新テニスの王子様最速RTA U-17日本代表中学主将ルート   作:どぐう

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ㅤ最終回です。そのため、後書きがクッソ長いです。要約すると「新テニ読んで♡」ですので、物好き以外は読まなくていいです。


Get sparks√.mp9

ㅤ金太郎から譲り受けた子犬を飼い始めた財前光で走るRTA、はーじまーるよー!

 

 

ㅤオッハー!!!!! 寝る前にシンジャエールを飲んだので、目覚めも心なしか最高です。元気よく行きましょう。

ㅤ画面に「入れ替え戦」の相手が出るので確認します。……うわ、ダブルスですね。シングルスばっかやってたからでしょう。こっちの事情も考えてよ。

 

2番コート:財前光・金色小春 vs 3番コート:真田弦一郎・海堂薫

 

ㅤうーん、この謎采配。不二と河村を組ませまくった、スミレちゃんのトンチキオーダーを思い出します(暴言)。

ㅤあと内部演算の問題なんでしょうが、真田と海堂のコート階級下がってますね。かわいそう。

 

「――おい、財前! ちょっと小春と組めるからって調子乗るんやないぞ! あと、単純に羨ましい! いてこます!」

 

ㅤユウジがなんか叫んでも全部無視です。ムカつくので、小春の肩でも抱いてやりましょうか。大丈夫やで、俺がどんな時も守ったる。

 

「ひっ、光きゅん……♡」

「コラ、誑かすな言うたやろ!」

 

 はい、試合突入です。

ㅤ今回は、こちらが後攻です。真田と海堂、どちらを狙っても良いんですが……真田を狙いましょう。これは木手と同じような理由で、真田には「雷」があるのでボールに追いついてくれるんですね。

 

「敗北の淵へ案内してやろう!」

 

ㅤあっ、このセリフ言ってる時にKOしちゃった……。まぁ、良いでしょう。自問自答の可能性もありますし。

ㅤなんか、図らずも立海メンバーを3人も倒してしまいましたね。強いからポイント多く貰えるし、癖があるから倒しやすいという理由はありますが、この偏り具合は反省したいです。

 

ㅤ気を取り直して、練習をすることにしましょうか。これでラストなので、一つ一つの動作に心を込めましょう(なおスキップ)

ㅤようやく、カリスマが5に辿り着きました。伸び率を計算していたとはいえ、やはりドキドキしましたね。失敗してたら終わりなので。

 

ㅤこの後、一軍帰還イベントがありますけれども、全部スキップです。試合パートもやりたくなければ、スキップ可なのでもちろん飛ばします。ここが省略できる為、少々苦労して徳川を倒した訳ですから。

 

ㅤそのまま飛ばせるだけ飛ばすと、ラストのイベント――代表発表が開始します。

ㅤ急に合宿所上空にセスナが飛来し、テニスボールが降ってきます。その後、機体はこ↑こ↓に着陸します。中から登場するのは三船コーチ。

 

「……久しぶりだな、中学生ども――ワシがU-17日本代表監督、三船入道じゃい!」

 

ㅤ急な自己紹介に中学生達は皆ザワつきはじめます。

 

「何や、あの汚いおっちゃん監督やったんかぁーっ!」

「あかん! アタシ、失礼な口きいてもうたわ〜!」

 

ㅤ普通、あんな呑んだくれのオッサンが監督だとは思いません。

 

「そんなお前らに、伝えたいことがある!! 国際テニス協会の若手育成の目的のもと……今回のU-17W杯は特例として――各国中学生チームの参加が認められた!」

 

ㅤこれもうわかんねぇな。

ㅤルール変更なら、もっと早く告知すべきだと思いますが……そんなことは気にしてはいけません。テニスで世界と戦える。大事なことはそれだけなのです。

 

「ワシは裏山のモニターで、お前らの能力!精神力!伸び代を見ておったんじゃ。そして、コーチとの相談のもと、世界と戦う中学生日本代表を決めた……今から、その14人を発表する――」

 

ㅤ三船コーチは、折り畳んだ紙を取り出します。

 

「キャプテンは――」

 

 

 

 

 

 

 

「――財前光!」

 

ㅤ計測終了です!!!!

ㅤタイムは「1時間2分33秒15」! 新記録を打ち出しました! ここまでお付き合い下さった皆様、ありがとうございます!

ㅤこのあと、以下13人の代表も発表されていきます。

 

「代表は強い奴から選ぶのみ……それが日本の夜明けじゃ!」

 

ㅤいや〜走り切りました。本編では有り得ないゆえに、非常に感動しております。財前が今後見せるであろう勇姿を見ることが出来ないのは残念ですね。ここでゲームは終わってしまうので。

 

ㅤエンディング曲もあるのですが、この曲あんまり好きじゃないので「テニプリっていいな」に差し替えておきますね。原作者の創造神たしけが歌っています。聴いてください(ダイマ)。

 

ㅤ総括すると……このゲーム、やっぱりRTA向きじゃなかったのだろうなって思います。テニプリで一番大事な「エピソード」を殆どすっ飛ばしてますからね。あと、乾汁が便利でした。

 

ㅤそして、財前光……散々な扱いしてゴメンね。

ㅤとはいえ、「テニプリ三大何だったのかキャラ」だの「イキリ倒した挙句手塚に負けた男」だの「腐女子人気で生き残った」だの……もう既にメチャクチャな言われようですからね。この実況を通して、彼のことを好きになってくれる人が、1人でも居てくれたら良いなと思います。

 

ㅤ財前にあって、手塚にはもう無いもの――それは「来年の全国」です。

ㅤ彼はまだ2年生で、次代を担っていくことが出来る。金太郎と一緒に四天宝寺を背負って戦い、先輩が掴むことが出来なかった優勝を果たして欲しいと思います。来年はてっぺん取ったる四天宝寺!

 

ㅤそれでは、本当にこれで最後です。改めて、皆様ご視聴本当にありがとうございました! また、いつかのシリーズでお会いしましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜エピローグ〜

 

 

ㅤ代表選出終了後、財前は白石達の方へ振り向く。キャプテンに選ばれるのは予想外だったが、代表に選ばれることは分かっていた。何故なら、それだけのことをしたからである。

 

「……どうでした? 結構、マジメやったでしょ」

「へ?」

 

ㅤ財前はポケットからスマホを取り出し、急に大音量で音声を流しはじめた。「ドッキリ大成功!」の言葉とともに、軽快な音楽が流れる。

 

「……?」

 

ㅤどう反応を返せばいいか戸惑う四天宝寺レギュラー達。一体、何がドッキリだったのかもよくわからない。

 

「ユウジ先輩にこの合宿、連れてこられて……流石に『めんどい』が理由でサボったんは、やっぱアカンかったかな思うて。反省したんすよ、俺は。そしたら――」

 

ㅤ真面目に取り組んでみたはいいものの、明らかに皆が心配そうな素振りをしている。最初は理由が分からなかったが、途中で答えに辿り着いた。

 

――先輩ら、俺がテニスでトラウマになった思うとる……!

 

ㅤその事実に気づいたとき、彼は決意したのだ。もっと、ビビらせてやろうと。その為だけに、夢中でテニスに取り組んだ。

 

「えっ……財前は別に全国で悲しなったりしてなかったん?」

 

ㅤおずおずと、謙也が財前にそう尋ねる。

 

「してませんけど? もし、悲しんでたとしたら……まぁ、先輩らの不甲斐なさにっすわ」

「うわ、腹立つぅ」

「いつも通りやん、心配して損した!」

 

ㅤギャイギャイと騒ぐのは、謙也とユウジ。彼らが一番最初に「財前のこと心配や!」と言い出したので、何だか恥ずかしくなってきたのだ。

 

「……えっ、じゃあ。あの熱湯風呂も実は死にかけたフリなん?」

 

ㅤ財前を部屋まで担いで帰った時、実は起きていたのだろうか――白石はそんな疑問を抱き、直接彼にぶつける。

 

「いや、あれは普通にブログのネタで入ったんすよ。せやけど、1回目普通にすぐ逆上せて。おもんないから、もう一回挑戦したんすけど……普通に無理やった」

「ホンマにブログのネタやったんかい!」

「すごい! 蔵リン、バッチリ当ててもうてるやないの!」

 

ㅤ小春も驚いた声を上げる。無理もない、あの時点で白石は完全に的を射ていたのだから。

 

「アホやなぁ〜! アレ入り方、コツあんねん! 勢いよく入ったらアカン、今度入り方教えたるわ!」

「いや、もう入りたないです。二度死にかけたんで、それでネタなりましたし」

 

ㅤ合宿終わったら、熱湯風呂はブログにしますわ。財前はそう続けた。

 

「せやけど……無茶したら流石にワイらも心配するんやで、財前はん」

 

ㅤ銀の言葉には、彼も素直に「すいません」と謝った。

 

「ばってん、良かったばい。テニス、好きじゃなくなっとらんで。なぁ、金ちゃん?」

 

ㅤ千歳が金太郎にそう話を振ると、彼はパッと顔を輝かせた。

 

「財前、また試合しよな! 強うなっとるから、メッチャ楽しみや!」

「……ま、考えとくわ」

 

ㅤふい、と顔を逸らして、そう答える財前。

 

「……それで、これもブログのネタにするん? アタシのことは、すっごくキュートに書いてくれへんと。お願いやで♡」

 

ㅤしなを作りながら、小春が財前に擦り寄る。ユウジが血相を変え、急いで2人を引き剥がした。

 

「別に……しませんけど。流石に合宿のこと細かくネットに上げられんでしょ」

 

ㅤ金太郎以外の面々が顔を見合わせる。アクセス数の為でもなく、こんなことをしでかしたということは……単に財前は皆と思い出作りをしたかったということである!

 

「なんや、かわええとこあるやん!」

「お前のそういうとこ、嫌いやないで!」

「先輩驚かせよって!」

「来年は頼むで!」

 

ㅤ皆は口々に好き勝手話し続ける。うるさくて言葉通りに伝わらなくても、気持ちは伝わる筈だから。

 

「なんやよう分からんけど……えぃやっ!」

 

ㅤ金太郎も高く跳びあがり、財前の肩に掴まりよじ登る。「ちょ、やめぇや!」と言いながらも、肩車させたまま彼は笑っていた。

 

 

 

 

 

 

「……ほな、これからの四天宝寺はお前に任せたで。よろしくな、財前」

 

ㅤその日の夜。白石は次世代へのバトンを渡すべく、外に財前を呼び出した――。

 

 

 

「――は? なに気安く『財前』って呼んどるんですか。これからは、『キャプテン』って呼んでくれんと」

「お前はそういう奴やったわ」

 

ㅤ肩を竦めて、白石はそっと苦笑した。

ㅤ初めて出会った時から、財前光は何も変わらない。生意気で、口が悪くて、誤解されやすい少年。でも、それも彼の個性だ。

 

「せやけどな、お前のそのキャラ……やっぱオモロかったで」

 

ㅤ来年の四天宝寺は、どのようなチームになるのだろうか。きっと、今とは何もかも変わってくるだろう。それを見る日が楽しみだった。

 

「じゃあ、また明日な。……財前『部長』」

 

ㅤそう言い残し、返事も待たずに白石は立ち去る。

ㅤ後ろから、小さく「今までありがとうございました」という声がした。

 

「……こちらこそ、おおきにな」

 

ㅤ一度振り返って、彼は大きく頷く。向こうもまた、こちらを真っ直ぐ見つめて頷き返す。

 

ㅤこの瞬間、新しい時代へとバトンは受け渡されたのだった。

 




ㅤ行き当たりばったりで考えはじめたのですが、何とか形になってホッとしています。一話の時点では、ラストのことはあんまり考えていませんでした。瞬瞬必生というやつですね。醜いな……。
ㅤ財前光を走者に選んだ理由は、新テニをRTAに落とし込む時に一番上手くいきそうだったからです。走者としては財前推しっぽい言動でしたが、私の推しは忍足謙也です。でも、書くのが一番楽しかったのは、ユウジ・小春のラブルスコンビでした。

ㅤ忍足謙也は新テニでは、ほぼ活躍しません。
ㅤ従兄弟である侑士は日本代表に昇格しましたが、謙也の出番はあり得ないでしょう。なぜなら、高校生に加治風多(かじかぜな)という完全なる上位互換キャラが存在するからです。
ㅤまた中学生内でも、人智を超えたスピードでの移動を可能とする「雷」を持つ真田弦一郎、神経伝達のスピードを限界まで速める技「光風」を持つ不二周助などがいます。スピードだけの彼に、出番は望むべくもありません。
ㅤけれども、白石蔵之介の持つ「星の聖書(スターバイブル)」は、ステータスを一時的に偏らせて、最大レベル7相当の能力を発揮させる技です。
ㅤそこには、全てがあります。謙也のスピードも、銀のパワーも、千歳のテクニックも……全てが。「一番強いヤツが皆の期待を背負って戦い、最後には勝つ」という四天宝寺らしさこそが、新テニで出された答えなのだと思います。

ㅤテニプリ作品は、Pixivで幾つか書いていました。今回RTA風小説に挑戦するのでハーメルンを選びましたが、新テニは1作品もなくて少し心配でした。ですが、結果的に多くの方に見て頂けて良かったです。ありがとうございます。
ㅤそして、結構色々なキャラをKOしまくりました。普通に申し訳ないなと思います。跡部様もKOしたいな……と一瞬思ったりもしましたが、怖いのでやめました。あと、跡部様のおすすめキャラソンは「チャームポイントは泣きボクロ」です。間奏で氷帝コールが出来ます。
ㅤ悔やむべきは、作品の構成の問題で高校生キャラの魅力を伝えきれなかったことです。しかし、彼らは登場して歴史も浅いので、よく知る為にも原作を読んで欲しいとも思います。私のお気に入りは、キミ様(君島育斗)で、おすすめキャラソンは「キミとParty night」です。

ㅤ新テニスの王子様――この作品は、技の一部分だけを切り取られて「作者もウケ狙いで書きはじめたのでは?」と言われることもあります。ですが、流れで読むと「熱いテニスの試合を突き詰めているだけ」だと分かるのです。中学生も高校生も純粋に「勝ちたい!」と願って、世界への戦いに身を投じています。
ㅤ新テニ、本当に面白いです。機会があれば、是非お手にとって欲しいと思います。

ㅤ最後に。拙作「新テニスの王子様最速RTA U-17日本代表中学主将ルート」を読んで頂いた全ての皆様にお礼申し上げます。少しでも楽しんで下さったのならば幸いです。ありがとうございました!

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