鬼滅の東刃〜Another of Slayer〜   作:トーニオン

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今回はついにあの鬼が登場します。
やっとここまで来ました。



失踪者と太夫の本性

俺たちは四人で屋根の上で報告をしあっていた。

「だーかーら、俺んとこに鬼がいんだよ。あちこちに潜むネズミみてぇな感じだったり部屋をズタズタにできるでけぇ感じだったり」

「いや…うん、ちょっと待ってくれ」

伊之助は精一杯腕を使って表現してるがさっぱりわからない。

「伊之介さん、騒がしいのでシッですよ」

「それにそろそろ宇髄さんと善逸たちが定期連絡に来ると思うから…」

 

「善逸たちは来ない」

宇髄さんは突然現れ、俺たちに伝えた。それに俺は聞き返す。

「善逸たちが来ないってどういうことですか?」

「お前たちには悪いことをしたと思ってる。俺は嫁を助けたいが為にいくつもの判断を間違えた。善逸たちは今、行方知れずだ。昨夜から連絡が途絶えてる。それに、お前らはもうこの吉原から出ろ。まだ未熟すぎる。ここにいる鬼が上弦や元上弦だった場合対処できない。消息を絶った者は死んだと見做す。後は俺一人で動く」

宇髄さんは落ち込んでいる。

「いいえ宇髄さん、俺たちは…」

「恥じるな、生きてる奴が勝ちなんだ。機会を見誤るんじゃない」

「待てよオッサン!」

宇髄さんはそのまま消えるように去った。

「俺たちはまだ丁以下だから信用してもらえなかったのかな」

すると伊之助たちがそれに対して返す。

「俺たちの階級は全員丙だぞ?もうみんな上位隊士だぜ?」

「そうよ、それに、階級は右手を握れば出てくるわ」

3人は拳を握る。すると文字が現れた。

何それ…俺はどういうことなのかさっぱりわからなかった。

「藤の山を降りる前に全員、手に細い棒で弄られたでしょ?もしかして覚えてない?」

「なんかされたのは覚えてるけど、こういうことって知らなかった…」

「元気出せよ!」

萎える俺に対し伊之助は背中を叩いた。

「そうだ、こんな場合じゃないんだった。ごめん、夜になったらすぐに伊之助のいる荻本屋へ行く。それまで待っててくれ、二人だけで動くのは危ない。それに、今日で俺たちのいる店は調べ終わるから」

「何でだよ!俺らのトコに鬼がいるって言ってんだから今から来いっつーの!頭悪りぃなてめーはよ!」

伊之助は俺に対して色々と怒るがそれを妖夢が抑える。

「伊之助、よく聞け、夜の間店の外は宇髄さんが見張っていただろ?でも善逸たちは消えたし伊之助たちの店の鬼も今は姿を隠してる。もしかすると建物の中に通路があるんじゃないかと思うんだよ」

説明すると伊之助は止まる。

「通路?」

「そうだ、しかも店に出入りしていないということは鬼は中で働いている者の可能性が高い。鬼が店で働いていたり、巧妙に人間のふりをしていればいるほど人を殺すのには慎重になる。バレないように」

「そうね…殺人の後始末や人攫いには時間がかかる。血痕は簡単に消せないですし」

「ここは夜の街だ。鬼には都合がいいことも多いが都合の悪いことも多い。夜は仕事をしなきゃならない。いないと不審に思われるし、それに、聞いた話によれば失踪した人は全員昼間、つまり、それだけ目につく可能性が高い人だ。それに、宇髄さんの奥さんを含めて番付を見直すと、十番以内からどんどん失踪している。つまり上位の人間だ。それに、この人たちはみんな生きてると思う。そのつもりで行動する。必ず助け出す。みんなもそのつもりで行動してほしい。そして絶対に死なないでほしい。それでいいか?」

「全部持ってくなよ炭治郎。俺の言いたかったことはそれだぜ」

「わかりました。私たちも絶対に生きて帰ってきます」

「炭治郎、私たちはときと屋の人たちにお礼をしなきゃね」

「アリス!わかったよ」

 

 

俺とアリスは二人で鯉夏さんの部屋に入る。

「鯉夏さん、不躾に申し訳ありません。俺たちはときと屋を出ます。お世話になった間の食事代などを旦那さんたちに渡していただけませんか?」.

「それに、私たちのことを色々と気遣ってくださり、ありがとうございました」

「炭ちゃん、亞里亞ちゃん、その格好は…」

「訳あって女性の姿でしたが俺は男なんです」

「あ…それは知ってるわ、見ればわかるし、声も、それに男の子だっていうのは最初からわかってたの。何してるのかなって思ってはいたんだけど…、それに亞里亞ちゃんは男に見えてたけど女の子だったのね、そっちの方に驚いたわ」

俺はバレバレだったのか。ただアリスまで男だと思っていたは失礼な気がした。

「事情があるのよね?須磨ちゃんを心配してたのは本当よね?」

「はい!それは勿論です。嘘ではありません。いなくなった人たちは必ず助け出します」

「ありがとう、少し安心できたわ。私ね…明日にはこの街を出て行くのよ」

「そうなんですか!それは嬉しいことですね」

「こんな私でも奥さんにしてくれる人がいて…今は本当に幸せなの。でも、だからこそ残していくみんなのことが心配でたまらなかった。嫌な感じのする出来事があっても私に調べる術すらない」

「それは当然です、どうか気にしないで、笑顔でいてください」

「私はあなたたちにいなくなって欲しくないのよ。炭ちゃん、亞里亞ちゃん。」

優しい人だった。少しズレてはいたけど。

俺たちは頭を下げてすぐに立ち去った。

 

「はぁー、まさかこの背中まである髪をしていながら男だと思われていたとはね」

「アリスのことを男だと思うとは、もしかして俺とアリスが大荷物を持ち運んでたからかな」

「おそらくそれかも…それに、ときと屋の楼主さんも男なのにかなりの長髪だったから」

「人を見た目ですぐ判断するのは難しいからな。それと、今からでもすぐに荻本屋へと向かわないと」

「そうね。向かいましょう!」

俺は急いで向かおうとする。

しかし、ときと屋の方から臭いを嗅ぎ取る。

鬼だ!鬼の臭いが近くにいる!

「アリス!今からときと屋に戻る!鯉夏さんが危ない、それにあの人は失踪する順番でも次だったはずだ!」

「そうね、あの人は今、番付で2番目にいる。そしてこの前失踪した人が3番の人だから、あー、なんで今襲ってくるのよ!鬼ってやつは!」

俺たちはすぐに引き返しときと屋の鯉夏さんの元へ向かった。

 

 

「鯉夏さん!大丈夫です…か?」

そこには、番付で一番、蕨姫太夫が佇んでいた。

「あら、鬼狩りの子?来たのね、そう…何人いるの?一人は醜いガキ、一人は青い髪の子、そしてもう一人は茶髪の子でしょ。柱は来てる?もうすぐくる?アンタたちは柱じゃないわね、弱そうだものね柱じゃない奴は要らないのよ!わかる?私は汚い年寄りと不細工は喰べないし!」

そこには帯でぐるぐる巻きにされ首からしたが無いようになっているが死んでいない鯉夏さんとその帯を操る蕨姫太夫だった。

それに鯉夏さんからは血の匂いもしない。

おそらくは吸収するものだろう。

「鯉夏さんを放せ!」

俺はそう言う。すると蕨姫太夫は怒り出す。

「誰に向かって口を利いてんだお前は…」

帯をしならせ凄まじい速さで吹き飛ばされる。

「炭治郎!」

「アンタも油断してるんじゃないわよ!」

アリスも別の方向に吹き飛ばされた。

「ゲホっゲホゲホゲホっ」

速すぎて見えない!手足が痺れる。だが、

受け身は取れた。そうじゃなかったら今生きてない。

手足が痺れているのは俺が怯えているからだ。

それに背中が痛いのは強打してるから当たり前。

あの鬼の武器は帯。帯の中に人を取り込める。建物を探してもほんのわずかしか隙間がなかった訳だ。それに。一寸でも隙間さえあれば人を攫える。これが奴の血鬼術。

「二人ともうまく受け身を取ったのね。ふぅん、思ったより骨がある。そこの赤髪は目がいいし、そこの金髪の髪も捨てがたい。そこだけなら喰べてあげる」

 

俺は背中に手を回すと箱は壊れていないが、紐は片方ちぎれている。次の攻撃を喰らったら壊れる。

「禰豆子ごめん、俺はここに置いていく。背負っては戦えない。だが、箱から出るな。自分の命が危ない時以外は」

 

水の呼吸。肆の型 打ち潮・乱

 

俺に対して襲ってくる帯をすり抜け狙い目を斬る。

そしてアリスもすかさず。

 

恋の呼吸。弐の型 懊悩巡る恋

 

他の帯も斬られ、針妙丸さんや何人もの遊女も助ける。

 

「あら、なかなかやるわね、2人とも可愛いね、不細工だけど、なんだか愛着が湧くな。お前たちは死にかけの溝鼠のようだ」

 




やっと出ましたね。
鬼が
次回は他のサイドの話も進めつつ合流します。
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