鬼滅の東刃〜Another of Slayer〜 作:トーニオン
どこまでかかるんだこの戦いは。
何か臭いがする。
何だろう…これは…
「…治郎!…炭治郎!早く起きて」
ハッ、俺は目を覚ます。
その時俺は禰豆子に担がれて雷から逃げていた。
「えぇい!ちょこまかと逃げるな!」
俺は禰豆子もろとも雷撃を喰らう。
「ぐはっ」
そうだ俺は鬼の団扇の攻撃を受けて気を失った…!禰豆子が先に意識を取り戻してたんだ!
「危ない!避けて!」
目の前に飛び込む鬼、俺はギリギリで躱す。
その鬼は舌打ちをする。
その隙に俺は鬼の見えぬ建物の奥へと逃げる。
「ええいまだるっこしい!可楽!この建物ごと吹き飛ばしてしまえ!」
「カカッ、言われなくても、そのつもりじゃ!」
その瞬間ものすごい暴風が吹く。
俺たち3人は吹き飛ばされる。
考えろ!考えるんだ!敵に大打撃を与える方法、すぐに回復させない攻撃。
その瞬間、禰豆子は俺の刀を掴む。
「カカカッ、随分見晴らしが良くなったのう。さぁこれでちょこまかと隠れる場所はほとんどない。あと吹き飛ばされたところを見るに、奴らは森の中か」
何とか着地をしたものの、禰豆子は大木に下半身を潰されてしまった。
「禰豆子!大丈夫だ!見捨てたりしない!刀から手を離すんだ!」
禰豆子は手を離さない、そして血が刀を伝う。
その瞬間、刀が火に包まれる。
禰豆子の爆血の能力で刀の色が赤く変わる。
もしかして禰豆子、あの堕姫との戦いの時の一瞬を…
俺は爆血をまとった刀、それを爆血刀と名付けた。
「赤くなるんですねぇ、お侍さまの刀、戦う時だけ赤くなるのねぇ。どうしてなの?不思議ねぇ。普段は黒曜石のような漆黒なのに、とても綺麗ですね」
なにかが頭を駆け巡る。これは、遺伝した記憶。
お侍さまというのはあの耳飾りの剣士のことだろうか。
あの剣士の刀は俺と同じ漆黒だったのか?
そして今、俺の刀は赤く、色が変わった。
禰豆子の血によって赤くなった刀だからきっと、あの剣士とはやり方が違うけれど、今刀は同じようになっている。
強くなったと思ってと鬼はまた更に強く、生身の体は傷を負いボロボロになり、でもその度に誰かが助けてくれる。そして命を繋いでくれた。ならば、俺は応えなければ、俺に力を貸してくれるみんなの願いは、想いは二つだけだ。鬼を倒すこと、人の命を守ること、俺はそれに、応えなければ!
俺は、刀を振り、咲夜のぶら下がった木を斬る。
「炭治郎、ありがとう」
そしてそこに鬼がぞろぞろとやってくる。
「なんだ?あの刀は、少し見た目が違う気がする」
「まぁよい、小細工したところで儂らには勝てぬ。斬られたとて痛くも痒くもないわ!」
喜の鬼が凄まじい速さで襲いかかる。
だが、俺は全ての鬼が隙だらけに見える。
俺は上段に構える。
そして、一気に__
ヒノカミ神楽。日暈の龍 頭舞い
三体の鬼はバラバラに切り刻まれて転がる。
ずっと考えていた。あの一撃のこと、堕姫の頸を斬った瞬間の不思議な感覚、
呼吸、力の入れ方、それに、燃えるように熱くなった体中、そして額が。
わかった、もうできるぞ。あと一体、哀しみの鬼だけだ。一度に四体斬らないと、あと一体はどこだ!
俺は辺りを見回すと遠くに長い槍を突き刺される哀しみの鬼が両手を前に出し怯えている。
「ひいぃ!そんな、お前は!どうしてぇぇぇ」
その瞬間、鬼の頭を掴まれ、そして刀で頸を斬られる。
玄弥!無事だったんだ!それに、今、鬼の頸は斬られた。これは勝ったかもしれない。
「玄弥!勝……」
玄弥は振り向くと、鬼のような形相、いや、鬼みたいな顔をしている。
どういうことだ?よくわかんない。それに、玄弥の顔をした別の鬼かも、でも今、名前を呼んだら振り向いたよな。どういうことだ?
俺は混乱する。
そして玄弥は鬼の耳を食いちぎる。
それと同時に三体の鬼が声を上げる。
「何だこの斬撃は!灼けるように痛い!」
「おちつけ!かなり遅いが再生自体はできている。それに、まだ儂らは負けていない!」
攻撃は効いている!玄弥の状態がわからないが一体斬ってくれた事でわかった。
恐らく、斬ったところで堕姫たちのようには倒せないんだ!この喜怒哀楽鬼への攻撃は殆ど意味が無い。それに、ずっと気になっていたことがあった。あの時、転がる小さな肉片、そしてさっき吹き飛ばされた時、何故かこの季節にはありえない蚊の音が耳元でした。それに、その時臭ったもの、それはカナヲが弾いていたあの硬貨とかなり近い臭い。つまり、本体は別にいる。その鬼の頸を斬ればきっと…
俺は突然、首を掴まれる。
「図に乗るなよ…、上弦を倒すのは俺だ!下弦たちを倒したのはお前の力じゃない。だからお前は柱になってない!」
「あっうん!そうだけど」
「お前なんかよりも先に俺が…」
「玄弥!涎が垂れてるぞ!どうしたんだ!俺の首を絞めてるし」
「同期で柱になるのは俺だ!」
「なるほど!そうかわかった!俺と禰豆子と咲夜が全力で援護する!4人で頑張ろう!あの鬼たちの本体がいるはずなんだ、探すから時間を稼いでくれ!」
「お前の魂胆はわかってるぞ!そうやって油断させて手柄を…」
その時、玄弥は俺を見て、言い返せなくなる。
その時、咲夜が俺に叫ぶ。
「炭治郎!玄弥!避けて!」
俺は瞬時に避ける。
「玄弥!本体を見つけたらすぐ教えるから!それに、禰豆子だけは斬らないように気をつけてくれ!俺の妹だから」
もう怒りの鬼だけは復活した。急げ!
探れ!集中しろ!どこだ!扇の鬼が風を使ったおかげで温泉の強い臭いが全くしなくなってる。
その時、木の根に違和感を感じる。
そこから声がする。
「大丈夫じゃ、儂は絶対に見つからぬ、大丈夫じゃ。悪い奴らはみんな喜怒哀楽が倒してくれる」
いた!見つけた!あんなに小さかったのか!
「玄弥ーーー!北北東に真っ直ぐだ!本体は低い位置にを隠している。向かってくれ!援護する!」
それに、禰豆子もついて行かせた方がいい。
「禰豆子!玄弥を助けろ!鬼に玄弥の邪魔をさせるな!」
その瞬間また暴風が吹き付ける。
飛ばされるな。絶対にこの場から離れるな。
まずい!雷の攻撃もくる!
禰豆子はそれを察知し、怒りの鬼に飛びかかる。
しかし、さっきの肉片からまた分裂した哀しみの鬼が禰豆子を槍で貫く。
目を逸らした。
その隙に俺は怒りの鬼の腕や足を斬る。
隙は必ずある。だからこそ、もっと速く、もっともっと速く動いて相手の隙の数を増やすんだ。
咲夜は喜びの鬼を斬り刻み、禰豆子は血を使い、哀しみの鬼を燃やす。
次は楽の鬼を斬る。
相打ちのように楽は扇であおぐ。
そして地面に叩きつけられる。
でも、両足は斬れた。
楽の鬼は拳で地面を打つ。
だが、俺には当たらない。
「玄弥ーーー!右側だ!南に移動している!探してくれ!」
俺は玄弥を急がせる。
ついに半天狗の正体が明らかになりました。
小さいですね。
考える限り大きさとしては日本カブト虫くらいですかね