単位とれるかな…
「来やがったか…」
キトラがそう呟いた瞬間、途轍もない程の魔力を纏った高速の物体が地面にぶつかった。
「初めまして。ワタシは只一人の
「……ハァ?」
魔力の塊の正体は人間・亜人・魔人様々な、凡そ知性を持つ数多の種族の生物から最古の魔王として恐れられている魔王ミリムであった。
一国を難無く滅ぼしたと伝えられる彼女の力は相対しただけで、いや今も尚ミリムから放たれる魔力の奔流を察知しただけでも理解できるだろうし実際にそのレベルであろう敵であると判断したキトラはソウエイにリムルを遠ざけよう伝えた。しかし、目の前に降り立ったのは確かに強者ではある。ではあるのだが見た目はただの少女。この事実がキトラを大いに困惑させた。
「むッ、このワタシがせっかく来てやったのになんだその反応は。お前が呼んだから此処に来てやったのだぞ?」
その言い回しから、ミリムにも自身の
「魔王のワリには随分とお優しいじゃねえか?確かに魔力はえげつねえが、中身はガキかよ」
「…なんだと?それはまさかワタシの事か?」
「ハッ!なんだよ、ちゃんと魔王じゃねえか!!」
ガキという発言に怒ったミリムの怒気がキトラへ向けられる。先程までの元気そうな少女のから一変して魔王である事を納得させる程のオーラがキトラを包み込む。キトラは震えた。それは恐怖からくるモノではない、その相貌から見て取れる程の歓喜からだ。自分を完膚なきまでに負かすことが出来るであろう存在、ミリムと戦える。目の前のミリムの実力があれば自分の心奥底にある
相手が相手なら真っ二つに両断できるであろうキトラの大鎌がミリムに振り下ろされる。だが、ミリムはそれを難無く掴んだ。しかも片手でだ。キトラの本気の一撃を余裕で見切り、ましてや片手で掴むなどと。
キトラは止められたことにイラつきはしたが驚きはなかった。誰しも自分の本気の攻撃を容易く受け止められれば狼狽するだろう事をキトラは冷静に受け止めて次に来るであろうミリムの攻撃を防ぐために自身のエクストラスキル
「ワタシの一撃を受け止めるとは結構やるな?お前!」
常人が受けたなら数百メートルは吹っ飛ぶであろう自身の一撃を多少のけぞる程度で済ませたキトラにミリムは純粋に驚いた。魔王である自分とその他の者には大きな開きがある。だからこそ自分が攻撃すればそれだけで相手は死ぬか気を失う、それほどの力がミリムにはある。実際
「冗談はそのツラだけにしろよクソガキ。この程度じゃねぇだろ、魔王ってのはよォ!!」
ミリムの腕を掴み
「ワハハ!すっごいのだ!!ゲルミュッドの奴を圧倒していたからただモノでは無いと思っていたが。
多少髪の毛が乱れただけで無傷のミリム。煙が晴れたかと思えばキトラを指差しどこぞの探偵のように推理をして見せる。
「あの豚野郎をやったのはオレじゃねえよ。リムルサマだ」
「リムル…サマ?お前が一番ではないのか!?」
「その様子じゃ、観てたのはゲル………何とかが死ぬまでって事か。つまり、あの雑魚の裏に居たのはテメエってワケか」
「むッ!ワタシはそんなまどろっこしいことはしないのだ!!そもそもはクレイマンが……」
つまりはクレイマンという人物がゲルミュッド延いては豚頭帝を動かし
「チッ…止めだ。あのクソアオネクラ、おつかいもまともにこなせねぇのか」
「???」
突如として武器を下したキトラに困惑するミリム。どちらも目立ったダメージを負っているわけでも無いのに何故なのか。
「キトラ無事か!!」
「リムル様!!お下がりください!!」「そうですリムル様!!」
空からスライム形態になってキトラの頭に着陸するリムル。リムルを追ってベニマル・シオン・ソウエイの三人も合流した。
「よォ随分なご登場じゃねぇかリムルサマァ?」
「いや!わざとじゃないからね!?急いでたから!!ぐえッ」
頭から引きはがされ振りまわれるリムル。そんなリムルを見定めるような目で見つめるミリム。リムルという名前からしてキトラの主なのだろうが見た目はただのスライムだ、ただのスライムがキトラ達の主となり豚頭帝を倒すことが出来るのか疑問に思ったミリムは自身のユニークスキル
「リムルサマに客だぜ」
「うむ!ワタシは魔王ミリムなのだ!今日は挨拶に来たのだ!」
魔王って!?何で魔王が自分を?!てか自分のお客となんで戦ってんの?挨拶って何さ!宣戦布告?最初に来るのは
「ええッ……」
状況を未だに整理しきれないリムルは解説をキトラに視線で求めるがガン無視をされるのだった。
ここからまたミリムとひと悶着あるのだがリムルはまだ知る由もなかった。
次の話を投稿するのと今までの話を改稿するのどっちを優先すべきでしょうか。
アンケート取ります(他力本願
この小説について
-
続き速く書いてもろて
-
文章酷いから書き直してもろて
-
どっちすべきなんよな