新生怪獣王戦いの歴史   作:surugana

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話数も二桁台。皆様の応援のお陰でございますねー

そしていよいよ、二体のGの邂逅です


第10話

飛翔生物と梓達が邂逅した翌日、CCIと特殊戦略作戦室はG対策センターとのテレビ会議を行っていた

 

出現した生物はヘリに追従するほどの優れた飛翔能力を持ち、人を明確に捕食対象として認識し、かつ出現した個所が国境にほど近い孤島である事から広い活動域を持ち、周辺国に被害が拡大する懸念もある

速やかな対処殲滅が必要であるとの結論に達するのに時間は掛からなかった

 

同時期、梓と真弓は現地派遣されたG対策センターや特生自衛隊の化学検証班と合流し、ヘリ内から撮影した映像やグリフォンに撃墜された死骸を基に飛翔生物の生態を少しでも解き明かそうとしていた

そこには事件に妻が巻き込まれたと聞き、あわてて娘と共に駆け付けた梓の夫青木一馬の姿もある

翼竜マニアとして有翼生物の飛行プロセスなどにも詳しく、小型航空機を自作するほどの航空力学への知識を買われて会議に参加していた

 

検証の結果、既に最高速度はマッハ1と戦闘機に匹敵する機動性を持つ一方、耐久性は怪獣としては低く、従来型の空対空ミサイルでも十分に撃破可能な程度しかない事等徐々に生態が明かされて行く

しかし、バラバラになった死骸の中にあった音叉状の骨の用途だけが依然として謎のままであった

 

翌日早朝、夜明けと同時に飛翔生物撃滅作戦が発令された。姫神島の周囲を生物の活動が緩慢な昼間のうちに護衛艦隊で包囲し、日が暮れて活動が活発化、空中に出現すると同時に包囲している護衛艦から照明弾と探照灯を一斉に生物に向けて集中させ、強烈な光でパニックを起こさせると同時に一斉攻撃を仕掛け反撃、回避の暇を与えずに一気に決着をつけると言うものだ

 

万が一包囲網を生物がすり抜けることを考慮して、長崎県の沿岸各地には陸上部隊が配置され、上空では第二次攻撃命令が下された時に備え戦闘機部隊が旋回待機している

 

第一次攻撃の主力は第二護衛艦群所属の護衛艦8隻と陸自の戦闘ヘリ部隊、特生自衛隊のグリフォン飛行隊だ

後詰として沖縄から出撃し米軍の艦隊も待機しており、蟻一匹通さない鉄壁の防衛線が幾重にも構築されたことになる

後は夜を待つだけとなった

 

 

特殊戦略作戦室が緊張に包まれたのは、攻撃部隊の配備が住むとほぼ同時であった

アドノア島のG対策センター職員からのアラートメッセージが届いたのである

ゴジラの姿がアドノア島から消えた

ゴジラは核をエネルギー源をしているためか、どの個体も電波を吸収しレーダーに映りにくいという特性を持っている

その為一度取り逃がした場合再補足は非常に難しい

 

何故ゴジラが島を出たのか?どこに向かったのか?不明な事は数多くあれど、兎にも角にもG対策センターは太平洋北半球各国に第二種警戒態勢を発令、特殊戦略作戦室も海自と空自に北海道周辺の北方海域の捜索強化を厳命する

 

 

 

 

同時期、米森達けんざきクルーは南西諸島のさらに南の海域で目的であった漂流環礁を発見する

最大直径80m程の環礁はちょうど山のように中心点が盛り上がっており、そこにはモノリスとしか表現しようのない謎の遺物が突き刺さっていた

そこには何か文字のような文様が刻まれており、周囲の岩の陰からはいくつもの勾玉状の金属塊が発見される

発掘と捜索が続けられる中、ふと金属板に触れた米森は、金属板が人の体温の様な熱を帯びていることに気付く

そして、心臓の鼓動の様な一定のリズムで音を発していることも……

 

瞬間、金属板に亀裂が走り、環礁全体が発光。すさまじい勢いで振動し始める

慌てて避難しようとした米森、だが足を踏み外した彼は他のクルー数人と一緒に海中に投げ出されてしまう

 

必死に水面に上がろうともがいていると、環礁が動いたことで発生した膨大な水泡の向こうに何かが見えた

 

巨大な牙が映えた口、強く眼前を見据える眼。巨大な環礁の、否、環礁だと思っていた生物の顔だ

巨大な亀の様な怪獣はそのまま一直線に日本へ向かって進んでいく。まるで何かを追い求めているかのように

 

 

 

夕暮れが迫る姫神島上空を複数機の無人ドローンが飛行する

騒音によって飛行生物を刺激せずに観察するために運用されているもので、姫神島中央の山中にある巣を発見することに成功していた

それまで洞穴の奥で眠っていた生物の体温が上昇し、徐々に活動が活発化していく

 

作戦旗艦あいづのCICに乗り込んでいた佐竹一等陸佐の指揮の元、生物撃滅作戦がいよいよ始動する

 

 

島からドローン全機が退避すると同時に、護衛艦後部から発進したヘリ部隊、飛来したグリフォン部隊が島の上空を包囲し、攻撃は命令があれば即座に開始できる状況であった

 

と、戦闘空域に接近する民間ヘリをレーダーが捉えた。元々草薙が環礁の遺構をピックアップするためにチャーターしたヘリで、米森と雅子が乗り込み、環礁、否怪獣を追い越し現れたのだ

 

あいづ後方のヘリポートに誘導されると、ブリッジに通された米森と雅子は環礁の正体が巨大生物、即ち怪獣であった事、今も日本列島、否この作戦海域を目指し向かってきている事を佐竹と防衛庁地下の黒木に告げる

 

あいづ艦長島﨑一等海佐から艦の一部をそちらの警戒に回す、と言う提案が出たが、ほぼ同時に飛行生物が空に向かって飛び立ったと哨戒機より入電

 

一瞬の思考で黒木は速攻で飛行生物の撃滅を行い、返す刃で接近する怪獣に備えると判断する

 

島からすべての飛行生物が飛び立った。その数全部で9羽(頭?)

一定高度に到達した段階で、待機中の各艦より照明弾が発射され、同時に掃海艇による探照灯に照射が行われた

一瞬のうちに明滅する探照灯が下から、すぐ頭上で炸裂した照明弾が上から生物に光を浴びせかけ、閃光に包まれた飛行生物全てがパニックを起こし、甲高い悲鳴を上げる

続けてあいづ、あこう、くらしきを始めとした各艦が艦対空ミサイルを発射。レーザー誘導されたミサイルは瞬時に生物に着弾し瞬く間に2羽が撃墜される

その爆風に巻き込まれた1羽が閃光から逃れられたためか、高度を落として低空で護衛艦の防衛網をすり抜けるように逃げ出す

空中待機中のグリフォン部隊に追撃命令が下り、2機のグリフォンが生物を追走。真後ろに付き、ロックオンシーカーでターゲットを補足すると同時に、生物の面前の海面が爆発したかのように飛沫が上がる

 

海を割って表れたのは、米森達が追いかけていた巨大怪獣だ。背を覆う巨大な甲羅は宛ら亀の様であるが、肘から生えた角が凶悪さを印象付けている

怪獣は巨大な牙が生えた口を開いて咆哮すると、目の前まで接近していた生物を羽虫を払うかのように殴り伏せる

回避しきれず剛腕の直撃を受けた生物は水面に叩きつけられ、そのまま腕を振り下ろされて絶命した

 

と同時に、亀の怪獣と戦闘領域を挟んだ真反対側の水面で何かが煌めき、海面が爆ぜ青い光が島上空の飛行生物の群れの脇に伸び、掠める

 

まず出てきたのは、黒く筋肉質な長い長い尾であった。尾で水面を殴り、山脈の如き背鰭を揺らし、顔を外気に晒したそれ――ゴジラは大きく息を吸った

 

人間たちがその姿にあっけに取られている間に、背びれは青く放電し、口中に蓄積されたエネルギーが爆ぜ、バーストすると同時に再び飛行生物の群れへ延びる

目標は、初撃を受けて混乱し大きく群れから離れた一羽だった

熱線は一直線に伸び、寸分違わず生物に直撃。一瞬も耐えることなく生物は空中で巨大な火球となった

 

 

巨大怪獣が吠える

 

ゴジラが吠える

 

2大怪獣の咆哮が共鳴する。それは宛ら、空を舞う生物に向けられる死刑宣言の様であった




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