骸骨ネクロマンサーは怖がられる【旧題:ゲーム世界でネクロマンチックな骸骨として自由に生きていく】   作:毒肉

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課題メンドクセー!


五話 成功の素

「闇よ、槍となって敵を貫け!<闇槍(ダーク・ランス)>!」

 

 ルトは杖を前に突き出すと、空中に影を集めたかの様な槍が現れ、オオカミ型モンスター──【六足狼(セクスタプルウルフ)】に向かって撃ち放たれる。

 

 これは《〇魔術》系スキルがレベルⅢになると覚える呪文、<(ランス)>シリーズである。

 基本的に属性系の魔術スキルは、レベルⅠで<(ボール)>系と<着火(ティンダー)>や<水生成(クリエイトオブウォーター)>等の生活魔術、レベルⅡで<(アロー)>系と<(ウォール)>系、レベルⅢで<(ランス)>系……

 と言った具合に、FRWOの魔術はスキルが上がる度に少しづつ呪文が開放される仕組みとなっている。

 勿論、例外は存在するがそれはまた別の話である。

 今回使用した<槍>系は貫通力に特化した刺突攻撃型の魔術だ。

 

 放たれた<闇槍>は六足狼の脳天へ吸い込まれ、顔面を貫通する。

 

「ギャヴンッ!」

 

 小さく悲鳴を上げた六足狼はバタリと横になり、そのままポリゴンとなって霧散する。

 

「そろそろ良いかな、」

 

 ルトは独り言を呟きながらステータスとストレージを確認する。

 

カルマ:-18(小悪)

ポイント:30

 

HP:18/18

MP:58/58

STM:─/─

筋力:Ⅱ

物耐:Ⅱ

魔耐:Ⅱ

健康:Ⅰ

器用:Ⅱ

俊敏:Ⅲ

知力:Ⅳ

精神:Ⅱ

 

「あー、疲れた。いや、体は疲れないんだけどさ……」

 

 ルトはウィンドウを覗き込み、ステータスの成長に一種の達成感を感じながら拠点へと向かっていた。

 

 こうなった訳には主に三つの理由がある。

 一つはある程度の格下ならば自分一人で対処が可能な事の確認。

 次にスキルのレベル上げやステータスの成長。

 三つ目は《死霊術》《工作》の練習や実験になる素材集めである。

 

 ちなみに物理ステータスが上がっているのは、【群生魔鼠(コロニーラット)】という群れで行動する小型犬サイズのネズミ型モンスターに囲まれ、魔力が枯渇し何とか杖で応戦したからである。

 魔術防御系のステータスが上がっているのは、同じように魔術を使う【小鬼人の魔術師(ゴブリンメイジ)】というモンスターに遭遇したからである。

 

(はぁ、鼠の時は死ぬかと思った……でもゴブリンメイジは収穫だな。火属性の攻撃を受けると《火脆弱》のレベルが下がっていく、つまり繰り返し弱点を突かれれば《脆弱》スキルは下がる。

 しかし、どうやって死なずに弱点ダメージを受けるか……いっそ自分でそういう装置でも作るか?)

 

 ルトは考えながら歩いていると、いつの間にか拠点の前へ戻っていた。

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

「とりあえず実験をするか。先ずは骨を出して、《工作》で……」

 

 ルトは骨を組み合わせて行く。

 すると、ゴブリンの全身骨格が出来上がる。しかし、普通のゴブリンとは明らかに違う点があった。

 腕が四本ある(・・・・)のだ。

 

「既に死した骸よ、我が配下となり敵を討ち取れ!<下級不死者創造(ロークリエイトオブアンデッド)蠢く骸骨(スケルトン)>!」

 

 瞬間、組み合わせた骨達はガラガラと音を立ててに崩れた。

 

「駄目かー、行けそうな感じはするんだけどなぁ。何が足りないんだ?《死霊術》のスキルレベル?魔力量?それとも《工作》のレベルか?それとも他のスキルが足りないとか?こういう事に関わりそうなスキルと言えば何がある……?」

 

 ブツブツと独り言を漏らしながら顎に手を当て、ぐるぐると同じ所を何回も何回も回る。

 

「あ、《錬金術》ってキメラとか作れそう。」

 

 思い付いた、と呟くと善は急げと言わんばかりにルトは素材集めで《鑑定》しながら集めた薬草や毒キノコ達をストレージから取り出し、木で作ったまな板の様な物の上に置く。

 

「うん、作り方がさっぱり分からない。多分必要な道具とか要りそうな雰囲気はあるよな……後で掲示板で情報収集するとして、何か違うスキルを取ってみるか?ポイントは出来れば使いたく無いが……背に腹は変えられないか。」

 

 ルトはスキル一覧にある《召喚術》《付与魔術》を6ポイントで獲得する。

 

「ボスなんかまだ見つけてないのに、痛い出費だな……」

 

 ルトはボヤきながら《召喚術》と《付与魔術》の説明を読む。

 

 召喚術。

 その名の通りモンスターを召喚する魔術の一種で、死霊術で出したモンスターより長い間現界する事が可能である。

 また、召喚術は召喚したモンスター──召喚獣を強化する魔術にも秀でている。

 召喚獣のレパートリーは術者が一度倒した事のあるモンスターに限られており、召喚に対応していないモンスターも存在する。

 召喚獣の強さは召喚時に注いだ魔力分だけ強くなり、当然魔力を節約すれば召喚獣も比例して弱くなる。

 成長はせず、召喚獣の倒したモンスターのドロップアイテムが術者に手に入る。ただし、ドロップ率に超マイナス補正がかかる。

 術者と同一のスキルを召喚獣が持っていた場合、そのスキル経験値も極僅かながら術者へ入る。

 

 付与魔術。

 生物、非生物に限らず様々な効果を付与する魔術の一種。

 魔力を消費し続ける事で、一度付与すると異常が無い限り魔術が解ける事の無い《継続付与》と

 少ない魔力で期間的に付与する《簡易付与》がある。

 また、生物やモンスター以外の物品に付与する場合、付与に時間がかかってしまう。

 

「現時点では骨キメラ計画に使えないな……レベル上げてみるか。」

 

 ルトは召喚可能なモンスターがリストにされた物を見る。

 

「今まで倒したモンスターはだいたい載ってるな。」

 

 ルトはリストにあった名前を見て思わずにやける。

 

「我が配下となり、敵を討ち取れ!<召喚(サモン)小鬼の魔術師(ゴブリンメイジ)>!」

 

 ルトが呪文を唱えると魔法陣が現れ、その中からポリゴンが溢れ出しゴブリンを形作って行く。

 

「ギャ。」

 

「成功だな。《鑑定》。」

 

名前:無し

性別:男

種族:

蠢く骸骨(スケルトン)

カルマ:-12(小悪)

ポイント:30

 

HP:11/11

MP:27/27

STM:8/8

筋力:Ⅰ

物耐:Ⅰ

魔耐:Ⅱ

健康:Ⅰ

器用:Ⅱ

俊敏:Ⅰ

知力:Ⅱ

精神:Ⅱ

 

スキル

・種族スキル

《ゴブリン言語》

 

・スキル

《魔力操作Ⅰ》《無魔術Ⅰ》《杖術Ⅰ》

 

「命令だ。今から外に居るモンスターを手当り次第倒して来い。」

 

「ギャギャギャ!」

 

 ゴブリンメイジは返事をすると、森の方へと歩いて行った。

 

(意味も無く召喚したけど、《召喚術》とその他のスキルレベルが上がるから良いか。)

 

「次は付与魔術だな。」

 

 ルトは自分を標的にし、呪文を唱える。

 

「彼の者の力を増幅せよ!<筋力簡易付与《インスタントエンチャントストレングス》>!」

 

 突如、ルトの体からは力が抜け、杖を手から離してしまう。

 

「うおっ何だこれ、デバフ……《負の力》の効果か?」

 

 ルトは急いで自分にかけた付与を解くと、体が一気に軽くなった。

 

「焦ったー、《負の力》忘れてたー。」

 

 ルトはふぅ、と額に流れていない汗を手の甲で拭き取る。

 

「さてと、確認も済んだ事だし、錬金術と他プレイヤーの同行を調べる為にも、掲示板でも除くか。」

 

 ルトはメニューから掲示板を選択する。

 ルトは総合掲示板というタイトルのスレッドをタップし、アクセスした。




次回!みんな大好き掲示板回!


名前:オーカ・ルト
性別:男
年齢:16
種族:
蠢く骸骨(スケルトン)
カルト:-18(小悪)
ポイント:24

HP:18/18
MP:58/58(+8%)
STM:─/─
筋力:Ⅱ
物耐:Ⅱ
魔耐:Ⅱ(+4%)
健康:Ⅰ
器用:Ⅱ
俊敏:Ⅲ(+4%)
知力:Ⅳ(+8%)
精神:Ⅱ(+4%)

スキル
・種族スキル
《呼吸不要》《闇耐性Ⅰ》《飲食不要》
《打撃脆弱Ⅴ》《光脆弱Ⅴ》《浄化脆弱Ⅴ》
《暗視Ⅰ》《聖脆弱Ⅴ》《即死耐性Ⅰ》
《呪耐性Ⅰ》《病毒系状態異常無効》《炎脆弱Ⅳ》
《死霊術耐性Ⅰ》《負の力Ⅱ》《聖域時弱体化Ⅴ》
《肉体ペナルティ軽減Ⅰ》《光魔法習得不可》《聖魔法習得不可》
《スタミナ不要》

・スキル
《魔力操作Ⅳ》《魔力自動回復Ⅳ》《魔力感知Ⅲ》
《闇魔術威力上昇Ⅳ》《気配察知Ⅲ》《体力自動回復Ⅲ》
《死霊術威力上昇Ⅱ》《呪術威力上昇Ⅱ》《死霊術Ⅲ》
《鑑定Ⅲ》《錬金術Ⅰ》《闇魔術Ⅳ》
《杖術Ⅲ》《隠密Ⅲ》《言語学Ⅰ》
《無魔術Ⅳ》《風魔術Ⅲ》《水魔術Ⅲ》
《工作Ⅲ》《呪術Ⅳ》《魔力上昇Ⅳ》
《精神強化Ⅱ》《魔耐強化Ⅱ》《知力強化Ⅳ》
《俊敏強化Ⅱ》《火魔術Ⅱ》《土魔術Ⅱ》
《細工Ⅰ》《召喚術Ⅰ》《付与魔術Ⅰ》
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