クソ雑魚メンタルなTS娘はマッマの所為でVTuberデビュー   作:totto

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3話 すぐに反省会枠

 完 全 に や ら か し た。

 今気が付いたけど、配信タグも決め忘れてるし……もうだめだ。

 短いVtuber生活だった……。同期の皆、こんなボクに優しくしてくれてありがとう。

 

「ヒッグ……ヒッグ……」

 

 配信終わったらツイッターでエゴサーチしようと思ったけど、きっとVワールド新人ライバー初回配信でやらかしみたいな感じで炎上しているに違いない。そんなのを見かけたら立ち直れないから出来ない。

 

 とっても緊張したけど、コメントのノリも良くて配信楽しかったな……相手は文字だから緊張も少しだけ薄れたし。

 

 ああ……すごく頬を伝う水滴が煩わしい。

 でも、それ以上に悲しくて、不甲斐なくて、訳が分からなくて―――――

 

 トゥルルルルルルルル

 

「ミャッ…………!」

 

 唐突にディスコードの着信音が鳴り響く。相手を見ると同期のグループ通話から発信。きっとやらかしたボクを怒りに来たに違いない。

 初打ち合わせを合わせれば4回の通話だけど、皆が良い人であることは分かっている。でも、あんな終わり方はあんまりだ。

 

「グスッ……でっ出なきゃ……」

 

 怒られるのは怖い。でも、ちゃんと謝らないといけない。

 僕は震える手で通話に参加した。

 

イズモ『あっ、シロネちゃんでた!配信お疲れ様』

アリア『おつおつ』

メメ『おつですよぉ』

 

 すると、意外にも和気藹々とした雰囲気。あれ……?

 

「ヒッグ……おつかれさまです……」

 

イズモ『シロネちゃん、早く枠とって枠とって!』

 

「グスッ……え?枠?えっ?」

 

 枠とは配信枠の事。一体なぜ枠取りを?

 そもそもボクは怒られるために呼ばれたのでは?

 

イズモ『いいからいいから。タイトルと内容はこれね』

 

 そう言って送られてきたチャットを確認する。

 

「3期生初回配信反省会……?ズズズッ反省するのはボクで、みっみんなに責められる枠?」

 

 なんと恐ろしいコラボ企画なんだ。でも仕方ないよね……みんなからのバトンをあんな風に…………。

 反省枠(こうかいしょけい)って事に違いない。

 

アリア『違うから!ただ私達と一緒に反省会する枠だからね』

メメ『イズモがぁ、きっと何かやらかすだろうから、そのフォローをしながら皆で反省会コラボをしようってことになったのですよ。もちろん運営には許可を取ってますよ』

 

「ボクの為に……グスッ……ありがとう…………」

 

 フォロー前提で既に動いてくれていた。なんて出来た同期なんだろう……。

 もう一生足を向けて寝れない。

 

イズモ『まかせんしゃい!何と言っても私達は同期だからね』

 

「…………うん……」

 

 ボクは急ぎ枠取り準備を始める。

 タイトルと内容はそのままチャットのやつを張り付ける。コラボという訳で、概要欄には3人の名前、ツイッターとYouTubeチャンネルのURLを張り付ける。

 

「枠、取れたよ……!」

 

 みんながいつもの様に接してくれるから、調子が少しずつ戻ってきた。

 

イズモ『じゃあURLチャットに頂戴、宣伝ツイートするから。あっ、あとこのサムネ使って』

 

「サムネ?あっ、すごい僕たち4人入ってる。ありがとうイズモ!」

 

 イズモから送られてきたのは配信を一覧で見る時に出てくるサムネ。

 申し訳なさそうにションボリと下を向いているボク達が並び、3期生反省会コラボ、と書かれている。

 折角サムネも貰ったんだから、ボクも忘れずにツイートしなきゃ。

 

「そっそれじゃあ開始ボタン押すよ」

 

 初回配信後、直ぐに配信枠を取るVtuberはあまりいない。それもあんな内容で酷い終わり方だったから、リスナー達の反応がどうなのかドキドキする。

 再び震えだした手で開始ボタンを押して、開始ツイートも行う。

 

コメント:急に始まった

コメント:一体何が

コメント:まさかの初配信後に初コラボ

コメント:それも反省会w

コメント:謝罪会見はここですか

 

「あわわわ、急なのにこんなにたくさんの人が……!」

 

 同時視聴者数5000人超え。

 告知などがほぼ無い突発枠でここまで人が来るのは凄い。

 

イズモ『やっぱり沢山人が来たね』

アリア『とりあえずシロネ、私達の立ち絵出して』

 

「ごっごめん、今出すね」

 

 事前に貰っていた立ち絵を配信ソフトに取り込んで映す。

 すると画面が一気に華やかになった。

 左からイズモ、メメ、アリア、シロネ(ボク)と並んでいる。

 

コメント:イズモちゃんのツイッターから

コメント:アリアちゃんのツイートから

コメント:メメちゃんから

 

「みっ皆さん来ていただいて、あっあっありがとうございます」

 

コメント:震えてる振上

コメント:こんな突発的なコラボは中々ないよね

コメント:あの初回配信のインパクトを超えれるか

 

 様々なコメントが流れる。

 今の所、コイツ何やってるんだよ、みたいなコメントが無いので良かった。

 

「えっと……始めたけど、どうしよう……」

 

コメント:枠主が知らなくて草

コメント:lol

コメント:草

 

 イズモに言われるがまま取った配信枠。

 段取りなど分からないし、そもそも初コラボ。どうしたらいいのか分からない。

 

イズモ『ごめんごめん、ここは企画者の私から説明いたします』

 

 良かった……、あのまま何も無かったら再び放送事故。イズモが言い出してくれて助かった。

 

「じゃ、じゃあイズモ。おねがい」

 

イズモ『ほいさ、任された!この配信はその名の通り私達3期生の反省会となっております。内容は基本的に感想配信ですが、先ほどの枠では語れなかった事も交えながらトークしていきます』

 

コメント:お!気になる

コメント:感想配信いいね

コメント:お互いの配信への感想とか聞いてみたい

 

イズモ『ふむふむ、お互いの配信に対してか~。それも良いけど、まずは自分達の配信を振り返っていこうか』

 

コメント:OK

コメント:イズモママ了解

コメント:イズモちゃんママってマ?

 

イズモ『誰がママじゃい!……おっほん、まずは私から。配信開始の際のオープニング入れるとか待機画面をもっと工夫とかできたらもっと良くなりそうだなって自分で思ったかな』

 

 イズモの初配信は初めてという事もあり、一枚の背景絵に準備中と書掛かれて中央にイズモが目を瞑っている立ち絵が載せられたものだった。

 

イズモ『シロネちゃんのオープニングすごく可愛かったよね!私もあんな風に作ってみたいな~。シロネちゃん、あれは自作?』

 

「うっうん。初心者程度だけど……」

 

 下心のみで頑張ったものだけど、それが役に立ったなんて言えない。

 

イズモ『なっなんだってー!!!いやいや、あれでも十分だから!私もがんばって作るぞー』

 

「わっ分からないことがあったら……聞いて?多少は教えれると思うし…………」

 

イズモ『わーーーい、助かる♪シロネちゃん大好きぃ』

 

「ミャッ!?」

 

コメント:大胆な告白

コメント:俺じゃなきゃ見逃しちゃうね

コメント:イズシロてぇてぇ

 

 そんな気軽に好きとか言わないで欲しい。心臓の替えが何個あっても足りなくなっちゃうよ……。望んでいた展開だけど、急すぎて心臓が……。

 

アリア『こら、そこイチャつかない。次は?』

イズモ『分かり易いように画面通りに進もうか。次メメちゃんね』

メメ『は~い。やっぱりぃ、私もオープニングとか欲しいですね。ゲームっぽいヤツとか』

 

 対してメメちゃんの待機画面は背景絵と文字のみ。しかし8bitなBGMを流したりとオシャレなモノだった。

 

メメ『トークとかもっと上手になれたらいいんですけどね。そこは一杯配信して慣れて行こうかと思います。次はアリア』

アリア『私か~。私も配信自体をもっとオシャレにしたいかな。これが私の配信、ド―――ン!みたいな感じで』

 

 アリアの待機画面や配信画面は、自分のイメージカラーで統一したラジオの様なオシャレな雰囲気の配信だった。

 

アリア『それじゃあ最後にシロネ!』

 

「ハイッッッ!」

 

 あああ、遂にやってきてしまった…………そう、今が懺悔の時。

 

「さっ、先ほどの初配信では取り乱してしまったり、自分語りを多くしてしまいタグ決めなど、まともに出来ずに終えてしまいました……まっ誠に申し訳ございませんでした…………」

 

 ちゃんと伝わるか分からない。

 それでもボクは、頭を下げて謝罪した。

 

イズモ『シロネちゃん、誰も怒ってないよ。むしろ面白い配信だったよ』

アリア『確かにエンタメと見た場合では、とても面白かったね』

メメ『そうですよぉ。ほら、シロ友や他のリスナーさんもそう言ってますし』

イズモ『別に私達も怒ってないし。だからシロネちゃん頭上げて』

 

「ほっ、ほんと……?本当に頭上げても良い?」

 

コメント:本当に頭下げてて偉い

コメント:下げてるの草

コメント:同期の売り込みてぇてぇかったからOK

コメント:むしろもっとやれ

コメント:シロ友のワイにはご褒美

コメント:生き生きしてて可愛かった

 

 頭をあげると、優しいコメントで溢れていた。

 

「シロ友やリスナーさん……あっありがとう……グスッ」

 

 安心したら、再び涙と鼻水が垂れて来た。

 こんなにもボクを受け入れてくれる温かい場所だとは思わなかった。

 

 前世ではあがり症で、学校の発表会でも人前で何かをするのが苦手で同じ班の人に迷惑をかけてしまった。その所為で毎回同じ班になる人には貧乏くじ扱いされていた。

 

 今世は中学校までは同じ様にどもったり、つっかえても何故か怒られなかったので不思議だけど、高校は通信制の所にしたのでほぼ無縁。

 

イズモ『よしよし、シロネちゃん泣き止んでおくれ。それで今後やっていきたい事はやっぱりアレかな?私達のコラボ配信の同時視聴?』

 

「うっうん……」

 

 だって推しがてぇてぇしている時ってとても良いよね!それが推し同士ならなおさら。運営さん、同期にしてくれてありがとうございます!

 自分も混ざって百合百合したい気持ちもあるけど、今のままだと耐えれる気がしないので眺めていたい。

 

「みっみんな声も姿も可愛いし、個性があって面白いから推さない理由はないよね。だから3人のデビュー前から推しているボクは一番初めのファンといっても過言ではないと思うんだよね」

 

コメント:まさかの古参マウントで草

コメント:同期による同期オタク

コメント:若干早口で草

コメント:オタク君さぁ……

コメント:3期生で一番やべぇヤツ

 

アリア『それを言うなら、シロネの一番初めのファンは私だけどね!』

 

コメント:まさかの発言

コメント:なんだコイツらは(困惑

コメント:なんだ、てぇてぇか?

 

メメ『アリア、それは違いますよぉ。私の方が一番初めです』

 

コメント:まさかの対抗馬

コメント:盛り上がってきた!

コメント:草

コメント:草

 

イズモ『チッチッチッ……お二人とも、バカをいっちゃいけねぇ。なんと私が1番だーーーーい!』

 

コメント:三つ巴の戦い

コメント:景品はシロネの1番初めのファン称号

コメント:俺達は一体なにを見せられているんだ

 

「いやいやいや、他にも推す相手がいるでしょ」

 

コメント:まさかの本人否定で草

コメント:草

コメント:否定は草

 

「だってこんなボッチでクソザコメンタルなんて推すより、面白い企画をしてくれそうなイズモとか、ゲームうまうまなメメとか、歌が上手なアリアとか。他にも素敵な先輩が居るし……」

 

コメント:自己評価ボロクソで笑う

コメント:ボッチクソザコメンタルとか俺かよ

コメント:ボッチで、うっ……頭が

 

イズモ『確かにそうだけど』

 

コメント:まさかの同意は草

コメント:いや確かにそうだがw

コメント:なんだかほっとけないよね

 

イズモ『そうそう、コメントにもあるけど初めて打ち合わせした時、無性にほっとけない!って気持ちが湧いてきちゃうんだよね』

アリア『分かる分かる、捨てられた子猫みたい』

メメ『気が付いたらシロネちゃんの事を考えてたりしますねぇ』

イズモ・アリア『あるある~』

 

コメント:もはや怪しい薬レベルなのでは

コメント:これは……シロネがキマってますね

コメント:シロネをキメるとか新しすぎる

 

「ミ゛ャ゛ッ!?」

 

 シロネをキメるってなんですかね!?

 いつからボクはそんな非合法な薬のような存在に……。

 

コメント:悲鳴が汚い

コメント:悲鳴たすかる

コメント:丁度切らしてた

コメント:この悲鳴なんかクセになる

コメント:わかる

コメント:わかる

コメント:早く悲鳴代投げさせて

 

イズモ『よし、シロネちゃん。明日もコラボするぞ!』

 

「ミィッ!?」

 

メメ『シロネ、私とゲーム配信しましょう』

アリア『私もしたいしたい!収益化したらお歌コラボもしよう!』

 

「ミャァァァァ!?」

 

 なんで皆僕を誘うの!?

 嬉しいけど、嬉しいけどぉぉぉおおお!そこは他のメンツを誘ってよ!

 そのままの勢いで次のコラボが決定し、3期生反省会コラボは終了した。

 

 あっっっ、配信タグ決めるの忘れた。

 

―――――――――――――

『《振上シロネ/Vワールド3期生》自己紹介枠《初配信》』

視聴回数38,289回 ↑8,982 ↓ 283

 

『《振上シロネ/Vワールド3期生》3期生初回配信反省会《3期生コラボ》』

視聴回数41,112回 ↑1,4万 ↓52

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