22/7 白きリンゴの甘い毒   作:ハマの珍人

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 MV撮影回となります。
実際はどう撮られているかは分かりませんので、あくまで自分の想像になります。


MV撮影

 6月某日

 穏やかな朝。それでいて、少し空気がベタついているのせいもありまもなく梅雨入りを感じさせられる。

梅雨って好きじゃないんだよね……髪が上手くまとまらないし、長雨のせいで洗濯物が乾かないし、朝のランニングも考えなきゃいけないし……梅雨の時期が好きな人っているのだろうか?

 

 別に雨が嫌いってわけじゃないよ? 雨が大事なことだって理解してるし、雨には雨の良さがある。それに、梅雨が無いと農家さんが困ることも分かっている。稲作の水源確保とかね。

でも、どちらかと言えばマイナスのイメージがあるんだよね。

 

 天候が不安定になって大雨になったり……実家が農家さんだったから、さくらんぼの手伝いに行ったこともあったんだけど、雨粒で傷ついたヤツとかもらってきてたりしてたんだよね。

その時は私も子供だったから『ラッキー』程度に考えていたんだけど、今になって思えば堪ったもんじゃないよね。

 

 そんなことを考えながら校門をくぐるーー私服で。

ちなみに今日は平日の金曜日。ついでに言うと、うちの学校は土日でも部活の時は制服、またはジャージの着用が義務づけられている。

 

 じゃあ、何で私服で堂々と来ているかというとーー

 

「おう! 白雪! 待ってたぞ!!」

 

「……な~んで先生がいるんですかねぇ?」

 

 何故か昇降口に仁王立ちしている担任。しかも何故かスーツで。

いつもはラフ~な感じの服装で、それこそ入学式や卒業式といった式典の時にくらいにしか見たことない。でも今日はーー

 

「俺がいるのがおかしいか?」

 

「そりゃそうですよ。だって、わざわざ創立記念で休みなのに先生が来るわけないじゃないですか」

 

 そう、今日は平日だけど我が校は創立記念のためにお休み。

本来だったら誰もいるはずはない。もしかしたらわざわざ出勤される先生もいるかもしれないけど。

 ちなみに我らが担任はそんな真面目な先生方と違って、

 

『何故休みの日に誰もいない学校に来なきゃいかんのよ?』

 

 と子供のようなことを言っている。それでも部活の顧問として来たり、補習の監督役とかはちゃんとやっているらしいけど。

 

「そんなこと言ったら、お前こそ何でいるんだ? それも1人みたいだし……」

 

 まぁ、言われるとは思ったけどね。

 

「私はあえて先行して来てるんです。マネージャーが来てから待機室とか確認するより、私が事前に聞いておいて合流してから私が案内した方が手間が省けていいじゃないですか」

 

 勝手知ったる……というヤツだ。

 

「さて……で、先生は何故いるんです? それもスーツで」

 

 先生の反撃をあっさりと受け流したところで再び先程の質問に戻る。

 

「それは学校の案内をーー」

 

「校長先生もいらっしゃるんですよね?」

 

「ほら、校長先生に案内をさせるというのも……」

 

「でしたら、教頭先生でも良かったのでは?」

 

「教頭は用事があってな? それに教え子の頑張る姿を見るためにな?」

 

 なるほどなるほど。『教え子の頑張る姿』と来たか。

それなら教頭や他の先生にも建前としては有効だよね。

 

「で?」

 

「ん?」

 

「本当のところはどうなんです?」

 

「本当のところとは……?」

 

 ふむ。あくまでもシラを切るつもりらしい。

 

「……藤間桜」ボソッ

 

「」ピクッ

 

 ほら、あっさりと反応する。

 

「先生……」ジトー

 

 下から覗き込むように先生を睨む。

 

「な、なんだよ!?」

 

 要するに教え子の頑張る姿<<<自分の欲望といったところだろう。このミーハー教師が!

 

「まぁいいです。とりあえず部屋割だけ教えていただけますか?」

 

 この際、来てしまった以上はとやかく言ってもどうしようもない。ならばあとは自分の役目を果たすだけ。

 

(とりあえず撮影に支障を来さなければなんでもいいや)

 

 半ばなげやりになりながらも確認はしっかりと行った。

 

 

 

 

「おはようございます」

 

 しばらくしてメンバーとスタッフを引き連れ、合田さんが合流。

本当にこの人の仕事量おかしいよね。機材やらなにやらを人の2倍以上担いでるんだけど……。

 

「おはようございます、合田さん。早速ですがこれが校舎の見取り図と部屋割になります」

 

「ありがとうございます」

 

 わざわざ両手で受けとる合田さん。

 

(いやいや、そんなん片手で受け取ってくれて構わないんですけど!)

 

 担いだ荷物はそのままに、手をあけるために持っていた荷物をわざわざ置いてメモを受け取ってくれた。

そういうところをこの人はないがしろにしない。

 

「あ、紹介しますね。こちら校長先生と、担任のーー」

 

 うっかり忘れそうになったけど、顔合わせとともにお互いを紹介。

 

 しかし、なんだろうね。自分の知り合い同士が目の前で自己紹介し合うというのは……ついでに言えば自分のエピソードを情報交換し合うというのはーー

 

(あ! あれだ! 家庭訪問だ)

 

 どこかで覚えがある、こそばゆさというか居心地の悪さ。

それは自分を目の前にして行われる家庭訪問そのものだ。

しかもーー

 

「……」ニヤニヤ

 

「……」ニヤニヤ

 

「……」ニヤニヤ

 

 今回に関してはギャラリーもいるわけで……ジュン、絢香、みゃーこ。あとで覚えておきなさいよ?

 

「ささ。お互い積もる話もあるでしょうけど、先に機材を置いて来ちゃいましょ。ね?」ササッ

 

 これ以上の暴露大会は勘弁してほしいのでこの辺で話に割り込む。

 

「合田さん。機材お持ちしましょうか?」

 

「いえ、アイドルの皆さんにそんなことさせられませんから」

 

 そう言うと先程のメモをしまい、軽々と機材を担ぐ。

確かにアイドルに持たせて怪我なんてされた日にはたまったもんじゃないだろうけどさ……それならそれで他のスタッフを頼ってもいい気がするんだけど……

 

トン

 

 と、少しモヤモヤした気持ちを抱え始めた途端に、背中に衝撃とともに覚えのある感触がーー

 

「Good Morning! 凛子ちゃん」

 

「おはよう、桜」

 

 相変わらず朝から元気だ。あと、頬っぺたをスリスリするのはやめなさい? 痕ついちゃうよ?

 

「おはよう、凛子ちゃん」

 

「みうちゃんもおはよう~」

 

 そして少し離れたところに袋を抱えたみうちゃん。

 

「これ、制服。持ってきたよ」

 

「お~、ありがとう」

 

 背中にしがみつく妖怪頬ずり娘を引き剥がそうと格闘しながらみうちゃんから制服を受けとる。

直接こっちに来るからって桜に持ってきてくれるように頼んだんだけどね。頼んだ本人妖怪化してるし、3人ほどこっちを見ながらニヤニヤしてるし……前向いて歩かないと危ない……ってほら、合田さんにジュンがぶつかり、みゃーこ、絢香が玉突き事故の如くぶつかった。因果応報。

 

(ん?)

 

 視線を感じ、そちらを見るとめっちゃソワソワしてるスーツ姿の男。赤の他人だったら良かったんだけど我が担任。

 

「そいっ!」

 

「ひゃん!」

 

 背後からしがみつかれていたから時間がかかったものの、なんとか桜を引き剥がすことに成功した。

 

「桜、みうちゃん。紹介するね。彼は私の担任の先生」

 

 引き剥がした桜と一緒にいたみうちゃんを引き連れて担任の前に行くと、先ほどよりソワソワ……というか挙動不審レベルに達する担任。控えめに言ってちょっときっしょい。

 

「 Nice to meet you 藤間桜です!」

 

「滝川みうです……」

 

「あ、ど……ども……」

 

 いつもの横柄な態度の担任はどこへやら。そこには異様にキョドったいい年した男がいた。傍から見たら不審者だし、知人として見てもかなり不審者だ。結論間違うことなき不審者です。

 せっかく目の前に推しがいるというのに……もう少し嬉しそうにしたらいいじゃない。

 

 右手首を押さえながら、桜をチラリと見て、すぐさま目を反らす。それを何度か繰り返す。

 

(あ、これダメだわ。イライラしてきたゾ☆)

 

 合田さんも他のスタッフも機材を置きに行って出払っている。

私たち以外のメンバーも合田さんの後について行ってしまい、私たち3人だけ。

 

 お膳立てとしてはこれ以上ない状態にもかかわらず、煮えきらない態度の担任に内心イラッとーー

 

「っ!」ビクッ

 

 あ、こっちを見たみうちゃんが小動物ばりに桜の影に隠れたということは外はイラッ☆と、中はグツグツ状態みたいだね。

 

 いつ合田さんとか他のスタッフが呼びに来るか分からないし、そろそろ潮時かな。

 

「あ……あのっ!」

 

 と、ここで意を決したのか担任が動く。

これがみうちゃんみたいな消極的な女の子なら可愛いんだろうけど、どこをどう見てもおじさんだからなぁ……

 

閑話休題

 

「あ……握手してもらえませんか!?」

 

 緊張からか声が裏返りながらもなんとかその一言を絞り出した。

 

 

ーーみうちゃんにーー

 

 

(何でだよ!?)

 

『違うだろ~!?』とどこぞの議員よろしく怒鳴ろうとしたがーー

 

「ぁ……はい」

 

 流石大天使クリステル! おずおずと担任の手をとり、握手に応じる。

担任もまさかの対応に放心してるし。

 

「あ、じゃあ私も」

 

 お、この流れで桜とも(念願の)握手を果たした。

 

(うわっ、泣いちゃってるし……)

 

 推しの両手が自分の右手を包んでいる事実に、脳内のキャパシティが限界を迎えたのか……

 

「ほら、凛子ちゃんも!」

 

「「へっ!?」」

 

 桜からのまさかの提案に私と担任は驚きの声をあげる。

確かにアイドルとしては正しい対応だとは思うけど、それ以前に担任と生徒なわけで、今更握手するのも……

 

 と、考えはしたものの桜からの無言の圧力(本人にその気はない)に屈し、『左手』を握って握手する。

 

「……ヘタレ」ボソッ

 

「うるせ」ボソッ

 

 この事態を招いた元凶を小声でディスると、この態度。

 

(なるほど。そう来たか。ならば……)

 

 ギュッ

 

「あ"!?」

 

(遠慮はいらないよね☆)

 

 担任の()()()()()()()()()()()

 

「22/7の白雪凛子です。改めてよろしくお願いしますね、せ~んせい♪」

 

 トドメとばかりにニッコリと笑顔をうかべてやれば……担任は膝から崩れ落ちた。はい、一丁あがり☆

 

「さ。みうちゃん、桜行こうか♪」

 

「う、うん」

 

「先生は大丈夫なの?」

 

「現役アイドル3人から握手してもらって、喜びのあまり思考停止しちゃってるんだよ。そっとしておいてあげよう?」

 

 そう言って桜の背中を押し、桜はみうちゃんの背を押して電車ごっこの要領で控え室へ向かう。

残されたのは『某ボクシングマンガ』の主人公よろしく真っ白になってしまった担任だけだった。

 

 

 

「はい、到着~」

 

 しばし電車ごっこを楽しんだ私たちは、無事に控え室となった教室に到着した。

 

(というか、なんでうちのクラスなのさ……)

 

 文句言ってもどうにもならないだろうけど、控え室だったら視聴覚室とかの方が広さはあるんだけど……。

 

ガラッ

 

「……は?」

 

 教室のドアを開けた途端、思わず声が漏れた。

 

『おいでませ 22/7』

 

 いつも授業で見慣れているはずの黒板はウェルカムボードと化していた。

まるで数ヶ月前に見た卒業生の教室のように絵だったり、歓迎の一言だったりが書かれていた。

 

 まぁ、それくらいなら許せる。

 

『希望の星 白雪凛子!』、『クラスの歌姫』、『シンデレラガール』……これはさすがに無いでしょ! 悪ふざけにもほどがあるぞ~?

 

「愛されてるねぇ~」ニヤニヤ

 

「りんりん、プリンセスだったんだね~」ニヤニヤ

 

 絢香とジュンが口元を押さえながらこちらを見やる。面白がっているのは目を見れば分かる。

 

「……消す」

 

 スッと黒板にむかい、黒板消しを手に取る。

 

 教室で撮影する時に映るかもしれないしね。うん。他意はないよ? ホントウダヨ?

 

「別にいいじゃない」

 

「教室で撮るにしても、教卓側から撮るだろうし映らないわよ」

 

 うぅ~……本来、ストッパーであるこの2人が止める気が無いとなると私の一存では(不本意だけど!)消せないんだよね。

 

(とりあえず着替えよ……)

 

 半ば……というかかなり納得いかない気持ちを押し殺して着替えをするのだった。

 

 

 

 控え室でしばらく雑談をしていた後、スタッフさんに呼ばれて段取りを確認することになった。

 

 屋上へ続く階段を昇る。いつもはロープで封鎖されているけど、撮影ということもあって担任が外していたのかな?

 もっとも、それだけで侵入を防げるわけじゃなく、用務員さんだったり生活指導の先生だったりが見張っていて近寄らないようにしてるんだけれど……。

 普通の階段と違い金属製なのか、一段昇る度に音が響く。

 

 

「あ、屋上ってこうなってたんだ」

 

 いつもは施錠されて閉ざされている重い扉を押し開けると、風が吹きぬけ、先程まで薄暗いところにいたせいか、明るさの変化に目が眩む。

 

「凛子は屋上来たことないんか?」

 

「まぁ、施錠されてるし普通の生徒は来ること無いと思うよ。それこそ選択教科で美術でも選択しないとね」

 

 アニメやマンガではお昼を屋上で食べたり、呼び出しの舞台として出てくることはあっても、実際は安全を考慮して施錠されてる。唯一出られる機会の授業ですら先生の許可・立ち合いがないと出ることなんて許されない。

 

『屋上で授業した』って聞いたのは美術で写生した時ぐらいじゃないかな?

 

「ちなみに凛子の選択教科は?」

 

「ん~? 音楽」

 

「「「あ~……」」」

 

 だろうね、という反応をされたけど、その反応自体私から言わせれば『だろうね』なんだけどね。

 

 雑談もそこそこに、私は日頃来ることの無い屋上を歩く。よくある金網フェンスで囲われているのは分かるが、それが屋上全体というわけではないらしく、開閉出来るタイプらしい。当然その部分は閂と南京錠が掛けられていて、鍵は管理されていると……。

 開く部分は2ヶ所あり、1ヶ所は隣の棟の屋上へ。もう1ヶ所は外側の非常階段への踊り場へと繋がっている。

 

(あまり見ないタイプの作りだよね)

 

 そもそも今日来るまで屋上と非常階段が繋がっているなんて知らなかった。もしかしたら私がまだ知らない教室や通路があるのかもしれない。

 

「凛子ー! そろそろ打ち合わせするわよ」

 

「あ、はーい」

 

 麗華に呼ばれて思考を中断し、みんなのところへ戻った。

 

 

 

 撮影のスケジュールとしては今日を含めて3日間。その間、部活で来る生徒はいないらしい。

とはいえ、撮影自体は夕方に行うらしいので、それまではフォーメーションの確認だったり動きの確認だったりをする予定だ。

 

 え? 3日もいるのかって? 監督のこだわりか、夕方に……それも日が沈むまでの時間で撮らなきゃいけないため時間が非常に限られている。そのため確認・調整を昼の間にしておかなきゃいけないらしい。あれ? もしかしたら足りないんじゃない?

 

 フォーメーションやふりはいつもやっているから大丈夫だとは思うけど、問題はそれ以外の動きにある。

 

(ともかく移動が多い!)

 

 屋上のシーンや中庭のシーンは全員で、あとは教室、廊下、階段、体育用具室、美術室、音楽室、昇降口、図書室、渡り廊下、非常階段……一瞬だったり、流れで撮(うつ)したり、とにかくいろいろなところでの撮影になる。

 しかもメンバーが入れ替わり立ち替わりするため、長回しでの撮影が多く、ミスしたらその分撮り直し部分も多くなる。

 

 教室(みうちゃん)→階段(私)→昇降口(麗華)→廊下(あかね)→図書室(ジュン)のところや、

中庭(全員→桜)→渡り廊下(みゃーこ)→非常階段(ニコるん)→踊り場(絢香)→屋上(全員)

といったように視点が変わりつつ、メンバーがフレームイン、フェードアウトを繰り返す。

 

 特に演技をする必要はないもののーーとはいえ、後者の方は多少演技が求められるようだけれどーー『あくまで自然に』しなければいけない。

 

「はい、滝川さんが教室から出て廊下を歩く」

 

 監督さんの指示のもと流れを確認する。

 

「ここ! ここまで来たら白雪さんがスッと横切る!」

 

 スタッフさんが場ミリテープを貼ってくれた。

今はそれを目印に出来るけど、本番はさすがに剥がされるだろう。

 

(替わりの目印決めとかないとなぁ……)

 

 私のシーンは階段手前から現れ、階段を降りていって、昇降口の麗華と入れ替わるんだけどーー

 

(長くない!?)

 

 映り込みの時間が長く、全く気が抜けない。

それでいて、曲の長さも考慮しなきゃいけないため監督さんから

 

『もっと早く』、『もうちょいゆっくり』と細かに指導が入る。

 

 その度に階段を何度も昇り降りしなきゃいけない。

 

(何気にダンスよりしんどいかもしれない……)

 

 前半組はほとんど私の階段の昇り降りに時間を費やした。

 

 

 

「あっちはあっちでスゴいわね」

 

「ドボーンだっけ?」

 

「ドローンだよ、ジュン……」

 

 浮遊して撮影するのに沈みそうな名前だ、と苦笑い。

流れを確認し終えた私たちは、今度は後半組の見学中。

 

 中庭での全員でのシーンのあと、桜を残して全員がハケる。

その桜を撮りつつドローンは上昇し、渡り廊下を歩くみゃーこを撮し、そこから非常階段で黄昏ているニコるんをーー

 

「ん?」

 

「どうしたの?」

 

 見間違いかと思い、目を擦っていると不審に思ったのか麗華が尋ねる。

 

「いや……見間違いかもしれない」

 

 まさか、ニコるんの後ろでみゃーこが何かやってるわけ無いしね。うん。

 

 そんでニコるんが非常階段を上がり、踊り場にいる絢香とハイタッチ。絢香も屋上に上がり、再び全員でのシーンという流れ。

 

「それにしても、あのドローン? 大丈夫なの?」

 

「大丈夫とは?」

 

「いや、ぶつかったり、墜落したり……」

 

「ん~……その辺は大丈夫じゃない? どこぞの米軍の新型飛行機みたいに重量があるパーツが落下してくるわけでもないし」

 

 麗華の心配はごもっともだけど、アレに比べたら幾分マシだと思う。まぁ、使い方次第では危ないことには変わり無いけれど。

便利なものも間違った使い方をすれば凶器や犯罪の道具に早変わりだし。

 

「凛子は米軍に恨みでもあるの?」

 

「別に……ただーー」

 

 ドローンを追いかけていた視線をまだ青が多く残った空に移して呟く。

 

「自分勝手な大人が嫌いなだけだよ」

 

 

 

 




変更点

・イントロ 凛子が美術室の机に突っ伏して窓を見ているカットが入ります。

・みう(教室、廊下)→麗華(昇降口)→あかね(廊下)→ジュン(図書室)と視点変更するところをみう→凛子(階段)→麗華→あかね→ジュンに変更

・屋上の作り
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