鬼滅の東刃〜Another of Slayer〜 作:トーニオン
今回で柱稽古編最終回!
次回より、鬼舞辻無惨との戦い、そして無限城での戦いが始まります。
俺はある場所へと向かっていた。
義勇さん達が柱同士で鍛え合う場所、未来竹林というところに向かっている。
俺は柱たちの好物を把握している。
というよりも物知りの文さんが全部教えてくれた。
それに、今は義勇さんは不死川さんと手合わせするところだ。
2人の大好物を重箱で2つ持って歩いている。
それにしても割と遠い、悲鳴嶼さんの稽古場ほどではないけど。
地図を頼りに道を進んでいくとものすごい音がする。
おそらく義勇さんと不死川さんが打ち込みを行っているんだろう。
俺がその場に着くと、ものすごい打ち合いが始まっていた。
風の呼吸。壱の型 塵旋風・削ぎ
水の呼吸。参の型 流流舞い
速い!でも見える!動きを完全に理解できる。
「オラオラどうしたァれてめぇは俺たちとは違うんじゃねぇのかよぉ!」
それはそう意味じゃないですよ……。
水の呼吸。 肆の型 打ち潮
不死川さんはサラリと避ける。
「おせぇんだよ!」
風の呼吸。伍の型 木枯らし颪
水の呼吸。 漆の型。雫波紋突き
あ!2人とも木刀が折れた!
「そこまで!2人とも、何本も折るんですか?」
にとりさんが2人を止める。
「仕方ねぇだろ?柱どうしとなりゃ木刀の5本や10本折れたって変わらねぇだろ?」
「その木刀は特別なんですよ。継子たち7人が柱たちのためにと思って随分前から何本も削ってたんですよ?それも、不死川さんや伊黒さんは折りすぎなんですよ」
それを言った瞬間、不死川さんは無言になる。
「それに、そこで炭治郎が差し入れを持ってきたみたいだし、ここで一時間休憩」
「義勇さんも不死川さんもすごい打ち合いでしたね」
「あれくらいでもまだかなり抑えている方だ」
「炭治郎もだいぶ強くなってたよなぁ、この前、同期隊士みんなで試練をやってたのを見た時はすごいものを見てしまったと感心したよ」
「にとりさんって鬼とか斬ったことあるんですか?」
「まぁ、鬼殺隊だし、私も鬼は斬ったことはある。72体かな。それに、私もこの前の刀鍛冶の里のおかげで甲まで昇進したし」
「えーーー!にとりさんってそんなに強かったんですか?俺なんか36ですよ?」
「いや、どんだけ強い鬼ばっかり当たってんの?あんた鬼の始祖から狙われているとかそんなわけ?」
「その通りだ。炭治郎は鬼舞辻無惨を1度だが見たことがある」
「俺たちでも名前くらいしか知らねぇのによくもこいつは見たもんだ」
俺が見たのは確かに鬼舞辻無惨だった。確かにその時は鬼の始祖はお前だけだと思ってた。だけど、鬼の始祖は複数、そしてこの前蝶屋敷に呼び出された時には2体ということが確実となった。それに、恐らくだがその鬼は鬼舞辻無惨とともに行動している。だが、もう一体の鬼の始祖は見た事がない。一切情報がないのである。
「それにしても、文が作るおはぎはうめぇ」
「不死川、もしかしておはぎが好物なのか?おはぎならいくらでも作るぞ」
「は?てめぇにおはぎなんか出されたくねぇよ」
「そうか……」
「不死川さんって文さんの作るおはぎが一番好きなんだそうですよ」
「炭治郎……どこでその話をきいた……」
「え?文さんから直接……」
「あのバカ、軽々しく話すんじゃねぇって何度言ったら」
不死川さんは怒って立ち上がる。
「不死川、今時期は牡丹餅の方が美味しいと思う。食べてみるか?」
「いらねぇ!俺はおはぎがいいんだ!てめぇに出されるものなんか食うか!」
そう言って不死川さんは竹林を出た。
「まぁ、あいつはこだわりを持ってるからな、仕方ねぇよ、それに、義勇も空気を読むのが下手すぎる。とにかく話すことの練習でもした方がいいんじゃねぇか?」
義勇さんはそう言われて黙る。
「俺は嫌われていない」
「たくよ……あいつらといるとホント調子が狂う……」
俺は竹林を出て、自分の屋敷に帰る。その途中で、なにかが髪に引っかかる。
「なんだよ……ハエか?」
俺は何かを感じた髪の部分を掴む。
すると、プチッて音がし、拳を開くと、
そこには大きな目玉をつけた虫のようなものだった。
俺は気になったので柱たちを呼び出した。
「何よ、このおぞましいものは」
「知らねぇよ。ちょっと前に俺の髪にくっついた虫だと思ったらこれでさぁ」
「その目玉みたいなやつ、この前私の屋敷のお風呂に何匹か浮いてたわ!」
甘露寺はそう話す。
「不死川さん、この虫、微かにだけど鬼の気配を感じる、恐らくこれは、鬼が目玉の虫のようなものを使って鬼殺隊を探りに来たんじゃないか?」
さとりがそれを話すと柱たちがざわついた。
ついに最後の戦いの始まりを告げるようなものを見つけてしまったようだ。
「ということは下手すると柱稽古中に鬼の侵入を許したということか」
「その可能性は否定出来ない。なぜならこれまで1ヶ月以上鬼の出没が一切ない。それに、蝶屋敷からも鬼の気配がするし、もしかすると無惨が何かしらの鬼を水面下で動かしていたのかも……」
「蝶屋敷の鬼は、鬼舞辻無惨とは関係ありません」
しのぶはそう言い放つとまた柱がざわつく。
「どういうことだ、胡蝶」
「話さなければなりませんね。実は、私と永琳さんは珠世さんという鬼と3人でこれから起こりうる最終決戦に向けて薬を作っていたんです」
「なぜ、鬼と人間が一緒にいる、それに、珠世とかいう鬼は人間を食わないのか?」
「一切食いません、あの方は150ml程の血を飲む程度で充分だからです。それに、鬼舞辻無惨を倒そうと、何百年も研究をしていた方なんです。そしてこの研究は先代のお館様、産屋敷耀哉様の公認により行われているんです」
「私たちのお館様が鬼と関わりを持っていたなんて…」
「ふざけんな!なぜお館様がそんなものと関係を!」
「仕方ないですよ。お館様は鬼舞辻無惨を倒そうとすることを最後まで諦めていないお方ですから、それに、鬼舞辻無惨はもうすぐ鬼殺隊の旧本部に攻めてくると思います。だからこそ、そのためにも私たちは鬼であり、鬼舞辻無惨を倒すために研究をしていた珠世さんと約一年もの間協力していたのです」
「なるほどな、それはお館様に感謝するしかないな」
「お館様はそこまでお考えだったとは……、俺たちが思っている以上にものすごい御方だな」
「鬼舞辻無惨が攻めてきた時は、私たちは全力で最終決戦に臨みましょう。そして鬼の始祖を倒すのです」
こうして柱たちは最終決戦に備えられるように動き出した。
しのぶさん、まさかバラしちゃうとはな、
でも説明をしない限り、納得もされませんですしね。
それに、愈史郎が作っていた小刀も柱全員に支給されていましたし、
それによりどんどんと研究が進みましたからね。
炭治郎が珠世さん達とあってなければここまで研究は進まなかったでしょう。
これもまた運命の力なのですかね。