鬼滅の東刃〜Another of Slayer〜   作:トーニオン

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今回から無限城編です!
無惨とお館様の会話そして、物語の大きな動きがあります。


無限城編
鬼を統べし者と鬼狩を統べし者


石畳を踏む音が聞こえる。

「やぁ、来たのかい……初めましてだね、鬼舞辻無惨」

「何とも醜悪な姿だな……産屋敷耀哉」

「やはり……私の元へきた…今目の前にいるんだな…、我が一族が1100年追い続けた鬼…、あまね…彼はどのような姿形をしている…?」

「二十代半ばぐらいの男性に見えます。そして瞳は紅梅色、そして瞳孔は猫の目のように縦長です」

「そうか…君は来ると思っていた。必ず、君は私に…産屋敷一族に酷く腹を立てていただろうから…私だけは君が…君自身が殺しに来ると思っていた」

「私は心底興醒めしたよ。産屋敷耀哉、身の程も弁えず1100年にも渡り私の邪魔ばかりしてきた一族の長というものがこの床に伏せた屍のような姿とは…」

「そうだろうな…私は…昨年の夏に医者から年は越せないかもしれないと言われた…でも私はまだ生きている…それに…24も迎えられた…それには医者も言葉を失っていた…それもひとえに…君を倒したいという一心ゆえだ、無惨…」

 

「その儚き夢も今宵で終いだ。お前はこれから私がこの手で殺す」

「君なら知っているだろう…私とお前は同じ産屋敷一族、君が生まれたのは平安の初期だから血は遠いけれど…、私は君の本当の名前を知っている…」

「ほう、ならば言い当ててみよ。」

「産屋敷…夢燦……だな」

その時、無惨の言葉は少し止まる。

 

「フフフ…その名で呼ばれたのは、1100年ぶりだな…、素晴らしい…だが私はその名を鬼になった時に捨てた」

「君の名は…私が一族の家系図を調べた時に…あったよ…似た名前があるんだなぁ…って…やはり君だったんだな」

「だがなんのためになる?私になにか言いがかりでもあるのか?」

「君は人間だった頃…酷くいじめられていた…そのときに…無惨と呼ばれていたんだね…?」

「そうだ。私は憎き家族を何人も喰った。それはそれは不味かったがな」

「そのあとの産屋敷一族は…君のような怪物を出してしまったせいで…呪いがかけられてしまった…。生まれてくる子供たちは皆不幸や病弱なものが多く、十五までしか生きられないものがしばらく続いた…そして100年が経ち…絶えそうな時に神主から助言を受けた…鬼の因果というものにより寿命が奪われている…そのものを倒すために心血を注ぎなさい…そうすれば一族は絶えることは無い…実際に代々神職の一族から妻をもらい続け…子供も死にづらくなり…寿命も伸びてきたが…それでも我が一族の誰も三十を越えたものはいなかった…」

「迷言もここに極まれりだな…お前の病は頭にまで回るのか?そんな事柄には何の因果関係もない、なぜなら私には天罰が下ったことはほとんど無い。人間を殺しても私は生きることが許されてきた。この1100年で神も仏も見たことはない」

「君はそのようにものを考えているんだね…でも…君は天罰が下ったことはほとんど無いと言ったね…。当ててやろうか…、君が下った天罰を…」

「…」

「君は…結婚してるんだよね…私とあまねのように…」

「……フン…」

「やはり当たっていたか…それに…君は…太陽のしたで過ごす…そして永遠の時を見続け人に手を加える神にでもなる…そう夢見ているんだろう…」

「…その通りだ、そしてそれは間もなく叶う。禰豆子という鬼の血が手に入りさえすれば」

「君の夢は叶わないよ、夢燦」

「禰豆子の隠し場所に随分と自信があるようだな。しかしお前と違い、私にはたっぷりと時間がある…」

「君は思い違いをしている」

「何?」

「私は永遠がなにか…神とはなにか…知っている。永遠というのは人の想い、その人の想いが繋がるからこそ永遠であり不滅なんだよ。そして運命は…誰にも分からない…それは神であってもだ…運命は人が作るものだ…、神は何もつくらない…何も手を下さない…」

 

「下らぬ…お前の話には辟易する」

 

「この1100年間鬼殺隊は無くならなかった…それに一度は公認となった時期もあるほどだ…今まで可哀想な幾人もの子供たちが決して無くなることはなかった。

その事実は今君が…下らないと言った。人の想いが不滅である。

大切な人の命を理不尽に奪った者は許さないという想いは永遠だ。君は誰にも許されていない。

この1100年間1度も、そして君はね、夢燦、何度も虎の尾を踏み、龍の逆鱗に触れ続けた。

本来ならば一生眠っているはずの虎や龍を君は起こした。彼はずっと君や、その妻を睨んでいるよ。絶対に逃がすまいと。

私は殺した所で鬼殺隊は痛くも痒くもない。私自身はそれほど重要じゃないんだ。

この人の想いと繋がり、そして運命が君には理解できないだろうね夢燦。なぜなら君たち鬼は、君とその妻が死ねば全ての鬼が滅ぶんだろう?日本、いや、世界中に潜む鬼が」

 

 

「空気が揺らいだね…当たりかな?」

「黙れ…」

「うんもういいよ、ずっと君に言いたかったことは言えた。最期に、私自身は重要でないと言ったが…私の死が無意味ではない…私は幸運なことに鬼殺隊…特に柱の子や炭治郎たち甲隊士にはしたって貰っている。つまり私が死ねば今まで以上に鬼殺隊の士気が大きく上がる」

「話は終わりだな?」

「ああ…こんなに話を聞いてくれるとは思わなかったな…ありがとう夢燦…でも…君の目的さえ実現出来なかったのは最後の後悔だよ」

「なん……」

 

 

 

 

「緊急招集!旧産屋敷邸襲撃!」

 

 

「なぜ、護衛を付けなかったんですか!最後くらい安らかであって欲しかった!なぜ!」

「お館様!お館様!」

「蜜璃!泣くんじゃない!」

「伊黒さんだって〜」

「お館様!まさか!」

「お館様!どうして!死に急ぐんですか!生き長らえた命を!」

「お館様!心中お察しします!でも、死ぬのだけは選ばないでください!」

それぞれの思いが旧産屋敷邸へと向かう。

だが、

 

ドーーーーーーン

 

その思いは虚しく、屋敷が跡形もなくなるほどの爆発が起きてしまう。

 

お館様〜!

その声が虚しく夜を木霊する。

 

 

「ついに、起きてしまいましたか…」

「私たち5人きょうだい、全員無事だったことを」

「私たちで未来を繋ぐんです。この早苗、全力で応援致します」

「ありがとう、僕みたいな小さい子の妻になってくれたこと、本当にありがとう」

「さ、私たちには守ってくださる人がいるんですよ」

「そうだった、元柱であり育手である方々、本当に護衛に駆けつけて下さり感謝します」

「今回駆けつけてくださった、元水柱鱗滝左近次さん、元炎柱煉獄杏寿郎さん、元炎柱煉獄槇寿郎さん、元岩柱聖白蓮さん、元花柱風見幽香さん、元鳴柱堀川雷鼓さん。忙しい中新産屋敷邸を護衛に来たこと、本当にありがとうございます」

 

 

この日、最終決戦が始まった。




ついに無限城編です。
無惨の本名ってそんな名前だったんですね。
名前って大事ですからね。

そして旧産屋敷邸が爆発し、新産屋敷邸では元柱が続々と集まってますね。

柱、そして甲隊士たちは次回どうなるのでしょうか
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