鬼滅の東刃〜Another of Slayer〜   作:トーニオン

120 / 134
今回でフランドール戦はほぼ終わりです。


上弦の決着と無惨の復活

フランドールの右腕が赤く光る。

 

そして彼女が素早く腕を振る。

 

ものすごい数の血弾が放たれる。

その血弾の軌道で察する。

私はとにかく急ぐ、その攻撃の先が、こいしであるということに。

 

 

 

「さとりさん!」

「さとり!」

 

私は妹の前に立ち、血弾を受ける。

 

「さとりお姉ちゃん…」

「油断しない方がいいわ…、こいし…ゴフッ」

「お姉ちゃん!」

 

私の体は何ヶ所か抉られていた。

体が小さい私は失血死するかもしれない。

だが、弱点がわかったからには、禰豆子ちゃんには勝利への道筋はたった。

 

勝たなければ…どんな犠牲を払おうとも。

 

「あは、ピンクのお姉ちゃんは妹なんかを守って大丈夫なの?よくあなたにはその余裕があるわね」

 

「あなたには周りが見えなくなるということもあるのね。面白いことに…気がついた」

「面白…え?」

フランドールは脚を見るとそこには右脚がゴロンと落ちていた。

 

フランドールは焦る。

本来ならばすぐにでも回復しているはず、なのに、彼女の脚は少しずつしか元に戻っていない。

 

「これが…赫刀…やはり…炭治郎くんから聴いておいてよかった」

私は短い腕を力を込めて赫刀にすることが出来た。

しのぶとは違い、私は鬼を斬れる程の腕力をつけておいてよかったと思う。

 

「おもしれぇじゃねぇか!そんなもんがあるとはな!」

宇髄も刀に力を込める。

すると、太い刀が更に赤くなる。

 

「これはまた派手だな…」

私は全力でフランドールの所へ跳ぶ。

血鬼術で抵抗をするが、脚が斬れたことに動揺しているため、血弾をがむしゃらに放っているだけ。

それならば荒が出て隙もできる。

私は刀を振るう。

 

心の呼吸。捌の型 惣

 

「私の翼が…」

フランドールの翼を切り裂く。

その翼からは血が噴き出し、フランドールの顔には焦りが見える。

翼を失ったことによりフランドールは落ちる。

 

フランドールは床に叩きつけられる。

 

「どうして…どうして翼が…治らないの!」

フランドールは完全に心がやられている。

 

やはり何百年と生きようとも、戦闘力が高かろうとも。

彼女自身は子供と何ら変わらない。

 

宇髄さんが技を放つ。

 

音の呼吸。陸の型 不響環音

 

フランドールの両腕が斬り落とされる。

 

更には禰豆子が血を飛ばし、拳を握る。

 

爆血!

 

フランドールの体は大きく燃え上がる。

だが、フランドールも力を込めて禰豆子を燃やそうとする。

 

しかし、禰豆子の体は焼け焦げることはない。

フランドールは焦る。

 

そして咲夜とこいしが型を放つ。

 

花の呼吸。肆の型 紅花衣

 

霞の呼吸。肆の型 移流斬り

 

咲夜とこいしは力を込めてフランドールの頸を刎ねた。

 

 

 

 

一方そのころ、

 

「炭治郎…何を泣いている」

「もうすぐ無惨のところだ。しっかりしなさい!」

 

俺は涙を流す。

死んだ人が出てしまった。

上弦の参が終わるまでは誰一人として死ななかった。

だが、それに俺は慣れきっていたんだ。

鬼を狩ること自体が確実に命をかけての戦いなのだ。

死んでしまったのが寄りにもよって柱の三強の一角、八意永琳さん。

 

「炭治郎!」

俺は妖夢に平手打ちされる。

「あなたがしっかりしないと!私たちまで涙が出ちゃうじゃないの!あと少しであなたの因縁の敵と戦うのにそんな顔してちゃ同情もされずに殺される!」

「ご…ごめん…」

俺は涙を拭い、全力で走る。

 

すると、鎹鴉が叫ぶ。

 

「無惨復活の兆シアリ!城ノ中央ノ繭が動き出シテイル!」

どういうことだ。無惨がもうすぐ復活する!?

 

その瞬間、ものすごい音がする。

 

その音は骨が絶たれる音、建物が砕ける音など様々だ。

もしかして、こっちに向かっているのか?

 

 

ドーーーーン!

目の前に大きな肉が現れる。

 

そしてその肉が開かれる。

 

「千年以上生きていると喰い物が上手いという感覚も無くなってくるが、餓えていた今の食事は実に美味だった…まるでうな重のように…、私の為にわざわざ食糧を運んだ鳴女、そしてその食糧を作り出した産屋敷、褒めてやろう」

 

目の前には牙が至る所にあり、そこは口としてなっているのかよく分からない姿の男が立っていた。

だが、わかる。

「無惨!」

「炭治郎!久しぶりだな…。お前、この頭を知っているか?」

俺は、それを見て目を見開く。

「珠世さん…」

「最後にお前の顔が見たいと言ったのでな…なんでも…お前の顔が孫に似ていたと申すから」

 

「無惨!あなたは既に大きな過ちをおかしている。あなたの命も今日限りよ」

「ほう、確かに私は過ちをおかした。お前は私に惚れていると思えば裏切る為についていた。だが、それだけの話だ。今私は鳴女という女のことが好きだ。あの危険な鬼と比べれば、知も深く、何より私の事を一番に考えてくれる。そんな女に見向きも出来なかっただけが過ちか」

「いいえ、あなたはもっと大きな過ちをおかしている。いずれそれがわかるでしょうね。それに気づいたところであなたは死ぬことはわかっているのだから」

 

「それが最後の言葉か…言い残すことはもう無いな。ならばお前は地獄から私が現世の神となる姿を悔しがれば良い!」

 

グシャ!

 

その時、珠世さんは最後に無惨に言い放っていた。

 

「無惨に死になさい…」

その言葉が俺にしか聞こえてなかった。




無惨復活しちゃいましたね。
でも珠世さんが言い残した言葉、引っかかりませんか?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。