そして迎えた体育祭。
優勝したら士道がご褒美くれる約束した。うふふふ。
例年であればラストチャンスに懸ける熱と経験値から注目されていたのは3年生であったが、今年に限って言えば1年生が注目されていた。
「コスチューム着たかったなー」
「公平を期すために必要なんだよ」
コスチュームはヒーロー科のみの特権なので使用禁止になっている。
「緑谷、客観的に見ても実力は俺の方が上だと思う。
お前がオールマイトに目ぇかけられている事を詮索するつもりはねえが俺はお前に勝つ。」
「僕だって本気で取りに行く!」
「それと鳶一、俺はお前より弱い。それでもお前に勝つ。」
「轟が何で片方使わないのかはだいたい予想がつく。それでもいわせてもらうけど、片方しか使わない貴方が私に勝てるわけが無い。勝とうとするなら両方使え。」
「それでも、俺は片方しか使わない。」
「そう。」
轟焦凍、エンデヴァーの息子で反抗期。個性半冷半燃で氷と炎を使うハイブリッド個性。炎を使うことを毛嫌いしている。
それで勝つなんて舐めプもいい所。本人はそう思ってなくても。
「クラス2位が1位に宣戦布告か!熱くなってきたね!」
「みんな時間だ!そろそろ向かうぞ!」
『雄英体育祭!!ヒーローの卵たちが我こそはと鎬を削る年に一度の大バトル!!どうせテメーらアレだろ!?コイツらだろ!?敵の襲撃を受けたにも拘わらず鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!!ヒーロー科!1年!!A組だろ!!!?』
プレゼントマイクの実況と共に私達がスタジアムに入場すると大歓声が巻き起こっていた。
観客席はヒーローや報道各社、一般人で埋め尽くされていた。
大人数に注目されながら最高で最大のパフォーマンスを発揮出来るかどうか試される。ヒーローの素質も試されるのがこの体育祭なのだ。
『B組に続いて普通科C・D・E組!サポート科F・G・H!経営科I・J・K組も来たぞー!』
ヒーロー科のABとサポート科のFGHは自分をアピールできる場所なのでやる気を出しているが、普通科はやる気を出しているのは心操のように向上心のあるものだけで、経営科はそもそもどうでもいい感じらしい。
折紙はそんな姿を見てもなんとも思わないがやる気があった士道が一瞬悲しそうな顔をしていたので少しコイツらをやる気出させてあげようと思った。
「選手宣誓!」
今年の1年生主審は18禁ヒーローミッドナイトが担当する。
ミッドナイトはその過激なコスチュームが話題となり、政府がコスチュームにおける露出の規定法案を制定させたなど、オールマイトと違った意味で生ける伝説となった何気に凄い人である。
「18禁なのに高校にいても良いものか?」
「いい」
「そこうるさい!選手代表!1年A組鳶一折紙!」
「はい。」
筆記実技共に1位で総合1位の折紙が1年生を代表してミッドナイトのいる壇上にたった。
「宣誓。日頃の成果を発揮し正々堂々競技に取り組むことを誓う。」
折紙が宣誓をすると大きな歓声と拍手が巻き起こった。天使のように綺麗な白銀の瞳と白銀の髪はとても美しく綺麗だったからだ。
「それと、やる気が無いなら即刻立ち去るべき。」
「「「「「はぁ!?」」」」」
折紙の唐突な発言に生徒そして観客は困惑した。
「私は事実を言ったのみ。普通科はやる気がないようだからご退場してどうぞと。」
「ふざけんな!」
「ヒーロー科だからって調子乗ってんじゃねーぞ!」
「調子なんて乗ってない。私達ヒーロー科もサポート科も本気でアピールしに来ている。経営科は分析等をしに来てる。それに対して普通科は?心操や向上心のある人以外はやる気が無いんでしょ?Plus ultra。本気でヒーローになりたいならヒーロー科普通科関係なく逆境を乗り越えて戦え。それくらい出来るでしょう?」
折紙の放った良くも悪くも真っ直ぐな話に皆それぞれが闘志を燃やしていた。
「やる気も出たみたいだし。この一言で宣誓を最後とさせていただきます。私が優勝する以上」
ミッドナイトが第1競技を発表している中折紙は士道と食べるお昼のことしか考えていなかった。