”特別“になりたいです!!」

 

あー、勢いに任せて言っちゃったよ!先生はびっくりして固まってるし……。え、ど、どうしよ?!なんて戸惑っていると、

 

「あ、あの、香澄さん」

「ひゃ、ひゃい!な、な、何ですか?!」

「僕が言うのも何ですが、ちょっと落ち着いてください」

「は、はいぃ。スーハー、スーハー、……もう大丈夫です。それで、どうかしたんですか?」

「えっとですね、さっきの返事についてなんですが——」

 

その先は言わなくていいですよ、先生。ボクは気持ちを知ってもらえただけで十分ですから。

 

「僕は——」

 

その先を聞きたくなくて逃げ出したいけど、先生が真っ直ぐボクの目を見てきてそれを許してくれない。そして、

 

「僕は、いいえ、僕も香澄さんが好きですよ。もちろん、1人の女性としてです」

「……え?」

「ですから、僕も香澄さんのことが1人の女性として好きです。表立って出かけたりもあまりできないと思いますが、それでもいいのでしたらお付き合いしていただけませんか?」

「……え、え?ほ、本当ですか?!で、でも、誰かにバレたりしたら……」

「その時はその時です。僕を香澄さんの”特別“にしてくれませんか?」

「は、はい。はい、はい!……うぅ」

 

先生に告白され付き合えることになった、と理解した途端、なんだかものすごく嬉しくなって自然と涙が出てきちゃいました。なんだか恥ずかしくて、先生に見られたくなくて、体ごと反対を向きました。すると先生は、

 

「別に嬉しくて泣いてしまうのは恥ずかしいことではないと思いますよ。それに、僕はもう香澄さんの恋人です。これくらいはさせてください」

 

と言いながらボクの前に回り込んで自分の方に抱き寄せると、ボクの頭を撫で始めました。ボクはそのまま先生の胸に頭を押し付けて思いっきり泣いちゃいました。




はい、ということで今回は付き合うところから物語が始まります。普段は付き合うところをゴールとしていますが、今回は自分でも珍しいスタートだなって思ってます(笑)。

さて、これからこの2人はどうなってしまうのでしょうか?お楽しみに!

では、また!
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