鬼滅の東刃〜Another of Slayer〜 作:トーニオン
3人の鬼との戦いが始まります。
「あなたたち、なかなかやるね!私の血鬼術を避けるとは」
俺とカナヲは苦戦していた。
足元から生えてくる根を避けるだけで精一杯。
それに、その根はヌルヌルした白い液をだす。
床はその液のせいで滑りやすくなっている。
「キャッ!」
「危ない!」
俺はカナヲが転びそうなのを止める。
「ありがとう」
「大丈夫か?足元に気をつけて」
「お前ら二人で何しとんじゃ!私との対決で男女の掛け合いとか許せん!」
鬼は怒り狂い大量の根を床から飛ばす?
とっさに俺とカナヲは飛び上がる。
しかし、避けきれない!
バーーン
ものすごい音とともに背中の箱が砕ける。
「禰豆子!」
その根は禰豆子の腹を貫通していた。
「ほほう、背中の箱には女が入っていたか、ん?そいつは鬼じゃないか?」
「あうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」
禰豆子の腹からは血が吹き出す。
「禰豆子!大丈夫か!」
俺は刺さった根を切り裂き禰豆子を抱える。
「大丈夫か!禰豆子!しっかりしろ!」
「あ、その子、那田蜘蛛山で小さくなったりしてた子だ」
「ええい、3人いたからって何があるんだ!ふざけんな!」
鬼はさらに怒りの頂点に達したのか。より多くの根を飛ばす。
一方、チルノとこいしは蜘蛛鬼の溶解液や糸玉に苦しめられていた。
「はぁ、はぁ、なんなのこれ、隊服がとけてる」
「それに、糸玉を弾こうとすると途端に柔らかくなる」
「あたしの糸はねぇ、柔らかいけど硬いのよ。それに、溶解液だけでも吐き出せるように、なったからね!」
2人の隊服は肩やスカートの裾などあちらこちらが破けている。
「ちっ、こうなりゃやってやる!」
氷の呼吸。 弐の型 氷山割り
霞の呼吸。参の型 霞散の飛沫
斬撃が蜘蛛鬼におそいかかる。
「なーんてね、あんた達の技、さっきより弱くなってない?もしかして肌を出されて恥ずかしいとか」
完全に図星だった。敵は明らかに服の方を溶かすように技を出している。
「あたいは恥ずかしくなんかない!」
「私もこの体じゃ人を落とすことなんか出来ないし!」
智溜乃はまだ成長期なのでともかくだが、こいしの方は姉よりも少し膨らみが大きい程度であり、しかも17歳なので成長はあまり望めないわけである。そのコンプレックスを指摘されてブチギレる。
アリスと文は悩んでいた。
敵に技を出せば自分にも返ってくる。
それによりあちこちに傷ができていた。
「もしかして私に攻撃が通ってない?あなた達って本当に弱いもんですねぇ」
「アリス、やつはおそらく、技を出せば出すほど反転して来る。その技を避けきれるもの以外出すな」
「わかったわ」
「あ、バレちゃいました?でも、私、そんな簡単なの持ってないんですけど〜」
アリスと文の話に正邪が煽ってくる。
そんな時、正邪が壁の方に向かって行く。
「さぁ、おふたりさん!かかってきなさい!」
「くっそ!煽ってきやがって!腹立つ!」
「文、考えがあるわ、これ、もしかすると…」
「そうか、そういうことなら有り得る」
「じゃあ作戦開始よ」
炭治郎はカナヲと禰豆子とともに、苦戦していた。
「炭治郎、打開策はないの!」
俺も困る、カナヲに急かされている。そんな時は手がかりを探さないと、ん、鬼の臭いが3つ?それもかなり近い。
それに、部屋の形がよく見ると四角ではない。
「カナヲ!後ろの壁を壊せ!みんなが近くにいるかもしれない!」
俺とカナヲは鬼の根を出すのを避けつつ壁に攻撃をする。
水の呼吸。漆の型 雫波紋突き
花の呼吸。 伍の型 徒の芍薬
ピシッ、パーーーン
「なんだ、何かあったのか!」
「ちょうどいいとこなのに…え?」
読み通りだった。3体の鬼は同じ場所にいた。
それに、壁1枚しか隔たれていない六角形の大広間がこの屋敷の最深部の本当の形だった。
「バレちゃしょうがないね!綾!正邪!3人でやるわよ!」
「「はい!」」
「おっ、炭治郎、こりゃ、やるもんだなぁ、さすが男だぜ。」
「そんなことより、みんなで力を合わせましょう。」
6対3、数では勝ってはいるものの相手は強い鬼。
「その蜘蛛の鬼、下弦の伍だよ!」
「は、私は下弦の鬼、十二鬼月だから強いんだよ!それに、炭治郎ってやつ、那田蜘蛛山の時以来だね」
「思い出した、お前は姉の」
「あたしはね、綾って言う名前があるの。そう、累がつけてくれた名前」
「あっちゃ〜これは危ないですね。零余子さん、あなたのからくり屋敷、見破られちゃいましたね」
天井に立つ鬼はそう言って煽る。
「だからってなんだと言うの?見破ったからって戦況は変わらない!」
零余子は根を地面から大量に飛ばす。
さらに、綾の溶解液まで纏いあちらこちらに飛び散る。
躱すしかない。
壁に飛び散るとそこがドロドロになる。
隊服に付けば服は溶ける。
3人の鬼があわさった攻撃はかなり強力である。
「どうだい、あたし達の合わせた攻撃は!」
刀で鬼の首を斬ろうとしたが零余子の白液で切れ味は鈍くなっている。
さらに溶解液も合わさり、少しずつ溶けていた。
このままではみんな刀が切れなくなって終わりだ。
そんな時、禰豆子は腹を刺しその手を振り回し周りに血を飛ばす。
それが皆の刀に付着する。
爆血。
「禰豆子!ありがとう」
「ムムー!」
刀についた液は払えた。しかし、俺の刀身は元の3分の1が溶けて無くなっていた。
だが、なんとかなる。そう自分に言い聞かせた。
「正邪は方向も、攻撃も真逆になります。避けられる技を打ってください」
「アリス、ありがとう。そうか、そういうことか」
俺は正邪の方に向かう。
「ははは、私は下弦の陸だよ〜強いんだぞ〜」
「お前は十二鬼月では無いな。それに、それなら目に字が刻まれているはずだ」
相手は図星だったように焦り出す。
すぐさま右へと移動する。
俺は左に技を放つ。
ヒノカミ神楽。円舞
正邪の首が宙を舞う。
「ギャ、効きませんよ」
正邪の言っていること、それに動きも全く逆だった。
それが正邪の特性。
正邪は塵へと帰った。
「正邪がやられたか。あいつは候補だったけどそれほど強くもなかったし」
「それに、あいつは奴らにとってもハズレくじだったからね」
「はいはい、その油断が命取りだよ」
技を出そうとする。
しかし、5人の足元は大量の粘液で動きにくくなっている。
まともに動けるのは俺だけ、万事休すか。
そう思った矢先、
ドーーーン
天井から水が噴き出してきた。
「何、ここは湖の底の下よ!崩れないようにしたはずなのに」
「あんたたち、継子だったはずだよね、お兄の言ってたことがよくわかった」
水浸しになる大広間その天井から降りてきたのは黄色と赤の髪を後ろで束ねた人だった。
「妹紅さん!なぜここに!」
「おっ、この前の期待株だな、なんか苦戦してるな?」
「はい、鬼が3体いて一人は刎ねましたが、後の2体は糸と粘液を使う鬼と根を地面から生やしたり、粘液を飛ばす鬼です」
「ほう、面白いやつもいるもんだな」
「私の糸で濡れなかったけど、一歩間違えば水圧で死ぬわ」
「そうね、じゃあ反撃かい…」
そう話している2体の鬼の途中で妹紅さんは技を決めていた。
炎の呼吸。陸の型 星火燎原
技を決めてすぐに2体の鬼の首が落ち、凄まじい燃え上がりとともに鬼は塵となった。
「お前ら、ここから出るぞ!」
「でも、ここって湖の下ですよね?どうやって出るんですか?」
「お前ら泳げんのか?泳いで天井突き破って出るんだよ!」
こうして俺たちはからくり屋敷を泳いで出た。
「はぁ、はぁ、危なかった」
「炭治郎と智溜乃とカナヲ以外、ほんとだらしねぇなぁ、泳ぎ方とか習わなかったのか?」
「「「そんなの習いません!」」」
全員を引っ張りながら湖底から水面まで泳いだ。
それに、禰豆子は口枷のせいもあり息が苦しかったのだと思う。
「まだ2時半か、そこの妹鬼を太陽から守るために急いで箱を作れ」
「はい!」
俺たちは湖畔に立っていた木を斬り倒し、急いで箱を作った。
「何とか間に合った。禰豆子、ここに入って!」
木の幹をそのまま斬り、そこをくり抜いて籠のようにし、禰豆子が入った時に隊服で包んで、日光を遮る。
「よし、じゃあみんなで帰…」
そこで意識が完全に飛ぶ。
「あちゃー、こりゃ慣れない呼吸を使って気絶したな。よし、お前らは箱根の藤の屋敷に行け!そこでしばらく休んでろ!」
「はい!」
俺たち6人の任務はここで終わった。
だが、倒れた俺は箱根の藤の屋敷に行くことになった。
そう、継子の5人も一緒に。
妹紅さん強い。
そしてサラッと下弦の鬼も倒してましたね。