鬼滅の東刃〜Another of Slayer〜   作:トーニオン

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今回、ついにあの妹様が登場します。


上弦の壱と絶望の真実

その歌声はなぜか少し幼く、どこか掠れているようなものだった。

 

「その声、何故だ。何故お前の封印が解かれ…」

 

バァァァァン

 

その瞬間黒死牟の体が弾け飛ぶ。

そしてその弾け飛んだ先には茶色い羽に宝石のようなものを散りばめた幼い女の子の姿があった。

 

「あら、あなただったのね。てっきり雑魚鬼だと思ってぶっ飛ばしちゃった」

その女の子からは恐ろしい言葉が発せられた。

 

「何故お前がここにいるんだ!今頃、無限城の奥深くに幽閉されているはずだ!」

「ざ〜んねん♪あなたが気付くのも無理はないわ。だって、私とあなたでは仕える鬼が違うんだから、すでに勇儀はあの世に旅立っているわ。あなたの次に強いであろう、猗窩座とともに」

「くそ!何故私の体が回復できないんだ!」

「そうね、あなたの体にあった細胞をドカーンとしたから、あなたの体に流れる無惨の細胞はそこら辺の鬼と何ら変わらないくらいの量になってるわ、それに、あなたにはさっきの戦いで赫刀に刺されてるからもうあなたは終わりね♪」

 

なぜ知ってるんだ。もしかして俺たちの戦いを全て見ていたのか?

だとしたらすぐにでも逃げなきゃならない。

だが、俺の両脚は既になく、這いずるしか逃げる方法はない。

万事休すか。

 

「黒死牟、あなたは生き恥は晒すなとか、死ぬなら潔く死ねって言ってなかった?その姿、醜すぎて目が腐りそうだわ。さっさとあなたは逝くべきね!」

女の子が拳を握ると黒死牟の全身が弾け飛び、辺りに血や肉を撒き散らす。

 

「はぁ〜〜スッキリした!」

そういうとものすごい笑顔になる。

 

「あ、もしかして君、鬼狩り?」

その女の子は俺の近くに来る。

 

「え?そうだけど…」

「ダメじゃないか〜、こんなバイ菌をこの城に入れるなんて〜。まぁそんなことするやつなんて無惨以外思いつかないけど」

女の子は突然口角を下げる。

その気配はおそろしいという言葉しか出ない。

 

パァン!

 

銃声とともに女の子から血が飛ぶ。

 

「なんなんだお前は!時透さんから離れろ!」

玄弥は銃を女の子目掛けて撃った。

「血鬼術!」

「ダメじゃないか、私の服が汚れちゃったじゃないの?死んでくれる?」

その瞬間、玄弥の下半身が吹き飛ぶ。

「玄弥!」

実弥さんが玄弥の元へ駆け寄る。

「玄弥!死ぬな!」

「兄貴…ごめん…しくじった…」

「大丈夫だ!何とかしてやる!兄ちゃんがどうにかしてやる!」

 

もはや絶望としか思えない状況、このままでは俺まで死ぬ。

 

「そこの長髪くん、名前はなんて言うの?」

「時透…無一郎」

「ふーん、面白い名前だね。私はフランドール・スカーレット、十二鬼月の上弦の壱、鬼の始祖の2人を除けば私が最強ってわけ」

体が恐怖でこわばる。

逃げなきゃならない。でも、逃げようとすれば殺される。

生き残る方法は無い。

そう諦めた時だった。

 

「そこまでよ!」

 

俺の体は持ち上がる。

「時透、ここまでよく頑張った。ここからは俺たちが頑張る番だ」

「伊黒さん…!」

「よくもやってくれたわね。私はあなたに対してものすごい怨みを抱いているわ。私の両親を殺したあなたのことは絶対に許さない!」

 

甘露寺さん、さとりさんも降り立つ。

 

そして、弦の弾く音がする。

 

「おおっ!いきなり走っていたと思ったら突然場所が変わったぜ!」

「不思議な力ですね。転移の能力を持つ鬼でもいるんですか?」

「お姉ちゃんも来てたんだ!探しても見当たらなかったけどどこにいたの?」

そしてさらに、宇髄さん、咲夜、こいしも現れる。

 

「みんな…来てくれた」

俺は出血が多い中で嬉しさのあまり気絶する。

 

「時透!」

「無一郎くん!」

「大丈夫よ、彼は気絶してるだけ、出血が激しいから治療のできる隠の所に連れてって」

 

そして弦の弾く音とともに俺は転送された。

 

「ついに来たわね。あれが上弦の壱?」

「そうよ、よく見なさい、あの女の子の目にしっかり刻まれているじゃないの」

「あはは…よく見たら刻まれてた…」

「甘露寺…」

 

「なんでこんなに鬼狩がいるの?こんなバイ菌を大量に入れたなんて無惨!絶対に私がぶっ殺してや…」

「私が引き入れたの。あなたを殺すために」

 

鳴女が姿を現す。

 

「鳴女、なんであなたが鬼狩と一緒なの?」

「私はね、あなたのことが大嫌いなの。無惨様を脅かした上に、無惨様の心を踏みにじった女、その妹であるあなたの事も」

 

「やっぱり日本の鬼ってゴミね。私たちみたいな世界の鬼と比べたら井の中の蛙大海を知らずってところね」

「え?世界ってどういうこと?」

「知らないの?私はね、日本生まれじゃないの。古くはワラキアという国、その国で私は生まれた、つまり私は日本語で言う西洋の鬼よ」

西洋の鬼、つまり世界中に鬼がいるということ。それを聞かされた柱や隊士たちは驚くしか無かった。

 

「ちょっとまて!世界って、どんだけ無惨という鬼は手を広げてんだよ!」

「違うよ?無惨は日本でずーーーっと1100年間この狭い日本で鬼の王様をやっていただけ」

無惨はまさに井の中の蛙だった。もう1人の鬼の始祖、つまり上弦の壱の姉は世界中に鬼をばらまいていたのだ。

そしてその鬼の妹が何故か日本の鬼の下にいる。

 

「どういうことだ。鳴女、説明しやがれ!」

「無惨様はあの女と結婚をしてるの。そして3年前、無惨様が行った大血戦により、今の十二鬼月になったの。だから本来ならいないはずの異物が混入してるの、それが無惨様を大きく狂わせた」

鬼同士が結婚しているということを聞かされてみんなが焦る。

つまりこの鬼の2つの勢力が1つになって大きな勢力となっていた。

それと鬼殺隊は戦っていたのである。

実際絶望的な状況から大きく人間側の勝利に傾いたところでまだ世界中に鬼がいる。

これでは戦いが終わらない。これが最終決戦ではないことを鬼殺隊の人々は知ることとなった。




世界中に鬼がいる。
そして鬼殺隊にはまだ戦わなければならない。
その使命の重さ、
これがこの作品の真実です。
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