骸骨ネクロマンサーは怖がられる【旧題:ゲーム世界でネクロマンチックな骸骨として自由に生きていく】   作:毒肉

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 暇なので書いてます。
 文を書くのが苦手な一般学生なので、矛盾や誤字脱字等が目立つ事があるかもしれません。
 不愉快に思われた方は、ブラウザバックをオススメします。


一話 サービス開始

『Free Race World Online』

 通称FRWO

 ダイブ型VRゲームの中でも、注目のゲームタイトルだ。

 ジャンルは剣と魔法の王道ファンタジー。

 レベルはスキルだけ存在し、種族やプレイヤーには設定されていない。

 職業システムは無い。

 その為、ステータスやスキルはプレイヤーの様々な行動によって成長する。

 高性能AI達で管理されたMMORPGだ。

 

 このゲームの最大の魅力、それはなんと言っても人外となってゲーム世界を楽しめる事だ。

 森精人(エルフ)山小人(ドワーフ)獣人(ウェアビースト)吸血鬼(ヴァンパイア)等の人に近いフォルムをした種族ならば他のゲームでも遊べるのだが、このゲームは粘魔(スライム)蜘蛛(スパイダー)(キャット)蠢く骸骨(スケルトン)にだってなれる。

 

 そう。謎の技術によって人型以外の異形となれるのだ。

 

 このゲーム、相当な注目されている。

 どれくらい注目されているかと言うと、作製会社がある程度大きめに想定していたレベルを大きく上回る反響があったくらいだ。

 なので、早い者勝ちを防ぐ為、応募をしてランダムに抽選する事を運営が発表している。

 当然、倍率は恐ろしい程に高くなったのだが……

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

「当たった?!は?マジで?!?!」

 

 男に男勝りな口調で喋りかけている彼女は、羽崎奈乃花(はざきなのか)

 日焼けした肌にショートの黒髪、背が高く整った容姿をしているが、ゲームやアニメ等が趣味。

 俗に言う、運動出来る系オタクである。

 

「フッ、それがマジなのだよ!奈乃花君。」

 

 男は自慢げに言い放つと、奈乃花は目を細め一言。

 

「なんだよその喋り方、キモっ」

 

「は?」

 

「は?」

 

 一方がボケをかまし、もう一方が「は?」や「あ?」と返し、相手がオウム返しにそれを言う。

 これが男ーーー岡本涼真(おかもとりょうま)と羽崎奈乃花との何時ものやり取りである。

 

「で、そう言うお前は当たったのか?」

 

 涼真は「まぁ、どうせ当たって無いのだろう」と思い、皮肉を込めて質問してみる。

 

「いや、私の反応からして分かってるんだろ?」

 

 涼真は少し考えた後、

 

「あー、お前がなんかそういう事言うって事は、なんかある時だからなぁ……当たってるだろ、お前。」

 

「な?!お前、エスパーか?!」

 

 よっぽど驚いたのか、奈乃花は涼真の机を身を乗り出す様にして肘を伸ばし、両手で台パンをする。

 

「お前が単純なだけだよ。」

 

「ぐぬぬ……」

 

 奈乃花は悔しげに眉にシワを寄せ、歯を噛み締めて拳を握った。

 

「そう言えばお前も当たったって事は、種族はどうするんだよ?」

 

 主語の無い質問に、涼真は直ぐにFRWOの種族システムの事だと考えた。

 

「FRWOか?あー、運営が発表した中からだと……蠢く骸骨(スケルトン)だな。」

 

「スケルトンか、へー」

 

 奈乃花はなかなか面白そうじゃん、と腕を組んでふふっと笑う。

 

「人にばっか聞いてないで、お前のも教えろ。」

 

「私?私はそうだなぁ……やっぱり小天使(リトルエンジェル)とかじゃない?私ってかわいいし!」

 

 キャピ!と言う擬音が聞こえて来そうなポーズを取る奈乃花に、涼真は呆れた顔で口にする。

 

「は?天使?悪魔の間違いだろ。」

 

「あ"?」

 

「あ?」

 

「どう言う事なのか、説明して貰おうじゃないか?りょ、う、ま、くーん?」

 

<キーンコーンカーンコーン>

 

 目が笑っていない笑顔を浮かべながら、涼真に迫ろうとしていたその時、丁度学校のチャイムが教室に鳴り響いた。

 

「ほら、休み時間終わるぞ?」

 

「チッ、放課後覚えてろよ?」

 

 そう言うと、そそくさと自分の席に戻ろうとする彼女だったが、生憎先生に気付かれてしまう。

 

「羽崎ィ!授業は始まっている筈だが?

 金曜日で浮かれるのは分かるが、気が緩み過ぎじゃないか?」

 

「げッ、すっすいません先生!」

 

「しばらく廊下に立ってなさい!」

 

「ヒィッ……」

 

 肩を竦め、しょんぼりとした表情で奈乃花はトボトボと教室の出入口へと歩いて行く。

 

「あはははっ、日頃の行いが悪いからそういう事になるんだよw」

 

「何を言っている?岡本、お前もだぞ?」

 

「ハッハッハ……へ?今なんて言いました先生?」

 

 奈乃花を茶化して居ると、先生の思いがけない言葉に涼真は目を丸くして思わず聞き返す。

 

「だから、お前も連帯責任だぞって言っているんだ。当然だろ?

 羽崎が遅れた原因はお前と喋っていた事だ。

 それに、お前も時間になってからも羽崎と喋っていたのを先生は見たぞ。」

 

「なっ!?」

 

 教室がクラスメイト達の笑い声でどっと溢れかえる。

 先生はハァ、とため息をついている。

 まだ外に出ていなかった奈乃花は大笑いしながらこれから共に廊下に立たされる友人に声をかける。

 

「はははは!涼真!残念だったな!」

 

「いや、お前もだろ!」

 

 

 放課後、二人ともめちゃくちゃ怒られた。

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

「はぁ、酷い目にあった。」

 

「誰の所為だよ!」

 

 悪態をつく奈乃花に、涼真は勢い良くツッコミを入れる。

 空はオレンジ色に黒く光り、もう時期日が落ちる頃合だ。

 車通りの少ない閑静な夕暮れの住宅街の道を涼真と奈乃花は歩いていた。

 しばらくの静寂の後、それをかき消すかの様に初めに口を開いたのは奈乃花だった。

 

「それで、いつ始められそうなんだ?」

 

「何がだ?」

 

 奈乃花はそんな事も分からないの?と言わんばかりの表情で言った。

 

「ほら、私達が怒られた原因になった、FRWOだよ。」

 

 涼真はあぁ、成程ね。と小さく呟き、少し考える。

 

「サービス開始って今週の土曜日だっけ?

 明日じゃん……普通に開始時刻に始められそうだけど、お前は?」

 

 そう答えると、奈乃花も少しだけ考え込んだ後、

 

「うん。私も明日に直ぐ始められそう。」

 

 ニッと笑みを浮かべ嬉しそうにそう言うと、そう言えば、と続ける。

 

「放課後、なんか昼間の埋め合わせをして貰える約束だったね?」

 

「は?約束してないぞ、そんな事。」

 

「チッ」

 

「おい、今舌打ちしたろ!」

 

「シテマセンヨー」

 

「吐くならもうちょっとマシな嘘を吐け。」

 

「チッ」

 

「おい、お前また……」

 

「はいはい、分かった分っかりましたよー」

 

「うざ……あ、もう駅か。」

 

 下らない会話をしていると、駅が前方に見え始める。

 

「じゃあ、また明日。チャットとかゲームの中とかで!」

 

「おう、じゃあまた明日!」

 

 奈乃花は少し駆け足に改札口の向こう側から大きく手を振る。

 それに対し、涼真も手を振り返す。

 

「俺も帰るか。」

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

『ピピピ、ピピピ、』

 

「んんっ、あと少しだけ…………もう朝か……。」

 

 自室に鳴り響くアラームの甲高い音と、カーテンの隙間から射す光に唸り声を上げながら、涼真は布団から起き上がる。

 涼真は寝癖を直して顔を洗い、朝食を済ませ、用を足し、自室の勉強机に置かれた大きなダンボールを開封する。

 そう、『Free Race World Online』を遊ぶハードだ。

 

「コンセントコンセント……あった。

 確かサービス開始は朝の九時。間に合いそうだ。」

 

 涼真が見る先には画面に【8:34】と映し出されたデジタル時計がある。

 

(今からキャラクリエイトしたら、九時に間に合うかな?)

 

 ダンボールから出したフルフェイスヘルメットの様な機械を頭に装着し、電源を入れ、ベッドに横たわる。

 目元の部分に付いた半透明の板状のモノに文字が浮かび上がる。

 

 

ダイブしますか?

→[はい]

 いいえ

 

 

(はい、っと)

 

 思考操作で「[はい]にする」と念じると、NowLoadingの文字と残像を残し円をなぞる様に回るマークだけが書かれた画面に切り替わる。

 

 

NowLoading……

 

 NowLoading……

 

  NowLoading……

 

   NowLoading……

 

    NowLoading……

 

 

 

準備完了!

ダイブを開始します!

 

 

 準備完了の文字が浮かび上がると同時に、ピコン!と言う軽い効果音の様な音が鳴る。

 長ったらしいロードを終え、いよいよゲームが開始する。

 直後、涼真の視界は暗転し、意識が途切れた。




 不定期更新です。
 突然アイデアが湧かなくなってエタる事もあります。御容赦下さい。
 気長に更新を待ってくれると、助かります。
 良ければ、ブックマーク・高評価・コメント・拡散等々をして頂けると作者が泣いて裸で狂喜乱舞します。
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