鬼滅の東刃〜Another of Slayer〜   作:トーニオン

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今回は会議録です。
そして次回への足掛けとなります。



柱稽古編
緊急柱合会議とそれぞれの思惑


大正五年三月二十九日

午後二時十五分

炭治郎が目を覚ます前日、産屋敷邸、いや、旧産屋敷邸では緊急柱合会議が開かれていた。

 

実弥

羨ましいことだぜぇ、何で俺は十二鬼月に遭遇しねぇのかねぇ

 

小芭内

こればかりはな、遭わない者はとんとない甘露寺と時透、その後体の方はどうだ?

 

蜜璃

あっうん、ありがとう、随分と介抱してくれたおかげで良くなったよ。

 

無一郎

俺もまだ本調子とまではいかないけど、

 

行冥

良かった、柱がまた欠ければ鬼殺隊が危うい…、死なずに十二鬼月二体、それに、上弦まで倒したのは尊いことだ。

 

天元

派手にやってくれたな二人とも、それに、直接戦闘での参加者の死者0人はすげぇぜ!前の討伐では7人の柱の内3人が死ぬ大惨事だったって話だし。

 

永琳

宇髄さん、その時代はまだ柱が七人制のときですよね。

その後、九人までに増え、先代が更に11人にまで増やしたんですよ?

それに、今回の戦闘で関わった2人はその制度になってから入った柱ですからね。

 

天元

おお、そうだったな!

柱で3番目に在任が長い俺がそのことを忘れていたぜ!

 

しのぶ

それに、今回のお2人ですが傷の治りが非常に早い、先の戦いでさえ宇髄さんが20日間まともに動けなかったのに、お2人はわずか8日でこうやって会議に出席できるようになる、何があったんですか?

 

義勇

その件も含めてお館様からお話があるだろう。

 

妹紅

珍しく私と意見が合うな。この前の任務帰りの時は、飯屋で目玉焼きの話で喧嘩したのにな。

 

さとり

あんたら何やってんのよ…。それに、最近になって鬼の被害が激減しているのも気になる。お館様からその話もあるかもしれないけど。

 

 

あまね

大変お待たせ致しました。

本日の柱合会議、産屋敷あまねと。

 

輝利哉

新当主、産屋敷輝利哉が務めさせていただきます。

 

あまね

そして前当主、産屋敷耀哉が現在も生きていることをご報告させていただきます。

 

行冥

承知…

前当主、耀哉様が一日でも長くその命の灯火を燃やしてくださることを祈り申し上げます。あまね様も御心強く持たれますよう…

 

あまね

柱の皆様には心より感謝申し上げます。

既に御聞き及びとは思いますが、日の光を克服した鬼が現れた以上、鬼の始祖たちは目の色を変えてそれを狙ってくるでしょう。己も太陽を克服するために、大規模な総力戦が近づいています。

下弦の壱・上弦の陸との戦いで甘露寺様、時透様の御二人に独特な紋様の痣が発現したという報告が上がっております。御二人は痣の発現の条件をご教示願いたく存じ上げます。

 

蜜璃・無一郎

痣?

 

輝利哉

古くは戦国時代、

鬼の始祖の1人である。鬼舞辻無惨をあと一歩という所まで追い詰めた始まりの呼吸の剣士たち、彼ら、彼女らは全員に鬼の紋様と似た痣が発言していたそうです。

伝え聞くなどして御存知の方はご存知です。

 

実弥

俺は初耳です。何故伏せられていたのですか?

 

あまね

痣が発現しない為、思い詰めてしまう方が随分いらっしゃいました。それ故に、痣については伝承が少なく曖昧な部分が多い、それは当時はほとんど重要視されていなかった、いや、かなり忌避されていたせいかもしれません。鬼殺隊がこれまで3度壊滅させられかけ、その過程で継承が途切れていたからかもしれません。

ただ一つはっきりと記し残されていた言葉があります。

痣の者が一人現れると共鳴するように周りの者たちにも痣が現れる。

 

輝利哉

始まりの呼吸の剣士の継人、煉獄橋平、そして江戸時代の上弦の鬼の討伐での唯一の柱での生存者、稀神紗紅愛の2人の手記にそのような文言がありました。

 

あまね

今この世代で最初に痣が現れた方、それは柱の階級ではありませんでした。

竈門炭治郎、魂魄妖夢、曲戸アリス、3名が最初の痣の者。

ですが御本人たちにもはっきりと痣の発言の方法はわからない様子で、共通で判明したことは一つしかありませんでした。

その1つが体温39℃以上という条件、ですが、実際に体温を39℃にするように頑張ってもらいましたが、それだけでは発現されませんでした。

そして、それに続いて、柱の御二人が覚醒された。

御教示願います。

甘露寺様、時透様。

 

蜜璃

はい!あの時はですね!確かにすごく体が軽かったです!えーっと、ぐあああって来ました!さらに心臓がばくんばくんして耳もキーンとしてものすごく頭が冴えてました!

 

 

申し訳ありません、穴があったら入りたいです。

 

無一郎

痣というものに自覚はありませんでしたがあの時の戦闘を思い返してみた時に思い当たること、いつもとは全く違うことがありました。その条件を満たせば恐らくみんな浮き出す。その方法を御伝えします。

 

前回の戦いで俺は毒を喰らい動けなくなりました。呼吸で血の巡りを抑えて毒が回るのを遅らせようとしましたが僕を助けようとしてくれた少年が殺されかけ、以前の記憶が戻り、強すぎる怒りで感情の収拾がつかなくなりました。

その時の心拍数は二百、いや、二百十を超えていたと思います。

さらに体は燃えるように熱く、三十九度五分以上になっていたはずです。

 

永琳

そんな状態で、普通に動けますか?

 

しのぶ

その状態では普通の隊士なら命に関わる、いや、死んでしまう可能性も高いんですよ!?

 

無一郎

そうですね、だからそこが篩に掛けられる所だと思う。

そこで死ぬか死なないかが恐らく痣が出る者と出ない者の分かれ道です。

 

輝利哉

心拍数二百十以上に…体温は三十九度五分以上なのですか?

 

無一郎

胡蝶さんのところで治療を受けていた際に俺は熱を出したんですが、体温計なるもので計ってもらった温度、三十九度五分、そして心拍数二百十で俺は鏡の前に立った時、痣のような紋様が浮き上がりました。

 

実弥

そんなすげぇ簡単なことでいいのかよ。

 

義勇

これをすげぇ簡単と言ってしまえるすげぇ簡単な頭で羨ましい。

 

実弥

何だと?簡単じゃねぇか?

 

永琳

慎みなさい。それに、その条件だとうさぎ並の心拍数と体温ですよね。

 

さとり

では、痣の発言が柱の急務となりますね。

 

行冥

御意、何とか致します故先代の当主であるお館様には御安心召されるようお伝えくださいませ

 

あまね

ありがとうございます。ただ一つ痣の訓練につきましては皆様にお伝えしなければならないことがあります。

 

蜜璃

何でしょうか?

 

あまね

もう既に痣が発言してしまった方は選ぶことができません。

痣が発言してしまった方は例外がほぼなく二十五歳を超えたものはいないということ、それが書き残された二つの書物に記されていました。ですが、鬼殺隊史上、最初の痣を持つもの、継国縁壱は八十五まで生きたという話も残っています。それに、痣を発現したものは今まで調べた鬼殺隊のいくつもの書物を調べてもわずか15人しかいないんです。だから、鬼殺隊歴代最強とも言われた継国縁壱程の実力がないと長く生きるのは難しいと思われます。15人の発現者の寿命が25歳以内でこの世を去る可能性が非常に高いことを皆さんには頭に入れてもらいたいです。

 

 

あまね様!先程、耀哉様が目を覚ましました。

 

あまね

そうですか、では私たちは耀哉の食事を手伝うので失礼します。

 

 

行冥

なるほど、しかし、そうなると28歳の私は一体どうなるのか…南無三…。

 

義勇

あまね殿もお館様も退室されたので失礼する。

 

実弥

おい待て、失礼するんじゃねぇ。それぞれの今後の立ち回りも決めねぇとならねぇだろうが、それに激減した仕事についてもだなぁ。

 

義勇

十人で話し合うといい、俺には関係ない。

 

小芭内

関係ないとはどういうことだ。貴様には柱としての自覚が足りぬ。

それとも何か?自分だけ早々に鍛錬を始めるつもりなのか?会議にも参加せず。

 

実弥

てめぇ!待ちやがれ!

 

しのぶ

冨岡さん、理由を説明してください。さすがに言葉が足りなすぎますよ。

 

義勇

俺はお前たちとは違う。

 

実弥

気に食わねぇぜ…、前にも同じことを言ったなぁ冨岡、俺たちを見下してんのかぁ?

 

さとり

やめなさい、義勇にも理由はある。私が説明するから待って、

 

実弥

なんだと?おめぇはあの冨岡の擁護でもする気か?

ならお前も同罪だな。

 

蜜璃

喧嘩は駄目だよっ。冷静に。

 

行冥

みんな…座れ…。

話を進める…一つ提案がある…。

 

最近まで気になってたことだが、最近伸びてきた隊士も増えた。

だが、伸びた隊士はいずれも柱預かりの隊士、または継子たちばかりではないか…。

だから、より育成を強めるためにも、柱たちの稽古を隊士全員で回らせるというのはどうか…?

 

天元

確かに、今現在、甲の隊士というものは、1年前の最終選別者8人、それに俺たちの継子たちなどを合わせても15人しかいない。

これは隊士が育っていないのと同じだな。

 

永琳

それに、15人は妹紅さんが柱になったあとに昇格した面々ですからね。

妹紅さんが柱になったあとはしばらく甲の隊士は0人でしたし。

 

妹紅

そうか、私が兄ぃの跡を継ぐまでは私一人だったのか。

 

実弥

確かになぁ、昨日文がものすごく喜んでたのも分かる。

 

蜜璃

私たちで力を合わせて、即席でもいいから、

柱に近い実力者をどんどん作った方がいいと思いますね。

 

小芭内

俺は甘露寺の意見にも賛成だ。

 

無一郎

炭治郎と同格の隊士を増やせば、もしかすると、この先の総力戦でも勝ちが見えるかもしれない。俺はそう信じている。

 

しのぶ

あの、実はなんですが…

 

天元

なんだ?

 

しのぶ

私と八意さんは合同訓練には参加できません、事情がありまして。

 

行冥

どういうことだ…。

 

しのぶ

私と八意さんは、みんなが合同訓練をするよりももっと重要なことをしなければならないのです。

それが、鬼の始祖を倒すためにも絶対に重要なことなのです。

 

行冥

ならば、仕方ない…。お2人を除く8人で合同訓練をすることにしよう。

 

さとり

私は義勇も入れた方がいいとは思うんですよね。

義勇はちょっとまだ心の準備が出来てないだけで、

それに、誰よりも義勇は優しく情に厚いからね。

 

蜜璃

もしかして、さとりさんって冨岡さんのこと好きなの?

 

さとり

は?私は恋愛感情とかないから、というかあいつが好きなやつはしのぶさんだよ。私は義勇が言えないことを代弁してるだけで、あんなやつとは付き合うなんてごめんだね!

 

蜜璃

えーーーーーーー!

 

しのぶ

冨岡さん、どういうことですか?

そういえば、姉さんが生きていた頃、よく、姉さんと話してましたよね?どういうことですか?

 

冨岡

すまない、俺はお前のことが好きだ。だが、口下手で不器用な俺は言えなかった。だから、カナエに色々教えてもらっていただけだ。

 

しのぶ

え!?そうでしたの?

 

蜜璃

きゃーーーー!

しのぶちゃん!

これは恋だよ!私も応援するから!

 

実弥

俺は今何を見せられているんだ。

 

行冥

話が大きく逸れている。

ここで話を終わりにしよう。

柱達で合同訓練を行う、

開始は四月五日から、それまでの間に、訓練の内容を考えておくように。

 

一同

はい!

 

午後三時五十分

閉会

 

 

早苗

みーーんな私がずっといるのに気が付いていないの困る。

産屋敷の当主の妻になるってこういう仕事もあるのね。

それにしても柱の皆さん自由すぎませんか?




凄い会議ですね。
色々とバラされたりと面白いことになりましたね。

ちなみに現在甲の隊士は
我妻善逸
十六夜咲夜(痣)
竈門炭治郎(痣)
鉄河城にとり
霧雨魔理沙
古明地こいし
魂魄妖夢(痣)
不死川玄弥
射命丸文(痣)
九十九弁々
九十九八橋
栗花落カナヲ
嘴平伊之助
氷川智溜乃
曲戸アリス(痣)
の15人です。

(痣)は痣が発動している人です。
次回は炭治郎が目覚めた辺りからになります。
お楽しみに!
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