fate/銀時も行くオーダー   作:ひとりのリク

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邪竜百年戦争オルレアン-救国の聖処女-
異なる物語、始動


十六年生きている。

沢山の出来事があって、人生を振り返って印象に残ることは多々あるけれど…。

 

”人理継続保障機関カルデア所長、オルガマリー・アニムスフィアが宣言します!”

 

あれほど、誰かの背中が格好良いと思えたことは一度もなかった。

未知の存在に、我が運命を受け入れたうえで立ち向かう彼女の背中。きっと、あの宣言を覚えている限り、自分は挫けるたびに立ち直れる。

 

”藤丸 立香、マシュ・キリエライト、そして坂田 銀時が王様気分の汚いど出っ腹に風穴を空けるわ!覚悟しろ!”

 

傲慢で我がままなのに、嫌いになるほうが難しい人は初めてだ。

オルガマリー・アニマスフィア。

彼女の願いを叶えたい。いや、叶えるために。俺は、マシュと、そして───。

 

「ん、あれ…?」

 

たん、と視界の奥底が軽い振動を連れて浮上した。

夢の世界から意識が転げ落ち、一気に現実に飛び込んだと自覚する。

 

「……………ふ〜」

 

起床時間午前7時。

ここ数日間の訓練で疲労は溜まっていたらしい。

カルデアに帰還し、世界を救うことを誓った日から軽く1週間が過ぎた。休息は1日で終わり、所長の追悼をする暇を僅かばかりにして俺たちは聖杯探索(グランドオーダー)に向けた訓練を開始した。

生きることを第一に、マシュたちとシミュレーターに没頭していた。

 

…なお、マシュ”たち”のなかに銀時を含めていいのかは議論する必要がある。だってあの人、ほぼサボってたし。なんなら管制室で保護者ポジション決め込んでいた。

 

『なあロマン、なに1人でいちごケーキ食ってんの?イチゴだけでいいから口に入れてくれよ』

『なんでメインを獲ろうとするの!?

美少女ならともかく、おっさんに「あーん」なんて死んでもするもんか!』

『んだと!?いま流行りのTSするからイチゴください』

『流行に乗れてないよ!?いまはタオル一まぶべろ!?』

 

突然の暴走を止めるために蹴りを入れる銀時。

取っ組み合う2人をよそに訓練は続いた。

そして今日、1つ目の特異点修復に臨む。

朝から寝ぼけて行くわけにもいかない。

頬を叩いて気合いを入れる。

 

「よし、行くぞ」

 

日常とはかけ離れた朝日を浴びながら、冒険の二歩目を踏み出した。

 

 

 

 

 

 

「さて、これからについて話をしよう」

 

中央管制室に集まった立香、マシュ、銀時。

所長代理であるロマニはオーダー開始前の最終ミーティングを開始した。

 

「説明以下略!」

「えぇっ!?」

 

そしてこの発言である。

 

「所長代理としてその発言はどうかと思います!」

「まぁまぁ、落ち着いて。ここで長々と説明しても、読者は皆んな知ってるだろうからね。ほら、見てみなよ、読者たちの生声を」

 

ロマニが指差した先には、数人のカルデア職員が立ち話をしていた。

 

「おい、また俺ら最初から特異点修復やるのかよ」

「今更オルレアンって…ぷぷっ」

「どうせ筆折れるだろ」

「ばっかヤロウ!邪ンヌの悪役っぷりを見られる貴重な場所だぞ!俺はこの日のためにカルデア戦闘服に録画モードを組み込んでおいたんだぜ」

 

読者たちの声を代弁する職員たち。

 

「似たような説明をいろんなFGO二次創作で読んできた強者たちだ、彼らのニーズに応えられるのも二次創作ならでは」

「いやどう見てもこの先のこと全部知ってるよね!?あの人たちに聞けば人理修復いけちゃうでしょ!?」

「あー、ダメだよ藤丸くん。彼らはそう思いながらも、心のどこかで原作との違いを楽しみにしているもんなのさ。だからこそ、ドラ○ンボールのような長いあらすじは不要!時代はコストカット!」

「安心したまえ諸君。聖杯探索その他諸々の事情はご都合主義で皆んなの頭にインプットされる。ついでに説明を省いたロマニの給料もカットしておこう」

 

実質の糖分カットに絶望するロマニ。

 

「発言がとても危なっかしいです、ダ・ヴィンチちゃん!」

「うっ、頭になにかが…」

 

脳内に直接情報を叩き込まれる一同。

銀時に至っては頭が残念すぎて情報の半分以上を取りこぼしていた。

 

「というわけだ、オーケー?……うん、よろしい。

藤丸君、マシュ、銀時君。健闘を祈る」

 

こうして、最速で第一特異点へのレイシフトに移った。

 

 

 

 

 

 

〜とある男の独白〜

 

冬木の町を散策しながら、もう生存者は絶望的なことを察した。

瓦礫の山だったり、人の成れの果てを見て彼らは心を痛めている。誰だってそうだ、自分にもそれくらいの感情は残っている。

だが、これは最初に抱いた感情じゃない。レイシフトして先ず、人の気配が落ちた大地を見ながら、まるで。

 

「跡地────」

 

戦、人と、異形の者。

死体置き場、仲間と、敵。

刀塚、折れて、訣別。

 

全て、見てきたもの。ここにあるはずがないもの。

平和に落ちた地獄の影は、そっくりそのまま自分の知る戦場と合致している。

 

名前が違う。

場所が違う。

世界が違う。

 

町を探索すれば否定材料しか見つからない。現状、裁判所に持ち込んでも証拠不十分で追い返されるだけだ。

 

じゃあ、いつの日か。

否定材料がゴミになったら?

証拠ではないものたち全てが、絶望的な真実に辿り着くパーツを担っていたならば…。

 

分かるはずがない。

俺はどうしてここに来たのかも知らない。

きっと、そういうサガなんだと納得しておこう。

 

 

 

 

 

 

 

 






え、FGO二次創作を読むのはこれが初めて?
内容が入ってこないからしっかり説明しろ?

そんなアナタに原作、おひとつどうぞ?
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