恋愛小説集   作:小春春斗

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さぁ、本日二本目の投稿です!

前回のお話で「◇ ◇ ◇」があったと思うんですが、これは結叶視点を表してます。今回から視点変更が頻繁にあるので、今回出る分はまとめておきました!

結叶視点:◇ ◇ ◇
咲愛視点:◆ ◆ ◆

次回にもあると思うので、その度に書いていこうかなと思います!


では、どうぞ!


1

 翌日のテストが終わり、

 

「「「ねぇ、ねぇ、咲愛(結叶)が相談室始めるって本当なの(なのか)?!」」」

「「そ、そうだけど……」」

 

といきなり聞かれた。

 

「でも、クラスの人に対してだけだよ?」

 

と私が、

 

「他のクラスの奴に言わないようにしてくれよ」

 

と結兄が続けて言うと、

 

「「「はーーい」」」

 

と皆揃って返事をした。

 

 

 その日の放課後、

 

「ふー、まさかあんなに相談持ちかけられるとは思わなかったよ」

「あ、あぁ、そうだな。流石に疲れた」

 

私たちは教室でぐったりとしていた。

 

「初日だからあんまり来ないと思ってたのに……」

「そうだな。しかも、ほとんどが恋愛相談だったからな」

 

などと2人して愚痴をこぼしていると、

 

「よぅ、咲愛ちゃんに結叶、随分お疲れのようだな」

「大丈夫ですか?」

 

と鈴ちゃんと滝沢くんが教室に入ってきた。

 

「2人ともどうしたの?あ、もしかして……」

「ち、違うぞ?オレはお前らをからかいに「よし、なら帰れ」いやいや、そんなあっさり帰そうとすんよ!」

 

と結兄と滝沢くんが小競り合いを始めたので私は、

 

「それで、鈴ちゃんはどうしたの?」

「えっと、相談に来たんですけど……疲れてそうですからまた明日——「大丈夫だよ!鈴ちゃんの相談ならいつでも聞くよ!それでどんな内容なの?」あ、あの、ここじゃ話しにくいのでどこか別の場所でもいいですか?」

「うん!結兄〜、私は鈴ちゃんの相談受けるから、滝沢くんの方お願いね〜。終わったら先帰ってくれてもいいから。さ、鈴ちゃん行こっか」

「はい!」

 

そう言って私たちは教室から出て人影の少なそうな場所に向かった。

 

 

 しばらくして、私たちは近くの喫茶店へ来ていた。

 

「さて、どんな相談なのかな?」

 

と私が少しニヤニヤしながら訊いた。

 

「あのですね……わ、わたし、滝沢くんとお付き合いしたいなと考えていまして……」

 

と鈴ちゃんが顔を赤くして俯いて言った。

 

「そんなとこだろうと思ってたよ。だって、鈴ちゃんって1年の頃から滝沢くんの事好きだったもんね」

「え、え!な、なんで咲愛ちゃんがそれを知ってるんですか?!」

 

と言うと鈴ちゃんはさらに顔を赤くしてしまった。

 

「それで、どんな所を好きになったの?」

「……1年の2学期ぐらいからですけど、わたしが日直だったり、掃除当番だったりした時に毎回手伝ってくれるようになったんです。今まで話したことも無かったんですけど、それを機に話す機会が増えていきまして……」

「いつの間にか好きになってたんだね」

「……はい」

「あれ?でも滝沢くんも多分相談に来たんだよね?」

 

と言った途端、鈴ちゃんが顔を上げてこちらを真っ直ぐ見てきた。

 

「そうなんです……。もし、滝沢くんも恋愛についての相談をしているのなら、好きな人(・・・・)がいるってことです……よね。わたし、どうしたらいいんでしょうか……」

「滝沢くんがどんな相談してるか分からないけど、そんなに簡単に諦めちゃダメだよ!」

「さ、咲愛ちゃん?」

 

私が急に強く言ってしまったことに驚いた鈴ちゃんが不思議そうにこちらを見た。

 

「ご、ごめんね?でも、伝えたくても伝えられない(・・・・・・・・・・・・)人もいると思うから、ね?私はどうであれ鈴ちゃんの恋が実るように頑張るよ!」

「ありがとうございます、咲愛ちゃん!それにしても、咲愛ちゃんがそう言うなんて驚きました。全く聞かないですけど、咲愛ちゃんにも好きな人が——」

「いないって!」

「……そうですか。咲愛ちゃんも何か悩み事があったら言ってくださいね」

「ありがとう、鈴ちゃん!大好き!」

「わたしもですよ、咲愛ちゃん!」

 

それから店を出た私たちはそれぞれの帰路についた。

 

◇ ◇ ◇ 

 

 咲愛達が教室から出て足音が聞こえなくなった途端、

 

「結叶ぉ〜っ!!オレは、オレはどうすればいいんだよ〜!!」

 

と正輝がいきなり抱きついてきた。

 

「ちょ、お前離れろ!暑苦しいわ!」

「ス、スマン」

 

と言ってすぐ離れた。

 

「……フゥ、それでホントは何を相談しにきたんだ?」

「オレ、相談しに来たのはいいものの、マジでヤバイかも…」

「……ヤバイ?何がだよ……」

 

正輝は何かに苦しんでいるように俯いたまま言った。

そして、真剣な顔で俺を見ると、

 

「オレ、沢井さんの事が好きだ!」

「うん、知ってる」

「反応薄っ!!」

「いや、だって毎日沢井さんのことみて『オレ、あんな子と付き合いたいな〜』とか言ってただろ……それに、1年の時なんか事ある事に沢井さんの手伝いしてただろうが」

「うっ、そ、そうだが……」

「沢井さんもなんか相談しに来てたみたいだな」

 

と言うと、

 

「そうなんだよ!!オレ、沢井さんの事が好きなのに、沢井さんも相談しに来たってことは、好きな人(・・・・)がいるかもしれねぇって事だろぉ!!」

「まぁ、そうなるわな」

 

気の毒だな。好きだって言ってた人に好きな人がいるかもしれないって分かったんだから––––でも、男なら……

 

「おい、正輝」

「なんだよ、結叶。傷心のオレをさらに虐めようってのか?はは、オレって間接的に沢井さんにフラれたもの——」

「甘ったれるな正輝!!お前の沢井さんへの気持ちはそんなもんじゃないだろう!!」

「……へ?」

「好きな人に好きな人がいたとしても告白する、それが男ってもんじゃねぇのかよ!!」

 

——俺はこう言っていいんだよな(・・・・・・・・・・・・・)

 

「ゆ、結叶……!そう、そうだよな!サンキュ!!オレの友がお前で良かったよ!おかげで告白する決心ついたわ!なんかあったらまた相談しに来るかもしれねぇけど、その時はまた頼むぜ!それじゃ、またな!」

「お、おぅ!応援してるぜ!」

 

胸に何か引っかかりがあるような気がする。でも、俺はそれが何なのか気づかないまま正輝を送り出した。1人教室に残された俺は、

 

「…フゥ、買い物して帰るか」

 

と呟き教室を出た。

 

◆ ◆ ◆ 

 

 鈴ちゃんと喫茶店で話してからの帰り道、

 

「はぁ~……なんであんな事言っちゃったんだろ……。あぁ言っちゃったら自分も好きな人います!って宣言してるようなものじゃん。はぁ……」

 

とトボトボと歩いていると、

 

「おーい、咲愛〜!」

「ゆ、結兄!さ、先に家に帰ってるもんだと思ってた」

「いやー、途中買い物しにスーパー寄ってて。そうだ、今日の晩御飯はうどんだけどいいか?」

「うん!」

 

そう言って私たちは揃って家に帰った。

 

 

 晩御飯を食べ終えて後片付けをしていると、

 

「相談どうだったんだ?」

 

と結兄が尋ねてきた。

 

「えっとね、私たち、去年も同じクラスだったでしょ?元々気になってたらしいんだけど、滝沢くんが鈴ちゃんを手伝うようになってから話す機会が増えていつの間にか好きになってたんだって。それで滝沢くんに告白したいけど、どうしようって内容だったよ」

「……は?」

「今日、滝沢くんも何か相談に来てたでしょ?それでどうしたらいいんだろうってさ。結兄はどんな相談されたの?」

「ちょ、ちょっと待て、それホントか?」

「そうだけど……それがどうかしたの?」

「いや、正輝は沢井さんが好きで告白したいって相談に来たんだよ!」

「……え?え、ちょっと、え?なに、2人は両想いなのにそれを知らずに相談しに来て、お互いに誰か好きな人がいるって勘違いしちゃってるってことなの?」

「そうなるな、うん」

「……えーーーーーーー!!」

 

状況を理解した私は、夜だというにも関わらず叫んでしまっていた。結兄は、

 

「シィーッ!夜だから、な?ちょっとは考えろよ?」

「ご、ごめん……」

「それにしても、凄い偶然だよな」

「そうだよね。……これからどうしよっか……。2人に両想いだからさっさと付き合っちゃえって言うのは……」

「いや、流石に無理があるだろ。でも、どうにかしてやりたいよな……」

「だよね〜」

 

と言って2人揃って頭を抱えた。そして、少し落ち着いてからふと疑問に思ったことを聞いてみた。

 

「それにしても、結兄がこんなに熱心になるなんて珍しいもんだよね」

「そ、そんなことはねぇ……ぞ?そう言う咲愛だってそこそこはりきってるじゃねぇか」

「ん~……、そうなのかな?私はいつも通りのつもりなんだけど……」

「そ、そう……か。ま、まぁとりあえず2人の事きちんとしてやらないとな!」

「そうだね!……あ、お風呂にお湯溜まったみたいだし、先入ってくるね〜」

「おー」

 

私はそう言ってお風呂へ向かった。そして、お風呂から出るとすぐに部屋へ戻って寝た。




相談所がスタートしました!そして、二人の友達である正輝と鈴が実は両片思いでした!ということで、なにやら動くみたいです。
楽しみにしてくださいね!では、また!
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