鬼滅の東刃〜Another of Slayer〜 作:トーニオン
にとりさんとの意外な関係も明かされます。
なんで俺とあいつが隣の部屋なんだ。
いつもいつも隣だからよく来るんだが
友達のように話しかけてくるのがうるさい。
久々に帰ってきたと思えば話し相手がいなかったのか?
むしゃくしゃする。
炭治郎という奴は忘れっぽいのか?
「玄弥〜、昨日まで訓練してたんだけど、その絡繰から二本の刀が出てきて俺たちは驚いたんだ。そしたらものすごく筋肉質になった鋼鐵塚さんが現れて刀の研磨をするってことでいろいろあって大変だったんだよ。鉄穴森さんがいうには刀の研磨が二本とも終わるまで五日ほどかかるらしくて研ぎ終わるのが四日後になるんだ。その研ぎ方すごい過酷みたいであまりの辛さに死んじゃった人もいるとか言ってて心配だよ。絶対に来るなって言われてるんだけどさ、見に行ってもいいかな?玄弥はどう思…」
「知るかよ!出てけお前!友達みたいな顔して喋ってんじゃねーよ!」
俺は炭治郎とかいう奴に言い返す。
「えっ、俺たち友達じゃないの?」
「違うに決まってんだろうが!!てめぇは俺の脚を折ってんだからな!忘れたとは言わせねぇ」
すると炭治郎はスッとした顔でこう言う。
「あの時は階段から脚を踏み外した玄弥が全部悪いし仕方ないよ」
「下の名前でいちいち呼ぶんじゃねぇ!」
「そういえばこの栗まんじゅう美味しいよ!食べる?」
「は?いらねえーってーの!さっさと自分の部屋に戻れ!」
俺が言い返してると炭治郎という奴が、何かに気がつく。
「あれ?歯が抜けてなかったっけ?温泉に入っていた時前歯を一本…」
あ、こいつ、俺のことに勘づいたか?だがここは黙ってはぐらかした方がいいな。
「お前の見間違いだろ」
「見間違いじゃないよ、歯とってあるから」
「な、何で取ってんだよ気持ち悪ィ奴だなテメェは!」
「いやだって、落とし物だし返そうと…」
「正気じゃねぇだろ、捨てろや!」
俺は奴に対して気持ち悪さを覚えた。
「てめぁはおれに近づくな!ってか今後一切俺の部屋に入ってくんじゃねぇ!」
俺は奴を締め出す。
あぁ〜、あいつは何でそんな過干渉なんだ?
俺となんかまだ刀鍛冶の里以外で話したことないくせに、
それに、蝶屋敷ですれ違った時なんか俺は別のことを考えてたから話す気にもならなかった。
すると、襖を開ける音がする。
「誰だ!呼びかけもせずに開けるん…じゃね…」
戸を開けたのはにとりさんだった。
「おう、元気にやってるか?それに私の作った銃の調子はどうだ?」
「別に、おかげさまで、たくさん鬼を狩るのに役立ててますよ」
「玄弥、少しだけ話をしないか?」
「話をする気にならねぇ、とっとと失せろ」
「あんたの兄も、何年か前に同じことを言われたよ」
その言葉を聞くと、兄貴のことが気になった。
「どういうことだ。兄貴の何を知ってるんだ!」
「そういえば言ってなかったな。実はね、アンタの兄、不死川実弥の刀を打ったのは私なんだよ。つまり、兄弟揃って私がいなければ任務さえつとまらないって訳だ」
俺はそれを聞くと兄貴のことを思って何も言えなくなる。
「やっと大人しくなったか、お前の兄貴はなぁ、私が初めて刀鍛冶として担当した隊士なんだよ。あいつは凄かったよ。私の刀を何本も折りながら強くなっていったんだから、そういう所はお前とそっくりだよ」
「うるせぇよ、兄貴のことを悪くいうんじゃねぇ」
兄貴のことを言われて俺は顔を背ける。
「そう、不貞腐れんな、それに、お前は私と結構似てるところがあるんだよ」
「どういうことだ?」
「私はね、お前と同じく呼吸は使えないんだよ。鬼殺隊なのに全集中の呼吸が使えないのは変だと思うけどさぁ」
「そ、そうなのか?」
というかにとりさんって鬼殺隊だったの?
「私はね、小さい時から歯車とか弄って色んなもの作ってたんだ。そしたら気味悪がられて親に捨てられる形で育手に売られたんだよ。それからは剣の才能があってものすごい数の型を覚えたよ。でも私はね、型は真似できても呼吸の適性は全くなかった。それでも私は鬼殺隊に入りたくて育手の人のことを無視して勝手に最終選別受けたら受かっちゃってさぁ。それ以来、育手とは絶縁だよ。だけど、私には才能がなくてね。いったいどうやって鬼を倒すのかもわかんないで受かっちゃったから、そんな時、刀鍛冶の鉄穴森さんが私の刀を打ってくれた時に驚いたよ。こんな刀どうやって作ってるんだろうって、それで鉄穴森さんに言ったら初めてものすごく褒められたらしくてね。私が素晴らしい刀ですね、弟子になりたいですって言ったらすぐにでも私のところに来なさいって言われて、そして今に至るわけよ」
俺も確かに適性は無い。それに苦労は何度もした。でもこんな生き方もありなんだな。
と、にとりさんのことを思う。
「玄弥、そういえばあなた、今思春期で女の子と話せないんだっけ?もしかして私の事女の子だと思ってない?それとも私だけなら大丈夫とかそういうの?」
俺は不思議に思った。この前の柱の人や同期の2人とすれ違った時でさえドキドキして話せなかったのに、にとりさんとだけは話せる。女性なのはわかっているのに、
「私のこ〜んな豊満な体で興奮しない男なんかなかなかいないぞ?お前の兄でさえ思春期の時はもじもじしてたぞ。おかしいな。私の体に興味無いとか?」
それを言われると赤面する。
「うるせぇ、とにかく、銃は威力が上がってたからありがとよ」
「思春期だからやっぱりそうなるか、もしさぁ、今度刀鍛冶の里に来る機会があったら、私が刀の打ち方を教えてあげるよ。自分で刀を打てる剣士ってのはなかなか便利だからな、それに、もしよければ私の弟子になってもいいよ」
それは、もしかして…
「な〜に変なこと考えてんの?私はあなたの事を思って言ってるだけだからね。恋とか愛とかそんなのは無いよ」
俺はそれを言われてほっとする。
「あ、そういえばそろそろ矜羯羅の型を変える時期なの忘れてた。玄弥も一緒に来る?」
「勝手に行けばいいじゃねぇか!俺はいかねぇ!」
「つれないなぁ、あんたがついてきたら、スイカのぬか漬けをあんたにやる予定だったんだけど」
「……じゃあ、いくよ…」
「そう来なくっちゃな」
なんか好物に釣られた動物のような扱いされた気がした。
俺とにとりは里の門まで行く。
そこには、ぐちゃぐちゃに壊された絡繰人形が横たわっていた。
「うわぁぁぁぁぁ!私の矜羯羅零式がぁぁぁぁぁ!許せない!私の絡繰を壊すなんて!」
その壊れた人形を俺はただ眺めているしかなかった。
「これは確実にやばい、私の矜羯羅零式を壊すということは、もしや、上弦クラスの鬼が!玄弥!里のみんなが危ない!」
「にとりさん!俺が里長に伝えてきます!あと、俺が必ずその絡繰を壊した奴を倒して見せます!」
「頼んだよ!私はこの絡繰の部品をかき集めるから」
この時、すでに鬼が里の中に侵入していることを俺はまだ知らなかった。
刀鍛冶の里もついに鬼側に目をつけられ侵入されましたね。
いよいよ、刀鍛冶の里も大変なことになってきましたね。
大正コソコソプロフィール
鉄河城にとり
1894年2月10日生まれ
身長162cm
体重56kg
スリーサイズは85-64-95
刀鍛冶にして鬼殺隊隊員、
彼女の育手は水の呼吸の使い手だった。
彼女の覚えた型の数は77もあり、その型を全て落とし込んだのが矜羯羅零式である。
それに加えて鬼を倒した数は72体もいるため、意外にも彼女の階級は丙だったりする。
同期は胡蝶カナエ、しのぶ姉妹(1908年春期)