鬼滅の東刃〜Another of Slayer〜   作:トーニオン

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あと少しまで来ました。
もうすぐ終わりだと思うと悲しいですね。


最後の任務と新たなる未来へ

「お兄ちゃん、おはよう、随分寝てたね。私は2年間、お兄ちゃんは4ヶ月、どっちにしてもお互い眠るのが大好きなんだね」

 

俺は目が覚めると蝶屋敷の天井がうつる。

 

「禰豆子…。今日は何日だ?」

「9月30日だよ。信じられないよね、あの戦いからもう4ヶ月も経ったんだよ」

 

俺は思い返す。

 

あの日、俺たちは多くの者を失った。

柱は八意さん、さとりさん、悲鳴嶼さんの3人を、

同期は玄弥を失った。

特に悲鳴嶼さんは俺たちが戦場を移した時も左脚を失いながらみんなを守って片足で立ったまま往生していた。

 

その出で立ちは凄まじい迫力と仲間への思いを一身に受けている様だった。

 

そしてそこ駆け寄って泣いていた隠、その子が悲鳴嶼の言っていた沙代ちゃんだったことには悲しまずにはいられなかった。

 

「ごめんなさい!私のせいで!私が……」

 

泣き崩れた沙代ちゃんに俺はもらい泣きしてしまった。

 

そんな俺はあの日にみんなで鬼殺隊へ戻る途中に気絶して以来4ヶ月、目を覚まさなかったようだ。

 

「起きてたんだ…。禰豆子ちゃん早く言ってよ!せっかくお見舞いに来たのに」

俺は声の方を見るとそこには涙を流すカナヲがいた。

「カナヲ……」

「無茶しすぎだよ!あの後体中を調べたら火傷がものすごく多くて何回も死にかけていたのよ!それに、あなたが寝ている間、みんな忙しかったんだから……」

 

 

カナヲからは色々と話を聞いた。

 

俺は寝ている間に日本中を歩き回り、鬼が本当に絶滅したのかどうかを見て回ったそうだ。

実際、無惨とレミリアという二体の鬼の始祖が消滅したものの、もしものことを考えて念には念をと。

そしてさっき。

 

 

 

 

「来てくれてありがとう。今日が最後の柱合会議だ。今回は特別に柱だけではなく、甲隊士にも来てもらった。話すことは2つだけだ。簡単に終わる。

一つ目は今日を持って鬼殺隊を事実上解散とする」

「御意」

「鬼殺隊が1100年もの間戦い続け、多くの子供たちが亡くなってしまった。だけど、私たちは鬼を滅ぼすことができた」

「長きに渡り身命を賭して世のため人のために戦って戴き尽くして戴いたこと」

「産屋敷家一族一同心より感謝申し上げます」

そう言って御館様たちは頭を下げた。

「顔をあげてくださいませ!」

「礼など必要ございません!」

「鬼殺隊が鬼殺隊で在れたのは産屋敷家の尽力が第一です!」

「それに、輝利哉様が立派に務めを果たされたこと、御父上含め産屋敷家御先祖の皆様も誇りに思っておられることでしょう」

「ありがとうございます…!」

みんなは泣いていた。

そして、もう一つのことを思い出し、手拭いで涙を拭く。

「もう一つの事なんですが、これは鬼殺隊としての最後の役目となるでしょう。前に炭治郎という甲隊士が無惨という鬼の始祖から伝えられた思いがありました。それは青い彼岸花をこの世から絶滅させて欲しい、

と」

 

「青い彼岸花ですか、それは一体何なんでしょうか」

「実は青い彼岸花にはとてつもない力を持っていまして、それを口にしたものが鬼となった事例が2つあったのです。一つは鬼舞辻無惨、そしてもう一つは最後の鬼の始祖、レミリア・ヴラド・スカーレットです。

その鬼になる力を失くし、この世から鬼という悲しき存在を二度と現さないように青い彼岸花をいずれ見つけ出して絶滅させる、それが私たち産屋敷、そして鬼殺隊の最後の役目です。それが終わった時、鬼殺隊は本当の意味で解散をすることになります。本当にありがとうございました」

 

 

 

「そうか…やっぱりまだ鬼殺隊の仕事は残ったんだ…」

「心配ない。たった一つだけだし、私たちが忘れずに伝え続ければいつか誰かがやってくれる。そう信じましょう」

 

その後病室には色々なお見舞いが来た。

 

「愈史郎さん!パチュリーさん!」

「炭治郎、よく頑張ったよ。お前のおかげで鬼は俺とこの娘だけになった」

「ちょっと、私だって頑張ってたんだからね!」

「お前は皇居の方の鴉まきしてただけだろ!途中まではなんも役に立ってなかったくせに」

「ひどいわ!あんたあの戦いの後散々私のことを珠世さんと言いながらやってたの忘れないわよ!」

 

俺は流石に引いた。

 

てかどんだけ珠世さん好きなんだこいつは…。

 

「ごめんなさい。愈史郎は珠世さんが好きすぎておかしくなってるからしばらくは私が介抱するから」

そう言ってパチュリーさんは愈史郎を背負って病室を後にした。

 

「炭治郎〜、目が覚めてよかった!」

「心配したんだぞ!4ヶ月も寝腐りやがって!」

伊之助を見ると何故か少しおかしい、なんだろう。

「それにさぁ、こいつアオイちゃんと先月祝言あげたんだぜ?同期で最速だぞ?羨ましいわ〜、それにアオイちゃんは今妊娠4ヶ月なんだと!」

「え!本当!?」

「こいつめちゃくちゃ綺麗だったぜ?お前らどこで付き合ってたんだよ〜」

「善逸!その話はやめろ!」

「はいはい、俺も来週には禰豆子ちゃんと結婚するからね!よろしく!お義兄ちゃん」

 

「は?いつの間にそんな話をしてたんだ!?善逸!お前に禰豆子は渡さん!女遊びとかするような気がしてならない!」

「お兄ちゃんいいでしょ?それに善逸さんにはちゃんとこの先のお金にも困らない見立てがあるんですからね」

「そうだぜ?俺は禰豆子ちゃんと結婚する。そして俺は禰豆子ちゃんには何不自由なく暮らしてもらう自信がある」

 

善逸はそう言って禰豆子を引っ張って行った。

伊之助はアオイちゃんのことが気になったようで病室を出ていった。

 

 

「炭治郎〜!良かった!目が覚めたんだ!」

「いつここを出るんだ?」

「来週です。禰豆子の祝言を終えたら俺は雲取山に帰ります」

「その前に私たちのうちにも遊びに来てくださいよ!」

「声がでかいんだよ!」

「いやぁっ!まきをさんがぶったぁ!

天元様見ましたあ!?今ぶたれたの」

「見てなかったわごめん」

「落ち着いたら遊びに来てね。これうちの住所とお土産のお菓子、あと1年に1回鬼殺隊の集まりもあるから」

「あ!ありがとうございます!」

 

 

「こんにちは!父上!兄上!早く早く!」

「あっ!煉獄さん!千寿郎君!槇寿郎さん!妹紅さんまで!ご無沙汰してます!」

 

「俺の鍔をつけて戦ったんだな!嬉しいぞ!竈門少年!」

「それに!僕たちも実は御館様のところで頑張ってたんですよ!兄上や父上が鬼を狩るところ、見て欲しかった!」

「え!?そんなことあったの!?御館様のところも大変だったんだなぁ」

 

「ホントびっくりしましたよ。しかもあの時攻めてきた鬼の声がまさかレミリア本人だったなんて」

「レミリアはそんな所まで手を出してたのか…あの鬼だけは許さない!」

「炭治郎さん、顔が怖いです」

 

 

「妹紅さんってそういえば大丈夫だったんですか?」

「あぁ、柱の中で唯一欠損がなかったのは私だけだったらしい。

まぁ強いていえば髪の色が真っ白になったことくらいかな」

「そうなんですか…ということはみんな苦労してるんですか…」

「蟲柱は右脚と左腕が義手と義足、水柱は右腕に義足、音柱は左手が義手、蛇柱は両目失明、霞柱は車椅子、恋柱は両腕が義手、あと風柱は右手の人差し指が欠損ってところかな。ん?どうした?そんなにビクビクして」

「みんなすごい状態で戦っていたんですね」

「そうだよ。お前も一時は左腕が肩の少し下から先がなかったからな。突然生えだした時はびっくりしたって風柱も言ってたよ」

 

 

それからというもの、来る日も来る日もお見舞いやらお土産で病室がいっぱいになった。

それを全て食べ切るのに同期たち全員で食べ回った。

 

そして禰豆子の祝言を見届けた俺は雲取山へと一人帰った。

 

そして雲取山の自分の家の前には花が咲いていて、それが秋風に吹かれていた。

俺は家族の墓の前で合掌をし家の中に入る。

 

あの時の幸せは戻ってこない。

ならばこの先の幸せを自分で作ろう。

そう決めて俺は1人で炭焼きを再開した。

 

 

 

そして1年後、

 

「ふぅ、今年は良い炭が焼けたぞ」

 

「ごめんください」

俺はその声を聞いて振り返る。

そこにはカナヲが立っていた。

「お久しぶり、炭治郎。迎えに来たよ」

 

 

俺はカナヲと結婚した。

 

 

 

 

 

 

そして時代は現代へと移り変わる。




次回、時は現代、いや、ほんの少し前の物語になるのでしょう。

最終的にどんな最後を迎えるのか。
楽しみです。
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