鬼滅の東刃〜Another of Slayer〜 作:トーニオン
「うぉぉぉぉすげぇすげぇはぇぇぇぇぇ!」
「伊之助!はしゃぐのはやめろ!」
無限列車の8号車に乗った俺たちは煉獄さんを探す。
「柱だっけ?その煉獄さん。顔とかちゃんとわかるのか?」
「蝶屋敷で麻雀してたのを覚えてるし匂いも覚えているから」
7号車、6号車と前方の方に探していく。すると、
「うまい!これは美味だ。」
「煉獄さん、美味しいのは分かりますがあまり口に出さなくても」
煉獄さんだ。隣にいるのは、咲夜さん?なんでいるんだろう。
「あの人が炎柱?ただの食いしん坊じゃなくて?」
「うん、なんか思ってたのと違うけどあってる」
「宇佐見殿と半間殿は東京女子師範学校の鉄道サークルに入ってるのだな。俺も鉄道は好きでなぁ」
「そうなんですか!私達も秘封倶楽部として色々な鉄道を研究してます。ぜひ、御教授願いたいです」
「あの、すみません、今、任務中じゃないですか?」
「そうであった!俺としたことが任務を忘れるとは!」
「あ、私たちは3号車でご飯を食べてきます。それじゃまた」
「うむ!また話の続きでもしようではないか!」
「うむ!そういう事か!だが知らん!"ヒノカミ神楽"という言葉も初耳だ!君の父がやっていた神楽が戦いに応用できたのは実にめでたいが、それに、俺も火の呼吸と呼んではならんというのは父しか知らない。父に聞けばわかると思うがあいにく父上は隠居で…まぁ、この話はこれでおしまいだな!」
「えっ!?ちょっと、もう少し…」
「俺の弟子になるといい。面倒を見てやろう!」
「待ってください!そしてどこを見てるんですか」
「炎の呼吸は歴史が古い。炎と水と月の剣士はどの時代でも必ず柱に入っていた。炎・水・月・風・岩・雷が基本の呼吸だ。他の呼吸はそれから枝分かれや合体してできたもの。霞は風からの派生、心は月からの派生、そして恋は炎と心の合体でできた呼吸だ。竈門少年、君の刀は何色だ!」
「俺は、黒です」
「黒刀か!それはきついな!黒刀の剣士が柱になったのを見たことがない!更にはどの系統を極めればいいのかもわからないと聞く!それに俺のところに来ればもう安心だ。存分に鍛えてあげよう!」
面倒見のいい人だなぁ。この人、あの時の裁判とは印象が全く違う。
列車が止まる。
おそらく品川に着いたんだろう。
「この鉄道は特別急行でなぁ、このまま行けば明日の朝には神戸まで行ける。次は横浜まで止まらない」
「へぇ、詳しいですね」
「俺はこの列車に8日も乗り続けた!だからこの列車の止まる駅は全て覚えた!」
「え!じゃあ風呂とかは?雪隠とかは?」
「雪隠は8号車の方にある。風呂は、東京駅の近くの銭湯で済ませてきた!それに、この列車にのみ、鬼が出るという情報があってな。いつ出るかも分からないしなかなか気が抜けぬ!」
善逸は焦り出す。
「嘘でしょ!鬼出るんですか!この列車!嫌ぁぁぁぁ!俺降りたい!」
「善逸!今回は煉獄さんの任務に手伝うんだぞ!そんなに慌てるな!」
「あの〜私、これから熱海の方の任務なんですが大丈夫ですかね。」
咲夜さんが煉獄さんにきいてきた。
「咲夜殿は別任務の方だったな!今回の任務で鬼も討てば2つの任務もできて一石二鳥だな!」
「嫌ーー!俺咲夜さんの方の任務につきたかった」
「じゃあこの任務が終わったら私の方の手伝いもしてくださいね」
「ありがとう、助かるよ〜」
「切符…拝見致します」
パチッ
「拝見致しました…」
ん?なんだろう、あの車掌さんから嫌な臭いがする。
「炭治郎…なんか眠くなってきた」
「俺もだ…なんか眠い」
そう言われるとバタバタと人が眠りに落ちていく。
そして俺も、意識が落ちた。
「はっ!ここは!」
見慣れた景色だ。忘れもしない。もしや。
そうして俺は全力で走る。
そこには俺の住んでいた場所、それに俺の家族が生きている姿があった。
「兄ちゃん、おかえり!」
「お兄ちゃん!また炭完売したんだ!すっごい!」
俺は泣きながら抱きついた。
家族が、生きていた。嬉しいことは無い。
「それで急にお兄ちゃんが泣き出すからびっくりしちゃった。」
「炭治郎は無理しないで、今日は休みなさい」
「大袈裟だよ、平気だから、なんか悪い夢でも見てたみたいだ」
…う!
「禰豆子は?どこいった?」
「山に山菜を取りに行ってる!」
「昼間なのに!大丈夫か!」
「何言ってるんだよお兄ちゃん」
「あ、ははは、そうかそれもそうだな」
「炭治郎、お風呂の準備するからお水汲んで来て」
「わかったよ!母さん、じゃあ川に行ってくるね」
…がう!
「なんだろう…あの箱、なんか見なかったか?」
「見てないよ」
違う!
「じゃあ行ってくるね!」
起きろ!これは夢だ!目覚めろ!現実じゃない!戦え!
そうだ、思い出した!俺は列車の中。今は眠っているだけだ。
「兄ちゃん!竹雄がお兄ちゃんのおかずばかり取ろうとする!」
だめだ!まだ目覚めてない!どうすれば出られる。夢だと気づけたのに!
どうすればいい!
すると突然"俺"が燃え始め服装が一気に変わる。隊服だ。鬼殺隊の隊服だ。
そうだ、俺は、覚醒してる。いや、禰豆子の炎で、覚醒されかけている。
「お兄ちゃん、どうしたの?その格好」
「行かなきゃならないところがある。俺は、早く戻らないといけない。ごめんな」
俺は家を飛び出す。
「お兄ちゃん!山菜いっぱい取れたよ!」
禰豆子!でもこれは現実じゃない!
「炭治郎、どうしたの、何かおかしいわ」
ここに居たかった、振り返って戻りたい。本当ならずっとこうして暮らせていたはずだった。本当ならみんな今も元気で、禰豆子も日の光の中で、青空の下で、本当なら俺は今日もここで炭を焼いていた。刀なんて触ることもなかった。
でも、もう俺にはそんな未来は無い。戻ることなんて出来やしない。
ならば、俺はたった1人の妹、禰豆子を人間に戻すために、俺は明日に向かうしかない。
悲しいけど、もう一緒にはいられない。たくさんのありがとうとたくさんのごめんを思う。でも俺の家族はどんなときも心のそばにいてくれた。だから許してくれ。
俺は全力で走った。もう家族の幸せを見ることができないと思いながら。
山の奥まで来た。でもいない。鬼がどこにもいない。臭いはするんだ。
でもなんだこれは…膜がかかってるようだ。どこからでも鬼の臭いがする。どうすれば目が覚める。
「炭治郎、刃を持て、斬るべきものはもうある」
そうだ!禰豆子の箱、背後に現れた父の言葉、それは俺自身の本能の警告、既に気づいているはずの手がかりを俺がわかっていないため別の姿を借りて警告した。
そうか、だが賭けるしかない。もし違ったら俺はここで死ぬ。取り返しがつかないかもしれない。
でもやるんだ!夢の死が現実の覚醒に繋がる。そう斬るべきものは、
俺自身の頸だ!
俺は気合を入れて首を斬り裂いた。
次回ついに、無限列車の戦闘です。
作者の文章力が問われる話なので
どうなる事やら。
大正コソコソプロフィール
伊吹萃香
十二鬼月新下弦の陸
身長146cm
体重45kg
密と疎を扱う血鬼術を使う鬼
十二鬼月の新下弦の陸になったのは6月頃で下弦の伍には値しないとして置かれた。
空間を歪めて距離を一気に近付けたり、自分自身を少しの間だけ霧にして避けることをするなどの技を使う。
巨大化の血鬼術、大伸は彼女の必殺技だが柱には逆効果だったようだ。
ちなみに好きなお酒は清酒鬼ころしとウォッカ。