鬼滅の東刃〜Another of Slayer〜   作:トーニオン

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今回はもう1つの戦いが行われた話です。
育手たちだってただ朝を待ってた訳では無いですからね。



禰豆子の脱走と育手たちの覚悟

地図を作成し始めて3時間が経つ。

この間に上弦が三体も倒された。

今までの思いが大きくのしかかってくるのを感じる。

 

「今どのくらい攻略出来ました?」

「まだ4割ほどだと思う。それよりも無限城がとてつもなく広い。

それに、石造りの空間があるなんて、それに十二鬼月は残り半分、ここから子供たちの本当の勝負が待っている。

私たちも手をとめない。そして明日の太陽を鬼の存在しない世界で見るんだ」

 

「天元は今頃何してるのかな、あいつのことだし、未だに上弦と戦えてないんだろうな」

「行冥は今頃、上弦の壱か弐の元へ向かっていると思う。私が教えた岩の呼吸をより強くしてくれたんだから」

「でも今その柱は28なんだろ?痣なんか発動したらほぼ死ぬんじゃない?」

「幽香!私の事をおちょくるのはやめなさい!それに私の方が年上よ」

「はぁ?60越えてその顔とかどんだけ若作りしてんだよ。もしかして鬼みたいに人でも食ってるとか?」

「玄弥くんとは違いますからね!それに幽香も60よね?」

「あたしの歳やっぱりわかってたか、まぁ、私もそろそろ育手引退かね…」

「あのぉ、すみませんがお二人共子供とかはいらっしゃったりするんですか?」

「子供?そんなのいるわけ…」

「私は既に孫までいるわ」

「ふざけんのも大概にしろよ変態尼!」

「子作りして何が悪いの?子孫繁栄は大事なことですからね」

 

「私、子供を作るために引退して、最近鬼殺隊に復帰したら柱が全部埋まってて戻るに戻れなかったんですよ…」

「それは仕方ないわね、先代のお館様がせっかく11人にまで広げてくださったのに入れないなんて残念ね」

 

 

一方その頃、隣室では、

 

 

「グルルルル」

大分苦しんでるように見える。

先代のお館様に協力していた珠世という鬼が寄越した薬、言われた通り使ったが…果たして禰豆子は人間に戻れるのだろうか。

禰豆子が人間に戻れば無惨の目論見は潰える。

1100年かけて探し続けた現世の神への夢、太陽の克服はふりだしに戻る。

日光で消滅しない鬼はこの長い年月で禰豆子一人だけだ。

 

最終局面という言葉が何度も頭をよぎる。

この長い戦いが今夜終わるかもしれない。

まさかそこに自分が生きて立ちあおうとは、

炭治郎、思えばお前が鬼になった妹を連れてきた時からなにか大きな運命の歯車が回り始めたような気がする。

今までの戦いで築造されたものが巨大な装置だとしたならばお前と禰豆子という二つの小さな歯車が嵌ったことにより停滞していた状況が一気に動き出した。

そして今、上弦を倒せるところまで来た。

炭治郎、お前が無惨を倒すのだ。

そして私が鬼のいない世界で生きさせてくれ。

 

 

「行かなきゃ……」

突然禰豆子は目を覚ます。

「どうした…禰豆子、突然起きて」

私は禰豆子の手首を掴む。

「私を呼んでいる。私は行かなきゃならない。あの場所へ」

「禰豆子!」

禰豆子は突然起き上がり、私の手を振りほどき、屋敷を飛び出す。

私は全力で追いかける。

「禰豆子!外へ出ては行けない!」

だが追いつかない。

禰豆子はどんどんと小さくなっていく。

すると、ある場所で禰豆子は消えた。

 

私はその場所へと向かうとそこには一枚の障子がスーーっと消えていくのが見えた。

 

禰豆子はやはり炭治郎の元へと向かったのか、もしかすると炭治郎に何かあったのかもしれない。

 

私は急いで新産屋敷邸へと戻った。

 

「なに!?禰豆子が突然逃げ出した!」

「私の掴む手を振り切って禰豆子は無限城へと言ってしまった。もしかすると、炭治郎に何かあったのではないか」

「あるかもしれませんね、やはり兄妹ですからお互いに何かあればもう1人にも過ぎるって言われてますからね」

「はぁ、炭治郎と禰豆子が心配で汗が止まら…」

 

プチッ

 

「何か潰したようだが何が?」

そこには大きな目玉をつけた虫が潰れて死んでいた。

「うわ!気持ち悪い」

育手の女性たちはみな気持ち悪がっていた。

そこに、

「あらみなさん、何かありましたか?」

「ちょっとこれ!変な虫が入ってきてたの!」

幽香は布で挟んだ虫をにとりに見せる。

 

 

「あ、これ柱の人たちも言っていた鬼の操る虫かもしれませんね」

「ということはもしかしてここがバレた!?」

 

一大事だ。新産屋敷邸は愈史郎という鬼の血鬼術によって隠されているはずじゃないのか。

 

私たちは混乱する。

 

「落ち着け、まだ全てが割れてしまったわけではない。それに、この虫は禰豆子が横たわっていた所にいた。おそらくは…」

 

「鬼がやってきたぞ!!」

まさか、本当に場所が割れてしまったのか!

私は急いで屋敷の外へ出る。

 

すると、何体もの鬼があらわれ、そしてそこには影で見えないが女の鬼がいた。

「あら、みなさん、鬼殺隊の方々?」

「フン、私たちは名乗るものでは無い。それに、お前は鬼だな」

「そうですよ。でも、あなたたちは随分お歳を召しているのですね。私はあなた達に聞きたいことがあってここに来たのです」

「どういうことだ」

「私たちは禰豆子ちゃんを探しに来たんです。この先の屋敷にいるんでしょ?」

 

こいつはなんなのか、そして先程の虫とは全く関係の無い鬼なのか、だが、私は命の危険を感じている。

鬼のいない世界で生きる。その生きている間に叶えられるか分からない夢が成就されようとしてきたところだ。

 

「禰豆子という鬼はいない。そなたは早々に立ち去れ」

「禰豆子がいないなんてありえないわ、それに私は見えるのよ、あなたたちがここでヘトヘトになる所まで」

「何?」

 

「決裂ね、じゃあ鬼ども、この歳の食った老いぼれどもをやっつけなさい!」

 

鬼は襲いかかってくる。

 

「私たちも久々に鬼と戦えてうずうずしてます」

「引退したからって強さはほとんど衰えてないんだからね」

「俺は父上とともに戦えることが嬉しい」

「気を抜くんじゃねぇぞ杏寿郎、それに、俺もまだまだ戦える」

「子供たちのためにも私は頑張らなくちゃな!」

「さぁ、皆の者、行くぞ!」

 

お館様を守るため、私たちは朝まで戦うと覚悟を決めた。




禰豆子はどこへ行ってしまったのでしょう。

そして育手や元柱の6人が本当に戦うことになってしまいましたね。
これはこれで熱い!
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