なんやかんやあってギルドで冒険者登録をすることができた。
言語がわからないから周りにいたやつらが何を言っているのかはわからなかったが、完全に舐められていたな。
まあ、今はそっちのほうが動きやすいだろう。
ルイジェルドが本物のデッドエンドだという事がバレてしまうと、また町から追い出されてしまうからな。
登録した時に冒険者カードという物を貰えるらしく、そこには光った文字で、
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名前:ジョイル・ジョレンタイン
性別:男
種族:人族
年齢:10歳
職業:幻霊使い
ランク:F
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と書いてあった。
名前、職業、ランクは職員が手動で書くが性別、
、種族、年齢は魔道具で読み取ってくれるようだ。
職業を教えた時に職員は困惑しているようだったが、そこはプロ。何も言わずにしっかり書いてくれた。
そして俺たちのパーティ名は『デッドエンド』になった。
たしかにルイジェルドの名誉を回復するならこの名前が1番いいな。
俺たちが受けれる依頼はFとEだけだ。
討伐系の依頼はCランクからだから危険はないな。
今日はどのような依頼があるかを確認するだけだったから、依頼を受けるのは明日からだ。
どれも簡単な依頼だらけだったが決して手は抜かずに全力をつくそう。
そして冒険者ギルドを出ると外はもう暗かった。
空はまだ明るいのに、町の中だけ暗いのはこの町がクレーターの下にあるからだろう。
「はやく宿を探しましょう」
とルーデウスが提案してきた。
ルイジェルドはわかったと言っていたが、エリスは不思議そうな顔をしていた。
「別に町の外で野宿してもいいんじゃないの?」
「まあまあ、そう言わずに、町中でくらいゆっくり休みたいじゃないですか」
「そう?」
俺はルーデウスに賛成だ。野宿だと魔物を警戒しなくてはいけないためぐっすり眠ることができない。
まあ百戦錬磨のルイジェルドが見張り番をやってくれるから大丈夫だとは思うが、どうしても心配してしまう。
そしてすぐに宿に行くことになった。ルーデウスはどうやら少し疲れているらしい。たしかに彼に色々な事を任せっきりにしてしまっていたな。
手伝えることはしなくてはな。彼一人に押し付けるわけにはいかない。
そう思いつつ、宿に移動した。
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そして俺達が入った宿は初心者向けのところらしく、テーブルには俺と同じくらい、いやエリスと同じくらいの歳の若者3人がいた。
ルーデウスが受付を済ませている時に、その3人のうちの1人がエリスに声を掛けていた。
「き、君も新人なのかい?一緒に食事でも」
ナンパだった。声が震えているが、話しかけれるだけ大したものだ。
前世の俺だったらこんな風に話しかけることなんかできない。常に受け身の対応だ。
だが、エリスは無視している。言葉がわからないのと純粋にこの男に興味が無いんだろう。哀れ。
「なあ、ちょっとでいいんだよ。そこの弟君達も一緒に」
俺は弟じゃあねぇ。エリスも嫌がっているしそろそろ注意しておこうかな。
すると少年は何も言わずに視線をそらすエリスにイラついたのか、フードの端を掴み、グッと引っ張った。
普通の女の子であれば後ろにのけぞるだろうが、エリスはただの女の子じゃあない。少年も冒険者をやっているから力がかなりあるようだ。
そしてビッ、っと嫌な音を立ててフードが千切れた。
次の瞬間、エリスの強烈なパンチが少年の顔面に放たれ、地面に頭を叩きつけられて気絶した。
「……OH MY GOD」
おっそろしいパンチだな。プッツンしてるわ。
あとの2人もその圧倒的な暴力性の前に敗北し、若者達は全員気絶した。
「これは、ルーデウスが、初めて、買ってくれた、服なんだからね!」
ルーデウスに完全にゾッコンだな。まるでDIOに忠誠を誓うヴァニラ・アイス……いやそれ以上か。
何も出来ない哀れな少年を何度も何度も必要以上に蹴り続ける。
さすがにそろそろ止めないとあの子死ぬんじゃあないのか。
一応スタンドを出しておこう。
「おい、エリスもう終わりに―――」
エリスに近づいた瞬間、俺にも正確無慈悲なパンチが飛んできた。ギリギリ時間を止めることが出来た。
時を止めたおかげでパンチは俺の顔面の真ん中に当たらずに、左頬をかすっただけだった。
(なんつーパンチだよ……)
こんなのをマトモに食らったら一撃で意識吹っ飛ぶわ。
そんな事を考えていたら、もう1発、パンチが俺のところに来た。
「うッ!?」
腕でガードする事はできたが、めちゃくちゃ痛い。
3発くらい食らったら骨にヒビが入りそうだ。
まじにスタンドを使わないと俺が殺される……!
だが、
「抑えて!エリス、それ以上はいけない!ハウス!」
ルーデウスが止めてくれたおかげでそうはならずにすんだ。まだ納得言っていないようだが、もう殴ってはこなそうだ。
本当に殺されると思った……。魔物なんかの100倍は恐ろしい。
こういう時に止めてくれそうなルイジェルドは、微笑ましいものを見る目で見物していた。
もしかしてこれが子供の喧嘩に見えていたのか!?
1歩間違えていたら殺し合いになっていたんだが……。
次からは止めてくれ……。
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食事と、エリスに傷つけられた少年達の手当を済ませ、部屋に入った。
ベッドが3つしかないようだ。
「俺は壁によっかかって寝るからベッドはいいよ」
そう言ったら、ルイジェルドが俺の頭を撫で、
「子供はそういう気遣いをしなくていい」
そう言ってベッドを俺に譲ってくれた。
俺はもうすぐ40になるというのになぜ頭を撫でられて嬉しく感じてしまうのだろうか。
ルイジェルドという人物は見ていて安心できる。彼の信頼だけは損ないたくないものだ。
明日は何をしようか。彼ら3人であれば金は足りていただろうが、俺がこのパーティに入ってしまったから2週間、いや1週間程度で手持ちの金はなくなってしまうだろう。
俺にはスタンドがある。相手にバレずに金を盗むなんてこともできるがそんな事はしたくない。
(俺の頭がよかったら、こういう時にいいアイデアが浮かんでいたんだろうな)
何も思い浮かばずに、俺は眠りについた。
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話し声が聞こえて目が覚めた。窓を見てみたが外は暗く月が出ている。まだ深夜のようだ。
(こんな時間に何を喋っていたんだこいつらは……)
そう思いあたりを見回していたら、ルーデウスがエリスの頭に手を置いていた。
目を逸らそうと思ったが、時すでに遅し。目が合ってしまった。
「……」
見て見ぬふりをしておこうか。こういう時にからかってはいけない。彼らも色々不安だったのだろう。
こうして冒険者生活の1日目は終わった。
今のところ原作と同じような展開にしかなっていないのが本当に申し訳ないです……
次話からオリジナル展開を加えていこうと思います