戦姫絶唱シンフォギア ~最善を生み出すその男は~ 作:青海 翠果
さて今回は、悠斗とif最善世界メンバーの一旦の別れ、そして原作世界に向かうと...?
それでは、第四十四話スタート!
~if最善世界・ゲート前~
今日は悠斗がゲートをくぐる日。全員が見送りに来ているが、会話ができるほど近くにいるのは最悠斗と最豪のみだ。他のメンバーは遠くから眺めている。
悠「世話になったな、悠斗、爺ちゃん。」
最悠「そんな!!僕たちの方がお世話になりっぱなしだったんですから!!」
最豪「そうじゃな、お主が来んかったらカルマプラントとの戦いは終わらなかったからのう。」
悠「それでも、俺の話を信じてくれたことも、俺と一緒に戦ってくれたことも嬉しかった。やっぱり俺一人じゃできないこともあるからな。」
最悠「兄さん...。」
悠「...泣きそうな顔するなよ、悠斗。」
最悠「あっ!!ご、ごめ、ん、なさい...!!」
悠「...。」
こぼれそうになる涙をぬぐうがそれでも止まらず、涙が溢れてしまい何とか泣き止もうとする最悠斗の頭を、無言で撫でる悠斗。
悠「大丈夫、これで一生の別れじゃないんだから。」
最悠「っ!!」
悠「絶対また会いに来るよ、今度は俺たちの世界の皆も一緒に。」
最悠「はっ、はいぃっ!!」
悠「ああ、そうそう。これをお前に渡す。」
そう言って取り出したのは、銀で作られたギアペンダントを模したペンダント。
最悠「これって...?」
悠「俺はギアペンダントを完全に取り込んだからな。みんなみたいに首元に何かがあるわけじゃない。それはお前も同じだろ?」
最悠「はい...。」
悠「だから、これは『俺たちは仲間の証』って感じで作ったんだ。その証拠にほら、俺の首にも付いてる。」
そういって悠斗は首の銀のペンダントを見せる。
最悠「これを、僕に?」
悠「離れていても俺たちは繋がってる。俺たちの世界の装者達も、お前の仲間だってな。」
最悠「っ...にい、さん...!!!」
悠「あと、お前に贈りたい曲があるんだ。聴いてくれるか?」
最悠「...は、はい。」
そういって悠斗は、歌詞カードと音源のボイスレコーダーを最悠斗に渡した後、一つの歌を歌い始める。
♪「One day(悠斗バージョン)」(原曲:The ROOTLESSさん)
悠『雨上がりの空を仰ぐ度 泣き虫だった頃の僕を想う
誰かの背中を我武者羅に追いかけた 「強くなりたい」って』
遠くから見ていたほかのメンバーも、突然歌いだした悠斗に驚くが、一瞬驚いただけで邪魔をするつもりは無い。
悠『今は風に消えた「ありがとう」 僕は強くなれているのかな?
答えはまだ出そうにないからさ やっぱりまだ歩いていくよ』
最悠「...凄い。」
最悠斗は圧倒されていた。シンフォギアから流れる伴奏もなく、純粋なアカペラなのに、完全に悠斗の世界に引き込まれている。そして、悠斗の『想い』が歌を通じて己の心に届く感覚。やはり、この人は凄いと改めて感じた。
悠『さぁ 行こう 立ち止まることなく 流れる時に負けないように
何度も立ち向かい続けよう 大切なもの失いたくないから』
最豪「悠斗...。」
平行世界から来た、孫と同じ顔、同じ名前の青年。しかし自分の知る孫とは大きくかけ離れ、恐れも迷いもないその姿に『何を失えばそうなるのか』と最初は驚いた。
しかし平行世界の自分が死んだことを聴き、その悲しみを糧に生きる悠斗を見て『幼い頃に何も失わなかった自分が、こやつを超えられるわけもないか』と思った。
悠『僕の中に流れる声はずっとずっと僕を支えてる
悪戯な雨が邪魔するけど 逃げ出さないから Oh』
最悠「この歌詞、僕に...似てる気が、する。」
そう、最悠斗の心情に近く、彼を応援する歌を悠斗は作ったのだ。最悠斗が、自分がいなくても前に進めるように。
最悠「にい、さん...!!」
悠『さぁ 行こう 立ち止まることなく 流れる時に負けないように
何度も立ち向かい続けよう 大切なもの失いたくないから
信じたその先へと...』
悠「また絶対に、会いに来るからな。」
最悠「はいっ!!待ってます!!」
悠「じゃあ、またな!!」
そういって悠斗は、ゲートに飛び込んでいく。悠斗の姿が見えなくなったころ...
最豪「行ってしまったのう...。」
最悠「はい、でも約束しましたから。絶対また逢うって!!」
~原作世界・SONG艦内~
悠「これ弦さんとか未来とか怒ってるかもな...。」
そう言いながら司令室に向かうと
悠「遅くなって、すみませーん...。」
原弦「ゆ、悠斗君!?だ、大丈夫だったか!?そちらの未来君とギャランホルン内ではぐれたと聞いたが...!?」
悠「はい、向こう側のあれこれが片付いたので、ゲートを通ったらこっちに付いたので、ご心配をおかけしました。」
原弦「とにかく、無事でよかった。今二人の未来君が、別の平行世界に向かったんだ。疲れているかもしれないが、二人を追って貰えないか?」
悠「分かりましたが、二人で行ったんですか?」
原弦「ああ、その先にいたのは...性格の全く違う響君だ。」
悠「っ!!(あの悠斗のように、響にも平行世界版のやつが存在するってことか。そりゃ未来はほっとかないよな!!)分かりました、すぐに向かいます。」
原弦「すまんな、よろしく頼む。」
悠「了解!!」
原作世界に着いたばかりの悠斗だが、またギャランホルンを通ることになった。平行世界の響は、どんな状態なのか?起きている事件とは?悠斗、そして二人の未来の運命は!?
One day、私的には応援ソングみたいな感じかと思っています。そして時間がたった後に翳り裂く閃光世界に向かうので、悠斗君は途中参加となります。
さて次回から、キャラとシンフォギアの設定集を書いていきたいと思います。
次回は『悠斗・if最善悠斗』の設定集です。
次回は日曜日投稿予定です。感想、誤字脱字報告お待ちしております!
それではまた次回、読了ありがとうございました。