鬼滅の東刃〜Another of Slayer〜 作:トーニオン
その戦いの終わりの始まりは最終決戦の場所へと導かれる。
「ぐっ産屋敷耀哉!貴様ーー!」
あの男は常軌を逸している。
仏のような笑みを貼り付けながら己と妻、そして屋敷諸共爆薬で消し飛ばした!私のものさしよりも遥かに上を行く男だ。
なにか仕掛けてくるとは思っていたが、建物全てに爆薬を仕掛けていたとは…。
爆薬の中にも細かい撒菱のようなものも大量に仕込まれていて殺傷能力が格段にあげられている。恐らくあの撒菱は鬼狩の刀と同じ鉄。
一秒、いや、一分でも私の再生を遅らせる為に。
つまりまだ何かある。あの男はこのあとまだいくつもの仕掛けを仕込んでいるつもりだ。
人の気配が集結しつつある。
恐らくあの男が言っていた柱や甲の隊士ども、だがこれだけではないもっと別の何か、私もいくつかかけているがあの男は自分自身を囮にする腹黒は。
私への怒りと憎しみや哀れみが大蛇のように真っ黒な腹の中で巻いていた。
あれだけの殺意をあの若さで見事に隠し抜いたことは驚嘆に値する。
妻は承知のうえだったのか?
よせ、今考えるのはこれではない。
奴らを無限城に落とすための隙を作る。
そのために私はここに来たのだ。
間もなく体も再生しきる。
その時目の前には大量の種と水の塊が浮いていた。
もしや、血鬼術!貴様私の呪いを外す鬼が他に…
ビシィ!
固定された!?
誰だこの血鬼術だこれは…
それに…水が氷となって手足が固まる。
それに、肉の中や骨の髄まで棘が細かく枝分かれして抜けない。
いや、問題ない、かなり多いが2分で吸収しきれる。
その時、体になにかが突き刺さる。
そこには見覚えのある姿が目の前にあった。
「珠世!なぜお前がここに…」
「この棘の血鬼術と水の血鬼術は貴方が浅草で鬼にした2人の女性のものですよ!」
目くらましの血鬼術で近づいたな。目的は?何をした?なんの為に俺の腹を貫いた?
「吸収しましたね夢燦、私の拳を。拳の中に何が入っていたと思いますか?」
「何?…貴様」
「そう、鬼を人間に戻す薬ですよ!どうですか?効いてきましたか?」
「そんなものできるはずは……」
「完成したのですよ!状況が随分変わった、私だけではない、鬼殺隊の柱たちの力と検体のおかげでね!」
「お前も大概しつこい女だな珠世!逆恨みも甚だしい。お前の夫と子供と孫と親戚を殺したのは誰だ?私か?違うだろう、他ならぬお前自身だ!お前が皆殺しにした」
「そんなことわかっていれば私は鬼になどならなかった!老いて癌で死にたくないと言ったのは!!子供や孫がお金に苦しまないように幸せになって欲しかったからだ……!」
「その後も大勢の人間を騙し殺したのは私が見た幻か?楽しそうに人間を喰い荒らし死体の山を築いたように見えたがな、それに、私のことを愛したのは嘘か?」
「そうだ、私は自暴自棄になって大勢殺し、そしてあなたに近づいたのも本心だった。でも私はもうこれ以上鬼の被害者を出したくない!その罪を償うためにも私はお前とここで死ぬ!そして地獄にともに落ちろ!」
「悲鳴嶼さん!古明地さん!お願いします!この鬼の始祖を!」
「南無阿弥陀仏!」
「さぁ!死に晒せ!」
心の呼吸。弐の型 恐
「やはり頸が飛んでも死なない!」
「ならば潰すまで!」
無惨の飛んだ頸は悲鳴嶼の鉄球により潰される。
「ははは!面白いぞ!私の首が飛ぶのはあの日の呼吸の剣士以来だ!」
血鬼術 黒血枳棘
岩の呼吸。 参の型 岩軀の膚
心の呼吸。漆の型 慙
「てめぇーーーー!お館様に何しやがったぁぁぁ!」
「お館様!」
「お館様の仇!」
「無惨だ!奴は頸を斬っても潰しても死なない!」
全員が本気で技を打つ、その瞬間、全員の足元に多数の障子が現れる。
そして全員がその障子の開いた所から落ちていく。
「私を追い詰めたつもりか?貴様ら鬼狩1400人!その行先は地獄の果てだ!今宵皆殺しだ!それに、私が死のうとも全ての鬼は滅びぬ!」
「地獄に行くのはお前だ無惨!絶対に倒す!そしてもう1人の始祖も見つけだしお前のあとを追わせてやる!」
「やってみろ!竈門炭治郎!」
さて、私は無限城の核の部屋で珠世と、そして先程見えた2人の女鬼を吸収するとするか。
「やはり、無惨、いや夢燦は奥の手があると思ってました。ですが、私たちには鎹鴉1000羽を既にあの場所に待機させておきました。
それに、珠世さんの言った通り、60人の隊士は補足されませんでしたね」
「私たちがまさか蝶屋敷から移動するなんて思いもよりませんでした」
「神崎アオイ、あなたは鬼殺隊の中で人を看護することに最も長けたお方です。
あなたが、私たちや怪我で参加出来ない隊士たちを繋ぎ、そして、鬼殺隊を絶対に無くさせてはいけません!
アオイ、そして3人の継子だった者の妹たち、頼みました!」
「はい!新たなお館様のご指示、私神崎アオイ、本気で取り組んでみせます」
「私たちの」
「お姉ちゃんを殺した」
「童磨をカナヲさんやしのぶさんが」
「「「絶対に倒してくれます」」」
「ひなき、にちか、くいな、かなた、早苗、千寿郎さん!」
「「「「「「はい!」」」」」」
「この戦いで、鬼舞辻無惨を倒すために、私たちで無限城の地図を描き尽くし、鬼殺隊1460人の因縁と未来の鬼に殺される運命にあるもの達を全て救うんだ!だから…」
パシン
「お館様!あなたが泣きそうになってどうするんですか!私たちの鬼の因縁の終焉を勝ち取るんじゃないんですか!しっかりしてください!」
「早苗、ありがとう」
「無限城へと落ちた隊士たちの把握が先だ。そして、強い隊士を上弦の鬼たちの所へ導く、鴉たちも全力で動け!そして無限城を攻略するんだ」
ついに無限城編、始まりましたね。
そして新産屋邸には神崎アオイとあの看護師3人がいました。
そしてサラッと無限城攻略のための地図作りに千寿郎さんまで参加してるとはね。
本当に総力戦って感じになってきました。