目覚めると、金髪で細身の男性が俺を覗き込んでいた。とても綺麗な髪だ。
俺と同じくらいの体格だ。
なぜ、俺の家に男がいるんだ。両親はすでに他界してるし、付き合っている女性もいない。
もしかして泥棒か!?そういえば昨日の夜、部屋の窓を開けたままにしていたかも……。
ん?待てよ、ここは俺の部屋じゃあないのでは?
ポスターも漫画はなく、あるのは、小さい机と椅子だけだ。それに、ポスターがあるから普段は見えないが、俺の部屋の天井の色は白なのに、この部屋は茶色だ。いつも部屋を照らしてくれるLED電灯もない。
それに、この、男の人も日本では見ないような見た目だ。
金髪、青目の人間なんて純日本人にはいないだろう。俺が知らないだけで、もしかしたらいるのかもしれないが。これは、俺が拉致されたという可能性もあるな……。
このまま、じっとしているわけにはいかない。
そう思い、体を動かそうとしても、金縛りにあったかのようにまったく動かない。
声を出そうとしても、「あー、あー」しか出ない。
なぜだ、某高校生探偵のようにやばそうな薬を飲まされてしまった影響で何も出来なくなってしまったのか!?
のんきに、そんなことを思っていると、金髪の男が俺に手を出してきた。そして”持ち上げた”。
……は?いったいどういう事だ?こんな細身の身体で、体重60後半の俺を簡単に持ち上げられるわけが無い。ボブ・サップのように屈強な男でも、こんな簡単に、赤ちゃんを抱っこするみたいに、持ち上げられるわけが……。
ん?赤ちゃんを抱っこ?
もしかして……、俺は泥棒に入られたわけでも、外国人の人に拉致されたわけでもなく、これは……俺、赤ちゃんに生まれ変わっちまったのか!?
いやいや、そんなはずはない!まず転生というのもおかしいが、俺はまだ死んでいないし、ダービーとの賭けで負けて魂を奪われた訳でもない!
(なぜ、俺が……)
そう思っていたが、1つ心当たりがあった。
昨日、見た夢だ。ジョジョ関連の質問をしたあとに魔法陣に吸い込まれる俺……、もしかして、あの夢が原因なのか!?
そんなことを思っていた時、部屋に金髪の女性が入ってきた。
これまた、綺麗な髪だな。
(ん?この人指を怪我しているな。早く絆創膏を貼ったらどうだ)
そう思っていると、男性がすぐに女性に近づいて、指に手をかざして、ブツブツ何かを唱え始めた。
(そんなことやってないで、早く絆創膏を…)
次の瞬間、男の手が光り、女の傷が消えた。
(……マジになんなんだよここは)
この世界は、かつて俺がいた世界じゃあなくて……。
(魔法というものが存在する世界なのか)
これってあれか?最近ブームの異世界転生とかいうやつなのか?
(どうせなら、ジョジョの世界がよかったのに……。あんな、質問するなら普通ジョジョだろ)
だが、この世界に来てしまったからには仕方がない。
前の世界に、未練はないからな。親はもう死んでしまったし、愛する人もいない。
……俺は27年間何をしていたんだろ。
この世界ではガールフレンドを作って、この人たちに親孝行をしたいものだ。
しかし、魔法か。すごく楽しみだ。ジョジョほどではないが、ドラクエとFFに超ハマっていた時期があったし、今でも新作は発売日に買っている。
(〖今のはメラゾーマではない…メラだ。〗とか言ってみたいなー)
そんなことを思いながら、俺は再び眠りについた。
四話でスタンドを登場させる予定です。
それまで飽きずに呼んでくれたら嬉しいです!